急募 : 求ム。陵辱エンドの回避法

きっせつ

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4、藤視点、冬吾視点

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「ひゃっ!? あっ……、ん、んぅ…」

ギシギシとベッドから揺れる。
与えられる快楽から藤は身をくねらせ、自身のものを触ろうとするも、手はベッドに括り付けられてしまっている。

「やっ…だ…。そこ…、ぁ、…ばっかぁ」

ツンッと赤く腫れて主張する胸の合間から冬吾の頭が見える。
藤の足を間に身体を入れた冬吾が藤の尻タブに顔を埋めている。

藤の使い慣らされて縁がふっくらしてしまった下の口にチュッチュッと口付けをして、冬吾はその熱い口の中に含んだ。
喜んでパクパクと開く藤の下の口を舌で愛撫して、吸い上げる。

「ひゃぁんっ! あっ、ぁ…。ふやけ…ちゃうっ……て。やだ、も…イかせて」

自身のものを縛られて扱わせてもらえず、射精なしの甘イキを繰り返す。
藤の懇願は聞き入れられず、藤は悶え続けていた。



中等部三月の春休み。
藤は冬吾に部屋に連れ込まれた。
ベッドの上で先程の息をも忘れるディープキスに藤はその恐ろしい程の気持ち良さに身を浸して、気付けばベッドに拘束されていた。

朝から晩まで藤が果てるまで冬吾は藤の身体を貪り続けた。
隙を見て逃げを打とうものならお仕置きと称して冬吾を喜ばせる方法を仕込まれ、ありとあらゆる場所を冬吾好みに作り替えられた。

いじられ続けた胸は育ち、常にツンッと赤く主張して、挿れられ続けた下の口は見事に冬吾専用の冬吾を受け入れる為の穴へと変貌していた。



「はぅっ、あ、あぁんっ! しつこ…い」

舐められ吸われ続け、じんじんっと腹の奥が熱くなり、冬吾の形を覚えた藤の膣が早く欲しいと蠢く。
時折、差し込まれる舌を締め付けて浅ましく強請るが、冬吾はじゅぶじゅぶとそんな浅ましい藤の膣を舌で味わい続け、ニヤリと笑う。

「イかせて欲しい? なら、言葉にしておねだりしないと」

「んっぁ。はぁはぁ…。………せろ。………こい」

「きちんと何処に何が欲しいか聞かせて藤。淫乱な藤は何処をどうして欲しいの?」

獣のような目で醜態を晒す藤を視姦する冬吾の視線に甘く身体を震わしつつも、藤はおねだり……なんかせず、冬吾の腹に容赦なく蹴りをぶち込む。

「しつこいっ! ふやけるって言ってんだろッ」

「ふじ……。腹蹴るのは…反則」

「テメェの粗品を蹴られなかっただけマシだと思え!…次、自分よがりなエッチしたら別れるって言ったよな!?」

藤は元気にブチギレて、今された行為にやり返すように蹴り続けた。






中等部三月の春休みに冬吾に監禁され、冬吾専用になるように調教されて、凌辱された。
藤は立派に冬吾専用の身体に躾けられつつも、理性を保ったまま監禁生活から生還した。

理性を保ったまま生還した藤が最初にやった事。
それは報復である。


やられ過ぎて身体は怠かったが、先行するのは冬吾への殺意。

サッカーで鍛え抜かれた藤のカモシカのような脚で藤は拘束が解かれたいの一番で冬吾の股間を蹴った。

自分にも同じものが付いていて、その痛みはよく分かっている筈だが、容赦なく潰すつもりで蹴った。


藤が先程まで拘束されていたベッドで苦しみもがく冬吾を侮蔑の目で一瞥する。藤は頭後を無視して、部屋に置いてあった姿見に変貌を遂げてしまった自身の身体を映した。

『うっわ…。乳輪デカくなってんじゃん。色も変わってる…。胸をふっくらしてるし!!』

藤は自身の姿にドン引きして、まだ痛みにもがく冬吾の胸ぐらを掴み、地を這うような声で冬吾を脅す。

『責任は取ってくれんだよな?』

藤はやられたら、とことんやり返す性格だった。
やられたら相手が二度と自身に喧嘩を売ろうと思わないように容赦なく分からせる。
冬吾の件で先輩に頬を殴られた時も先輩にもれなく分からせた。


普段はノリが良く、気のいい奴。
しかし、一度敵と認識した相手には容赦しない。

これは藤の頬を殴った先輩以外のサッカー部員には周知の事実だった。
だから、先輩が報復され、校舎裏に引きずられて行ってもみんな見て見ぬ振りをした。触らぬ神に祟りなし。

ブチギレた藤を前に理性が帰ってきた冬吾は「そうだった…」とキレた藤の暴君っぷりを思い出して、痛みを我慢して正座した。

(強気とかの話じゃなかった…)

取扱注意な幼馴染は正座した冬吾の粗品を足で弄び、冬吾をとことん見下す。
だが、開発され尽くされた身体を冬吾の前で晒し、凍てつくような侮蔑の目で見る藤は何処か官能的でゴクリッと冬吾は唾を飲む。


ブチギレた藤を前に冬吾は誓いを立てさせられた。

一、もう二度と自分よがりなエッチはしない。したらもぎ取る。
二、責任を取って藤を気持ちよくする事。出来ない場合は別れる。そして沈める。
三、浮気はしない事。した場合は袋叩きの上でもぎ取って、埋める。

藤は冬吾から決して逃げなかった。
寧ろ藤が冬吾を逃さなかった。

特に藤は外部生で入ってきた一年下の後輩に冬吾が近付く事を嫌がった。
「マジでやめろ」と珍しく顔を青くして縋る弱気な藤が冬吾は愛おしくてしょうがなかった。
たまに弱気になる藤はギャップがエグい。






冬吾を蹴って満足した藤はそっぽをむき、「早くしろよ…」と小声でぽそりっと呟く。
誘うように冬吾の前で足を開くと、そっぽを向いた藤が期待に満ちた眼差しを横目で冬吾に向ける。


ノンケで、冬吾がゲイなら縁を切ると啖呵を先輩に切った藤の中で何があったのかは冬吾には分からない。

「じゃあ、足癖の悪い足はイタズラ出来ないように危ないから縛るよ」

「あっ…」

「これでもう抵抗出来ないね、藤」

しつこいのは嫌な癖に縛られるのには抵抗がない。
両太ももと両足首をベルトで固定すると、頬を赤く染め上げて、懇願するように身動きの取れない身体を揺らす。

「うるっさい。さっさとその粗品を寄越せ」

口では悪態を吐きながらもその表情は滅茶苦茶に犯してと訴えている。

「藤。愛してる。もっと壊れて。俺だけを見て」

「るっさい。挿れないならさっさと退け」

「うん。俺のを下の口でいっぱい味わって。俺に乱れて泣いて善がる姿を見せて」

下の口に冬吾のをあてがえば、覚え込まされて柔らかくなった藤の下の口は頬張るように飲み込んでいく。

「ひゃあっ! あっ。……あん」

「そんなに待ち遠しかった? 奥まで挿れてって強請るようにキュウキュウ締め付けて…」

「違っ…ぁ、やぁ! 奥はダメっ。奥はダ…メ」

「うん。分かった。挿れるね」

「あぁああああッ。ダメ…。ダメぇぇええッ!!!」

お腹をぐっと押されて藤の膣が冬吾を迎え入れる。
ズンッと貫かれて、行き過ぎた快楽に涙を浮かべて背を仰反らせる藤に宥めるようにキスを落とす優しさと反して、冬吾のは獲物をガツガツと喰らい続ける。


ここまで来ればもう暴君な藤も泣き善がるだけで抵抗しない。
終わった後に体力が残っていれば、勿論報復されるが、この時の藤は喜んで冬吾を迎え入れ、とろけてしまう。
エロ可愛い藤を前にもっと、乱れさせたい。壊したいと冬吾も冬吾で歯止めが効かなくなる。



何故、監禁して藤を壊すために陵辱し続ける冬吾から藤は逃げないのか。

それは藤が暴君でやられっぱなしは彼の主義でないというのもある。
また離れてあの下級生とバッドエンドを繰り返して周回させられるのが嫌というのもある。
だが、一番の理由は……。


何度も陵辱エンドを見せつけられて、藤はその下級生の焦点の合わないアヘ顔を前に思ってしまった。
理性が消し飛ぶ程気持ちいいのかと。

性欲を持て余す藤には強すぎる毒だった。
二人の獣のようなエッチは藤の性癖を歪めるくらいには過ぎた毒だった。


冬吾の獣のような視線を前に藤の身体に危険信号が走る。
ゾクゾクッと身体を駆け巡り、危険信号は甘い快楽へと変わる。

(こんなの…。戻れる訳がない…)

自身で慰めるより数千倍気持ちよく、藤の胸は高鳴る。
もっと壊して欲しい。喰らい尽くして欲しいと。


突かれる度に、力なくお漏らしのように流れる出る愛液と共に理性も垂れ流して、求められるがままに息も忘れるキスを繰り返す。
自身の雄子宮に放たれた生温かい冬吾の種に密かに喜びを感じて。



「しつこい…」

やっと解放されて、理性が戻ってきた藤はベッドの上に伏せる。

今日はやり返す体力が残っていなかった。
藤の身体を貪り尽くした冬吾は艶々としたいい顔で気遣うように藤の背を撫でる。
エッチ以外では冬吾は紳士だった。

元より朝食を作ってくれる程世話焼きな冬吾は今まで以上に藤に甲斐甲斐しく世話を焼き、エッチ以外はひたすら甘い。

藤を縛っていた縄とベルトを外すと出来てしまった傷の手当てをして、藤の為に作った自家製のスポーツドリンクを藤を介助しながら飲ませる。
後処理も全てこなすから藤は身を預けているだけでいい。


藤はエロくて可愛い彼女が欲しかった。
だが、実際に出来たのは暴走気味だがエッチが上手くて世話焼きの彼氏だった。

(もういい…。誤差だ、誤差)

割り切りのいい藤はそう早々に諦めて、ポスンッと藤を支える冬吾の肩に頭を預けた。

「好きとは言ってやんねー」

散々やっておいてと、悪態吐きつつも藤は自身がどういう顔を冬吾に浮かべていたのか知らない。

「いいよ。今は」

藤のその表情を前に頬を染め上げて、冬吾は優しく笑う。
幸せが滲み出る極上の笑みを浮かべて。



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急募 : 求ム。陵辱エンドの回避法
answer : 毒には毒をぶつけましょう。
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