【完結】僕は夏の空色の青い瞳を見つめ続ける

ゆずは

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「あ………あ、れ……?」
「気づいた?」
「ん……?ハル……?」
「うん」

 なんだか頭がボーッとする。
 ハルはやっぱりクスクス笑いながら、僕の頬を何度も撫でる。
 よくわかんない…。

「少しの間だったけど、気を失ってたんだよ」
「え」
「相当気持ちよかったのかな?」
「えええ」
「潮まで吹かせちゃったからね…。気持ちよくなりすぎて気絶するなんて、初めてじゃない?」

 潮。
 恐る恐るお腹のあたりを見たら、確かにやたらと濡れてるし、見て気づいたけど、ハルの陰茎は僕の中に入ったまんまだった。

 途端、顔中が熱くなった。

「真っ赤だ」
「あ、ぅあっ、えっと、えええっと」

 クスクス笑い続けるハルが僕にキスをしてくれる。
 ついで…と言わんばかりに腰をグリグリ押し付けて、奥の奥から快感が広がってくる。

「ナツの潮吹き、もう一度見せて」

 んなもの、何回も見せるようなもんじゃなーい!!

 ……って抗議したのは頭の中でだけ。

「ひあっ、あ、ああっ!!ま、ってぇっ、やら、やらぁ…!!」

 あまりにも快感が過ぎて怖い。
 僕が僕じゃなくなりそうな。

「可愛い……可愛いよ、ナツ……!」

 パンパンってぶつかる音。
 グチュグチュって濡れた音。
 ドクドクドクドクって速い心臓の音。
 ヌチュヌチュって陰茎をこすられる音。

 許容範囲外です…。
 無理です。
 もー無理です!!

「やら……やらぁっ!あ、あぁ…!?ま、や、ハル、ハルっ、あ、や、おしっこ、でちゃ、うう……!!」
「潮じゃなくて?ふふ……いいよ。ナツがお漏らしするところもみたい」

 鬼~~~!!!

 一体何にそれほどの興奮を覚えているのか、ハルの腰使いが激しくなった。
 奥の奥だと思ってた場所が、なんだか開いたようなそんな変な感覚があって――――

「!?!?~~~~~あっ、やぁぁぁ!?!?」
「んん…………は、ぁっ、結腸……入った……っ」

 限界だと思ってたのに、それ以上の快感がそこにあった。

「~~~~~!!!!」

 声も出ないほどに背中が反り返って、激しくイった。
 しごかれてた僕の陰茎からは、プシャ…って何度も液体が出る。

「ふふ……出たね。お漏らしじゃないよ?結腸責められて潮吹きなんて……ほんとにナツは可愛い」
「ハル………ぉねがぃ、も、ぬいて………」

 もうつらい。
 ハルは全然腰を止めてくれないから、潮を吹きながらも僕の身体はイきっぱなしになってて。
 心臓壊れそうだし、息も苦しい。

「もう少しね?……折角だからお漏らしも見せて」
「え」

 今日のハル、変態過ぎませんか!?

 ハルは有言実行。
 結腸と言うところをぐぽぐぽ突きながら、僕の下腹部……膀胱の上あたりを押してくる。

「!?」

 ひどい。
 そんなとこ押されたら、気持ちいいやら、尿意が強くなるやらで、大変で。

「ハ…ル…っ、や、あ、やぁぁぁ~~~!!」

 じゅわ……って一旦出てしまったおしっこは、戻すことも抑えることもできなくて。

「んんっ」

 僕がお漏らしをしてる姿を見ながら、ハルは奥の奥のそのまた奥に吐精した。

「ひぅ………ひどい……ハルのいじわる……っ」
「ナツが可愛すぎて」

 悪びれなく笑うハル。
 ずりゅ……って陰茎が出ていった僕のお尻からは、とろりと何かが出ていく感覚がある。
 身体中滅茶苦茶だ。
 最近のセックスの中で一番激しかったかもしれない。

「……ベッド……、たいへん……」
「ん、大丈夫。防水シーツ敷いてあるから」

 絶句。
 用意周到と喜べばいいのか詰ればいいのか、よくわかんない…。

「シャワー使おう。綺麗にしてあげる」

 抱き上げられた。
 抵抗する気力はないし、抵抗するつもりもない。
 何されても、やっぱりハルが好き。

「……今日のハル、いつもより……」
「ん?」
「……激しかったし……しつこかった……」
「そんな俺は嫌?」
「……好き」
「はは。それなら問題ないね。なんかね、今日はいつもよりナツを感じたかったんだ」
「ん……」
「だから、覚悟して?」
「なに、を…?」
「日曜までまだまだ時間があるよ」

 怪しげな微笑みに、僕はだらだらと汗を掻く。

「気持ちのいいこと、たくさんしようか」

 怖くは、ない。
 ただ、ちょっと、ね。
 僕の身体保つのか…って、心配しただけ。
 ハルに抱かれるのは、好きだけど。

「……普通が、いい……」

 ぽそっと言ったら、ハルは楽しそうに笑う。

「普通に、沢山。ね?」

 恥ずかしくて恥ずかしくて、僕はハルの胸に顔を押し付けた。

 そして、僕の中で「普通ってなんだっけ?」って、疑問になる。
 ハルはこの週末、僕を抱き続けた。
 ……本当に、抱かれ続けた。
 お漏らしまでしちゃった金曜の夜は、取り替えたシーツの上でまた抱かれた。
 そのまま眠ってしまったらしくて、気づけば土曜の朝。しかも、僕の中で元気に動き回るハルのアレで目が覚めた。
 ハルが食事の支度に台所に向かったときは、プラグとかいうのを僕のお尻に突っ込んでいくし。ご飯ができて食べるときには、ハルの膝の上に座らされて、餌付けのように食べさせられて、食べ終わる頃にプラグが抜かれてハルの陰茎を挿れられる。
 トイレに行くとき以外、本当に四六時中お尻の中に何かが入ってた。
 しかも、トイレのあとには、人生初めての浣腸もされた……。
 なんというか、快楽漬けにされてしまって、もう大変…。
 日曜の午前中には、お尻の中ガンガン突かれて、射精じゃなくて潮の方を吹きまくった。
 ……なんか、色々だめな気がする。
 快感が抜けていかなくて。
 ハル……って、こんなに絶倫だったんだ?
 最終的に、散々潮を吹いた僕の陰茎を、ハルが舐めて咥えて……、ようやく僕は射精した。
 ビクンビクン身体は震えて、放心状態だったけど…。

「ちょっと浮かれすぎたかな」
「んん………な、にぃ……?」
「嬉しすぎて…、ちょっと箍が外れてた」

 何がそんなに嬉しかったんだろう。

「ねぇ……ナツ」
「ん?」
「次の週末、ナツの誕生日だよね」
「あ………うん」
「誕生日……、『家』じゃなくて、ここでお祝いしてもいいかな。俺と、二人だけで。もちろん、『家』の先生方からは許可を貰うし」

 ハルの膝の上でうとうとしかけてた僕は、目をこすりながらハルの顔をじっと見つめた。

「僕も、ハルと二人がいい」
「よかった。それじゃあ、今日送るときに話してみるよ」
「うん」
「ナツに、渡したいものがあるんだ。あと、大事な話も」
「誕生日プレゼント?」
「うん。まだ秘密だけどね」

 ふに……って、ハルの指が僕の唇に触れてきた。

「ナツの誕生日に、言うから。楽しみにしててね」
「うん」

 幸せ。
 大好きなハルが、僕の誕生日をお祝いしてくれる。
 …もちろん、本当の誕生日ではないけれど。
 僕の誕生日は、ハルが僕を見つけてくれた日。
 だから、誕生日でもあるし、僕にとってはそれ以上に、ハルに出会えた大切な日なんだ。

「ハル、大好き」
「俺も。ナツ、好きだよ」

 そしてまた、キスをした。



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