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終章 ロバ耳王子と16歳と約束と
26、滑稽だね
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エレンの首から一筋、赤い雫が零れ落ちる。
今のエレンならやりかねない。
バタバタとファルハ王の手からなんとか逃げて、やめさせようとするが、ファルハ王は僕の腹から剣を退けると、僕の首に手を回して、自由を奪う。
「それ程…。この餓鬼が大切か」
「ラニちゃんは俺の命よりも大切な人です。彼に何かあったなら俺はこの命を経ちます。ですが、危害を加えず、帰してくれるというなら俺は身も心も貴方に捧げます」
「エ…レン。ダメ…、逃げて。コイツは」
「ああ。俺のローレライ。俺だって、お前が傷付く所など見たくはない。分かった。必ず、帰すと約束しよう」
ファルハ王はそう約束すると僕を投げ捨て、ベッドの上にいるエレンの体を抱き寄せた。エレンは約束に安心したのか、破片から手を離す。
ダメだ。この男の言葉を信じちゃいけない。
そう叫びたいのに首を絞められていたからか、咳き込んで声が出ない。
ファルハ王はビクリッと震えるエレンの内腿を撫で、首から滴るエレンの血の滴る舐める。
痛みで少し抵抗をみせた窘めるように噛み付いた。
「いあっ!!」
「ローレライ。俺がこの餓鬼を置いて部屋に戻るまでに迎え入れる準備を済ませて置け。約束は違えるなよ? 違えれば、お前の大切な者の命はない」
「はい。アサドゥ様」
ファルハ王は従順になったエレンに足を開かせ、僕に見せ付ける。
エレンは羞恥を体を染め上げて、今にも泣き出しそうな顔で、「見ないで」と僕に懇願した。
「お願いする相手を間違えているだろう?」
「あ、アサドゥ様、以外に…見せないでください。お願いです」
「お前はお願いが多いな。きちんと目の前の大切な者に別れを告げられたらやめてやる」
「さようならラニちゃん。お元気で」
涙ながらにエレンは別れを告げる。
その姿に胸が張り裂けそうになり、ファルハ王のエレンに対する酷い扱いに殺意が湧く。
ここまで人を憎んだ事はない。
今も昔も。こんなに後悔した事はない。
「愛しい者の大切な相手だ。丁重に俺が送ってやろう」
ファルハ王はそう邪悪な笑みを浮かべると、首を絞められた苦しさにまだ動けない僕を引き摺るように部屋から出した。
部屋から出た瞬間、むわりと濃い潮の香りが漂い、大海原が視界に広がる。
ここは船の上のようで、見る限り陸が見えないので沖に停泊しているようで、大砲を積んだ船がこの船の両側に3隻ずつ並ぶように止まっている。
無駄に帆以外にも布が沢山装飾されている豪華な船。
この船の形には見覚えがある。
12年前に魔の海域に呑まれて、真っ二つになって沈んだ船。
獣の夢に出てくる船。
ー ああ。そっか…
あれは夢じゃない。
ずっと今までモヤがかかっていたものが晴れ、夢の獣の姿がファルハ王アサドゥへと形を取り、牙はあの特徴的な剣へと姿を変えた。
僕達は嵐の海で遭難したファルハ人達を助けた。
しかし、ファルハ王は助けた僕らに剣を向けた。
王宮で暴れたこの男は僕を斬り殺そうとして、僕を庇った第一王子は背中をバッサリと斬られた。
第一王子が背にはきっと今も大きな刀傷がある。
だから第一王子は肌を焼かない。決して、僕の前でその背を晒さない。
『そうやって善人面を振り撒いて、まるで神様にでもなったかのように善人悪人関係なく、考えなしに手を差し伸べて。それで救ったつもりか』
『この世にはっ、この世には死んだ方がいい人間が居るっ』
2年前にルトゥフが僕に言った言葉が甦り、重く、全てを思い出した今、突き刺さる。
ルトゥフが言ってた事は正しかった。
僕は12年前に取り返しのつかない事を犯してしまった。
それがどんな結末になるかも分からず、無邪気に、いつものように。
「おい。檻に入れいる犬達に媚薬入りの餌を与えろ。今日はお前らに良い余興を見せてやる」
ファルハ王は僕を部屋から出すと部下を呼びつけ、そう指示を出す。
この男は12年前から変わらず邪悪で、そんな邪悪な男が約束など守る訳がないんだ。
この男への恐怖は殺意に近い怒りへと変貌して、あまりにも案の定過ぎるこの男の思考に呆れてしまう。
「オジサンは愛しいローレライとの約束も守れないんだね」
「約束? ああ、約束したな。元の場所に帰すと。しかし、無事に帰すとは一言でも俺が約束したか?」
ファルハ王は鼻で笑うと、まだ上手く立てない僕の胸ぐらを掴み、僕の顎を掴め、僕の顔をゲス剥き出しの目で舐めつくように見る。
「お前は見てくれだけとれば及第点だ。発情した犬どもに犯され壊れていく様は、船の上で娯楽に飢えた男どもには良い余興になるだろう」
良い声で啼けよ、と耳元で囁くその声は聞くだけで忌々しく。
心の底の部分まで冷え切っていく。
そして自然と嗤いが溢れる。
自分でも驚く程にドス黒い感情が自身の中で膨れ上がってただ可笑しくて嗤う。
「何がおかしいッ」
「オジサンはとても可哀想な人だね。それじゃあ、一生あんたが好きなローレライは手に入らない」
「ハッ! 俺は手に入れたさ。お前らが隠していたローレライをな。まさか、モアナ王族ではなく、隣国の歌い手だったと知った時は驚いたがな」
「オジサンは何も分かってないんだね。本当に可哀想」
あんなにずっと恐れていた筈なのに、溢れてきて嗤いが止まらない。
醜い貌を浮かべるファルハ王は今にも僕を射殺さんばかりに睨むがそれすらもおかしい。
ファルハ王の胸ぐらを掴み返す。
ここで僕の命が果てようと、僕は絶対に引かない。
一泡吹かせないと気が済まない。
「死んだんだよ、12年前に。あんたのローレライは12年前に僕が殺した」
「貴様ッ。これ以上、俺を愚弄するか!」
「愚弄? 事実を言ってるまでだよ。エレンはローレライじゃない。だって、ローレライは……」
「死ね。貴様に生きる価値すらない」
激昂したファルハ王は僕を壁に叩きつけるように投げ、剣を抜く。
本当にこの男は愚かだ。
12年前から人の話を聞かない。
見たい事実しか見ない。
だから、真実に気付けない。
ー ごめん、第一王子
振り下ろされる刃を前に命懸けで、僕を守ってくれた第一王子の姿が浮かぶ。
ー ごめん、エレン
今も身体を張って逃がそうとしてくれているエレンの泣き顔が浮かぶ。
きっと、僕のやっている事は、大好きな人達の献身を全て無に返す酷い行為だ。
それでも止まれない。思い出してしまったらもう、許せない。
この男を、自分自身を……。
あの嵐の日に僕はこの男を助けた。
幼い頃から僕は魔の海域で船が遭難するたびに、父と一緒に船で荒れ狂う乗り出した。
船首に立ち、荒波の中で僕は歌う。
諦めないで、きっと助ける。助ける。
また家族に会えるよと希望の歌を紡いだ。
あの頃の僕はあまりにも無知で、助けない方がいい人間がいるなんて知らなかった。
自身がローレライなんて呼ばれてる事など知りもしなかった。
知らないまま僕は12年前のあの日に、僕は僕自身を拒絶した。
それをこの男は知らない。
自身が愛したローレライだったものを今、手に掛けようとしているなんて本当に滑稽だ。
刃がもうすぐ僕の肉を斬り裂く。
許せなくて煽ったけど、死ぬのはやっぱり、怖くて目を瞑った。
ふわりっとラベンダーの香りがする。
最期に見る夢がこんな優しい夢でいいんだろうか。
身体中を大好きなあの温もりが包み、目を開ければ夕陽色の瞳がファルハ王を睨んでいた。
今のエレンならやりかねない。
バタバタとファルハ王の手からなんとか逃げて、やめさせようとするが、ファルハ王は僕の腹から剣を退けると、僕の首に手を回して、自由を奪う。
「それ程…。この餓鬼が大切か」
「ラニちゃんは俺の命よりも大切な人です。彼に何かあったなら俺はこの命を経ちます。ですが、危害を加えず、帰してくれるというなら俺は身も心も貴方に捧げます」
「エ…レン。ダメ…、逃げて。コイツは」
「ああ。俺のローレライ。俺だって、お前が傷付く所など見たくはない。分かった。必ず、帰すと約束しよう」
ファルハ王はそう約束すると僕を投げ捨て、ベッドの上にいるエレンの体を抱き寄せた。エレンは約束に安心したのか、破片から手を離す。
ダメだ。この男の言葉を信じちゃいけない。
そう叫びたいのに首を絞められていたからか、咳き込んで声が出ない。
ファルハ王はビクリッと震えるエレンの内腿を撫で、首から滴るエレンの血の滴る舐める。
痛みで少し抵抗をみせた窘めるように噛み付いた。
「いあっ!!」
「ローレライ。俺がこの餓鬼を置いて部屋に戻るまでに迎え入れる準備を済ませて置け。約束は違えるなよ? 違えれば、お前の大切な者の命はない」
「はい。アサドゥ様」
ファルハ王は従順になったエレンに足を開かせ、僕に見せ付ける。
エレンは羞恥を体を染め上げて、今にも泣き出しそうな顔で、「見ないで」と僕に懇願した。
「お願いする相手を間違えているだろう?」
「あ、アサドゥ様、以外に…見せないでください。お願いです」
「お前はお願いが多いな。きちんと目の前の大切な者に別れを告げられたらやめてやる」
「さようならラニちゃん。お元気で」
涙ながらにエレンは別れを告げる。
その姿に胸が張り裂けそうになり、ファルハ王のエレンに対する酷い扱いに殺意が湧く。
ここまで人を憎んだ事はない。
今も昔も。こんなに後悔した事はない。
「愛しい者の大切な相手だ。丁重に俺が送ってやろう」
ファルハ王はそう邪悪な笑みを浮かべると、首を絞められた苦しさにまだ動けない僕を引き摺るように部屋から出した。
部屋から出た瞬間、むわりと濃い潮の香りが漂い、大海原が視界に広がる。
ここは船の上のようで、見る限り陸が見えないので沖に停泊しているようで、大砲を積んだ船がこの船の両側に3隻ずつ並ぶように止まっている。
無駄に帆以外にも布が沢山装飾されている豪華な船。
この船の形には見覚えがある。
12年前に魔の海域に呑まれて、真っ二つになって沈んだ船。
獣の夢に出てくる船。
ー ああ。そっか…
あれは夢じゃない。
ずっと今までモヤがかかっていたものが晴れ、夢の獣の姿がファルハ王アサドゥへと形を取り、牙はあの特徴的な剣へと姿を変えた。
僕達は嵐の海で遭難したファルハ人達を助けた。
しかし、ファルハ王は助けた僕らに剣を向けた。
王宮で暴れたこの男は僕を斬り殺そうとして、僕を庇った第一王子は背中をバッサリと斬られた。
第一王子が背にはきっと今も大きな刀傷がある。
だから第一王子は肌を焼かない。決して、僕の前でその背を晒さない。
『そうやって善人面を振り撒いて、まるで神様にでもなったかのように善人悪人関係なく、考えなしに手を差し伸べて。それで救ったつもりか』
『この世にはっ、この世には死んだ方がいい人間が居るっ』
2年前にルトゥフが僕に言った言葉が甦り、重く、全てを思い出した今、突き刺さる。
ルトゥフが言ってた事は正しかった。
僕は12年前に取り返しのつかない事を犯してしまった。
それがどんな結末になるかも分からず、無邪気に、いつものように。
「おい。檻に入れいる犬達に媚薬入りの餌を与えろ。今日はお前らに良い余興を見せてやる」
ファルハ王は僕を部屋から出すと部下を呼びつけ、そう指示を出す。
この男は12年前から変わらず邪悪で、そんな邪悪な男が約束など守る訳がないんだ。
この男への恐怖は殺意に近い怒りへと変貌して、あまりにも案の定過ぎるこの男の思考に呆れてしまう。
「オジサンは愛しいローレライとの約束も守れないんだね」
「約束? ああ、約束したな。元の場所に帰すと。しかし、無事に帰すとは一言でも俺が約束したか?」
ファルハ王は鼻で笑うと、まだ上手く立てない僕の胸ぐらを掴み、僕の顎を掴め、僕の顔をゲス剥き出しの目で舐めつくように見る。
「お前は見てくれだけとれば及第点だ。発情した犬どもに犯され壊れていく様は、船の上で娯楽に飢えた男どもには良い余興になるだろう」
良い声で啼けよ、と耳元で囁くその声は聞くだけで忌々しく。
心の底の部分まで冷え切っていく。
そして自然と嗤いが溢れる。
自分でも驚く程にドス黒い感情が自身の中で膨れ上がってただ可笑しくて嗤う。
「何がおかしいッ」
「オジサンはとても可哀想な人だね。それじゃあ、一生あんたが好きなローレライは手に入らない」
「ハッ! 俺は手に入れたさ。お前らが隠していたローレライをな。まさか、モアナ王族ではなく、隣国の歌い手だったと知った時は驚いたがな」
「オジサンは何も分かってないんだね。本当に可哀想」
あんなにずっと恐れていた筈なのに、溢れてきて嗤いが止まらない。
醜い貌を浮かべるファルハ王は今にも僕を射殺さんばかりに睨むがそれすらもおかしい。
ファルハ王の胸ぐらを掴み返す。
ここで僕の命が果てようと、僕は絶対に引かない。
一泡吹かせないと気が済まない。
「死んだんだよ、12年前に。あんたのローレライは12年前に僕が殺した」
「貴様ッ。これ以上、俺を愚弄するか!」
「愚弄? 事実を言ってるまでだよ。エレンはローレライじゃない。だって、ローレライは……」
「死ね。貴様に生きる価値すらない」
激昂したファルハ王は僕を壁に叩きつけるように投げ、剣を抜く。
本当にこの男は愚かだ。
12年前から人の話を聞かない。
見たい事実しか見ない。
だから、真実に気付けない。
ー ごめん、第一王子
振り下ろされる刃を前に命懸けで、僕を守ってくれた第一王子の姿が浮かぶ。
ー ごめん、エレン
今も身体を張って逃がそうとしてくれているエレンの泣き顔が浮かぶ。
きっと、僕のやっている事は、大好きな人達の献身を全て無に返す酷い行為だ。
それでも止まれない。思い出してしまったらもう、許せない。
この男を、自分自身を……。
あの嵐の日に僕はこの男を助けた。
幼い頃から僕は魔の海域で船が遭難するたびに、父と一緒に船で荒れ狂う乗り出した。
船首に立ち、荒波の中で僕は歌う。
諦めないで、きっと助ける。助ける。
また家族に会えるよと希望の歌を紡いだ。
あの頃の僕はあまりにも無知で、助けない方がいい人間がいるなんて知らなかった。
自身がローレライなんて呼ばれてる事など知りもしなかった。
知らないまま僕は12年前のあの日に、僕は僕自身を拒絶した。
それをこの男は知らない。
自身が愛したローレライだったものを今、手に掛けようとしているなんて本当に滑稽だ。
刃がもうすぐ僕の肉を斬り裂く。
許せなくて煽ったけど、死ぬのはやっぱり、怖くて目を瞑った。
ふわりっとラベンダーの香りがする。
最期に見る夢がこんな優しい夢でいいんだろうか。
身体中を大好きなあの温もりが包み、目を開ければ夕陽色の瞳がファルハ王を睨んでいた。
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