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薄暗くなりはじめた街道を歩くうちに、ふと頭をかすめた苦い思い出に、私は思わず苦笑しました。



こんな経験をしたのは何度目のことだったでしょうか。
その度に傷付いて苦しんで…そして、私は学んだのです。



 私は、旅人になることを決意しました。
 一所には長く留まりません。
 特定の人と仲良くなるのが辛いから。
いえ、それは「辛い」なんて言葉で片付けられるようなことではありません。
 身を切られるような想いです。
だからこそ、私は最初から誰とも親しくしない…そう決めたのです。
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