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 「やった!これで帰れるのね!」

「……まぁ、そういうことだな…
……だが……」

うさぎはそう言うと、突然、顔を曇らせた。



「何?何かあるっていうの?」

「……一日に二度も扉を開いたことがバレたら…
僕は酷い罰を受けるかもしれない……」

「なぁんだ、そんなこと。
大丈夫だって!
バレない、バレない!
それにさっきは、開けたと同時に落っこちたって言ってたじゃない。
だから、あれはノーカウントよ。
大丈夫だから、早く行きましょう!」

私はうさぎを抱っこして走った。
うさぎは、子供にするようなことをするな!降ろせ!と騒いだけど、そんなこと気にしない!
だって、一刻も早く帰りたかったんだもの。

私が走った場所はうさぎと出会ったあの場所。
よく見ると、その木には小さな扉が着いていて…



「うさちゃん!鍵開けて!」

「全く、君は失礼な人間だな…」

地面に降ろすと、うさぎは不機嫌な顔をしながら、きのこを鍵穴に差しこんでくるりと回す。



「さぁ、行くぞ…」



うさぎはそれだけ言うと振り返りもせずに扉を開け、先に進んだ。



(これで生き返れる!)



私は、期待に胸を弾ませ、背をかがめ小さな扉をくぐった。


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