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(ごめんよ、アラステア……)



僕は彼の部屋に入り、地下室の鍵を探した。
探すまでもなく、それらしき鍵はベッドの脇の引き出しですぐにみつかった。

おそらくこれだという気持ちはありながら、こんなすぐにみつかる所に入れておくだろうかという疑いもあった。
それに地下室の鍵にしては、妙に新しい感じだ。



だが、それはやはり地下室の鍵だった。
アラステアの部屋から持ち出した鍵は、いとも簡単にあの部屋の扉を開いてくれた。



しんと静まり返ったその部屋の人の気配はなかった。




「うっ!」



部屋の明かりを灯した僕は、思わず低い声を漏らしていた。
部屋の奥にあったものは、大きな鏡……
僕の全身どころか部屋全体が映り込む酷く大きなものだ。
ただ大きなだけではなく、曇り一つないそれを見ていると、まるでそこから別の部屋に続いているような錯覚に陥った。
そこに映っているの僕も何か違う…どこか、別の人みたいな…その鏡像はやけに生々しく感じられた。



あの時は確かにこの部屋から二人の声がした。
隠し部屋のようなものがないかと、僕は部屋の中を隈なく探したが、それらしきものは何もなかった。



(どういうことだ…!?)



頭を悩ませているうちに、僕はある仮説に辿り着いた。
それが真実だとしたら、僕は何としてでも彼を救わなければならない……!
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