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第7章 魔法が使える世界で王子サマに溺愛されてます。

96 蜜月①

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「あ、ああ…っ、ぁ、んんっ」

 クリスの舌は内腔に唾液を塗り込めるようにぐにぐに動く。唾液で濡れた指は、揉みほぐしたりそこをくっぱりと開いてきた。
 どうしよう。
 もう羞恥心より快楽が勝ってる。
 視線を前に向けて、白く輝く月と、光る湖を見て、綺麗だって思う心は残ってるけど。

「ひぅ……っ、ひ…んんっ」

 だらだらと先走りを流している息子を触られた。
 ぐりぐりと鈴口を弄られると、ぬちゃって水音がして、その音だけでも体が熱くなる。
 結婚式からずっと、散々煽られて昂ぶっていた体。
 移動で少しはその熱が引いたけれど、それはすぐにぶり返してしまう熱。
 クリスの舌が抜かれた。
 隙間はすぐに指で埋められる。
 尻とか太腿とかに吸い付かれてる間に、中で指がグチグチ動く。

「あ……っ」

 指が深く入ってきてソコを揉まれた。
 舐められたりいじられたりするより強い快感に、一気に登りつめてしまったのだけど、クリスの手がはち切れそうになってる俺の息子の根本を強めに握ってきて、一瞬息を止めてしまった。

「あ、や、くりす、て、や、らぁ…っ」
「まだ駄目」
「やぁ……んんっ」

 堰き止めてるのに、鈴口を弄られる。
 体の中の指はもうずっとそこばかりを揉んでくる。

「や……イく、イ………あ、ぁっ」

 強めに揉まれて、ブルリと体が震えた。
 出せないままイった体は、中に潜り込んでるクリスの指を、これでもかと締め付けていた。

「あ……ぁ、ぁんん」

 快感が尾を引いている。
 出したくてたまらないのに、まだ止められていて、熱が開放されない。
 でも嫌じゃない。
 全部クリスに与えられてるんだと思ったら、もっと……って強請ってしまいそうになる。

 ビクビクして熱くなった体。
 は、は、って、短く息をしていたら、指が急に抜かれて、直後に冷たくてとろりとしたものが腰にかけられた。
 覚えのある甘い花の香。記憶にあるものよりも少し濃く感じる匂い。
 あれだ……ってふわふわになってる頭で理解しながら、香油ごとまた中に入ってきた数本の指に、意識を持っていかれる。

「ん……んんっ、くりす、つめたい……ぃ」
「すぐ熱くなる」
「あうんんっ」

 言葉通り、体の中に入ってきて、指でかき混ぜられた香油は、すぐに冷たさなんて感じなくなった。
 むしろ熱い。熱くて疼いて、どうしようもなくて。

「アキ」

 背後から被さるように、クリスが体を重ねてきた。
 耳元で囁かれて、また指を締め付けてしまう。
 手摺を持つ俺の手が、唯一体を支えるものになってる。

「アキ、愛している」
「ふぁ…っ」
「すまない」

 なんで謝るの…って思う暇もなかった。
 すまないって謝罪の声のあと、かしりと耳朶を噛まれて、同時に、十分に解されたそこに火傷しそうなほど熱くて硬く滾ったものが入ってきたから。

「ああぁぁー……!!!」
「……っ」

 ずっと欲しかったものが与えられた。
 初めてのはずの体は、痛みなんて一つも感じていない。香油のおかげなのか、ずっと慣らされてきたからなのか、深い所に刻みつけられた記憶なのか、理由はどれだっていい。

「くりす……、ぁんっ、あ、すき、んんっ、すき、すきっ」
「愛してる……っ」

 片手で腰を掴まれて、中をたくさん擦られる。
 ちょっとゆっくりだった動きが次第に早くなっていって、パン…って肌と肌がぶつかる音がし始める。
 嬉しい。
 やっと……本物の体で一つになれた。
 間違いなくこれは俺の体。クリスに愛されてるのは俺自身。
 じわりと体の中に魔力が滲んでいく。
 クリスの魔力が媚薬みたいだ。

「アキ…辛くないか?」
「ん……、だい、じょ…、ぶ、くりす、もっと……っ、ほし……っ」
「ああ」

 激しさを増した抽挿。
 水音が強くなって、時折耳朶を噛まれて。
 射精を堰き止めていた手が離れて、両手で腰を掴まれる。

「あ、あ、あっ」
「アキ……っ」
「あ、くり、すっ、イく、イっちゃうぅぅっ」
「イけ…!」
「あああぁぁぁーーー……!!!」
「っく」

 俺が白濁を撒き散らしてイったのとほぼ同時に、俺の中の深いところで、クリスの熱が爆ぜた。
 熱い魔力の奔流。
 それと同時に腰のだるさが消えていく。
 クリスの魔力と、癒しの力。
 俺だけに与えられるクリスの特別な力。

「あ……ぁ……ぁ……」

 ずっと堰き止められていたせいか、勢いよく射精したあとも、俺の息子からはだらだらと白濁が流れ落ちていた。

「アキ」
「ん」

 入ったまま後ろから抱きしめられて、顔を少し横に向けてキスをされる。

「ん…んっ」

 舌を絡めるの、好き。
 後ろから抱かれるのも嫌いじゃないけど、すぐにキスができなくて寂しい。

「我慢が効かなかった。…すまない」

 凄く近くで話すから、唇が動くたびに俺の唇にも触れてくる。

「……なんで、あやまるの」
だからな。ベッドでぐちゃぐちゃになるまで甘やかそうと思っていた。……なのに、我慢できなかった」
「ん……、いいのに。そんな、こと」

 そもそもぐちゃぐちゃになるまで…って。凄く怖い気がするんですけど。

「いや、仕切り直す」

 ちゅ…って軽いキスをしてから、クリスが体を起こした。
 仕切り直し…ってことは、ベッドでまた…ってことだよね。
 まだ硬いまま俺の中に入ってるクリスのを一度抜いて…連れて行ってくれるのかな。

 そんなことを、考えていたのだけど。
 クリスの両手が俺の膝裏にかかって抱え上げられた。

「え?」
「ベッドに行こう」
「え、待って、くりす…っ、あ、あんん!!」

 後ろから両足を抱えられた状態で持ち上げられて、クリスがゆっくり歩き始めた。
 ……当然、俺の中に、クリスのが、入ったまま。


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