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第五十一話
しおりを挟む「やあ、君か待ってたよ。本当に長い間ね。」
「あの、ミリアさん?まずは、話を聞いてくれませんか?」
「私も聞きたいことことがあるんだが、聞いてもいいかな?」
そういった後とてつもない衝撃波を放ちながら地面へ木刀を突き立てる。
殺されるんだろうか僕は。
「はい。」
「私に殺される覚悟は、あるんだよね?」
やはり、殺されるのか僕は。
「ミリアさん、信じてもらえるかわかりませんけどとんでもない事態になったんです。」
「どんなことになったんだ?」
辺りには、見物客が多い。ここでいうのは、まずいだろう。
「いやそれは、ここでは言えません。」
木刀を振り上げてさらに衝撃波を放ちながら地面に突きさす。
「どんなことになったんだ?」
生まれて初めて女の子みたいな声が出そうになった。
「あっ後で必ず説明します。ごほんっまっまずは、これで話しましょう。」
そして、僕は封魔剣を出した。これは、後から思うと失敗だったかもしれない。
「覚悟は、出来ているようだな。ならば望み通り地獄を見せてやろう。」
全く望んでいないんですがといいかけたが更に怒らせることになりそうなのでやめることにした。
「全力でいきます。」
この1時間後、僕は地獄をみた後再度気絶する事になった。
激痛が走り僕は目覚めた。体が、ボロボロで動かない。
「本当にすまない。」
ミリアさんが、隣に座っていた。思わずひぃっという声が、出そうになった。
「えっえーと。ミリアさん?」
「事情は、ユリスさんとマリーから聞いた。本当にすまない。」
さっきまでの殺気は見事に消えていた。別人なのだろうか。そんなことを思っていると、ここで一つの問題が発生した。
「やばい。トイレに。」
「そうか。トイレはあっちだ。」
「いや、あの動けないんです。」
しばらく僕を見つめた後に口を開いた。
「わかった連れて行こう。」
そういうとトイレまでおんぶされ便座へ座らされた。
「ありがとうございます。」
「後は脱がせばいいのか?」
何をいっているんだこの人は。ミリアさんを見るとミリアさんは目を伏せる。
「いや、大丈夫です。それぐらい。」
ベルトを緩めようとしたが、指に力が入らない。
「緩めてあげるから、手をどけて。」
「流石に恥ずかしいんで止めて下さい。やめっ。」
必死に抵抗しようにも力が入らない。そんなときにマリーさんがトイレを運悪く通り過ぎる。
「ミリアあんたトイレで何やってるの?謝れとはいったけど、流石にそれはやり過ぎじゃない?トイレで襲うなんて。」
「マリー!!大体貴様が説明していればこんなことにはならなかったんだ!」
「無理よ。切れてるあんた何も聞こえてないし。」
僕は、小さな声を出す。
「あの、トイレ。」
「大体、お前は昔からそうだ!」
「なによ!あんたが悪いんでしょ!」
「あの、そろそろ本当にやばい。」
お願いだからお願いだから扉を閉めて!そして、そこに更に運が悪くユリスが通り過ぎる。彼女は、トイレに入ったかと思うとおもむろにズボンを掴み引き吊りおろした。
「はい。これでいいんでしょ?昔と対して変わってないわね。」
そういった彼女は扉を閉める。閉める寸前彼女達の目線は僕の顔ではなく更に下を見つめていた。
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