魔法が使えると王子サマに溺愛されるそうです〜伴侶編〜

ゆずは

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蜜月は続くよどこまでも!?

14 寝起きでクリスに『好き』を実践した

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 ……ひどい目にあった。気が、する。
 子猫(魔物で使い魔)に嫉妬した挙句、風呂場であんなに激しく俺を抱いたクリスは、俺の傍らで気持ちよさそうに眠ってる。
 浴室の床とかですれた膝や腕は、当然だけど擦り傷一つない。腰も太腿も、だるさも痛みもない。
 …体液に癒し効果があるって、よくよく考えればやばいじゃん、主に、俺が、夜に。何されても怪我もしない。万が一傷がついたとしても、すぐに治る。
 ……これはつまり、俺がクリスの絶倫に付き合うために付加されたスキルみたいなものじゃん……。きっかけは違うにしても、そうとしか思えない。俺専用の、エッチのためのスキル………って、俺何考えてるのっ。頭煮え切ってるよ、俺っ。

 軽くため息ついて、クリスの寝顔を見る。
 果たして本当に眠っているのか。こういうとき、大概はもう起きていて、俺の奇行を内心笑いながら見ているクリスなんだけど。
 狸とそうじゃないときの見分けができない。

 クリスは、俺を優先しろ、って言ってた。
 …俺、かなりクリスを優先してるつもりだったんだけどな…。いつでもクリスありきの行動してると思ったんだけどな。
 昨日はあれか。俺がクリスの髪も洗わずにマシロを洗ってたのが悪かったのか。
 普段からマシロのこと敵対視してるもんな…クリス。嫉妬丸出しだし…。……それがちょっと嬉しいというか、子猫にまで嫉妬しないでと呆れるというか、子猫にまで嫉妬するくらい俺のことを好きなんだと思うと照れるというか……。
 あ、思考が纏まらない。
 ソファの方を見たら、大きくなって居心地のよさそうな籠が置かれていて、その中で二本の尻尾にくるまりながらマシロが寝ていた。
 ここでマシロを起こしたら、クリスを優先してないってことになる?でも、寝ているならまだ起こさなくてもいいと思うし…。
 優先って難しいな。
 マシロからまたクリスに視線を戻したけど、クリスの様子にかわりはない。
 ふむ。
 優先。
 優先か。
 つまり、クリスを贔屓してるってことでいい?
 俺がすごっくクリスのことが好き!ってことを態度で示せばいい?
 寝起きから?

「……まだ寝てる?」

 頬に触れてみたけど、ぴくりともしない。それはそれで腹立たしい。
 クリスの腕の中から抜け出して、毛布の中に潜った。
 俺もクリスも、当然のように寝間着は着ていない。
 くっきり割れたお腹に、ちゅってキスをしても、起きた気配がしない。

「……む」

 それならば…と、半勃ちくらいになってるクリスのを、指で触れた。
 そこは流石に刺激に対して反応をみせて、ぴくりと震えたあとにちょっとずつ硬く、太くなっていく。

「……ん」

 俺が声を漏らしてどうする。
 そう己にツッコミつつ、先の方を舐めた。
 ここ、されたら気持ちいい…って考えながら、鈴口を舌先でぐりぐりこじ開ける。…そしたらまた、硬くなった。

「ん、む」

 雫が溢れだした鈴口に口をつけて吸う。
 軽く竿を手でしごいたら、びくんって震えてまた硬くなる。
 張り出したエラまでを口の中に含んで、吸ったり舐めたりした。でかすぎて下までは口に入らない。
 おっきい…おっきい…って、正直、正気がどこかに行ってたらしい俺は、口での奉仕に夢中になってた。
 だから、唐突に毛布をはがされて、クリスが体を起こしても、驚きもしなかったし、ニヤリと笑った口元を見て嬉しくなったくらいだった。

「……やめう?」
「そのまま」

 くしゃりと頭を撫でられて、舌を動かし続けた。
 口を離して根本まで丹念に舌で舐める。
 張りのある袋まで唾液がたれているけど、そこも手で揉む。
 鈴口から溢れた先走りは、舐めると甘い。そんなはずないのに、クリスの体液は全部甘く感じちゃうんだ、俺。
 もう一度口を開けて亀頭から口の中に入れていくけど、半分も入らないうちに喉にあたってしまう。……喉の奥で愛する方法もあることは知ってるけど、ここまででも軽い吐き気があったりするし、ちょっと、怖い。

「無理しなくていい」

 クリスもわかってる、って。
 うん。ごめんね。この先はちょっと俺には無理な気がする。
 でも、気持ちよくなってもらうの頑張るから、それで許して。
 ………なんてのは、言葉に出さずに心のなかで思い、俺が咥えられるぎりぎりまでを、吸って、舐めて、扱いた。

 俺が夢中になってる間、クリスの指が、俺の尻をいじってた。
 くちゃくちゃ音がするのは、多分昨日のを掻き出していないから。……掻き出さないほうが、なんかずっとクリスの魔力がそこにある感じがして気持ちよくて、好きで。どうやらお腹壊したりもしないようだし。

 口と手でクリスをイかせて、それでも萎えない男根を、解れきった俺の尻に入れられて。
 うつ伏せで腰だけ高く上げてベッドのシーツを握りしめて、イきすぎて涙を流していたら、目を覚ましたマシロがいつの間にかベッドの上に上がってきて、ぺろぺろと俺の顔を舐め始めた。
 ふさふさの二本の尻尾に頭まで撫でられて……。
 マシロに見られちゃった…って羞恥で泣きたくなったりしたけど、頭の中はすぐにクリスでいっぱいになった。




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