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それから三人は愛し合い、お互いを助け合い、とても幸せに暮らしました。
 世間の目を考え、人の多い所に連れて行くことは出来ませんでしたが、たまには近くの山へピクニックに出かけたり、川に魚を釣りに行ったりしました。
 絵を描いたり、歌を歌ったり…そんなことさえもが三人にはとても楽しく幸せに感じられました。

ニコールは少しずつですが、順調に成長を重ねました。
 言葉もしっかりと話せるようになり、もう転ぶこともほとんどなくなりました。
 体格もそれなりに大きくなりました。



 気が付けば、ニコールが生まれてから八年程の歳月が流れていたのです。



アベルとマリオンは、幸せな毎日に何の不安も抱いてはいませんでした。
ですが、その頃からニコールの身に異変が起きてきました。
 目に見えて、元気がなくなっていったのです。




アベル達は出来る限りの看病をしましたが、心配している間にもニコールはどんどん衰弱し、やがてベッドから離れられなくなりました。



「アベル…やっぱり、お医者様に診てもらいましょう!
このまま放ってはおけないわ!」

「そうだね。
……うん、そうしよう!」



「待って……」



ニコールが弱々しい声を発しました。
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