23 / 131
騎士の仕事
しおりを挟む
騎士団の仕事は多岐に渡る。
・王城の警備に、国境警備。
・要人警護
・戦争時の出兵。
・自警団じゃ対処しきれない盗賊などの討伐。
・魔獣討伐。
この中で魔獣討伐は基本、見習い騎士と学園に在学している騎士の仕事である。
この世界には魔法は無い。
魔物や魔族は存在していないが、魔獣というものは存在している。
魔獣の主な生息地はフェルメルン王国の西方に広がる大森林『メールフォルスト』。そこは豊かな森の恵みと魔獣が育まれる場所。
『メールフォルスト』近隣の村や町では自警団ではどうにも出来ないプチ災害レベルの魔獣が多々降りてくる。
◇
深い深い森の奥。
騎士の装備一式を身に付けた一行が進んでいく。一人はひたすら喋り掛け、もう一人は無口。そしてもう一人は落ち込んでいた。
「今回は獅子系魔獣の討伐。張り切って行こうぜ、アルヴィン、相棒。」
「……。」
「はぁー。」
シュヴェルトとアルヴィンは戦闘狂なので獅子との戦闘に興奮が隠せず、目を爛々とさせて獲物を探している。私はそれ所ではなく、自身の下半身を見て溜息をついた。
この森に入る前、シュヴェルトとアルヴィンと私は三人で森の近くにある温泉郷で英気を養った。
その時、私はある事に気付いてしまった。
今までつるんつるんだったアルヴィンの脇や下半身に毛が生えている事に。
ー 私はまだ一本も生えていない。
もう、十三歳だ。
1本ぐらいは生えていてもいい筈。
それなのにつるつるで足すら産毛しか生えていない。
このまま生えなかったらどうしよう、という不安が任務中なのに私の心の中で広がっている。
どうやったら生えるのか。
もし生えなかったらもう共同の温泉や風呂は恥ずかしくて入れない。
何か文献に載ってないか帰ったら学園の図書館にこもって探そうと決意してやっと頭から不安を必死に掻き消す。
ー 大丈夫。そのうち脇や下半身だけでなく、胸にも立派な毛が生える筈。
「あーあ、ジョゼ兄も一緒が良かったなぁ。」
「しょうがないでしょう。ジョゼは学園卒業して立派に騎士やってるんだから。」
シュヴェルトが皆んな一緒が良かったと拗ねて小石を蹴る。
ピクニック気分だ。
魔獣討伐は結構な頻度で入る仕事で、シュヴェルトはもう三年もやっているのでちょっとナメてる。シュヴェルトが言うようにジョゼフがここに居たらシュヴェルトは漏れなくジョゼフに怒られていただろう。ジョゼフは弟であるシュヴェルトに厳しいから。
「だってよー。ジョゼ兄、一年前の王子達の茶会からさー。なんかが吹っ切れたみたいに生き生きしててさぁ。仕事ばっかで俺を構ってくんないんだ。」
「………甘えん坊。」
「ジョゼが生き生きしてんならいいのでは? 」
「でもでも~。」とシュヴェルトがアルヴィンと私の肩を抱く。先程まで毛の事を気にしていた私が言うのもなんだがそろそろ気を引き締めて欲しい。
確かにジョゼフはあの王子達の茶会の後から生き生きしている。あれだけ面倒臭い奴等に絡まれたというのに気落ちするでもなく、今までより目が希望に満ちている。
ジョゼフの中で何があったのか。
何が変わったのかは分からない。
だが、あの王子達の茶会から愛称で呼び合う仲にはなった。
まあ、それは置いとくとして、
「獅子系は魔獣の中でも上位種だから気を引き締めて。ここ最近村に下りて死傷者も出てる。」
「……油断は禁物。」
「分かってるって。」
シュヴェルトはこちらの心配をよそに楽しそうに返事した。
この中で司令塔を務めなければいけないのは先輩であり、騎士である筈のシュヴェルト。何故、私とアルヴィンが注意してるのか。
普通は逆だ。
ザザッ!!
ザッ!!
森を進んでいると遠くの木が大きく揺れた。次第に地鳴りのような音が近付いてくる。
「獅子か!? 」
さっきまでふざけてた三人は臨戦態勢を取り、迎え撃とうと剣の柄に手を掛けた。
「お待ちなさぁーい。私の豚肉ぅ~!! 」
「ブヒィッーーー!! 」
風のように三人の前をそれが通り過ぎていく。
ポカンと三人は口を開き、今通り過ぎたものの姿を再度見た。
「……女性が…、猪系の魔獣に追いかけられていた? 」
「いや、現実逃避はいけないぜ、アルヴィン。あれは…猪系の魔獣を女性が…あれ? 」
「猪系の魔獣が女性から逃げて…。何だアレ!? 」
再度確認したが、やはり状況が異常過ぎて理解が追い付かない。
魔獣は他の獣と比べると格段と知能が高く、力も強い。女性ではとても相手など出来るものではなく、そもそも一人一人が先鋭である騎士団でも魔獣討伐で死傷者が出る事が少なからずある。
先程通った猪系魔獣はそこそこ大きかった。見立てでは中位種クラスの魔獣。しかしそんな魔獣をパンツスタイルの女性が追い掛けていた。狩りを楽しむかのように。
「あれは…手を貸すべきか? 」
「……保護しないと。ここは獅子系魔獣がいる。」
二人は頷いて、女性を追い始めたが、私は乗り気ではない。
だってアレは。
チラリとしか顔を見なかったが…アレは。
ー 何故、ヴィルマが…。
アレはなんちゃって男爵令嬢だった。ヴィルマが猪系魔獣を追い詰めていた。
「本当に男爵令嬢…いや、女性かすらも怪しい。」
ヴィルマに追い付くと猪系魔獣は狩られていた。皮を剥ぎ、手慣れた手付きで捌いていく。
「……人型の…魔獣。」
ポツリとアルヴィンが呟いた。
一応知り合いなのでヴィルマは魔獣ではないとアルヴィンに訂正しようとした。しかし、アルヴィンの呟きに私も「そうかもしれない。」と思わず納得してしまう。だって、男爵令嬢が中位種の魔獣狩るって…。
「待ってぇ!! 待ってよ、ヴィルマぁー。」
聞き覚えのある声が聞こえる。
ゼーゼーと息を切らしてこちらに走ってくる。
「この声、カールさんか? 」
シュヴェルトが「何でこんな森に? 」と声の方に顔を向けた。
そこには森には不向きなAラインのフリルたっぷりのドレスを纏った蜂蜜色の瞳の女性らしき人が茂みを掻き分け出て来た。
「……令嬢っぽい人が何でこんな所に。」
「あれ? カールさんの声は空耳?? 」
困惑していると私達の存在に気付いていないようで女性は猪系魔獣を捌くのに夢中なヴィルマに一目散に駆け寄った。
「ヴィルマー。僕が弱いの分かってる? 置いていったら死んじゃうし、折角君がくれたドレスが汚れちゃうよ。」
「大丈夫よ。カールは汚れていても可愛いわ。それより豚汁よ。私は豚汁に飢えている。」
ー やっぱり、お前等かよ。
私は複雑な気持ちでこのバカップルを見た。アルヴィンは状況が分からず、「保護しないのか? 」とこちらを見ていたが、私的にはこのまま見なかった事にしたい。
「あれはカールさんか? カールさんは女だったのか?? 」
「私に聞かないで。私は何も見てないから。」
「いや、でも…。」
「男だよッ。カールさんは男ッ!! これ以上は私に聞かないでッ。」
さっさと二人を引きずってバカップルから逃げようとした。だが、アルヴィンが騎士として一般市民を保護する為にもう二人に話し掛けていた。
「……ここ、危ないから森を出て。俺達が森出るまで警護します。」
「あら、もしかして騎士様? 大丈夫、ここは私の遊び場ですの。」
「そういう訳には……。」
「今日はここで野宿の予定ですの。お構いなく!! 」
「こうなるとヴィルは聞かないので捨て置いて結構ですよ。ヴィルは強いから大丈夫です。」
アルヴィンが困ったようにこちらを見る。彼は真面目だからこんな奴等でもきちんと保護したいのだろう。
「「えっ、シュネー様!? 」」
やっとヴィルマ達がこちらに気付いてしまって二人が歓喜の声を上げた。
しかも同じ伯爵位の家で、年上の筈のカールまでが何故か私を様呼びする。
「カールさん。私の事はシュネーと呼んで下さい。そしてアルヴィンの指示に従って。」
「いやいやいやいや、白百合の…いや、シュネー様を呼び捨てなんて…。」
カァァと顔を真っ赤にしてカールが首を横に振る。
その恥じらう姿はまさに乙女。
それにしても何故、呼び捨てが駄目なのか。なんか「白百合の。」となにか言い掛けていたが、一体白百合の花が私と何の関係が?
うりうりと恥じらうカールをヴィルマが弄る。それはまるで女子学生のやりとり。男とは知っているが、カールの性別も私の中で怪しくなってきた。
「兎に角。今、この森は上位級の魔物がウロついている。幾ら、イーリス殿が強くても…。」
「ヴィルマと呼んで!! 」
「幾ら、イーリスさんが人間じゃなくても私達には騎士として貴方方を護る義務がある。」
「僕の婚約者は人間だよ!! …ちょっとネジが飛んでるだけで。」
「ねぇ、シュネー様。私と心の距離を詰める気ないわよね。」
やはりこのバカップルは面倒臭い。
いや、なんちゃって男爵令嬢が面倒臭い。
そもそも何故この二人が森の中に居るのか。いや、……やっぱり、いい。別に知る必要もないし、これ以上関わりたくない。
その時、私達は完全に気を抜いていた。ゆっくりと近付いてくるものに全く気付いていなかった。
~~~~~~~~~~
※注意※
次の話は流血表現があります。
今後も徐々に増えていくのでご注意ください。
・王城の警備に、国境警備。
・要人警護
・戦争時の出兵。
・自警団じゃ対処しきれない盗賊などの討伐。
・魔獣討伐。
この中で魔獣討伐は基本、見習い騎士と学園に在学している騎士の仕事である。
この世界には魔法は無い。
魔物や魔族は存在していないが、魔獣というものは存在している。
魔獣の主な生息地はフェルメルン王国の西方に広がる大森林『メールフォルスト』。そこは豊かな森の恵みと魔獣が育まれる場所。
『メールフォルスト』近隣の村や町では自警団ではどうにも出来ないプチ災害レベルの魔獣が多々降りてくる。
◇
深い深い森の奥。
騎士の装備一式を身に付けた一行が進んでいく。一人はひたすら喋り掛け、もう一人は無口。そしてもう一人は落ち込んでいた。
「今回は獅子系魔獣の討伐。張り切って行こうぜ、アルヴィン、相棒。」
「……。」
「はぁー。」
シュヴェルトとアルヴィンは戦闘狂なので獅子との戦闘に興奮が隠せず、目を爛々とさせて獲物を探している。私はそれ所ではなく、自身の下半身を見て溜息をついた。
この森に入る前、シュヴェルトとアルヴィンと私は三人で森の近くにある温泉郷で英気を養った。
その時、私はある事に気付いてしまった。
今までつるんつるんだったアルヴィンの脇や下半身に毛が生えている事に。
ー 私はまだ一本も生えていない。
もう、十三歳だ。
1本ぐらいは生えていてもいい筈。
それなのにつるつるで足すら産毛しか生えていない。
このまま生えなかったらどうしよう、という不安が任務中なのに私の心の中で広がっている。
どうやったら生えるのか。
もし生えなかったらもう共同の温泉や風呂は恥ずかしくて入れない。
何か文献に載ってないか帰ったら学園の図書館にこもって探そうと決意してやっと頭から不安を必死に掻き消す。
ー 大丈夫。そのうち脇や下半身だけでなく、胸にも立派な毛が生える筈。
「あーあ、ジョゼ兄も一緒が良かったなぁ。」
「しょうがないでしょう。ジョゼは学園卒業して立派に騎士やってるんだから。」
シュヴェルトが皆んな一緒が良かったと拗ねて小石を蹴る。
ピクニック気分だ。
魔獣討伐は結構な頻度で入る仕事で、シュヴェルトはもう三年もやっているのでちょっとナメてる。シュヴェルトが言うようにジョゼフがここに居たらシュヴェルトは漏れなくジョゼフに怒られていただろう。ジョゼフは弟であるシュヴェルトに厳しいから。
「だってよー。ジョゼ兄、一年前の王子達の茶会からさー。なんかが吹っ切れたみたいに生き生きしててさぁ。仕事ばっかで俺を構ってくんないんだ。」
「………甘えん坊。」
「ジョゼが生き生きしてんならいいのでは? 」
「でもでも~。」とシュヴェルトがアルヴィンと私の肩を抱く。先程まで毛の事を気にしていた私が言うのもなんだがそろそろ気を引き締めて欲しい。
確かにジョゼフはあの王子達の茶会の後から生き生きしている。あれだけ面倒臭い奴等に絡まれたというのに気落ちするでもなく、今までより目が希望に満ちている。
ジョゼフの中で何があったのか。
何が変わったのかは分からない。
だが、あの王子達の茶会から愛称で呼び合う仲にはなった。
まあ、それは置いとくとして、
「獅子系は魔獣の中でも上位種だから気を引き締めて。ここ最近村に下りて死傷者も出てる。」
「……油断は禁物。」
「分かってるって。」
シュヴェルトはこちらの心配をよそに楽しそうに返事した。
この中で司令塔を務めなければいけないのは先輩であり、騎士である筈のシュヴェルト。何故、私とアルヴィンが注意してるのか。
普通は逆だ。
ザザッ!!
ザッ!!
森を進んでいると遠くの木が大きく揺れた。次第に地鳴りのような音が近付いてくる。
「獅子か!? 」
さっきまでふざけてた三人は臨戦態勢を取り、迎え撃とうと剣の柄に手を掛けた。
「お待ちなさぁーい。私の豚肉ぅ~!! 」
「ブヒィッーーー!! 」
風のように三人の前をそれが通り過ぎていく。
ポカンと三人は口を開き、今通り過ぎたものの姿を再度見た。
「……女性が…、猪系の魔獣に追いかけられていた? 」
「いや、現実逃避はいけないぜ、アルヴィン。あれは…猪系の魔獣を女性が…あれ? 」
「猪系の魔獣が女性から逃げて…。何だアレ!? 」
再度確認したが、やはり状況が異常過ぎて理解が追い付かない。
魔獣は他の獣と比べると格段と知能が高く、力も強い。女性ではとても相手など出来るものではなく、そもそも一人一人が先鋭である騎士団でも魔獣討伐で死傷者が出る事が少なからずある。
先程通った猪系魔獣はそこそこ大きかった。見立てでは中位種クラスの魔獣。しかしそんな魔獣をパンツスタイルの女性が追い掛けていた。狩りを楽しむかのように。
「あれは…手を貸すべきか? 」
「……保護しないと。ここは獅子系魔獣がいる。」
二人は頷いて、女性を追い始めたが、私は乗り気ではない。
だってアレは。
チラリとしか顔を見なかったが…アレは。
ー 何故、ヴィルマが…。
アレはなんちゃって男爵令嬢だった。ヴィルマが猪系魔獣を追い詰めていた。
「本当に男爵令嬢…いや、女性かすらも怪しい。」
ヴィルマに追い付くと猪系魔獣は狩られていた。皮を剥ぎ、手慣れた手付きで捌いていく。
「……人型の…魔獣。」
ポツリとアルヴィンが呟いた。
一応知り合いなのでヴィルマは魔獣ではないとアルヴィンに訂正しようとした。しかし、アルヴィンの呟きに私も「そうかもしれない。」と思わず納得してしまう。だって、男爵令嬢が中位種の魔獣狩るって…。
「待ってぇ!! 待ってよ、ヴィルマぁー。」
聞き覚えのある声が聞こえる。
ゼーゼーと息を切らしてこちらに走ってくる。
「この声、カールさんか? 」
シュヴェルトが「何でこんな森に? 」と声の方に顔を向けた。
そこには森には不向きなAラインのフリルたっぷりのドレスを纏った蜂蜜色の瞳の女性らしき人が茂みを掻き分け出て来た。
「……令嬢っぽい人が何でこんな所に。」
「あれ? カールさんの声は空耳?? 」
困惑していると私達の存在に気付いていないようで女性は猪系魔獣を捌くのに夢中なヴィルマに一目散に駆け寄った。
「ヴィルマー。僕が弱いの分かってる? 置いていったら死んじゃうし、折角君がくれたドレスが汚れちゃうよ。」
「大丈夫よ。カールは汚れていても可愛いわ。それより豚汁よ。私は豚汁に飢えている。」
ー やっぱり、お前等かよ。
私は複雑な気持ちでこのバカップルを見た。アルヴィンは状況が分からず、「保護しないのか? 」とこちらを見ていたが、私的にはこのまま見なかった事にしたい。
「あれはカールさんか? カールさんは女だったのか?? 」
「私に聞かないで。私は何も見てないから。」
「いや、でも…。」
「男だよッ。カールさんは男ッ!! これ以上は私に聞かないでッ。」
さっさと二人を引きずってバカップルから逃げようとした。だが、アルヴィンが騎士として一般市民を保護する為にもう二人に話し掛けていた。
「……ここ、危ないから森を出て。俺達が森出るまで警護します。」
「あら、もしかして騎士様? 大丈夫、ここは私の遊び場ですの。」
「そういう訳には……。」
「今日はここで野宿の予定ですの。お構いなく!! 」
「こうなるとヴィルは聞かないので捨て置いて結構ですよ。ヴィルは強いから大丈夫です。」
アルヴィンが困ったようにこちらを見る。彼は真面目だからこんな奴等でもきちんと保護したいのだろう。
「「えっ、シュネー様!? 」」
やっとヴィルマ達がこちらに気付いてしまって二人が歓喜の声を上げた。
しかも同じ伯爵位の家で、年上の筈のカールまでが何故か私を様呼びする。
「カールさん。私の事はシュネーと呼んで下さい。そしてアルヴィンの指示に従って。」
「いやいやいやいや、白百合の…いや、シュネー様を呼び捨てなんて…。」
カァァと顔を真っ赤にしてカールが首を横に振る。
その恥じらう姿はまさに乙女。
それにしても何故、呼び捨てが駄目なのか。なんか「白百合の。」となにか言い掛けていたが、一体白百合の花が私と何の関係が?
うりうりと恥じらうカールをヴィルマが弄る。それはまるで女子学生のやりとり。男とは知っているが、カールの性別も私の中で怪しくなってきた。
「兎に角。今、この森は上位級の魔物がウロついている。幾ら、イーリス殿が強くても…。」
「ヴィルマと呼んで!! 」
「幾ら、イーリスさんが人間じゃなくても私達には騎士として貴方方を護る義務がある。」
「僕の婚約者は人間だよ!! …ちょっとネジが飛んでるだけで。」
「ねぇ、シュネー様。私と心の距離を詰める気ないわよね。」
やはりこのバカップルは面倒臭い。
いや、なんちゃって男爵令嬢が面倒臭い。
そもそも何故この二人が森の中に居るのか。いや、……やっぱり、いい。別に知る必要もないし、これ以上関わりたくない。
その時、私達は完全に気を抜いていた。ゆっくりと近付いてくるものに全く気付いていなかった。
~~~~~~~~~~
※注意※
次の話は流血表現があります。
今後も徐々に増えていくのでご注意ください。
19
お気に入りに追加
664
あなたにおすすめの小説
異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました
ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
元執着ヤンデレ夫だったので警戒しています。
くまだった
BL
新入生の歓迎会で壇上に立つアーサー アグレンを見た時に、記憶がざっと戻った。
金髪金目のこの才色兼備の男はおれの元執着ヤンデレ夫だ。絶対この男とは関わらない!とおれは決めた。
貴族金髪金目 元執着ヤンデレ夫 先輩攻め→→→茶髪黒目童顔平凡受け
ムーンさんで先行投稿してます。
感想頂けたら嬉しいです!
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
ゲームの世界はどこいった?
水場奨
BL
小さな時から夢に見る、ゲームという世界。
そこで僕はあっという間に消される悪役だったはずなのに、気がついたらちゃんと大人になっていた。
あれ?ゲームの世界、どこいった?
ムーン様でも公開しています
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる