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第五十話
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再びマリーさんの家に戻った僕らは安堵した。
「よかった。元に戻れた。」
「なかなか大変だったわね。」
そこには、見慣れた姿があった。
「おかえりー。どうやら無事みたいね。ユリスちゃんがいなくなってたからびっくりしちゃったけどまさか一緒にいってたなんてね。」
「本当にびっくりしまし...」
そして経緯を説明しようと思った矢先に僕は再度気絶してしまった。」
「やあ、久しぶり。」
また、あの夢だ。
「誰なんだ。」
「さて、神と悪魔を殺した存在と接触したんだね。どこまで聞いたんだい?」
全く変な夢だ。
だが、夢だとしてもひとつ気になることをいった。
「悪魔も殺せたのか?」
「おっと。知らなかったのか。」
「何者なんだお前は。」
「観測者には、会ったかい?」
「本当にいるのか?」
「いるよ。次の話しは、その後にしよう。」
そういうと何も聞こえなくなった。出口を探しても何も見えない。そんなことをしているうちにまた声が聞こえてきた。
「さて、再びここに来たときにどんな約束をしてくれるんだろうな。君は。」
そうしてまた半泣きのユリスと出会った。
「だからユリス泣くなって。」
「泣いてない。」
やはり目が赤い。
「少年、大丈夫?」
マリーさんが、声を掛けてきた。
「はい。また倒れてたんですか?」
僕は、ソファーから起き上がる。
「うん。時空移動の疲れかもね。でも、ユリスちゃんから事情は聞いたけど本当にファンタジーみたいなことが起きてたんだね。信じられないけど。」
「みたいですね。」
「青い封魔剣が、神殺しの剣。赤い封魔剣が悪魔殺しの剣か。でも、変ね?」
マリーさんが、悩みだす。
「変って何がですか?」
「なんで私には、両方効果があったのかしら。いえ、違うわね。なぜ、青い封魔剣が私達の魔力を吸えるの?」
「確かに変ですね。悪魔から作られたのなら赤い封魔剣しか人間には、効果がないですよね。」
「まあ、わかんないわ。少年、でもありがとう。少年のおかげで次に進めるわ。」
「次って?もしかして観測者に会いに?」
「少年、正解だよ。まだ、夜になってないから先に闘技場で戦っておいでよ。まだ、開始から3時間程度しかたってないから多分間に合うわよ。当然赤い封魔剣は禁止ね。」
「って、出場しないって連絡してないんですか!?」
マリーさんは、とぼけた顔をする。
「ごめん。忘れてた。」
「あー!」
ユリスが、突然叫び出す。
「どうしたんだ。ユリス?」
「忘れてたのよ。あのミリアって人あなたが何時間も来ないから不戦勝で優勝してブチ切れてたのよ。それをあなたに伝えようと思ってたの。」
「マリーさん、いかないという選択は有りですかね?」
「うーん。まあミリアとは長い付き合いだけどいった方が被害が少ないかもね。まあ、ご機嫌直しには、まだ間に合うわ。じゃあ、いってらっしゃい。」
その言葉を聞いた後に気付けば闘技場にいた。そして、目の前には、無数の屍が積み上がっていた。いや、よく見ると死んではなさそうだが彼女は、そこに立っていた。すごい、笑顔で。
「よかった。元に戻れた。」
「なかなか大変だったわね。」
そこには、見慣れた姿があった。
「おかえりー。どうやら無事みたいね。ユリスちゃんがいなくなってたからびっくりしちゃったけどまさか一緒にいってたなんてね。」
「本当にびっくりしまし...」
そして経緯を説明しようと思った矢先に僕は再度気絶してしまった。」
「やあ、久しぶり。」
また、あの夢だ。
「誰なんだ。」
「さて、神と悪魔を殺した存在と接触したんだね。どこまで聞いたんだい?」
全く変な夢だ。
だが、夢だとしてもひとつ気になることをいった。
「悪魔も殺せたのか?」
「おっと。知らなかったのか。」
「何者なんだお前は。」
「観測者には、会ったかい?」
「本当にいるのか?」
「いるよ。次の話しは、その後にしよう。」
そういうと何も聞こえなくなった。出口を探しても何も見えない。そんなことをしているうちにまた声が聞こえてきた。
「さて、再びここに来たときにどんな約束をしてくれるんだろうな。君は。」
そうしてまた半泣きのユリスと出会った。
「だからユリス泣くなって。」
「泣いてない。」
やはり目が赤い。
「少年、大丈夫?」
マリーさんが、声を掛けてきた。
「はい。また倒れてたんですか?」
僕は、ソファーから起き上がる。
「うん。時空移動の疲れかもね。でも、ユリスちゃんから事情は聞いたけど本当にファンタジーみたいなことが起きてたんだね。信じられないけど。」
「みたいですね。」
「青い封魔剣が、神殺しの剣。赤い封魔剣が悪魔殺しの剣か。でも、変ね?」
マリーさんが、悩みだす。
「変って何がですか?」
「なんで私には、両方効果があったのかしら。いえ、違うわね。なぜ、青い封魔剣が私達の魔力を吸えるの?」
「確かに変ですね。悪魔から作られたのなら赤い封魔剣しか人間には、効果がないですよね。」
「まあ、わかんないわ。少年、でもありがとう。少年のおかげで次に進めるわ。」
「次って?もしかして観測者に会いに?」
「少年、正解だよ。まだ、夜になってないから先に闘技場で戦っておいでよ。まだ、開始から3時間程度しかたってないから多分間に合うわよ。当然赤い封魔剣は禁止ね。」
「って、出場しないって連絡してないんですか!?」
マリーさんは、とぼけた顔をする。
「ごめん。忘れてた。」
「あー!」
ユリスが、突然叫び出す。
「どうしたんだ。ユリス?」
「忘れてたのよ。あのミリアって人あなたが何時間も来ないから不戦勝で優勝してブチ切れてたのよ。それをあなたに伝えようと思ってたの。」
「マリーさん、いかないという選択は有りですかね?」
「うーん。まあミリアとは長い付き合いだけどいった方が被害が少ないかもね。まあ、ご機嫌直しには、まだ間に合うわ。じゃあ、いってらっしゃい。」
その言葉を聞いた後に気付けば闘技場にいた。そして、目の前には、無数の屍が積み上がっていた。いや、よく見ると死んではなさそうだが彼女は、そこに立っていた。すごい、笑顔で。
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