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閑話 ⑤
★お気に入り5000お礼★ 『勇者は魔王の溺愛から逃れられない』④(おわり)
しおりを挟む目が覚めたら、俺は豪奢なベッドの中で、クリスの腕に抱かれてた。
当然のように、二人とも裸。
クリスの部屋なんだろうか。ベッドの周りはカーテンで囲われていて、部屋の様子がわからない。
「んひ…っ!?」
突然、後孔をこじ開けられた。
「ひ、ひぁ!?」
にゅる…っとそこに入り込んできたのは当然のように触手だった。
「あ、や、やぅ」
手を伸ばして引き抜こうとして……三本くらいの触手が一度に入り込んできたことに気づく。
「ひ……ひ…っ、あ、あ、やぁ…っ」
触手に促されるように、クリスと体をピタリと触れ合わせた。
「あ、あっ、あんー…っ」
俺の中で触手が抽挿を始める。
少しだけ固くなっていたクリスの男根が、触手の動きに合わせてどんどん硬さを増していく。
細めの触手が、俺とクリスの男根に絡みついた。
二本を重ねるように拘束し、先端が俺の鈴口を撫でる。
「ぅそ……っ」
まさかでしょ……と思ったときにはもう遅い。
「ひんー……!!」
にゅるにゅると、尿道の中に入られた。器用に俺とクリスの男根も一緒に扱き上げながら、俺の体内をかき回してる触手の動きも早くなる。
ずりずりと胸を這い上がってきた触手は、先端をざらざらとさせ、乳首に吸い付いてくる。
「だめぇぇ…!!!」
こんな快感耐えられない。
叫んだとき、いきなり寝てるはずだったクリスに唇を重ねられた。
「……おはよう、アキ」
「あ、あん…っ、あん……っっ」
「それどころじゃないか」
クリスが笑ったのはわかる。
俺もね、クリスとこんな朝を迎えるなんて、夢のまた夢だと思ってたよ。……あくまでも、触手抜きの話だけど。
そうやって俺は朝も昼も夜も愛され続けた。
そして、三日三晩が明けた四日目の朝。
背中に、小さな羽根がついていた。
「え、なにこれ」
鏡でなんとか自分の背中を確認して、ぱたぱたと小さく動く黒い羽根を見た。
「魔族の証」
教えてくれたクリスは嬉しそう。
人族が、魔族になるための儀式。逆は起こり得ない、不可逆の儀式。
……三日三晩、『伴侶』となる魔族の精を体中に受け続けること。内側も、外側も。
伴侶、って。
いつのまに。
「嫌だったか?」
一言ほしかったけど。
でも、いい。大丈夫。
「大丈夫」
いつも言われてる言葉をクリスに返す。
クリスは少しだけ目を細め、俺の額にキスをした。
唇は、もう冷たくない。
「ようこそ。俺の花嫁」
とても嬉しそうなクリスに、俺もキスを返した。
クリスの伴侶になれて嬉しい。
俺が望んだこと、少し形は違うけど叶った。
儀式と言うなら、それが終わったんだから三日三晩ベッドの住人になることはもうないんだな……って、少しホッとしてた俺よ。
甘かったな。
「やぁぁぁー……!!!」
「ほら、もっと腰を落とせ。奥深く入るだろ」
収まるどころか、クリスの性欲が強くなった。
人族にとって媚薬のようなもの…と教えられた魔族の体液は、伴侶を得たら伴侶にしか効果のない限定的な媚薬的なものになる……って、教えてくれよぉ……!!
「イく……イくイくイくぅ……!!!」
性欲魔人で絶倫の夫と、遠慮をなくした多数の触手たちに、俺は毎日毎日啼かされる日々を送るのだった。
______________
「『だった』じゃないー!!!!」
「あら、物語の終わりはいつだって『めでたし、めでたし』よ」
「『めでたし、めでたし』なんてどこにも書かれてないけどね!?いや、ちがう、あ、違わない、や、違う……いや、だからそうじゃにゃくて……!!」
「『にゃ』!?」
「『な』くて!!!」
やばい、顔が熱い。やばいレベルで顔が熱い。
ダンスレッスンの合間にリアさんから見せられたもの。
『降りてきたのよ…!!』
と、突然の興奮具合でたじろぐ俺を、サロンまで引きずるように連れ出したリアさん。ちょっとクリスの目が笑ってなかったの、気づいてないのかな。
そしてリアさん。
『今こそ爆誕……!!これぞこの世界初の『薄い本』の原本よ……!!』
と言われ、大変いやーな予感を抱きながら、手渡されたまだ革紐で閉じられただけの『薄い本(仮)』を、読み始めた。
『殿下には内緒よ』
……リアさん、俺、クリスに秘密にしたってすぐバレるよ。
でもリアさんの押しにどうすることもできなくて、とにかく読み進めた。
俺とクリスを主人公にしたお話。
……もう俺は耐えきれなくて、触手で………なところとか、全部飛ばした。
「ま、まあ……、いいんじゃないかな」
「微妙な顔してるわね。大丈夫よ。製本の際にはちゃんと名前を変えるわ」
「そ、そう……」
「そう!じゃないと色々問題でしょ」
「あー…、うん、はい…」
「ああ……いいわよね……!魔王✕勇者……!!溺愛、触手、尿道開発、二輪挿し…!!!シリーズ化するなら、顔面騎乗位、魔王分裂3P、NTR上等!?、種付けからの強制妊娠、出産子育て盛りだくさんね…!!」
「へ、へぇ……」
長い呪文のように聞こえてくる。もうほとんど意味がわからない。わからないが、ヤバそうな単語というのは理解できるし、ぶっちゃけ大体言葉の意味も理解できる。それを受け入れるかどうかは脳が拒否してるとしか思えないけど。
「そ、それはそうと、色々忙しいのに、よくこんなに長いの書けたねーーーー」
「腐女子を甘く見ないで頂戴。神がご降臨されれば一万文字なんてあっという間なのよ……!」
「そ、ソウデスカ……」
腐女子のパワー怖すぎる…。
それから数カ月後。
俺の預かり知らぬところで、『薄い本』が出回り始めた。
『勇者は魔王の溺愛から逃れられない』
というタイトルが付けられた『薄い本』は、またたく間に貴族の子女たちの中に広まったとかなんとか。
俺がその事実を知るのは更に数年後なんだけどね。
おわり
*****
『勇者は魔王の溺愛から逃れられない』
お手に取っていただき、ありがとうございます(笑)
不意に書きたくなりました。
魔王クリス(触手持ち)
勇者アキ(とある村出身の少年)
リアさんじゃないけど、降りてきたんです(笑)
背景書き足したらめちゃ長くなりそうだったので、必要そうなところだけ。でも触手混ざりのエロは書きたかった(←多分ここが一番)……!
まあ、でも、ここまで雰囲気違うものはお蔵入りか、名前変えて別投稿……と思ってたのですが、お気に入りが5000超えているのを確認して、こちらでの掲載を決めました。
皆様、本当にありがとうございます。
色々あって数カ月後、滞りに滞っているクリスとアキの物語ですが、やっぱりこの子達が書いていて一番楽しいです。
本編の方も進めたいと思います。今年中が無理でも、なんとか年始には…!と、思ってます。頑張ります。
皆様、体調にはお気をつけくださいね。
今年もまた除雪シーズンがやってきたか……と辟易しているゆずはでした。
では、また(^_^)/~
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ありがとうございます😊
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こんにちは😊
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2人が大好きで2人の周りの人達も大好きです💖
ありがとうございます!
私自身も何度も読み返しながら、長い充電中です(^_^;)
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ありがとうございます😊
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