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第5章 王子サマからの溺愛は甘くて甘くて大変です。
67 中々風呂に入れない。
しおりを挟む「ん……や、ちょ……」
「アキ、答えて」
ふにふにと触られて、息が上がる。
答えて、って言われても。
「や…、ぁ、触んないで……っ」
足から力が抜けそう。
クリスの腕にしがみつくけど、手からも力が抜けそうで怖い。
「アキ…?」
俺に返事を求めながら、クリスは楽しそうに耳朶を舐めたり、耳の中に舌を入れたりしてくる。
どうして耳ってこんなに感じるのかな…っ。
唇と舌と、片手で俺をいじって、楽しんで、本人はその間にさっさと服を脱いでいた。
「アキ」
「ぅ……ゃぁ…っ」
くちゅりくちゅり。
ぞわりぞわり背中が震えて、足まで震える。
あ、もう立ってられない…って思ったところで、クリスの腕が俺の脇の下から差し込まれて、背中に回る。そのまま抱きしめるように体を支えられたけど、全身に感じるクリスの素肌の体温に、心臓は余計に煩くなる。
「ただ風呂に入るのに、こんなに勃たせているのか?」
「クリスがやらしい触り方するから…っ」
「仕方ないだろ。触りたくなったんだから」
笑みを含んだ声。
腰のとこの紐を解かれて、あれな下着だった布は足元に落ちる。
触っていただけの指が、鈴口を引っ掻くように刺激してきた。
「ひぅ……っ」
「アキ……教えて?」
ぐいーって腰を引き寄せられて、クリスの熱くなったとこが俺に当たる。
恥ずかしすぎる。
でも色々耐えられなくて、両手をクリスの首に回して抱きついた。
「銭湯は…、ん…っ、いかなかったけど、温泉には、ときどき、んんっ、いった、ぁ…っ」
「どう違うんだ?」
「あんまり……ちがわない、かも……、や、ぁっ」
両手で尻を揉まれた。
割れ目に指が這って、つぷりと窄まりに指先が入り込んでくる。
「この綺麗な肌を他人に見せたのか」
「ん………、だ、って」
それまでは、それが普通のことだったんだから。
なんなら、学校でジャージとかに着替えるときだって、下手したらパンツ一丁になったりしてたし。
『男同士だし』ってのが、大前提なわけで。
「少し触っただけですぐ雫を溢れさせるここも見せたのか?」
「そりゃ……、温泉もお風呂だから……っ、裸には、なったけど…、っ、あ、まって……っ」
「無防備すぎるだろ。すぐ襲われる」
「む、むこうじゃ、お風呂で襲ってくるような人はいないし…っ!腰にタオルとか巻いてる方が多かったし!!ひぁっっ」
クリスの長い指が、奥まで入り込んできた。
なんだかんだ慣らされた俺の身体は、クリスの指を喜んで受け入れてた。
「ん……んんっ、クリス……っ」
「もう入らない?」
「んぁ…?な、にが……?」
「『せんとう』にも『おんせん』にも、他人と入るようなことはしないよな?」
「しない……っ」
内側をこれでもかって指でぐちゃぐちゃにされて、出せる答えなんて決まってる。
「アキが風呂に入るときは誰と入る?」
笑いながら、耳を舐めて。
「クリス…、クリスと、入る……ぅ、んんっ」
「アキが全て曝け出すのは、俺の前でだけ。他人に見せるな。アキは、全て俺のものだ」
「ん………うん……っ」
酷い独占欲だと思うのに、それが嬉しい。
耳ばかり舐めていた唇が、頬に移ってきた。
かと思えば、口をぺろりと舐められて、少し開けたらすぐに舌が入り込んできた。
「ん……んふ……んぁっ」
舌に夢中になって吸い付いていたら、中に入ってた指が抜けていった。
出ていくときのぞわっとした感覚に、背中が震えた。
クリスの指はまた俺の息子を撫でて、先走りを指に絡める。その指はまた俺の中に入ってきて、中をかき回してきた。
頭の隅でこれからお風呂だよね…って思うのはあるけど、クリスがしようとしてることに抗う気持ちは湧いてこない。
「クリ…ス…っ」
絡めた腕に力を入れる。
左手が少し緩んでしまうけど、その分右手に強く力を入れる。
クリスは俺の中に指を入れたまま尻を支えて俺を持ち上げた。
「んん……っ!!」
ぐり……って、より深く指が入り込んだ。
キスしていられなくて、思わず口を離したら、クリスの唇が追いかけてきた。
食べられそうな勢いでキスされて、壁際まで運ばれる。
俺の背中が壁にあたったあたりで降ろされたけど、すぐに片足を持ち上げられた。
「んぁ……っ」
後ろの窄まりが指で開かれて、腰がぐいって押し付けられて、熱くてぬるりとした先端が俺の中に入りこんできた。
「あ……ぁ……」
くぷりと一番太いところまで入ってきたところで、もう片方の足も抱えられた。
「しっかりつかまって」
「ん……んんぅ」
ぎゅ…って手に力を入れたら、ぐぐ……ってクリスのが俺の中に入ってくる。
「あ……っ、あ…んんっ、んんぅ」
塞ぐように唇を覆われた。
ゆっくり入ってきてる今だって身体中大変なことになってるのに、クリスはこんな態勢にも関わらず、いきなり最奥をついてきた。
「ひぁ………っ、んんんっ、んんんぅぅっ!!」
ビクンビクン痙攣のように身体が震えて、俺とクリスの間に熱いものを吐き出していた。
頭の中、真っ白になる。
も……どうしよう……。他のこと、考えられなくなる。
「くりす……んんぅ、くり……すぅ……」
「アキ……っ」
唇を触れ合わせながら名前を呼んでたら、身体はもっと熱くなった。
背中が擦れて痛いって思うこともなくて。
クリスが与えてくれる熱に翻弄されて。
俺もひたすらクリスを求めてて。
俺の中でクリスが弾けても、少しの間じっと抱きしめあっていた。
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