519 / 560
第7章 魔法が使える世界で王子サマに溺愛されてます。
96 蜜月①
しおりを挟む「あ、ああ…っ、ぁ、んんっ」
クリスの舌は内腔に唾液を塗り込めるようにぐにぐに動く。唾液で濡れた指は、揉みほぐしたりそこをくっぱりと開いてきた。
どうしよう。
もう羞恥心より快楽が勝ってる。
視線を前に向けて、白く輝く月と、光る湖を見て、綺麗だって思う心は残ってるけど。
「ひぅ……っ、ひ…んんっ」
だらだらと先走りを流している息子を触られた。
ぐりぐりと鈴口を弄られると、ぬちゃって水音がして、その音だけでも体が熱くなる。
結婚式からずっと、散々煽られて昂ぶっていた体。
移動で少しはその熱が引いたけれど、それはすぐにぶり返してしまう熱。
クリスの舌が抜かれた。
隙間はすぐに指で埋められる。
尻とか太腿とかに吸い付かれてる間に、中で指がグチグチ動く。
「あ……っ」
指が深く入ってきてソコを揉まれた。
舐められたりいじられたりするより強い快感に、一気に登りつめてしまったのだけど、クリスの手がはち切れそうになってる俺の息子の根本を強めに握ってきて、一瞬息を止めてしまった。
「あ、や、くりす、て、や、らぁ…っ」
「まだ駄目」
「やぁ……んんっ」
堰き止めてるのに、鈴口を弄られる。
体の中の指はもうずっとそこばかりを揉んでくる。
「や……イく、イ………あ、ぁっ」
強めに揉まれて、ブルリと体が震えた。
出せないままイった体は、中に潜り込んでるクリスの指を、これでもかと締め付けていた。
「あ……ぁ、ぁんん」
快感が尾を引いている。
出したくてたまらないのに、まだ止められていて、熱が開放されない。
でも嫌じゃない。
全部クリスに与えられてるんだと思ったら、もっと……って強請ってしまいそうになる。
ビクビクして熱くなった体。
は、は、って、短く息をしていたら、指が急に抜かれて、直後に冷たくてとろりとしたものが腰にかけられた。
覚えのある甘い花の香。記憶にあるものよりも少し濃く感じる匂い。
あれだ……ってふわふわになってる頭で理解しながら、香油ごとまた中に入ってきた数本の指に、意識を持っていかれる。
「ん……んんっ、くりす、つめたい……ぃ」
「すぐ熱くなる」
「あうんんっ」
言葉通り、体の中に入ってきて、指でかき混ぜられた香油は、すぐに冷たさなんて感じなくなった。
むしろ熱い。熱くて疼いて、どうしようもなくて。
「アキ」
背後から被さるように、クリスが体を重ねてきた。
耳元で囁かれて、また指を締め付けてしまう。
手摺を持つ俺の手が、唯一体を支えるものになってる。
「アキ、愛している」
「ふぁ…っ」
「すまない」
なんで謝るの…って思う暇もなかった。
すまないって謝罪の声のあと、かしりと耳朶を噛まれて、同時に、十分に解されたそこに火傷しそうなほど熱くて硬く滾ったものが入ってきたから。
「ああぁぁー……!!!」
「……っ」
ずっと欲しかったものが与えられた。
初めてのはずの体は、痛みなんて一つも感じていない。香油のおかげなのか、ずっと慣らされてきたからなのか、魂に刻みつけられた記憶なのか、理由はどれだっていい。
「くりす……、ぁんっ、あ、すき、んんっ、すき、すきっ」
「愛してる……っ」
片手で腰を掴まれて、中をたくさん擦られる。
ちょっとゆっくりだった動きが次第に早くなっていって、パン…って肌と肌がぶつかる音がし始める。
嬉しい。
やっと……本物の体で一つになれた。
間違いなくこれは俺の体。クリスに愛されてるのは俺自身。
じわりと体の中に魔力が滲んでいく。
クリスの魔力が媚薬みたいだ。
「アキ…辛くないか?」
「ん……、だい、じょ…、ぶ、くりす、もっと……っ、ほし……っ」
「ああ」
激しさを増した抽挿。
水音が強くなって、時折耳朶を噛まれて。
射精を堰き止めていた手が離れて、両手で腰を掴まれる。
「あ、あ、あっ」
「アキ……っ」
「あ、くり、すっ、イく、イっちゃうぅぅっ」
「イけ…!」
「あああぁぁぁーーー……!!!」
「っく」
俺が白濁を撒き散らしてイったのとほぼ同時に、俺の中の深いところで、クリスの熱が爆ぜた。
熱い魔力の奔流。
それと同時に腰のだるさが消えていく。
クリスの魔力と、癒しの力。
俺だけに与えられるクリスの特別な力。
「あ……ぁ……ぁ……」
ずっと堰き止められていたせいか、勢いよく射精したあとも、俺の息子からはだらだらと白濁が流れ落ちていた。
「アキ」
「ん」
入ったまま後ろから抱きしめられて、顔を少し横に向けてキスをされる。
「ん…んっ」
舌を絡めるの、好き。
後ろから抱かれるのも嫌いじゃないけど、すぐにキスができなくて寂しい。
「我慢が効かなかった。…すまない」
凄く近くで話すから、唇が動くたびに俺の唇にも触れてくる。
「……なんで、あやまるの」
「初めてだからな。ベッドでぐちゃぐちゃになるまで甘やかそうと思っていた。……なのに、我慢できなかった」
「ん……、いいのに。そんな、こと」
そもそもぐちゃぐちゃになるまで…って。凄く怖い気がするんですけど。
「いや、仕切り直す」
ちゅ…って軽いキスをしてから、クリスが体を起こした。
仕切り直し…ってことは、ベッドでまた…ってことだよね。
まだ硬いまま俺の中に入ってるクリスのを一度抜いて…連れて行ってくれるのかな。
そんなことを、考えていたのだけど。
クリスの両手が俺の膝裏にかかって抱え上げられた。
「え?」
「ベッドに行こう」
「え、待って、くりす…っ、あ、あんん!!」
後ろから両足を抱えられた状態で持ち上げられて、クリスがゆっくり歩き始めた。
……当然、俺の中に、クリスのが、入ったまま。
112
お気に入りに追加
5,496
あなたにおすすめの小説
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
最強S級冒険者が俺にだけ過保護すぎる!
天宮叶
BL
前世の世界で亡くなった主人公は、突然知らない世界で知らない人物、クリスの身体へと転生してしまう。クリスが眠っていた屋敷の主であるダリウスに、思い切って事情を説明した主人公。しかし事情を聞いたダリウスは突然「結婚しようか」と主人公に求婚してくる。
なんとかその求婚を断り、ダリウスと共に屋敷の外へと出た主人公は、自分が転生した世界が魔法やモンスターの存在するファンタジー世界だと気がつき冒険者を目指すことにするが____
過保護すぎる大型犬系最強S級冒険者攻めに振り回されていると思いきや、自由奔放で強気な性格を発揮して無自覚に振り回し返す元気な受けのドタバタオメガバースラブコメディの予定
要所要所シリアスが入ります。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。
オメガに転化したアルファ騎士は王の寵愛に戸惑う
hina
BL
国王を護るαの護衛騎士ルカは最近続く体調不良に悩まされていた。
それはビッチングによるものだった。
幼い頃から共に育ってきたαの国王イゼフといつからか身体の関係を持っていたが、それが原因とは思ってもみなかった。
国王から寵愛され戸惑うルカの行方は。
※不定期更新になります。
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる