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始まりの唄
チュートリアル
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「…こまったな……」
これからどうすればいいんだろう…。
「…うーん……」
…そういえば、あの子…ステータスさんに聞いてくれとか…妙なこといってたよな……。
「………スッ、ステータスさん…? ……おーい………。………やっぱり…何も……」
「…おはようございます……。新しいマスター…」
「うぉおあ! …びっくりした……。…きっ、君がステータスさん?」
青く半透明になっている四角い画面が現れ、文字が次々と浮かび上がった。僕は口を開いたまま、その綺麗な画面を見つめていた。
「はい…」
「……あっ、あの…神様っぽい人が、君に聞いてくれとか言ってたんですけど…」
「……現状を確認しました…。まずは基本設定を行います…。マスターの名前を教えてください」
「……ユイトだけど…」
「……設定完了…。ユイト様…続いてキャラクターの設定を行います…。生体情報をインストールしてもよろしいでしょう?」
「はっ、はい…」
僕の名前が青い画面に浮かび上がり、しばらくすると、キャラクターのようなものが出来上がっていったが、よく見るとそのキャラクターは僕に似ているようだった。
「ユイト様の生体情報をインストール…。年齢…15……髪色…黒……肌色…ペールオレンジ……瞳…ダークブラウン……身長…168……体重…60……。左腕に白い鎖状の痣あり…。インストール完了…。デフォルトを作成しました。詳細な設定も可能です…。…行いますか?」
「……キャラクターの体型によるステータス変動はあるの?」
「…ありません……」
「じゃあ…それでいいよ…」
「了解しま…」
「まっ、まって! …やっぱり髪の色とか変更できる? ちょっとだけ…茶色にしてほしいんだけど…。あと…痣も目立たないようにしてくれたほうが…」
「…了解しました。しかし…一度、設定してしまうと…」
「いいから、いいから!」
痣を目立たないように肌色と合わせてもらい、ほんのちょっとだけ…髪の色を茶色に設定してもらった。予想通り、自身の痣は目立たないように変わり、髪の色もほんの少し明るくなり、ちょっとだけ興奮していた。
「なかなか…いい感じ……」
「……あまり変わってないように見えますが…」
「こっ、こういうのはさり気ない変化がいいんだよ…。…それで…今はどこに向かってるの? 追手が来てるらしいんだけど…」
「どこに繋がるかはわかりません。ですが、見つかるまでに、まずは商人を見つけましょう…。出口の近くにいるはずです…。…ユイト様、準備してください!」
「…あれ? なんか…眩しく……」
綺麗な空だな…。
「…なんか変だな…。ここ……」
ピンク色の雲を抜けると、僕は小舟の上に乗って、ユラユラと雲の上に漂っていた。僕は辺りを見渡すと、遥か上空に浮かぶ巨大な城だけが見えた。
「……」
「…こんなところに商人なんているの? ……ステータスさん…?」
「……」
「…あれ?」
突然、画像が乱れた壊れたテレビを見ているかのように黒い砂嵐が舞った。僕はそんな状況にもかかわらず、その音が心地よく聞こえ、それに抵抗もせずに飲み込まれていった。
これからどうすればいいんだろう…。
「…うーん……」
…そういえば、あの子…ステータスさんに聞いてくれとか…妙なこといってたよな……。
「………スッ、ステータスさん…? ……おーい………。………やっぱり…何も……」
「…おはようございます……。新しいマスター…」
「うぉおあ! …びっくりした……。…きっ、君がステータスさん?」
青く半透明になっている四角い画面が現れ、文字が次々と浮かび上がった。僕は口を開いたまま、その綺麗な画面を見つめていた。
「はい…」
「……あっ、あの…神様っぽい人が、君に聞いてくれとか言ってたんですけど…」
「……現状を確認しました…。まずは基本設定を行います…。マスターの名前を教えてください」
「……ユイトだけど…」
「……設定完了…。ユイト様…続いてキャラクターの設定を行います…。生体情報をインストールしてもよろしいでしょう?」
「はっ、はい…」
僕の名前が青い画面に浮かび上がり、しばらくすると、キャラクターのようなものが出来上がっていったが、よく見るとそのキャラクターは僕に似ているようだった。
「ユイト様の生体情報をインストール…。年齢…15……髪色…黒……肌色…ペールオレンジ……瞳…ダークブラウン……身長…168……体重…60……。左腕に白い鎖状の痣あり…。インストール完了…。デフォルトを作成しました。詳細な設定も可能です…。…行いますか?」
「……キャラクターの体型によるステータス変動はあるの?」
「…ありません……」
「じゃあ…それでいいよ…」
「了解しま…」
「まっ、まって! …やっぱり髪の色とか変更できる? ちょっとだけ…茶色にしてほしいんだけど…。あと…痣も目立たないようにしてくれたほうが…」
「…了解しました。しかし…一度、設定してしまうと…」
「いいから、いいから!」
痣を目立たないように肌色と合わせてもらい、ほんのちょっとだけ…髪の色を茶色に設定してもらった。予想通り、自身の痣は目立たないように変わり、髪の色もほんの少し明るくなり、ちょっとだけ興奮していた。
「なかなか…いい感じ……」
「……あまり変わってないように見えますが…」
「こっ、こういうのはさり気ない変化がいいんだよ…。…それで…今はどこに向かってるの? 追手が来てるらしいんだけど…」
「どこに繋がるかはわかりません。ですが、見つかるまでに、まずは商人を見つけましょう…。出口の近くにいるはずです…。…ユイト様、準備してください!」
「…あれ? なんか…眩しく……」
綺麗な空だな…。
「…なんか変だな…。ここ……」
ピンク色の雲を抜けると、僕は小舟の上に乗って、ユラユラと雲の上に漂っていた。僕は辺りを見渡すと、遥か上空に浮かぶ巨大な城だけが見えた。
「……」
「…こんなところに商人なんているの? ……ステータスさん…?」
「……」
「…あれ?」
突然、画像が乱れた壊れたテレビを見ているかのように黒い砂嵐が舞った。僕はそんな状況にもかかわらず、その音が心地よく聞こえ、それに抵抗もせずに飲み込まれていった。
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