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諦めたくない
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呆然と主人が消えていった崖の下を眺めた。
崖はとても高く底が見えない。
『妹』が落ちたマンションの高さよりも高く、深い。
「また…失うのか、私は。今度は伸ばす手があるのにそれも伸ばせず失うのか…。」
足に力が入らない。
腰が抜けている。
何であの時、私は手を伸ばさなかった。
距離が遠かったから?
後ろを向いてて気付かなかったから?
そんなの言い訳だ。
だって、だって私は何の為に。
『あの子』は何の為に。
『シュネー』は何の為に。
「シュネーちゃん!! しっかりしてッ。辛いけどしょうがないよ。」
キツネの声が聞こえる。
しょうがない?
何が?
「この崖はとても高いんだ。落ちたら助からない。下は激流の川だから死体も回収出来ない。例え生きていたって川で溺死だ。崖の途中で引っかかってても助ける術がない。だからもう帰ろう。ここは弱肉強食。助けられない命は多い。だから受け入れて。」
助からない?
帰る?何処に?
リヒトはもういないのに?
受け入れろって何?
「大丈夫。シュネーちゃんは俺がアイツの分まで愛してあげるから。だから帰ろう? 」
キツネの手が伸びてくる。それを剣の鞘で払い落とした。キッと睨み付けるが「可哀想に。」と同情を装った表情で抱き寄せようとする。
「うるさいッ。リヒトを守れないなら一緒に死んだ方がマ……シ? 」
はたと自分を見る。
私はまだ死んでいない。
リヒトに『従騎士の誓い』をしている私は主人が死んだ瞬間、命を落とす筈だ。
だが、私はまだ死んでない。
崖は確かに高い。
底が見えないし、落ちるまでにまだ時間が掛かっているのかもしれない。もしかしたら今、虫の息で刻々と死が迫っている状態かもしれない。
もしかしたら奇跡的に崖に引っかかって助けを待っているのかもしれない。
助ける術がない?
弱肉強食?
だから伸ばせる手を引っ込める?
馬鹿馬鹿しい。
どうせ、助ける術がないならないでその内私も死ぬ。なら、死を受け入れて綺麗に死ぬより足掻いて生き汚く死んだ方がいい。
可能性があるのなら。
「一旦、クジャクの所に戻る。」
「分かってくれたんだね。大丈夫、俺が慰めて…。」
「出来るだけ長い縄と人員を貸し出してもらえるか交渉する。」
「はぁ? 無理だって!? ここは弱肉強食だよ。自身で這い上がれない奴は死を待つだけ。生きるも死ぬも自己責任。誰も好意で助けちゃくれないよ。」
『刑受の森』の左翼の街、『リンク』そこは罪人達が住む町。
意外にも秩序のある町だが、それは罪人達がそれぞれ生き残る為に守っているだけで守ろうとして守っている訳ではない。何かが欲しいならそれなりのいや、それ以上の対価が必要だ。
「何だって支払ってやるよ。手を伸ばせるなら。」
◇
身体中が痛い。
王宮では何度も何度も鞭で打たれたが、それとは比にもならないくらい痛い。
「…リヒッちゃん。重い。」
自身の身体の下から聞こえた声に驚き、飛び退くと何処までも続きそうな奈落が下には続いており、そこにまた落ちそうになった。
ネズミがぐらりと傾いた身体を引っ張って連れ戻す。引き戻された時にまた、ネズミの上に倒れ込んでしまい、「グフッ!? 」と苦しい叫びが尻の下から聞こえた。
「ここまだ崖でい。たまたま、崖の途中で引っかかって転落死はしなかったけど、踏み外したらまた真っ逆さまでい。」
ネズミが言うように僕達は崖の途中のたまたま出っ張っていた部分で滑落が止まったよう。僕は先に落ちたヒヒ系とネズミが下敷きになり、身体中を打ち付けた痛みだけで済んでいる。
ネズミもヒヒ系が下敷きになった事で落ちた時の衝撃はそこまでなかったらしい。下敷きになったヒヒ系は絶命しているが。
「いんやぁ、まさかあそこから落ちて生き残るとはねぇ。」
「うん、良かった。」
「状況は依然として良かないんよ。」
はぁっとネズミが溜息をはき、そしてギロリと僕を睨んだ。
「リヒッちゃん。オイラ助ける時、死んでもいいやと思ったっしょ。ホント、シュネッちが可哀想。」
「そんな…事。」
「絶対一瞬思ったっしょ。オイラ、お前さんより結構年上よ。若輩者の考えが読めないと思てか。」
はぁーとまた溜息を一つはく。
そして真上を見た。
「リヒッちゃんはさ。シュネッちがどれだけ危ういか分かってる? あの子、お前さんの為に毒飲めちゃう子よ。」
ネズミは何時ものように茶化すでもなく、真剣な表情で僕を睨む。
「それなのにお前さんは簡単に命捨てるんでい? 助けてもらって言うのもなんだけどさぁ。あの子守りたいんならまず自分の命大切にしなきゃあね。まぁ、今更なんだけどさぁ。」
「今更? 」
「そう、オイラ達はここで死ぬよ。ここはそういう所だから。」
サーとその言葉に血の気が引いていく。『死』という言葉が過ぎり、自身がやってしまった事の重さがのしかかる。
「死ね…ない。」
「今更やっと、生きる気力が湧いて…。」
「僕が死んだらシュネーも死ぬ。」
「……はぁ? 確かにシュネッちも後追いしそうな気も……。」
「そうじゃないんだ。」
シュネーは僕が死なないように自身の命を懸けた。それは『従騎士の誓い』と言う名の呪いだ。『従騎士』はどんなに主人より寿命があろうと主人が死ねば『従騎士』も死ぬ。彼等は正真正銘、自身の全てを主人に捧げている。
「何が何だか分からんけど、自力で上がれないなら待つのは死…のみ。ここはそーゆー所。皆、自身が生きる為に精一杯だし。そもそも罪人だからオイラ達。」
「あの子は…あの子は死なせちゃいけないんだよ。あの子は僕なんかにこれ以上引き摺られちゃ…いけないんだ。いけないんだよッ。」
必死に足が引っかかりそうな所を探す。しかし、崖は脆く、触るだけで崩れてしまう。
雪のように安心感をくれる子。
側にいれなくても幸せになってくれれば良いと思っていた特別な子。
触れているだけで幸せをくれる子。
触れる…だけで。
ー 触れたい。シュネーにずっと触れていたい。
「ああ、もう。僕はゲルダが好きなんじゃなかったっけ? まだ半年も経ってないよ。ほんっと、不義理にも程があるッ。」
「何をキレてるのリヒッちゃん。本気で登る気? 無理だってッ!! 結構滑落したよ、オイラ達。」
「知らないよッ!! ちょっと登って助け呼んでくるから待っててッ!! 」
「だから無理だって。」
「うるさいよッ。そもそもネズミに僕、命助けてもらった恩を返してないッ。なら、今返す。」
登ろうと手を伸ばすが、崩れて元の場所に戻る。
ああ、もう何で僕は今更足掻いてんのかな!?
ホント、遅いよ!!
あれだけシュネーが命を懸けて、繋いでくれたのに今更。
やっと命の危機に瀕してか。
「取り敢えず一旦落ち着こーよ。体力を無駄に使うだけでい。」
「でも…。」
「シュネッちが動いてるって、助けようと。ただ、シュネッちだけじゃ助けられない。だからシュネッちの手腕に期待するしかないけど、まぁ、無駄に体力使うより可能性はあるっしょ。」
「でも。」
ー それじゃあ、結局僕がシュネーの足を……。
項垂れるとネズミがカラカラと笑った。全然面白くないよ。
「ならさぁ。恩を返すと思ってオイラの昔話聞いてぇ。オイラも流石に死ぬのが怖くなってさ。」
そうネズミは僕に笑い掛ける。
僕はここに落ちてから僕自身の事ばかりでみえていなかった。
ネズミの足から血が流れている事に。
崖はとても高く底が見えない。
『妹』が落ちたマンションの高さよりも高く、深い。
「また…失うのか、私は。今度は伸ばす手があるのにそれも伸ばせず失うのか…。」
足に力が入らない。
腰が抜けている。
何であの時、私は手を伸ばさなかった。
距離が遠かったから?
後ろを向いてて気付かなかったから?
そんなの言い訳だ。
だって、だって私は何の為に。
『あの子』は何の為に。
『シュネー』は何の為に。
「シュネーちゃん!! しっかりしてッ。辛いけどしょうがないよ。」
キツネの声が聞こえる。
しょうがない?
何が?
「この崖はとても高いんだ。落ちたら助からない。下は激流の川だから死体も回収出来ない。例え生きていたって川で溺死だ。崖の途中で引っかかってても助ける術がない。だからもう帰ろう。ここは弱肉強食。助けられない命は多い。だから受け入れて。」
助からない?
帰る?何処に?
リヒトはもういないのに?
受け入れろって何?
「大丈夫。シュネーちゃんは俺がアイツの分まで愛してあげるから。だから帰ろう? 」
キツネの手が伸びてくる。それを剣の鞘で払い落とした。キッと睨み付けるが「可哀想に。」と同情を装った表情で抱き寄せようとする。
「うるさいッ。リヒトを守れないなら一緒に死んだ方がマ……シ? 」
はたと自分を見る。
私はまだ死んでいない。
リヒトに『従騎士の誓い』をしている私は主人が死んだ瞬間、命を落とす筈だ。
だが、私はまだ死んでない。
崖は確かに高い。
底が見えないし、落ちるまでにまだ時間が掛かっているのかもしれない。もしかしたら今、虫の息で刻々と死が迫っている状態かもしれない。
もしかしたら奇跡的に崖に引っかかって助けを待っているのかもしれない。
助ける術がない?
弱肉強食?
だから伸ばせる手を引っ込める?
馬鹿馬鹿しい。
どうせ、助ける術がないならないでその内私も死ぬ。なら、死を受け入れて綺麗に死ぬより足掻いて生き汚く死んだ方がいい。
可能性があるのなら。
「一旦、クジャクの所に戻る。」
「分かってくれたんだね。大丈夫、俺が慰めて…。」
「出来るだけ長い縄と人員を貸し出してもらえるか交渉する。」
「はぁ? 無理だって!? ここは弱肉強食だよ。自身で這い上がれない奴は死を待つだけ。生きるも死ぬも自己責任。誰も好意で助けちゃくれないよ。」
『刑受の森』の左翼の街、『リンク』そこは罪人達が住む町。
意外にも秩序のある町だが、それは罪人達がそれぞれ生き残る為に守っているだけで守ろうとして守っている訳ではない。何かが欲しいならそれなりのいや、それ以上の対価が必要だ。
「何だって支払ってやるよ。手を伸ばせるなら。」
◇
身体中が痛い。
王宮では何度も何度も鞭で打たれたが、それとは比にもならないくらい痛い。
「…リヒッちゃん。重い。」
自身の身体の下から聞こえた声に驚き、飛び退くと何処までも続きそうな奈落が下には続いており、そこにまた落ちそうになった。
ネズミがぐらりと傾いた身体を引っ張って連れ戻す。引き戻された時にまた、ネズミの上に倒れ込んでしまい、「グフッ!? 」と苦しい叫びが尻の下から聞こえた。
「ここまだ崖でい。たまたま、崖の途中で引っかかって転落死はしなかったけど、踏み外したらまた真っ逆さまでい。」
ネズミが言うように僕達は崖の途中のたまたま出っ張っていた部分で滑落が止まったよう。僕は先に落ちたヒヒ系とネズミが下敷きになり、身体中を打ち付けた痛みだけで済んでいる。
ネズミもヒヒ系が下敷きになった事で落ちた時の衝撃はそこまでなかったらしい。下敷きになったヒヒ系は絶命しているが。
「いんやぁ、まさかあそこから落ちて生き残るとはねぇ。」
「うん、良かった。」
「状況は依然として良かないんよ。」
はぁっとネズミが溜息をはき、そしてギロリと僕を睨んだ。
「リヒッちゃん。オイラ助ける時、死んでもいいやと思ったっしょ。ホント、シュネッちが可哀想。」
「そんな…事。」
「絶対一瞬思ったっしょ。オイラ、お前さんより結構年上よ。若輩者の考えが読めないと思てか。」
はぁーとまた溜息を一つはく。
そして真上を見た。
「リヒッちゃんはさ。シュネッちがどれだけ危ういか分かってる? あの子、お前さんの為に毒飲めちゃう子よ。」
ネズミは何時ものように茶化すでもなく、真剣な表情で僕を睨む。
「それなのにお前さんは簡単に命捨てるんでい? 助けてもらって言うのもなんだけどさぁ。あの子守りたいんならまず自分の命大切にしなきゃあね。まぁ、今更なんだけどさぁ。」
「今更? 」
「そう、オイラ達はここで死ぬよ。ここはそういう所だから。」
サーとその言葉に血の気が引いていく。『死』という言葉が過ぎり、自身がやってしまった事の重さがのしかかる。
「死ね…ない。」
「今更やっと、生きる気力が湧いて…。」
「僕が死んだらシュネーも死ぬ。」
「……はぁ? 確かにシュネッちも後追いしそうな気も……。」
「そうじゃないんだ。」
シュネーは僕が死なないように自身の命を懸けた。それは『従騎士の誓い』と言う名の呪いだ。『従騎士』はどんなに主人より寿命があろうと主人が死ねば『従騎士』も死ぬ。彼等は正真正銘、自身の全てを主人に捧げている。
「何が何だか分からんけど、自力で上がれないなら待つのは死…のみ。ここはそーゆー所。皆、自身が生きる為に精一杯だし。そもそも罪人だからオイラ達。」
「あの子は…あの子は死なせちゃいけないんだよ。あの子は僕なんかにこれ以上引き摺られちゃ…いけないんだ。いけないんだよッ。」
必死に足が引っかかりそうな所を探す。しかし、崖は脆く、触るだけで崩れてしまう。
雪のように安心感をくれる子。
側にいれなくても幸せになってくれれば良いと思っていた特別な子。
触れているだけで幸せをくれる子。
触れる…だけで。
ー 触れたい。シュネーにずっと触れていたい。
「ああ、もう。僕はゲルダが好きなんじゃなかったっけ? まだ半年も経ってないよ。ほんっと、不義理にも程があるッ。」
「何をキレてるのリヒッちゃん。本気で登る気? 無理だってッ!! 結構滑落したよ、オイラ達。」
「知らないよッ!! ちょっと登って助け呼んでくるから待っててッ!! 」
「だから無理だって。」
「うるさいよッ。そもそもネズミに僕、命助けてもらった恩を返してないッ。なら、今返す。」
登ろうと手を伸ばすが、崩れて元の場所に戻る。
ああ、もう何で僕は今更足掻いてんのかな!?
ホント、遅いよ!!
あれだけシュネーが命を懸けて、繋いでくれたのに今更。
やっと命の危機に瀕してか。
「取り敢えず一旦落ち着こーよ。体力を無駄に使うだけでい。」
「でも…。」
「シュネッちが動いてるって、助けようと。ただ、シュネッちだけじゃ助けられない。だからシュネッちの手腕に期待するしかないけど、まぁ、無駄に体力使うより可能性はあるっしょ。」
「でも。」
ー それじゃあ、結局僕がシュネーの足を……。
項垂れるとネズミがカラカラと笑った。全然面白くないよ。
「ならさぁ。恩を返すと思ってオイラの昔話聞いてぇ。オイラも流石に死ぬのが怖くなってさ。」
そうネズミは僕に笑い掛ける。
僕はここに落ちてから僕自身の事ばかりでみえていなかった。
ネズミの足から血が流れている事に。
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