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愛しい人を手に入れたい二人の話
最愛に見られながら初夜を演じる王太子妃
しおりを挟む◆side:アベルシス
これで一旦終わりか……とふっと力を抜いたとき、レイは僕から体を離し、僕の中に入ったまま、僕の体をうつ伏せにしてきた。
「あああ……!?」
腰だけを高く持ち上げられ、レイにむかって尻を差し出してるような姿勢。
「れ、い……っ」
「感じろ」
そこからまた、快楽の責め苦を味わう。
レイの剛直は萎えることなく、下手すると僕の結腸にまで入るんじゃないかとひやひやしながら腰を振っていたけど、レイの亀頭がそこをかすめた瞬間、引きつった声が僕の口から漏れた。
「あ、あ、あっ、だめ、だめええっっ!!!」
「ここだな!?」
「あああーー………っ!!」
前立腺を狙われた。
開発していたから感じやすくはなっているけど、いくらなんでも感じすぎるから、うまく腰を揺らして避けていたのに。
「アベル……アベル……っ」
「ひ……っ、あ、ああっ、ああんっ」
中をゴリゴリ剤られる。
香油をたさなくてもレイの子種で滑りもいい。
激しく腰を打ち付けながら、レイが僕の背中に沿うように覆いかぶさってきた。
そしたら、中で当たる角度が変わって、喉が引きつってしまう。
「アベル……愛してる、愛してるっ」
「あ…っ、れい、れい…っ」
ピタリと重なり、卑猥な音が響く中。
「…隠し扉。セレスが見てる」
低音で小さく、耳元で告げられた言葉。
「アベル……アベルの可愛いところ、ちゃんと見てもらおうな……!」
「ひぁぁ!?」
体力バカは突然体を起こし、僕の膝の裏を持って持ち上げた。…当然、挿れたままだ。
レイは僕の足を広げて持ち上げ、背面座位で監視人たちの前に僕の陰部を晒した。
「あ……ぁ……、や、や……みないでぇ……っ」
ポロポロと涙を流しながら、顔を手で覆う。
生唾飲む音がキモい。
気づかれない程度に奴らの背後を見れば、僅かに開けた扉の向こうで、セレスが顔を青ざめさせていた。
「アベル手をどけろ。お前の全部見せてやれ」
「いや……いやぁ……っ」
「アベルっ」
こんな状態だが、レイの腰使いは変わらない。
激しく突かれて、亀頭の先は結腸に入り込んだ。
「れい……れい……っ」
「こっちを向け」
僕が少し顔を後ろに向けると、レイが僕に口付けてきた。
くちゃくちゃと舌を絡めてる間に、監視人たちはじりじりとにじり寄り、至近距離で僕の尻穴を見始めた。
鼻息が陰茎にあたる。
キモいっ、キモいっっ。
ちらっと見たら、隠し扉はもう閉じていた。
「れい、れいっ、いくっ、いくぅぅっ」
「イけ…!!口を開けろ!!孕ませてやる……!!!」
「あ~~~!!!はげし、はげしぃ…!!」
ぶらんぶらん揺らされて、弾みで陰茎がなにかにぶつかった。
確認するまでもなく、監視人の誰かの顔だろう。
も、吐きそうなほど気持ち悪い。
「出すぞ……飲み込め、飲み込め!!」
「やああ~~~!!!!」
ブシャリと、僕の陰茎から潮が吹き出た。
体の奥に何度も押し付けながら、レイが子種を撒き散らした。
何度か腰を揺らし、レイはそのうち動かなくなった。
まだ硬い陰茎を抜くこともない。
そうすることが普通だ。子種がうまく着床するように。場合によっては、張型で栓をすることもある。
「お見せください」
監視人のじーさんが、偉そうに言い放った。
誰かが部屋の明かりをつけ直す。
目が少し痛むが、好都合なので目を固く閉じた。
目尻から涙を落とし、顔を青ざめさせながら、レイに縋る。
……完璧だ。
「確認しろ」
レイが僕の身体をゆっくり持ち上げた。
ぐぽん…って陰茎が抜けていくと、ぼたぼたと白濁が流れていく感覚があった。
それをキモい奴らにじっくり見られた。見えてなくても視線を痛いほど感じるんだよ。
「もういいだろう」
「いけません。花籠をよく見せてくだされ」
レイは大げさに溜息を付き、僕を足の間におろしてから、抱えていた腕を離した。
力なく投げ出された僕の足。
煌々とした明かりの下、精子も潮も吹き出し、ぐちゃぐちゃになったまま萎え果てた陰茎を晒した。
そうすることで、下腹部に施した偽の花籠がよく見えるようになる。
「おお……」
ちらっと見た花籠は、見事に赤く染まっていた。
よし。期待どおり。
「ここまで確認したのなら問題ないだろう。アベルは確実に妊娠した。お前たちの仕事はここまでだ」
レイが僕の身体を毛布で包んだ。
よし。
体温が下がれば色が変わるからな。
「これはこれは大変喜ばしいことですな。些か出来すぎとも思いますが、あれほど妃殿下があられもない声を上げながら果てていらっしゃったのです。口もすぐに開くというもの、ですか」
「ああ。確実に俺の精子がアベルに種付けされたことを見届けただろう。即刻ここから去れ。これから更に魔力を与えなければならないのだからな。
……それともまだ居続けるか?アベルに精神負荷を与え続けて、腹にやどり始めた命を、お前たちの愚かな欲のために散らしたとわかったら、流石の陛下でもお前たちを擁護することは難しくなるがな?」
ここは泣き所かな。
「れい……れい………」
涙を流し、エロジジイどもを見ないようにレイにすがりついた。
当然、腹を庇うような仕草をしながら。
「や……やだ……、子、ども、生みたい……っ」
「ああ。心配するな。お前も子も俺が守るから」
「れい………」
あー………………、鳥肌が。
僕ってすごくないか。
「で、殿下、それでは確認できたことですし、我々は退散いたします。どうか、妃殿下に魔力をお与えください」
若い奴らから逃げるように部屋から出ていった。
一番偉そうにしていたジジイも、溜息をついて頭を下げて出ていった。
扉が閉じたあと、レイはすかさず鍵をかける。
部屋の中が盗聴されていないことも二人で確認し、ようやく肩から力を抜いた。
「信じらんない。好色ジジイの集まりじゃん…っ」
「若いやつもいたが」
「僕の股を見ながらシコってた奴らでしょっ。はー……!!キモイキモイ!!!一緒くたに『好色ジジイ』どもでいいよ、もうっ」
肌にまとわりつく夜着をその場で脱ぎ捨てて、素っ裸になって浴室に向かった。レイも同じように浴室に来る。
「……ったく。結腸までくるとかきいてないんだけどっ。潮まで吹かされたしっ」
「媚薬が案外効きがよくてな。途中でセレスの姿が重なってた」
「はいはい。言っとくけど、今からの『初夜』は、僕が先だからね」
「わかってるよ。今まで散々我慢させたんだ。悪かったと思ってる」
「全くだよ!」
残滓を洗い流し、僕の尻穴も洗浄し、ローブを羽織るだけにして、二人で隠し部屋に向かった。
「……っ、………っくん……っ」
ベッドに突っ伏して泣きじゃくるセレスに、僕の陰茎は一気に硬くなっていく。
「セレス」
優しく優しく声をかける。
泣きはらした赤い目で、セレスが僕達を見た。
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