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第三十四話
しおりを挟む「高かったですね。えっと少し払った方が良いですよね。」
ズボンの中にあるお財布を取り出そうとすると彼女はいった。
「遠慮しない。私が奢るっていってるんだから。ところで美味しかった?」
「はい美味しかったです。でも高すぎです。」
「それはよかった。まああそこはね、食材にこだわってるの。さてと朝食も食べたし修業しましょうか。後準決勝まで3日あるわ。」
「え?」
「Aランカーの私に教えてもらうんだから光栄に思いなさい。」
そう言うと彼女は詠唱を行った。次の瞬間には見たこともない広場に到着した。
「ここはどこですか?」
「秘密の特訓場。次の相手は少年にとってはやりやすい相手だよ。私みたいにセコいことしないし純粋に剣術で勝てれば倒せるよ。じゃあ次に。」
彼女はまた呪文を唱えた。そうすると1体の人形ができあがった。
「これは?」
「対戦相手の去年までのデータを参考にして作った戦闘人形ってとこかな。じゃあはじめるよ。」
人形がむくっと起き上がってくるととてつもない速い攻撃を繰り出してきた。動きに無駄がない。反撃出来ない。
「くそっ。強い。」
「少年言い忘れてたけどその剣に当たると痛いからね。後やめるときはストップていってね。」
一日が過ぎた。一度も勝てなかった。
「ほい。回復完了。」
「マリーさんはあの人形に勝てるんですか?」
「純粋な剣術のみなら。うーん。7対3ってとこね。」
「あっちが7ですよね。」
「うん。ちょっと1回帰ってご飯食べよう。」
僕は料理をささっと作り胃の中に放り込んだ。
「早くいきましょう。」
「もうちょっと待ってよ。そういえばユリスちゃんだっけ私が食べる間あの子にあってきなよ。多分心配してるよ。」
「でも時間が!」
「いいからいきなさーい。」
彼女が呪文を唱えるとあのホテル前だった。
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