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(あぁぁ…だから、いやだって言ったのに…)
きっとこれでも元日よりはましなんだろうけど、神社の境内は参拝客でごった返していた。
境内に入るまでにも長い行列に並んでぐったり疲れ、私は昨夜のあの番組を恨みたいような気分だった。
あの番組が水瓶座が1位だなんて言わなけりゃ、こんな人の多い初詣に来なくて済んだかもしれなかったのに…
「あ、あっちの方が空いてる。
私、あっちで拝んで来るわ。」
「あ、お母さん…!」
こんなに人の多い所で離れたら、迷子になるって…そう言おうとしてる間にもお母さんはさっさとどこかに行ってしまった。
(もうっ!お母さんったら本当に勝手なんだから…)
ほら見ろ。
運勢が第1位だって言ったって、新年二日目からこんなに苛々した気分になって…
ちっとも当たってないじゃないか。
さらに、昨夜の番組への不満が募る。
「いたっ!」
人の波に押されて、足は踏まれるし、本当に散々な初詣だ。
やがて、ようやくお参りを済ませ、あらためてお母さんの姿を探したけど、あたりにはどこにも見当たらない。
ほら!だから、迷子になるって言ったのに…!
苛々しながらお母さんに電話をかけようとしたら、ポケットに入れていたスマホがなくなっていることに気が付いた。
最悪だ!
何が運勢第1位だ!
私の頭の中は怒りと八つ当たりで爆発しそうになっていた。
その気持ちをどうにか抑え、どうしたものかと考えていたら、迷子の立て札がある場所を発見した。
あそこにはきっと神社の人がいるだろうから、スマホを落としたことを話してみよう。
私は人の波をかき分け、その場所を目指した。
(あぁぁ…だから、いやだって言ったのに…)
きっとこれでも元日よりはましなんだろうけど、神社の境内は参拝客でごった返していた。
境内に入るまでにも長い行列に並んでぐったり疲れ、私は昨夜のあの番組を恨みたいような気分だった。
あの番組が水瓶座が1位だなんて言わなけりゃ、こんな人の多い初詣に来なくて済んだかもしれなかったのに…
「あ、あっちの方が空いてる。
私、あっちで拝んで来るわ。」
「あ、お母さん…!」
こんなに人の多い所で離れたら、迷子になるって…そう言おうとしてる間にもお母さんはさっさとどこかに行ってしまった。
(もうっ!お母さんったら本当に勝手なんだから…)
ほら見ろ。
運勢が第1位だって言ったって、新年二日目からこんなに苛々した気分になって…
ちっとも当たってないじゃないか。
さらに、昨夜の番組への不満が募る。
「いたっ!」
人の波に押されて、足は踏まれるし、本当に散々な初詣だ。
やがて、ようやくお参りを済ませ、あらためてお母さんの姿を探したけど、あたりにはどこにも見当たらない。
ほら!だから、迷子になるって言ったのに…!
苛々しながらお母さんに電話をかけようとしたら、ポケットに入れていたスマホがなくなっていることに気が付いた。
最悪だ!
何が運勢第1位だ!
私の頭の中は怒りと八つ当たりで爆発しそうになっていた。
その気持ちをどうにか抑え、どうしたものかと考えていたら、迷子の立て札がある場所を発見した。
あそこにはきっと神社の人がいるだろうから、スマホを落としたことを話してみよう。
私は人の波をかき分け、その場所を目指した。
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