幼馴染二人と冒険者になりました!

ゆずは

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幼馴染み二人の成人のお祝いです

11 僕が色々勘違いしてた時のお話

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「俺たちの気持ち…わかっただろ?」
「え……?……う、ん?」

「冒険者になって、ディーと一緒に沢山稼ぐから」
「う………ん?」

「名を上げれば兵士や騎士よりも稼げるし、休みも取りやすい。三人で暮らしていける家も買える」
「三人で……?」

「正式な婚姻が結べなくても、書類上のことだけだし、私もディーも、そこのところは諦めてるよ。重婚が認められてる国に行く、っていう手もあるんだけど」
「こん……いん?」

「いずれにしても成人しないと成立しないから。多分、俺が考えてるよりももっと厳しいことだと思うけど…、フィーがいてくれれば、俺達は成し遂げられるから。フィーは俺たちの癒やしだから」
「いや……し?」

「冒険者になって、どんなに傷ついても、フィーが出迎えてくれるだけで、私達は癒やされるよ?」
「……僕が、癒やすの?」

「うん。俺達は18の成人のお祝いの後に村を出ると決めてる」
「18……あと、2年……?」

「そう。だから、その間は私達とたくさん過ごして?」
「たくさん……?」

「うん。フィーが成人する日に迎えに来るよ。それまでは、多分、そんなに帰ってこれないから」
「……僕が、成人するのって……、ディーたちが行っちゃってからまだ4年もあるよ……?」

「うん……。私達もつらい。だから、寂しくないように、あと2年、いっぱいいっぱい私達といよう?」
「やだよ……なんでおいてくの……?」

「フィー……」
「だって、僕も冒険者になるんでしょ?冒険者って、成人しないとなれないの?それに、癒し、って、偉い神官さんしかつかえないんだよね?僕、はやく覚えないとだめだよね?」

「「え?」」
「だって、今、二人とも言ったでしょ…?冒険者になって、僕に癒やしてもらいたい、って」

「「えーと……?」」
「確かに僕は同じ年の皆よりちっちゃくて弱いから、ディーやエルのように剣を使うことはできないけど、でも、ディーやエルと一緒に冒険者になるなら、僕にできることで役に立ちたいもん。二人が癒やしてもらいたい。っていうなら、僕、頑張るから。だから、二人が行くときに、僕も連れて行って」

 目がうるうるし始めた。
 僕のことをなだめるように抱きしめてたディーの腕が離れて、自分の顔に当てて、空を見上げてた。

「あー………」
「私達が甘かった………」

 エルはエルで、がっくり肩を落としてるし。
 なんで……?

「……そんなに僕のことつれてくの嫌……?やっぱりなんにもできない僕が、二人についていきたいっていうのは、足手まとい?」

 悲しい。寂しい。
 僕、どうして弱いんだろう。
 強かったら、絶対連れて行ってもらえたのに。

 ぽろぽろ涙が落ちた。


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