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その後も、勇者・ライアンは出て来た魔物をばったばったとなぎ倒し、試練の森を通り抜けた。



 「所要時間3時間32分。
 思っていたよりも優秀な記録ですぞ。
 魔物もすべて一撃で倒しておりますし。」

 「頭は悪くとも、力は十分ありそうですな。
しかも、勇気がある。」

 「勇気というよりも、あほゆえに怖さを知らぬのかもしれませんが…」

 「またまたそんな辛辣なことを…」

 二人の男は、顔を見合わせ肩を震わせた。



 「ま、とにかく、この分なら明日の夜までには魔王を倒せることでしょう。
 明日は予定通り、勇者誕生の宴が開けそうですな。」

 「久しぶりにうまい酒が飲めるな。」

 男達は、軽やかな足取りでその場を立ち去った。
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