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エリーズを探して
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「エ、エリーズ…な、なんてことを…!」
「ステファン…私は、クライブを追ってこの大陸にやってきたんだ。
お宝なんてそう簡単にはみつからないとは思ってたけど、クライブは待っても待っても帰って来なくて、どうにも心配になって、じっとしてられなくてね…
宝石があるという所を探せばクライブがみつかるんじゃないかと思って、それで、私はお宝探しを始めた… いや、本当はクライブを探してた。
だけど、彼はどこにもいなかった。
お宝の隠された場所は危険がいっぱいだ。
どこかで命を落としたのか、それとも、お宝を探して旅を続けてる間に、こっちで誰か好きな人でも出来て、私のことなんて忘れたのかもしれない…そんなことを思ったら、私の胸は不安と絶望で埋め尽くされた…」
「馬鹿な!僕が君以外の女性を好きになんてなるわけないだろ!?
僕が愛しているのは君だけだ。」
「だって、何の連絡もなく手がかりもなくて…
私、もうどうしようもないくらいに不安でたまらなくなって……」
「エリーズ…心配かけて、本当にごめんよ…」
男は、エリーズを抱き締め、彼女のしなやかな髪を優しくなで付けた。
「私…とにかく絶望してしまって、もう何もかもがどうでもいいような気分になって…
それで、どうでも良い男と結婚しようかと思ったりもして…」
ん…?なんだって??
どうでも良い男??
……それって、まさか…
「なんだって!?結婚…?
馬鹿なことを言わないでくれ!
いいかい、もう一度言うよ。
僕は、君以外の女性なんて絶対に好きにはならない。
愛してるのはエリーズ…この世で君ひとりだ。」
「クライブ……」
エリーズは、悩ましい声で男の名を呼び、夢見るような瞳で男をみつめる。
「そうよね…私が馬鹿だったわ。
ごめんなさい、クライブ…」
「エリーズ……
もう絶対に君の傍を離れない。」
「私もよ…」
二人は、お互いをとろけるような熱い視線でみつめあう…
なんだなんだ…このあつあつぶりは…
一体、何がどうなってるんだ!?
「ステファン…私は、クライブを追ってこの大陸にやってきたんだ。
お宝なんてそう簡単にはみつからないとは思ってたけど、クライブは待っても待っても帰って来なくて、どうにも心配になって、じっとしてられなくてね…
宝石があるという所を探せばクライブがみつかるんじゃないかと思って、それで、私はお宝探しを始めた… いや、本当はクライブを探してた。
だけど、彼はどこにもいなかった。
お宝の隠された場所は危険がいっぱいだ。
どこかで命を落としたのか、それとも、お宝を探して旅を続けてる間に、こっちで誰か好きな人でも出来て、私のことなんて忘れたのかもしれない…そんなことを思ったら、私の胸は不安と絶望で埋め尽くされた…」
「馬鹿な!僕が君以外の女性を好きになんてなるわけないだろ!?
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「だって、何の連絡もなく手がかりもなくて…
私、もうどうしようもないくらいに不安でたまらなくなって……」
「エリーズ…心配かけて、本当にごめんよ…」
男は、エリーズを抱き締め、彼女のしなやかな髪を優しくなで付けた。
「私…とにかく絶望してしまって、もう何もかもがどうでもいいような気分になって…
それで、どうでも良い男と結婚しようかと思ったりもして…」
ん…?なんだって??
どうでも良い男??
……それって、まさか…
「なんだって!?結婚…?
馬鹿なことを言わないでくれ!
いいかい、もう一度言うよ。
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「クライブ……」
エリーズは、悩ましい声で男の名を呼び、夢見るような瞳で男をみつめる。
「そうよね…私が馬鹿だったわ。
ごめんなさい、クライブ…」
「エリーズ……
もう絶対に君の傍を離れない。」
「私もよ…」
二人は、お互いをとろけるような熱い視線でみつめあう…
なんだなんだ…このあつあつぶりは…
一体、何がどうなってるんだ!?
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