女好きの親友に恋した僕と、女好きなのに親友に恋した俺の話

ゆずは

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親友を拘束して目隠しして襲ってしまった side:智大

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「え……な、に?」

 なんで、拘束取れたの?
 けい君が、大丈夫って言ってたのに。
 なんで。




 僕、まさに抱きしめられてるの?




「ま、さ」
「智大……っ」

 あ、どうしよう。
 これ、慰められて、離されるやつだ。
 もう、こんなことするな、みたいな。俺たち親友だろ、みたいな。
 あ、やだ。
 やだ。
 そんなの、やだ。
 僕の中のまさのは、まだ、全然萎えてない。
 まさが起き上がったから、なんか、中も微妙に角度が変わってて、お尻がビクビクしてる。

「智大」

 まっすぐ見られて名前を呼ばれて。
 肩が、びくっと震えてしまう。

「なんで」

 まさの顔が、歪む。

「なんで、女の子だと思えなんて、言うんだよ」
「だ…って、そう、言わないと……」
「俺の目の前にいるのは女の子じゃないだろ。智大は、智大だろ」
「ちが……う、だって、ちが、う。僕じゃ、だめだから、だから…っ」
「なんで智大じゃ駄目なんだよ…っ」
「ま……さ……?」

 ぐい…って、顎、掴まれて、唇が、くっついて。
 驚いて、声も出ないし、目も閉じれない。
 呆然としてたら、舌が、僕の中に入ってきて。

「ま……」
「黙って」

 どうしたらいいかわかんないくらい、パニックみたいになった。
 まさの舌はしっかりと僕の口の中に入ってて、上顎を舐めたり、歯のとこ舐められたり、何もできない僕の舌を引き出すように吸われたり。
 ぞくぞく……って、背中が震えた。
 でも、息が、苦しくなって。
 ぐい…ってまさの胸を押したら、少し、離れてくれて。

「くる……し、ぃっ」
「鼻で息してて」

 くすって、笑われて、また、口が、塞がれて。

 僕を抱きしめてた手が、少し緩んだ。
 口が離れないまま、まさの手が背中を撫でて、お尻に、触れてきた。

「んぅっ」

 まだまさのが入ってるところを、念入りに触られる。
 くちゅ…って音を立てながら、指先が少し入ってきて驚いた。

 どうしてこんなことされてるんだろう。
 罵倒されて、嫌がられて、突き放されて、そこで終わってしまうと思っていたのに。
 よくわからないまま、抱きしめられて、キス、されて。



 そうだ、キス。
 これ、キス、されてるんだ。
 僕がしたのなんかより、余程、手慣れて、大人の。



「や………やだ………っ」

 思わず、まさを突き飛ばした。
 ……と言っても、完全に離れられたわけじゃないけど。

「やだ……やだぁ……っ」
「智大」

 まさが、今まで彼女さんたちとしてきたキスだと思ったら……、すごく、嫌な気持ちになった。
 自分から女の子だと思って、って言ったくせに、彼女さんと同じようにされたら、嫌だ、とか。
 ぐちゃぐちゃで。
 もう、ほんと、ぐちゃぐちゃすぎて。

「ひ……ぅ……っ」

 ぼたぼた涙が止まんない。

「智大」
「なんで……なんで僕じゃだめなの……」
「智大?」
「僕だって……ずっと……」

 ずっと、好きだったのに。
 まさの今までの彼女さんたちよりも、絶対にまさのこと、好きなのに。

「あのさ……智大」
「……ききたくない」
「聞けって」
「やだ」
「……お前って案外頑固だったのな……」

 ……また、まさが、笑う。
 なんで笑うの。

「ちーひーろ?」
「やだっ」
「ったく……きけ、って……!」
「ひゃあ…!?」

 ぐい…って、まさがいきなり腰を押し上げてきた。
 繋がったままのそこが、まさのおっきくて硬いので、ごり…って擦られる。
 しかも、一回だけじゃなくて、何回も。

「や、や、やっ」

 お腹の下辺りがすごくじんじんする。
 逃げたいのに、まさの手は離してくれないし、僕の中もまさのを離したくないって言うようにぎゅうぎゅう締め付けてる。

「智大」

 まさの口が、僕の耳に当たる。

「好きだ」

 動きが止まって、ぎゅって抱きしめられて。
 耳元の声が熱くて。

「………え?」
「好き、って言ったの」
「………………え?」

 誰を?

「まさ」
「智大のことが、好き」

 ゆっくりと、手が頬を撫でて。

「意味、わかるよな?」
「嘘だ…」
「なんで嘘になるの」
「だって……、まさ、女の子のこと、すごく、好き、でしょ……?」
「う」
「ずっと……、彼女さん、いたし……」
「そう、なんだけど」

 ため息を付きながら、なんでか僕の額に、口を、よせて。

「信じて…智大」
「わかん……ない」
「俺ね、初めて自分から告白したの。好き、って思ったの。もう仕方ないの。今までの彼女になんて、好きって思えなかったし、言わなかったし。けど、智大には言えるんだよ。好き。智大のことだけが好き」

 あまりにも僕に都合が良すぎて、夢じゃないか、とか。騙されてるんじゃないか、とか。
 もう、いろんなことが頭の中をぐるぐるしてしまって。

「でも」
「……智大にキスされて、口でされて、挿れられて、俺のペニス、まだこんなにガチガチなのに?まだ疑う?……智大が言うように女子のこと思い浮かべたら、完璧に萎えると思うけど、試してみる?」
「やだ……っ」

 まさが女の子の事考えるの、やだ。

「じゃあ、信じてよ」
「………信じて、いいの?」
「うん。智大の傍にいたら、すごく嬉しくなるんだよ。そもそも彼女より智大と一緒にいる時間のほうが長かったよな」
「……いて、くれた」
「それから、可愛いって思ってたし。俺が泊まりに来たら真っ赤になるけど、夜中気づいたら俺のとこに潜り込んできてたし」

 うそ。
 僕、それ知らない…っ。

「いい匂いするし。悪態つくけど、すぐに俺のこと許してくれるし。目、綺麗だし。唇とか、触りたいって思ったし。お前が泣くとこ見たら、ムラムラして酷かったし」

 まさの口元に、笑みが浮かんで。

「それ全部、お前のこと好き、ってことだよな?」

 また、唇が、塞がれた。




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