244 / 560
第5章 王子サマからの溺愛は甘くて甘くて大変です。
5 うっかり何してたか忘れてた。
しおりを挟むすりすりと、そこを撫でられる。
「……ここを勃たせていないか」
下からするりと撫で上げられて、また、体がビクンビクン震える。
「やぁ……、あっ、あぁんんっ」
下着の紐が解かれた。
恥ずかしさに目を固く閉じる。
クリスの手は俺の勃起したそれをやわやわとさすって、先走りを絡めた指を後ろの窄まりにあててきた。
「あ」
つぷりと、指先が入り込んでくる。
「俺が欲しくなってここを疼かせてはいないか」
「ひぃぅぅっっ、や、あ、そこ、や、あ、あっ」
足を広げられて、明るい部屋の中で、じっくりとそこを見られながら、クリスの指を飲み込んでいく。
その場所をこすられるだけで、射精感がこみ上げてくるのは、仕方ないと思う。
クリスの指は俺をどんどん追い詰めていく。
その場所を擦ったかと思えば、内壁に沿ってぐるりと指でかき混ぜられて、いつの間にか増えていたらしい指に、ぐいっと広げられて。
「アキに触れたくて仕方ない」
「あぅ…っ。んぅ、んぁっ、やぁっ」
俺の中をいじったまま、クリスにキスされた。
はくはく息をしながら、キスに応えて、舌を吸う。
震える腕を持ち上げて、クリスの首に巻き付けた。
「愛撫に震えて硬くなる乳首を吸いたい」
「ひぅっ」
俺の腕を抜けて、クリスがまた俺の胸を吸う。
乳首を舌で転がされて吸われて、中に入ってる指を締め付けてしまう。
「アキのペニスを舐めてしゃぶって、愛蜜を飲みたい」
「やらぁぁ…っ」
唇と舌は俺の薄い体を辿って、下腹部にキスを落とし、イけそうでイけない俺のそこまでたどり着いて。
「ひあああっっっ!!」
にゅるっと、口の中にいれられた。
「あっ、あぁっ、やら、はなして、はなしてぇ……!!イっちゃ……、ゃあっ、あんんっ、あん……っ」
じゅるじゅるされて、窄まりの中はぐちゃぐちゃに指を出し入れされて、すごく、気持ちよくて。
「くりす……くりすぅ…っ、イく……イくからぁぁっ」
もう足は抑えられてないけど、勝手に自分で開いてて。つま先までピンと張り詰めてて。
「くりす、くりす…っ、イく……ひぅ、あ、やあぁぁぁんんんっっ」
ビクンビクン何度も体を震わせて、クリスの口の中でイってしまった。
はぁ、はぁ、って息が苦しくなるほど気持ちが良くて辛いのに、ゴクンって喉を鳴らして飲み込んだクリスは、ふにゃった俺のをまた吸い始めて。
「あ、うそ、や、やぁっ」
また勃ちかけた俺のから、ようやく口を離したクリスは、酷く熱っぽくて、そのくせ酷く優しい目で俺を見て。
「アキを抱きたくて仕方ない」
そう言って、とろとろになった俺の窄まりに、熱く滾ったクリスの男根をゆっくり挿れてきた。
「あ――――っっ」
「アキ……アキ……っ」
圧迫感と違和感は最初だけ。
一番太くて引っかかるところを抜けたら、クリスは一気に腰を押し進めてきた。
「ひぅ――――っっ」
容赦なく奥をこすられる。
少し体力とか戻ってきたとは言っても、まだ午前中なんだけど。
あ、でも、抱かれるのは嬉しいし、疲れるけど、抱かれた後は身体が少し軽くなる。
でも、二日後には南に向けて出発だし、そもそも、クリスは仕事終わってないよ。
俺、何か余計なこと言って、クリスの仕事邪魔しちゃったってことなのかなぁ?
「う゛ー……」
身体は、クリスが与えてくれる気持ちよさに、溶け切ってる。
でも、邪魔してるのかもしれないって気持ちが、心にブレーキをかけてる気がして、俺の中ぐちゃぐちゃで。
ボロボロ落ちる涙を見られたくなくて腕で顔を隠していたら、動きを止めたクリスが、俺の腕を外してきた。
「どうした?」
俺の中に入ったまま、両手をベッドに縫い付けてきて、身体を倒して俺にキスをする。
濡れた唇を舐められて、でも深くなることなく涙の跡を辿るように唇が目尻に落ちてきて、拭ってくれた。
「ごめん……クリス……っ」
「ん?」
「俺…やっぱりクリスの仕事の、邪魔しかしてない……っ。クリス、仕事の時間なのに……」
「アキ、俺が言ったこと、聞いてたか?」
少し呆れた、苦笑気味の声。
「アキが傍にいれば、仕事は捗るんだ。アキが傍にいないときは、仕事よりもアキのことを考えている。……手は止まるし、考えはまとまらないし。オットーには小言を言われるし……」
ベッドに縫い付けられてた手が離された。
唇が触れていた目尻に、今度は指先が触れてくる。
「俺の邪魔になると言うが、アキが傍にいないことのほうが迷惑だ。仕事なんか放棄してアキの傍に帰りたくなるから」
「……でも、いま……」
仕事のあるはずのクリスと、こんな状況だし…。
俺が不用意なことを言ったりしたりしなければ、今頃は執務室にいただろうし。
……やっぱり、邪魔してない?迷惑かけてない?
ぐすぐすしてたら、苦笑したクリスが、俺の目尻にキスしてくれた。
「俺がアキの言葉を否定したかっただけだ」
「否定、って?」
「自分がいなくても、俺がしっかり仕事をしてる、と言っただろ?」
「……言った」
「だから、否定したかった。俺は、アキがいないと仕事ができない。情けない男だろ?」
「クリスは……情けなくなんかないよ……すごく、格好いいと思う」
クリスが気にする俺に気遣って言ってくれたんだってわかるけど、……ちょっとくらい、本気にしてもいいのかな。
「……ね、ほんとに?ほんとに、俺、邪魔してない?迷惑かけてない?」
「同じことをもう一度言おうか?」
クリスの目は凄く優しかった。
137
お気に入りに追加
5,496
あなたにおすすめの小説
俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
最強S級冒険者が俺にだけ過保護すぎる!
天宮叶
BL
前世の世界で亡くなった主人公は、突然知らない世界で知らない人物、クリスの身体へと転生してしまう。クリスが眠っていた屋敷の主であるダリウスに、思い切って事情を説明した主人公。しかし事情を聞いたダリウスは突然「結婚しようか」と主人公に求婚してくる。
なんとかその求婚を断り、ダリウスと共に屋敷の外へと出た主人公は、自分が転生した世界が魔法やモンスターの存在するファンタジー世界だと気がつき冒険者を目指すことにするが____
過保護すぎる大型犬系最強S級冒険者攻めに振り回されていると思いきや、自由奔放で強気な性格を発揮して無自覚に振り回し返す元気な受けのドタバタオメガバースラブコメディの予定
要所要所シリアスが入ります。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
迷子の僕の異世界生活
クローナ
BL
高校を卒業と同時に長年暮らした養護施設を出て働き始めて半年。18歳の桜木冬夜は休日に買い物に出たはずなのに突然異世界へ迷い込んでしまった。
通りかかった子供に助けられついていった先は人手不足の宿屋で、衣食住を求め臨時で働く事になった。
その宿屋で出逢ったのは冒険者のクラウス。
冒険者を辞めて騎士に復帰すると言うクラウスに誘われ仕事を求め一緒に王都へ向かい今度は馴染み深い孤児院で働く事に。
神様からの啓示もなく、なぜ自分が迷い込んだのか理由もわからないまま周りの人に助けられながら異世界で幸せになるお話です。
2022,04,02 第二部を始めることに加え読みやすくなればと第一部に章を追加しました。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
兄たちが弟を可愛がりすぎです
クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!?
メイド、王子って、俺も王子!?
おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?!
涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。
1日の話しが長い物語です。
誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる