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魔獣狩り
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「えー。シュネーちゃん守るって言ってるくせに全然なってないじゃーん。」
本当にネズミの口車にのせられて付いてきたキツネは何匹か鹿系魔獣を仕留めながら、やっと一匹鹿系魔獣を仕留めたリヒトをいびっていた。
それはまるで姑のようで「剣を構える時の足先の向きがおかしい。」とか「剣の構える角度が5 ° 足りない。」とか、ネチネチ細かい。
時折、そのやり取りが面倒になって来たネズミが茂みにいきなり石を投げて、中級種の猪系魔獣を召喚したりするので余計、事がこじれる。
「いやぁ、思ったぁあ以上に面倒でい。」
「貴方が呼んだのでしょう。引っ掻き回すだけ引っ掻き回して投げるな。」
余計険悪になる二人を尻目にネズミは誤魔化すように口笛を吹く。きっと最初はリヒトやキツネをからかい倒す為に呼んだに違いない。
「えぇー。シュネッちも悪くない? 甘々でラブラブな雰囲気を出してたら流石にキツネも諦めてたでい。」
「何を勘違いしている。私とリヒトはそういう関係じゃない。大体リヒトには……。」
「そーゆー拗れてんのはどーでもいいのー。フリでもそーゆー雰囲気醸し出してればって話。…ちょおっと今からでも遅くないからリヒッちゃんの手に可愛く抱き着いてアピールしてきんしゃいよ。面白いから。」
「あの二人が面倒になったからって私で遊ぶな。アンタはアレをどうにかしてこい。」
本当に油断も隙もないネズミだ。
あっちを弄っていたと思えば矛先がいきなりこっちに向いてくる。本来なら関わりたくない人間の一人だ。
今の生活の為には頼らなければいけない人物だというのがまた面倒だ。
「シュネッちは何やかんや言って、まだオイラを警戒してるよねぇ。本当なら関わりたくないんだよねぇ。シュネッちは。」
そして大体思っている事がバレてる。
油断ならない。
「夜に下着返してくれたら少しは信用しますよ。」
「えぇー。浴衣は下着着ないのが正装だってあれ程言ったのにぃー。まだソコこだわるぅ? 」
「正装なんざどうでもいい。夜に目敏く下着を隠すのやめろ。人が湯船に浸かってる時にてらっと隠すな。」
「えー。いいのぉ? そんな事言うと服も妖精さんが隠すかもよぉ。良いのかなぁ? 真っ裸でリヒッちゃんと同じ布団って。あらやだお盛ん~。」
「お盛……うっ…。……そもそもこの前私が買った筈の布団は何処に消えた!? あの布団もいくら探しても見当たらないのだが。」
「妖精さんじゃない? 妖精さんもモコモコの布団で休みたかったのさ。良かったねぇ、シュネッち。妖精さんの役に立てて。」
言葉では勝てず、キッと殺意を込めてネズミを睨むが、どこ吹く風。
妖精さんって何だ!?
隠しているのはお前だろう!!
本当は殴りたい。
殴ってしまいたい。
しかし殴った所でスルッとかわされる。腕でも地味に勝てない。弄り倒されるだけだ。耐えろ私。
ふと、ネズミの人差し指が私の口に伸びてくる。触るなと叩き落としたが、ネズミの目が真剣だった。
「何? 」
「森の様子がおかしい。リヒッちゃんを木の上に上げて。三人でやる。」
ネズミが私には見えない獲物を目で追っている。
二ヶ月。
このネズミとも寝食をともにしているが、本当に底が見えない。何時も人をおちょくり、道化を演じて、素顔が見えないのにスイッチが入ると下手したら獅子でも屠ってみせる。だからこそ、何故私達を側に起き、面倒見てくれるのか分からない。
そのメリットが見当たらない。
戦える人材が数多く欲しい?
いや、それは上に立つクジャクの意志だ。ネズミが手元に置く理由にはならない。
クジャクに頼まれたから?
いや、最初からそのつもりだと本人は言っていた。
「シュネッち。集中した方がいい。今日のは下手すら死人が出る。」
ネズミが私の意識を引き戻す。
珍しく、ネズミが額に汗を掻いている。それ程の相手なのか。
「リヒト。木に登って。」
「えー。やっぱ、足手纏いじゃん。」
「黙ってキツネ。今は戯れてる場合じゃあない。」
最初はまたいびろうとしていたキツネがネズミの表情に察し、固まる。「マジかよ。」と冷や汗を掻き始める。
「そんな。ヤバイのが久しぶりにいんの? やなんですけど。」
「もう、そこまで来てる。」
「はーぁ、来なきゃ良かった。」
キツネが諦めて、剣を構える。
リヒトが促されて木に登ろうと手をかけた時、リヒト目掛けて太い木の枝が飛んできた。
登ろうとしていたリヒトは体勢を崩し、地面に叩きつけられた。
そんなリヒト目掛けて木を伝い、私達より一回り大きな猿が木の棍棒片手に襲い掛かってきた。
咄嗟にかわしたリヒトだが、猿は執拗にリヒトに棍棒で襲いかかる。
「うっわぁ、よりにもよって人間に知能が近い、ヒヒ系か。」
何とかリヒトを助けようと合間に入るが、棍棒の威力が強く、受け流すのが一苦労。
「リヒッちゃん!! シュネッちが防いでいる間に北東に向かって走ってッ。深い崖に出るまで!! 」
リヒトがネズミの指示に従い、走り出す。そんなリヒトをヒヒ系は私を無視して追い始める。
ー くそッ、リヒトが囮役か。
全てを理解してネズミを睨むと「全力で守るからゴメンて。」と悪気のない顔で言いながらヒヒ系を追い、走る。
状況からいってしょうがないとしても腹が立つ。
分かってる。
別にネズミは悪くない。
これはこういう事もある仕事だ。
リヒトだって命を懸けなければならない。
だが、私はリヒトの『従騎士』だ。
頭で分かっていても許す訳にはいかない。
「猿は確か食べれないんじゃなかった? 人間に近いから食べると病気もらうって誰かが言ってたな。」
「狩る気はないねぇ。ただ野放しにすると後々簡単に手に入る餌を求めて町に降りてくらぁ。」
「なーる。狩りじゃなくて討伐か。はーぁ、ヤダヤダ。」
ネズミが距離を詰めつつ、クナイを投げる。
クナイは見事に棍棒を持つ手に当たり、ヒヒ系はその痛みに棍棒を手放した。何とかあゆみを遅めようと剣を振るうが難なくかわされる。大したヒヒだよ。全く。
「シュネッち!! キツネッ!! 先に崖で待機ッ!! リヒッちゃんはちゃんと守んから行って!! 」
その言葉にチラリとリヒトを見やると「行ってくれ。」という顔で見られた。いや、私、貴方の護衛なんだけど。
こうなったらしょうがないのでキツネとともに崖までの最短距離を走り抜ける。キツネも中々脚が早く、ある意味エリアスに鍛えられた脚に付いてくる。
そして崖にある茂みにそれぞれ身体を隠し、その時を待つ。
リヒトが森の中から走ってくる。
その後ろからはヒヒ系がしつこく追ってくる。
リヒトが崖の縁まで走ってくると頭を抱えてしゃがんだ。ヒヒ系はニタリと嗤い、リヒトに襲いかかろうと飛びかかった。
獲物を目の前に油断した所をつき、ヒヒ系の足を茂みから飛び出し、キツネと協力して斬り落とし、ヒヒ系のバランスを崩す。
そして後から追ってきたネズミがヒヒ系に飛び蹴りをかまし、崖に突き落とす。
しかし、ヒヒ系もタダで落ちる筈もなく、落ちざまにネズミの足を掴んだ。足を掴まれたネズミはそれを振り払う事が出来ずともに崖の下に…。
「ネズミッ!! 」
リヒトが崖から落ちるネズミの腕を掴んだ。
しかしネズミの足を掴む、ヒヒ系が重く、リヒトもろとも崖の底へと吸い込まれていく。
「リ……ヒト。」
崖の奥底へと消えていった主人を前に呆然と立ち尽くした。
本当にネズミの口車にのせられて付いてきたキツネは何匹か鹿系魔獣を仕留めながら、やっと一匹鹿系魔獣を仕留めたリヒトをいびっていた。
それはまるで姑のようで「剣を構える時の足先の向きがおかしい。」とか「剣の構える角度が5 ° 足りない。」とか、ネチネチ細かい。
時折、そのやり取りが面倒になって来たネズミが茂みにいきなり石を投げて、中級種の猪系魔獣を召喚したりするので余計、事がこじれる。
「いやぁ、思ったぁあ以上に面倒でい。」
「貴方が呼んだのでしょう。引っ掻き回すだけ引っ掻き回して投げるな。」
余計険悪になる二人を尻目にネズミは誤魔化すように口笛を吹く。きっと最初はリヒトやキツネをからかい倒す為に呼んだに違いない。
「えぇー。シュネッちも悪くない? 甘々でラブラブな雰囲気を出してたら流石にキツネも諦めてたでい。」
「何を勘違いしている。私とリヒトはそういう関係じゃない。大体リヒトには……。」
「そーゆー拗れてんのはどーでもいいのー。フリでもそーゆー雰囲気醸し出してればって話。…ちょおっと今からでも遅くないからリヒッちゃんの手に可愛く抱き着いてアピールしてきんしゃいよ。面白いから。」
「あの二人が面倒になったからって私で遊ぶな。アンタはアレをどうにかしてこい。」
本当に油断も隙もないネズミだ。
あっちを弄っていたと思えば矛先がいきなりこっちに向いてくる。本来なら関わりたくない人間の一人だ。
今の生活の為には頼らなければいけない人物だというのがまた面倒だ。
「シュネッちは何やかんや言って、まだオイラを警戒してるよねぇ。本当なら関わりたくないんだよねぇ。シュネッちは。」
そして大体思っている事がバレてる。
油断ならない。
「夜に下着返してくれたら少しは信用しますよ。」
「えぇー。浴衣は下着着ないのが正装だってあれ程言ったのにぃー。まだソコこだわるぅ? 」
「正装なんざどうでもいい。夜に目敏く下着を隠すのやめろ。人が湯船に浸かってる時にてらっと隠すな。」
「えー。いいのぉ? そんな事言うと服も妖精さんが隠すかもよぉ。良いのかなぁ? 真っ裸でリヒッちゃんと同じ布団って。あらやだお盛ん~。」
「お盛……うっ…。……そもそもこの前私が買った筈の布団は何処に消えた!? あの布団もいくら探しても見当たらないのだが。」
「妖精さんじゃない? 妖精さんもモコモコの布団で休みたかったのさ。良かったねぇ、シュネッち。妖精さんの役に立てて。」
言葉では勝てず、キッと殺意を込めてネズミを睨むが、どこ吹く風。
妖精さんって何だ!?
隠しているのはお前だろう!!
本当は殴りたい。
殴ってしまいたい。
しかし殴った所でスルッとかわされる。腕でも地味に勝てない。弄り倒されるだけだ。耐えろ私。
ふと、ネズミの人差し指が私の口に伸びてくる。触るなと叩き落としたが、ネズミの目が真剣だった。
「何? 」
「森の様子がおかしい。リヒッちゃんを木の上に上げて。三人でやる。」
ネズミが私には見えない獲物を目で追っている。
二ヶ月。
このネズミとも寝食をともにしているが、本当に底が見えない。何時も人をおちょくり、道化を演じて、素顔が見えないのにスイッチが入ると下手したら獅子でも屠ってみせる。だからこそ、何故私達を側に起き、面倒見てくれるのか分からない。
そのメリットが見当たらない。
戦える人材が数多く欲しい?
いや、それは上に立つクジャクの意志だ。ネズミが手元に置く理由にはならない。
クジャクに頼まれたから?
いや、最初からそのつもりだと本人は言っていた。
「シュネッち。集中した方がいい。今日のは下手すら死人が出る。」
ネズミが私の意識を引き戻す。
珍しく、ネズミが額に汗を掻いている。それ程の相手なのか。
「リヒト。木に登って。」
「えー。やっぱ、足手纏いじゃん。」
「黙ってキツネ。今は戯れてる場合じゃあない。」
最初はまたいびろうとしていたキツネがネズミの表情に察し、固まる。「マジかよ。」と冷や汗を掻き始める。
「そんな。ヤバイのが久しぶりにいんの? やなんですけど。」
「もう、そこまで来てる。」
「はーぁ、来なきゃ良かった。」
キツネが諦めて、剣を構える。
リヒトが促されて木に登ろうと手をかけた時、リヒト目掛けて太い木の枝が飛んできた。
登ろうとしていたリヒトは体勢を崩し、地面に叩きつけられた。
そんなリヒト目掛けて木を伝い、私達より一回り大きな猿が木の棍棒片手に襲い掛かってきた。
咄嗟にかわしたリヒトだが、猿は執拗にリヒトに棍棒で襲いかかる。
「うっわぁ、よりにもよって人間に知能が近い、ヒヒ系か。」
何とかリヒトを助けようと合間に入るが、棍棒の威力が強く、受け流すのが一苦労。
「リヒッちゃん!! シュネッちが防いでいる間に北東に向かって走ってッ。深い崖に出るまで!! 」
リヒトがネズミの指示に従い、走り出す。そんなリヒトをヒヒ系は私を無視して追い始める。
ー くそッ、リヒトが囮役か。
全てを理解してネズミを睨むと「全力で守るからゴメンて。」と悪気のない顔で言いながらヒヒ系を追い、走る。
状況からいってしょうがないとしても腹が立つ。
分かってる。
別にネズミは悪くない。
これはこういう事もある仕事だ。
リヒトだって命を懸けなければならない。
だが、私はリヒトの『従騎士』だ。
頭で分かっていても許す訳にはいかない。
「猿は確か食べれないんじゃなかった? 人間に近いから食べると病気もらうって誰かが言ってたな。」
「狩る気はないねぇ。ただ野放しにすると後々簡単に手に入る餌を求めて町に降りてくらぁ。」
「なーる。狩りじゃなくて討伐か。はーぁ、ヤダヤダ。」
ネズミが距離を詰めつつ、クナイを投げる。
クナイは見事に棍棒を持つ手に当たり、ヒヒ系はその痛みに棍棒を手放した。何とかあゆみを遅めようと剣を振るうが難なくかわされる。大したヒヒだよ。全く。
「シュネッち!! キツネッ!! 先に崖で待機ッ!! リヒッちゃんはちゃんと守んから行って!! 」
その言葉にチラリとリヒトを見やると「行ってくれ。」という顔で見られた。いや、私、貴方の護衛なんだけど。
こうなったらしょうがないのでキツネとともに崖までの最短距離を走り抜ける。キツネも中々脚が早く、ある意味エリアスに鍛えられた脚に付いてくる。
そして崖にある茂みにそれぞれ身体を隠し、その時を待つ。
リヒトが森の中から走ってくる。
その後ろからはヒヒ系がしつこく追ってくる。
リヒトが崖の縁まで走ってくると頭を抱えてしゃがんだ。ヒヒ系はニタリと嗤い、リヒトに襲いかかろうと飛びかかった。
獲物を目の前に油断した所をつき、ヒヒ系の足を茂みから飛び出し、キツネと協力して斬り落とし、ヒヒ系のバランスを崩す。
そして後から追ってきたネズミがヒヒ系に飛び蹴りをかまし、崖に突き落とす。
しかし、ヒヒ系もタダで落ちる筈もなく、落ちざまにネズミの足を掴んだ。足を掴まれたネズミはそれを振り払う事が出来ずともに崖の下に…。
「ネズミッ!! 」
リヒトが崖から落ちるネズミの腕を掴んだ。
しかしネズミの足を掴む、ヒヒ系が重く、リヒトもろとも崖の底へと吸い込まれていく。
「リ……ヒト。」
崖の奥底へと消えていった主人を前に呆然と立ち尽くした。
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