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本編 最終部 ~運命の姫君はパーティーにて~
運命の前日
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「ついに・・・来てしまったわね。ーーー運命の日が・・・!!」
早いもので、アカデミーへ入学してから既に2年の歳月が流れた・・・。
お兄様は勿論のこと、エレノアや殿下が卒業したのは昨年の春先の事だ。
私はと言うとーーー。
一応、まだAクラスで頑張っている。
まぁ・・・テストの内容が分かってしまっているので、
普通にテスト受けて、普通に講義を受けていたらAクラスに居続けているという表現が正しいかもしれないけど・・・。
まぁ・・・アイザックなんかとはもう普通に友達みたいな関係になっちゃってて・・・
5回目にして初めてアカデミー生活を楽しんでいるという感じだ。
(やりたい放題したし・・・もう悔いは無いわ・・・!)
殿下からの呼び出しを受けたら、こっちから婚約破棄を言い渡してやるんだから・・・っ!
そう今日は何を隠そう・・・私の誕生日の前々日ーーー。
つまり、前回迄の流れ通りで有れば今日の昼刻に殿下の使いが屋敷へとやって来て、誕生パーティー前日…つまり明日に登城する様にとお達しが来る日なのだ。
私が気合い十分で玄関ホールで仁王立ちしてしまうのも無理は無いと言うものだ・・・!
「フローラ・・・?そんな所で何をしているの・・・?パーティーの準備を手伝わなくて良いのかい?」
私の様子を見て怪訝そうに問い掛けてきたのはお兄様だ。
アカデミーを卒業後は、1年間の研修生期間を終えて、今年の冬に騎士団に無事入団した。
新人戦で優勝したとお父様が自慢げに語っていたのは・・・ついこの前の事だ。
「そんな事よりもとても大切な用が有りますの・・・!パーティーの準備などしていられません!」
「君の誕生パーティーなのに・・・?」
首を傾げながらも何故か私の横に並ぶお兄様に、逆に私が首を傾げたくなってしまう。
「お兄様・・・?どうかしましたの・・・?」
「いや?フローラとただ一緒に居たいだけだよ?」
ちなみにお兄様は・・・私の事を一人の女性として好いていた・・・らしいのだ。
その告白をきっかけにボディタッチが増えたり・・・甘い言葉を囁いてみたり・・・と、
アカデミーへ一緒に通っている間は、馬車の中で悶絶する事の連続で大変だったけれど・・・
(気の迷いだったと言うことよね・・・?アカデミーを卒業してからは、もうそういう事も少なくなったし!)
今ではすっかり元の兄妹の姿に戻りつつある・・・!
ただ、たまにこうして私がドキっとする様な事を言って揶揄ってくるから困りものだが・・・。
「屋敷の中だとフローラと二人きりになるのは至難の技だからね・・・。貴重な時間だ。」
「んもう!揶揄うのは止めて下さいませ、お兄様!」
確かに・・・言われて見れば。
お兄様は騎士団のお仕事でお父様とほぼ仕事のサイクルが一緒の為、出立時間も帰宅時間も然程変わらない。
そうなってくると・・・就寝前に部屋へこっそり忍び込む位しか、屋敷の中で私達2人が2人きりになるのは難しいかもしれない・・・。
「揶揄ってる訳では無いんだけど・・・まぁ、いいや。」
いつもの様に頭をポンポンと軽く叩いてくるお兄様は今日も笑顔だ。
私の頭をポンポンするだけで、何がそんなに嬉しいのかな・・・?といつも思う。
そんなやり取りをお兄様としていると・・・屋敷の外が少し騒がしいことにふと気づく。
(ついに来たわねーーー!)
前回迄と同様・・・やはり使いが来たかと姿勢を正した私は、待ちきれず扉の外へと自ら出迎えに向かった。
「え?ちょっと・・・フローラ?!」
お兄様が、訳が分からず、咄嗟に私を呼び止める声が聞こえたが・・・反応する事は出来なかった。
だってそこには・・・絶対に来ないと信じて疑わなかった人物が居たからだ・・・。
「殿下・・・。何故、ここに・・・?」
まさかの使いでは無く殿下本人が屋敷へと来ていた。
しかも満面の笑みで私の方へと向かってくるでは無いか・・・!
(あれ?使いは・・・?登城は・・・?!!)
思わず拍子抜けしてしまった私は、開いた口が塞がらず殿下に対して礼を取る事すら忘れてしまっていた。
早いもので、アカデミーへ入学してから既に2年の歳月が流れた・・・。
お兄様は勿論のこと、エレノアや殿下が卒業したのは昨年の春先の事だ。
私はと言うとーーー。
一応、まだAクラスで頑張っている。
まぁ・・・テストの内容が分かってしまっているので、
普通にテスト受けて、普通に講義を受けていたらAクラスに居続けているという表現が正しいかもしれないけど・・・。
まぁ・・・アイザックなんかとはもう普通に友達みたいな関係になっちゃってて・・・
5回目にして初めてアカデミー生活を楽しんでいるという感じだ。
(やりたい放題したし・・・もう悔いは無いわ・・・!)
殿下からの呼び出しを受けたら、こっちから婚約破棄を言い渡してやるんだから・・・っ!
そう今日は何を隠そう・・・私の誕生日の前々日ーーー。
つまり、前回迄の流れ通りで有れば今日の昼刻に殿下の使いが屋敷へとやって来て、誕生パーティー前日…つまり明日に登城する様にとお達しが来る日なのだ。
私が気合い十分で玄関ホールで仁王立ちしてしまうのも無理は無いと言うものだ・・・!
「フローラ・・・?そんな所で何をしているの・・・?パーティーの準備を手伝わなくて良いのかい?」
私の様子を見て怪訝そうに問い掛けてきたのはお兄様だ。
アカデミーを卒業後は、1年間の研修生期間を終えて、今年の冬に騎士団に無事入団した。
新人戦で優勝したとお父様が自慢げに語っていたのは・・・ついこの前の事だ。
「そんな事よりもとても大切な用が有りますの・・・!パーティーの準備などしていられません!」
「君の誕生パーティーなのに・・・?」
首を傾げながらも何故か私の横に並ぶお兄様に、逆に私が首を傾げたくなってしまう。
「お兄様・・・?どうかしましたの・・・?」
「いや?フローラとただ一緒に居たいだけだよ?」
ちなみにお兄様は・・・私の事を一人の女性として好いていた・・・らしいのだ。
その告白をきっかけにボディタッチが増えたり・・・甘い言葉を囁いてみたり・・・と、
アカデミーへ一緒に通っている間は、馬車の中で悶絶する事の連続で大変だったけれど・・・
(気の迷いだったと言うことよね・・・?アカデミーを卒業してからは、もうそういう事も少なくなったし!)
今ではすっかり元の兄妹の姿に戻りつつある・・・!
ただ、たまにこうして私がドキっとする様な事を言って揶揄ってくるから困りものだが・・・。
「屋敷の中だとフローラと二人きりになるのは至難の技だからね・・・。貴重な時間だ。」
「んもう!揶揄うのは止めて下さいませ、お兄様!」
確かに・・・言われて見れば。
お兄様は騎士団のお仕事でお父様とほぼ仕事のサイクルが一緒の為、出立時間も帰宅時間も然程変わらない。
そうなってくると・・・就寝前に部屋へこっそり忍び込む位しか、屋敷の中で私達2人が2人きりになるのは難しいかもしれない・・・。
「揶揄ってる訳では無いんだけど・・・まぁ、いいや。」
いつもの様に頭をポンポンと軽く叩いてくるお兄様は今日も笑顔だ。
私の頭をポンポンするだけで、何がそんなに嬉しいのかな・・・?といつも思う。
そんなやり取りをお兄様としていると・・・屋敷の外が少し騒がしいことにふと気づく。
(ついに来たわねーーー!)
前回迄と同様・・・やはり使いが来たかと姿勢を正した私は、待ちきれず扉の外へと自ら出迎えに向かった。
「え?ちょっと・・・フローラ?!」
お兄様が、訳が分からず、咄嗟に私を呼び止める声が聞こえたが・・・反応する事は出来なかった。
だってそこには・・・絶対に来ないと信じて疑わなかった人物が居たからだ・・・。
「殿下・・・。何故、ここに・・・?」
まさかの使いでは無く殿下本人が屋敷へと来ていた。
しかも満面の笑みで私の方へと向かってくるでは無いか・・・!
(あれ?使いは・・・?登城は・・・?!!)
思わず拍子抜けしてしまった私は、開いた口が塞がらず殿下に対して礼を取る事すら忘れてしまっていた。
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