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あの日、あの場所
3 『治療』と『対価』
しおりを挟む「まて……っ」
男同士の性行為に関して、何も知らないわけじゃない。
そんな何も準備していない場所に無理やり挿れれば、少年が怪我をしてしまう。
「あ、あっ」
だが、俺の心配は杞憂に終わり、少年の後孔はなんの抵抗もなく、俺のものを、飲み込んだ。
「あ、すご……っ、アルフレッド……いいっ、気持ちいい……っ」
「っ」
少年は両手を俺の腹部に当て、何度も自分で腰を動かした。繋がった場所からは、少年が動くたびに、ぐちゅ…っと厭らしい水音が溢れてくる。
「ん……アルフレッド……アルフレッド……っ」
「っ、アル、だっ。アルと呼べ……!」
「ん、アル……?あ、あっ、アルも動いて……、もう、動けるでしょ…?」
そう言われて初めて、俺は身体に力が入ることに気がついた。
俺は思わず唇を舐め…、躊躇うことなく腰を突き上げる。
「ひあぁぁっ!!!」
少年は大きくのけぞった。
その腕を引きながら、何度も腰を突き上げる。
「あ、おく、あたる……!あ、あっ、アル、もっと、もっと…!!」
「……っ、お前の名を教えろっ」
「やだよ…っ、あんたにはもう会わないんだからっ、あ、やあっ」
これだけよがっているというのに、そんなことを言う。
だが、どうしてもこの少年の名を知りたい。
耳元で名を囁いて愛を与えたい。
何故こんな状況になっているのか、未だに理解も納得も出来ていない。
けれど、俺がこの名も知らない出逢ったばかりの、悪魔のような魅力を持った少年に心奪われているのは事実だ。
小刻みに腰を揺らせば、長めの甘い吐息が上がる。時折深く強く突き上げれば、短く高い嬌声が。
それを何度も続ければ、少年の内側は激しく収縮し、俺自身を締め付けてきた。
「あ、でる……イく、アル……イく……っ!!」
「く……っ」
「あああ―――……っ!!!」
少年の身体はガクガク震え、俺の腹の上に白濁を撒き散らした。それとほぼ同時に、俺自身も少年の最奥で爆ぜた。
軽く突き上げながら、最後の一滴までを少年の内壁に塗り込める。
「は……すごい……たくさん…っ」
「っ」
上体を起こし、ぴくぴく震えている少年を腕の中に抱きしめた。
「名を教えろ。俺と共に来い」
「困った人だなぁ…。これは『治療』と『対価』だよ?まあ、俺のほうが貰いすぎた気もするけど。アルフレッド、ほんとにあんたは凄い極上の魔力の持ち主だ。こんなに満たされるなんて…今までなかった」
「…極上の魔力とはどういう意味だ?」
「そのまんまだよ。心地よくて、暖かくて、美味しくて、俺の波長によく溶け込んでくる」
「お前は魔力を食うのか」
「食べる、って概念は俺にはないけど。満たすんだよ。身体の中に、魔力を」
そんなことがあるのだろうか。他者の魔力で己の内を満たすなど、聞いたことがない。だが、目の前の少年からは嘘をついているような雰囲気は感じられないから、真実、なのだろう。
「ねえ、アル」
「なんだ?」
「もう一回頂戴。あんたの魔力がほしい」
少年は俺の首に腕を回し、唇を寄せてきた。その仕草だけで、少年の中に沈めたままの己の物が、硬さを取り戻し、熱く張り詰めていく。
「んっ」
少年の舌が入り込む前に、自分の舌を少年の口の中に潜り込ませた。いつまでも主導権を握られるのは性に合わない。
「あ、アル…っ、やん…っ」
抜け落ちないように注意しながら、抱き合ったまま少年の身体を青い花の中に押し倒した。途端に、甘い香りが鼻をつく。
「いくらでもやる。そのかわり、名を教えろ」
「あ、そうくる?……仕方ないなぁ。魔力の対価におしえてやるよ」
少年の赤い唇が動く。
「――――俺は、シエルだ」
真っ直ぐに俺を見つめ、卑猥に動く舌で赤い唇を舐めた。
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