幼馴染二人と冒険者になりました!

ゆずは

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幼馴染み二人とほとんど会えなくても豊穣の国の神殿で頑張ります

38 恋人/D

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 我慢しきれずに部屋に入って早々にフィーを襲った。
 俺達から前と後ろを同時にいじられたフィーは、2回連続でイったせいで身体から力が抜け、倒れそうになった。

「フィー」

 崩れ落ちそうになる体を抱きとめ、そのまま抱き上げた。

「ぅん……」

 ベッドに腰掛けて、膝の上にフィーを座らせた。
 エルは何度もフィーの顔にキスをする。

「いきなりごめんね?」
「ん……、んぅ……、だい、じょうぶ……」

 ふにゃりと笑うフィーが可愛い。
 あー…、せめて下着は穿かせたほうがよかったか。上着の裾からチラチラ見えていて目の毒だ…。
 フィーは自分の格好を気にする余裕はないのか、俺に身体を預けている。

「朝ごはん作ってくるからね。いい子で待ってて?」

 エルが左耳のピアスを舐めてから、フィーに口付けた。

「ん……んん……」

 口付けが気持ちいいのか、フィーの中心がまた主張し始めた。

「フィー…好きだよ」

 目を細めて告げるエルに、フィーは嬉しそうに笑い、両手で抱きついた。

「僕も、好き」
「嬉しい」

 エルもフィーを抱きしめ返し、簡易キッチンに向かっていった。……鼻歌交じりで機嫌が良さそうだ。

 エルから離れたフィーは、また俺の胸にもたれかかってきた。
 満足そうに微笑むフィーの顎の下に指を当て、上向かせてしまう。

「…フィー、俺は?」
「え?」
「俺のことは、好きか?」

 あの日。
 フィーが泣き止まないから神殿に急いで来るように連絡が入ったあの日。普段はエルしか見ることができない『浄化の光』というものを、俺も見ることができた。あの光に触れた瞬間、フィーが、どれだけ俺たちのことを想ってくれているのか理解した。もちろん、幼馴染みとしてではなく、一人の男として。
 だから、フィーの想いは疑っていない。
 でも言葉が欲しい。
 エルに伝えた時のように、微笑みながら、言葉が欲しい。

「ディー」

 ふわりと、フィーの両手が俺の頬に触れる。

「ディーのことも好き。大好き」

 ……まさに天使の微笑みだった。
 しかも、聞いたか!?俺のことは『大』好きと言ってくれた……!!

「俺も大好きだ。愛してる」
「んっ」

 フィーに口付けながらちらりとエルを見ると、睨まれた。それでも朝食を準備する手はとめない。フィーがお腹をすかせているのだから当然か?

「あ……はぅっ、ん、んんっ、でぃ、あ、やんっ」

 可愛いフィーの唇を貪りながら、左手でフィーの左足を持ち上げ開かせる。

「あ…っ」
「エルによく見せてあげて」
「や……ぁ、はず、かしいっ」

 さっきまで散々舐めた。だから、もう少しくらいしても、フィー怒らないよな?

「フィー、『幼馴染み』の『特別』なことと、『恋人』の『特別』なこと、どっちをしてほしい?」

 2年後には正式に結婚を申し込む。
 この間、フィーから、幼馴染みとしてではなく俺たちのことを好きだと言ってもらえた。そして、今日も。好きだと言ってくれる。

「……こい、びと……?」

 少し振り向いて俺を見上げるフィーの顔が、どんどん赤くなり、唇が震えていく。
 エルが手を止めて、俺たちの方を凝視していた。

「ぼ、く」

 フィーの鼓動が聞こえそうだ。

「こい、びとの、『特別』が、いい。ぼく、『恋人』が、いい」


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