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タイムトリップ
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もう終電はなくなっていたが、家まではタクシーで1メーターだから、問題はない。
泊まっていけば?と言われたけど、とにかく早く歌詞に取りかかりたかったから、俺は家に戻った。
(……そう……歌詞に取りかかりたかったから、俺は家に帰ったんだ。)
やっぱりまだあいつは帰っていなかった。
俺は、さっき貰って来たばかりのMDをプレイヤーにかけた。
好き放題に使ってはいるけれど、ここは正確には俺の部屋ではない。
今まで住んでたアパートが取り壊されることになって…
引っ越し先を探さなきゃって思ってた時…
あいつが言ったんだ。
「じゃあ、うちに来れば?」って。
俺はごく素直にその誘いに乗った。
それほど大きな家ではないけれど、以前は親と一緒に住んでたらしく、ファミリータイプのマンションだった。
俺は、両親が使っていたという部屋をもらった。
床の間付きの8畳の和室だ。
俺の少ない荷物は、十分、その部屋に収まった。
つまり、古い言葉で言うと、俺はあいつと同棲している。
そのことは、もちろんファンの子には秘密だ。
メンバーにはそれとなく話したけれど。
泊まっていけば?と言われたけど、とにかく早く歌詞に取りかかりたかったから、俺は家に戻った。
(……そう……歌詞に取りかかりたかったから、俺は家に帰ったんだ。)
やっぱりまだあいつは帰っていなかった。
俺は、さっき貰って来たばかりのMDをプレイヤーにかけた。
好き放題に使ってはいるけれど、ここは正確には俺の部屋ではない。
今まで住んでたアパートが取り壊されることになって…
引っ越し先を探さなきゃって思ってた時…
あいつが言ったんだ。
「じゃあ、うちに来れば?」って。
俺はごく素直にその誘いに乗った。
それほど大きな家ではないけれど、以前は親と一緒に住んでたらしく、ファミリータイプのマンションだった。
俺は、両親が使っていたという部屋をもらった。
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俺の少ない荷物は、十分、その部屋に収まった。
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メンバーにはそれとなく話したけれど。
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