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第3章 ダンジョン編

クレハの痴態

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 物陰から聞こえてくる足音の主を待っていると、現れたのは紺色のロングスカートに緑のサイドテール、ピンッと張り詰めた長い耳に、既に何度睨まれたかわからないキレ目のある瞳をした女性。そう、勇人が待ち構えていた場所に訪れたのはクレハだった。

(マジか)

 その可能性を考慮していなかったわけではないのだが、まさが4分の1を引き当てるなどとは思っても見なかった。
 クレハは、用心深く辺り耳を動かして気配を探りながら、何度も繰り返して周囲の様子を確認している。

「……誰もいないわね」

 用心深く確認していたクレハがホッと胸を撫で下ろすと、勇人が気配を殺して隠れている物陰の正面にしゃがみ込んで下着をズリおろす。
 木綿でできた真っ白な下着を足に引っ掛けると、スカートの裾を口に加えてクレハが性器を露出させる。
 あのキツイ言葉ばかり吐き出す女性が、野外の、それもダンジョンという死の危険すらある場所で無防備な姿をとって排泄しようとしている。
 その見てはならないモノを見てしまっているという光景は、感情を高ぶらせるのに十分な効果を持っていた。
 緑の色をした陰毛に隠れて見え隠れする雌貝から吐き出される溜め込まれていた小水が、地面に黄色の水溜りを作っていく。

「んっ、ふぅ……」

 野外だというせいもあるのか、クレハの真っ白な顔に、少しばかり朱が混じっている。口から漏れる吐息もどこか艶めかしく、扇情的だ。
 誰にも見られていないから。
 そういう気の緩んだ状況だからこそ、クレハが決して他人には見せないような表情を浮かべているのだろう。

(これは……)

 正直いって、ムラムラしてくる。
 クレハを襲うつもりなど欠片も考えていなかったが、無防備に女をさらけ出しているクレハを見ていると、どうしても雄としての本能が疼いてしまう。
 ここで襲い掛かったら、クレハはどういう反応をするのだろうか?
 驚いて固まってしまうのか、それとも悲鳴を上げるのか。
 どちらにしても、気丈な彼女が取り乱すのは明白だろう。

(襲いたい……襲いたいが、ここでそれをしてしまうと非常にマズイ)

 シェロならば笑って許してくれるだろう。
 マオは、きっと普通に受け入れる。
 リリアは文句を言いながらも、強気に言いくるめれば諦めてくれる。
 だが、クレハは?
 彼女はきっと、烈火の如く怒り狂うだろう。そうなれば、クレハとの溝は修正不可能なほどになってしまう。
 さすがにそれは望むものではない。
 ではどうするのか?
 無防備に恥部を晒している極上の肉体を見逃すのか? 否、否である。
 
(要は見つからなければいいんだ)

 勇人は、気配を殺したままフィアと共に開発した覗き用の魔法を発動させる。すると、勇人の身体が徐々に薄れ、やがて見えなくなる。
 隠蔽インビンジブルとフィアが名付けたこの魔法は、周囲の背景に自分の姿を同化させる、言わば保護色や擬態のような効果がある。
 これの優秀な所は、探知魔法には石ころと同じように認識され、気配察知が強い獣人などにも生き物として認知されないことだ。
 反面、足音が消えることもなければ、魔力を乱されれば簡単に解除されてしまう。
 しかし、その欠点も勇者であり、常識外れの能力を持っている勇人が使うならば問題にすらならない。
 魔力のコントロールは勿論のこと、足音を立てずに歩くくらいは造作もない。
 
(よし、後は)

 ゆっくりと、しかし迅速に物陰から背後に回り込んだ勇人は、油断しきっているクレハの桃尻を鷲掴みにした。

「ひゃっ!? え? な、なひなに!?」

 突然に感じた生暖かい肌の感触に、驚いたクレハはキョロキョロと辺りを見回すが、当然ながらなにも見つからない。

「んっ、なっ、ちょっ! こ、これっ、んぅぅ!」

 勇人の指が、クレハのお尻の上を滑っていく。綺麗なピンク色の皺をした尻穴を指でほぐすように撫で、中指の第一関節を中に入れる。

「んぐっ! あ、お、おひりしり、おかしっ!」
(さすがにいきなりは無理か)

 物が入るように出来てはいない尻穴に、愛撫も拡張もなく指を入れると、すぐに尻肉が強張りそれ以上は先に進ませないようにしてくる。

(とりあえず、尻を弄りながら)
「おふっ!?」
 
 尻穴を穿ほじっていた指を抜き差しすると、下品な声がクレハの口から漏れる。

(前も弄る)

 後ろから手を伸ばし、恥丘を撫でる。

「んくぅっ! さ、ひゃっきからなんさっきからなんれすかですか!」

 クレハは声を震わせながら叫ぶが、勇人は答えずに黙々とマン肉を弄り続ける。
 
「くぅぅっ、に、にげひゃいとにげないと

 気配が感じられず、存在も視認できないが、明らかに普通ではないモノが近くにいると理解したクレハは、逃げようとするが、まだ彼女のおしっこは終わっていない。

「やぁぁ、早く、おわっひぇおわってぇ

 ガクガクと膝を震わせながら、おしっこを止めようとするが、相当に我慢していたのかおしっこは中々止まらない。

「ひぐぅっ、やぁっ、ほんろほんとなんれよなんでよぉ!」

 クレハが涙声になりながら、口に加えたスカートを唾液まみれにして、必死に声を漏らさないようにする。
 そうして、下腹部から湧き上がってくる感覚に必死に耐える。
 クレハは、姿の見えない相手の愛撫によって自分の身体が反応しているという事実を認めたくなかった。
 
(ああ、やばい。チンコぶちこみたい)

 二本のサイドテールを揺らし、目尻に涙を溜める弱々しいクレハの姿は、普段見せている強気なものとは一転して加虐心を煽ってくる。
 そういう所は、実に主従ソックリであった。

(名残惜しいけど、ここまでだな)

 これ以上クレハを虐めていると、確実に歯止めが効かなくなって襲ってしまう。それは”まだ”ダメだ。

(だから、これで最後だ)
「んぁっ……あぁぁぁ――――イっ!」

 マンコの中に突っ込んでいた指は、マン肉を抉るように引っ掻きながら引き抜く。尻の穴を弄っていた指も同様に、一気に引き抜いた。
 すると、ピンっと身体を仰け反らせ、ビシャビシャと残りのおしっこを飛び散らせながらクレハは絶頂して、尻餅をついてしまう。

「はぁっ、ふぅ、はぁっ、ふぅ」

 息を荒げ、オシッコで股間を濡らしたクレハが脱力しているうちに、勇人はそそくさとその場から離れる。
 十分に距離を取り、絶対に気付かれない位置まできたところで、勇人はようやく隠蔽の魔法を解いた。

「あーエロかった」

 普段がツンツンしているだけに、乱れた姿はかなりそそるものがあった。

「性欲が発散されるどころか余計に貯まっちまった……」

 ビンビンに自己主張している息子に、思わずため息が漏れてしまう。
 勇人が広場から離れてそこそこの時間が経っている。いまから一発抜いている時間はないだろう。

「クソッ。今日の夜は絶対に誰か抱くからな」

 いらぬ誓いをしつつ、勇人はリリアたちが休んでいる広場まで、クレハより一足先に戻っていった。

 ******

「お、遅れました」

 勇人が広場に戻ってから五分ほど経った後に、クレハも広場へと戻ってきた。
 顔はまだ紅く、ダンジョン内で達してしまったことが恥ずかしいのか、スカートの裾を掴みながら顔を俯かせている。

「むぅ。なにかあったのかえ?」
「い、いえ!? 別になにもありませんでしたよ!!」
「?」

 シェロが尋ねると、クレハ慌てて顔を上げて首をぶんぶん振る。
 マオとリリアは不思議そうにしているが、シェロだけはなにかに勘付いたようだった。
 ゆっくり勇人に近づくと、周囲に聞こえないくらいの小声で尋ねる。

「のう、主様。クレハになにをやったのじゃ?」
「そんな大したことはやってねえよ。ちょっと尻穴と膣孔を弄っただけだ」
「十分大したことじゃろ。主様、ここがどこだかわかっておるのか?」
「ダンジョンだろ? 大丈夫だ。周囲の警戒はちゃんとしていたから」
「まあ、いいがのう。……溜まっておるなら妾に言えばいいものを。馬鹿者め」
「なにかいったか?」
「なんでもないのじゃ。ほれ、さっさと出発の準備をするぞ」

 鼻を鳴らして顔を逸らすシェロの態度に訝しみつつも、勇人も再度探索を始める準備をする。

「とりあえず二階層目まで降りる階段付近までは行きましょう。事前の話では、そこに転送用の魔道具が設置されているはずです」

 準備を終えて、再度探索を始めると、リリアがどうするべきかの方針を提案してきた。

「転送用の魔道具なんてあるのか」
「はい。そうでもしないとずっと迷宮に潜っていることにもなるので、先に潜ったギルドの職員が設置しているみたいです」
「なるほどな」

 思い返してみれば、迷宮に潜っていく冒険者たちはみな最低限の道具だけ持った軽装だった。

「帰り道の心配をしなくていいのは便利だな。じゃあ、このまま二人に最後まで――」

 そこまで勇人が言いかけたところで、異変に気が付く。
 
「……なんだ?」

 ガタガタと、ダンジョンが音を立て始めているのだ。

「揺れ、てる」

 最初は微かに、だが徐々に縦に揺れる感覚は大きくなっていく。

「おいおい、地下にいるのに地震は洒落にならんぞ!」
「だ、大丈夫です。ダンジョンは地震程度で崩れはしません!」
「いや待つがよい。これはただの地震ではない!」

 ガンッ! と一際大きく揺れたかと思うと、リリアの立っていた場所に大きな穴が空く。

「――え?」
「リリア!?」
「リリアお嬢様!?」

 リリアの身体が闇に吸い込まれる瞬間、勇人とクレハが穴に飛び込んでリリアの腕を掴む。

「イチノセ様! リリアお嬢様を!」
「わかってる!、こ、な、くそっ!」

 クレハが手を離すと、勇人はリリアを穴の外に投げるが、そこまでが限界だった。

「ゆ、ユーキさん! クレハ!」

 どこまで暗い闇の底に落ちていく中で勇人が最後に聞いたのは、リリアが発した悲鳴のような声だった。
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