永遠に一緒に…

６

私は、咲哉を愛していたし、信じてもいた。
咲哉もその気持ちは同じだった。
私達はいずれ結婚する…
だから、私はお父様に頼んで、二人の新居を建ててもらうことにした。



咲哉は、バンドのメジャーデビューが決まったら結婚するって言ってくれている。
でも、入籍は後でも、一緒に暮らすだけなら今からでもいやだとは言わないだろうと思ったから。
以前、将来について話した時、咲哉はマンションよりも一軒家に住みたいと言っていた。
だから、便利だけど静かで治安の良いところに家を建てたいと思った。
私は毎日のように出かけては、その条件に当てはまる場所を探した。
何か月もかけて探し、ようやく私は納得のいく場所をみつけた。
だけど、高い買い物だから、さすがお父様もすぐには良い返事は下さらなかった。
だけど…将来、結婚したい人がいること…そして、その人と一緒に住みたいと思ってることを打ち明けたら、やっと買って下さることになった。

私は嬉しくてたまらず、咲哉にそれを伝えることにした。
ちょうどその頃、咲哉は、うちの別荘でバンドの合宿をしていた。
練習中は行ってはいけないって言われていたけれど、あまりに嬉しくて、私は自分の気持ちを押さえることが出来なかった。
差し入れという名目で、行って話してすぐに帰ればきっと咲哉も許してくれる。
二人の家を建設中だということを伝えれば、きっと喜んでくれると思い、私は持ちきれない程の食料やお酒を買い込み、別荘に向かった。