46 / 48
番外編〜太陽と野菜とマチルダさんと〜
騎士様の正体 1
しおりを挟む
嫌な予感を振り払うかの様に、俺はとにかく無我夢中で郊外へと馬を走らせたが———
今朝方、俺がマチルダ嬢と会話をした畑に着いた時には既に辺りは暗くなってしまっており・・・月明かりだけが頼りの状態だった。
(ここは・・・夜になると、こんなに暗く人気も無いのか・・・。人攫いが狩場として居着く訳だ・・・。)
日中に見せる風景からは想像も出来ないほどに、ここは静かでとにかく暗かった。
それは騎士として鍛えてきた自分ですら・・・見えない恐怖を感じてしまうほどの・・・静けさと闇だった。
マチルダ嬢の家を見れば灯りが灯っており・・・中で騒いでいる様子もない為、ほっと胸を撫で下ろした次の瞬間だった。
「———騎士様っ?!!」
家の扉が開き、ランタン片手にマチルダ嬢が出てきたのだ。
マチルダ嬢は勿論のこと・・・咄嗟の出来事に俺も驚いてしまい、お互い固まってしまっていた。
「夜分遅くにすみません・・・。驚かせてしまいましたね・・・。」
「いえ・・・・・・。また何か物騒な事でも起こりましたの?」
——これから貴女の身に起こる可能性が有るので飛んで来ました!とは流石に言えなかった。
確かに鋼鉄のハートを思わせるマチルダ嬢だが・・・彼女も年頃の女性なのだ。恐怖を煽る様な事はしたくない。
「いえいえ・・・!いつものパトロールですよ?——所で、マチルダ嬢は?」
いつもの様にニコニコとした表情でそう返してみたものの、恐らく怪しまれてしまうだろう。
掘り下げられてしまったら何と言い訳を連ねようかと考えていたのだが・・・
「まぁ!丁度良かったですわ!私、本日は大事な逢瀬がありますの・・・!横槍が入らぬ様にしっかりと護衛して頂きます様にお願い致しますわ!!!」
(——全然怪しまれなかった。というか、気にすらしてなかった。流石・・・マチルダ嬢だ。)
表情だけはニコニコと崩さなかったが・・・流石はマチルダ嬢だ!と腹を抱えて笑い出したい気持ちになった。
おまけに俺の〝パトロール〟がマチルダ嬢の〝護衛〟にすり替わってるし・・・。
本当に世界は自分中心に回っていると信じて疑わない女性だな・・・と心の中で溜息をついてしまう。
(まぁ・・・今回ばかりは、そちらの方が都合が良いからノッてやるとするが・・・。)
「分かりました。お任せ下さい。」
「これも星のお導きですわね・・・!やはり私とダージン様はどう足掻いても結ばれる運命ですのね~っ!!!」
興奮冷め遣らぬ状態の彼女を尻目に俺は彼女と歩き始めた———。
「———?!!ま、ま、マチルダ嬢・・・?!!そちらの方は・・・?」
「こちら王国騎士団の騎士様ですわ!私の護衛ですから、どうかお気になさらないで?」
「キキキキ、騎士だと・・・?!!」
かなり焦った様子の貴族風の衣服を身に纏った男は・・・月明かりだけで細部が見えなくても、貴族では無いと一目で分かる粗末な仕上がりだった。
どう見ても、伯爵家の御子息で通用する出来では無いが・・・マチルダ嬢の目にはこの男が伯爵家の次男坊に見えるらしい。
淑女の礼を優雅に取ると、その瞳からは手で覆いたくなるほどの眩しい光線が放たれているのだから。
おまけにマチルダ嬢が待ち合わせ場所にと指定された、この大きな木の下は・・・視界も悪く足元も悪い場所だ。
走って逃げる事はおろか、後退りする事も難しそうだ。
(どう考えても恋人同士が逢瀬に使う場所では無いと思うのだが・・・。)
——まぁ、こんな分かりやすい嘘を平然とつく様な雑な仕事の仕方だからな・・・。
相手の男は、別に長い時間をかけてマチルダ嬢を懐柔したりする気では無く、短期決戦を目論んでいるとすぐに察しがついた。
(とは言え・・・。こんな仕上がりで騙される女性方にも少なからず非は有るが・・・)
騙す方が何百倍も悪いに決まっている!!!
「おい、そこの偽貴族。大人しく投降しろ。」
先手必勝。
俺は剣を抜くと偽者に向かって剣先を向けた。
「ちょっと・・・!騎士様!!何を仰っておりますの?!お止めなさい!!この方を誰と心得ているのですか?!」
「そ、そうだぞ・・・!俺は、モンド伯爵家の─」
「 そんな嘘、俺には通用しないぞ?俺はモンド伯爵家の次男をよ~く知っている。」
ため息混じりにそう返答をすれば、流石にこれ以上の言い逃れは無理だと判断したらしく、男は黙り込んでしまった。
俺の背後に居るマチルダ嬢は、俺の吐いた言葉に冷や汗を流しながら顔を強ばらせている男を目前にしても、未だ本物だと信じて疑っていないのか・・・俺の制止を無視して男の方へと駆け寄ってしまった。
「あ──っ!マチルダ嬢・・・っ?!」
そう手を伸ばしたが───その手は届かず、
彼女はまんまと男に捕われてしまうと、ナイフを突き立てられてしまった。
「このクソアマッ!!頭おかしいとは思っていたが、まさか騎士団の奴を連れて来るとは・・・!どれだけめでてぇんだよッ!!テメェは!!!」
ようやく本性を現した・・・とでも言うべきなのだろうか。
男は乱暴な口調でマチルダ嬢を捲し立てるが、マチルダ嬢には全く効いておらず、キョトン顔で男の方をじーっと見ている。
「貴方・・・モンド伯爵家の方では無いの?」
俺も男も思わずガクッとずっこけそうになってしまった。
「今更ですか?!先程からそう言っているでしょう?!恐らく奴は・・・ここら辺を狩場にしている賊の一員ですよ!」
俺の突っ込みに激しく同意している男の姿に、マチルダ嬢はようやく状況を理解出来たのか・・・そのまま顔を俯かせてしまった。
よく見てみれば体は恐怖のあまり小さく震えてしまっており・・・いつものマチルダ嬢らしさは欠片も無くなってしまった。
「ははっ・・・。ようやく自分の置かれている状況が分かったのか?馬鹿おん—」
そんな怯えた様子のマチルダ嬢を嘲笑うかの様にニヤリと口角を上げながら、そうマチルダ嬢に吐き捨てる男の言葉を最後まで聞く事はどうやら叶わなかった・・・・・・。
「こんの———無礼者っ!!!」
大きな木で休んでいた鳥達が飛び立ってしまうほどの怒号が響き渡ったと同時に、マチルダ嬢が思い切り偽物の股間を蹴り上げてしまったのだ。
「痛っーーーー!!!!!?ああぁぁ~・・・。」
「私を誰と心得ておりまして?!!このマチルダの体に賊の分際で触れるなど・・・!!賊なら賊らしく、木の影から私に見惚れる位にしておきなさいませ!!!若しくは、男爵位以上になってから出直して来て下さいませ!!このマチルダは・・・そんな安い女じゃなくてよ?!!!」
(先程震えていたのは・・・怒りの余り震えてしまっていたのか———。)
マチルダ嬢は勢いそのままに蹲っている男性を忌々しそうに見下ろしながら、そう言葉を続けると・・・一先ず言いたい事が言えたのか・・・大きく肩で息をし始めた。
「・・・・・・・・・。マチルダ嬢、一先ずこちらへ・・・。念のため。」
股間を抑えて蹲ってしまっている男に反撃の余力が有るとは思えないが・・・万が一を考えてマチルダ嬢を自分の後ろに居るようにと促す。
未だマチルダ嬢は顔を真っ赤にしてとにかく怒った様子で・・・本当は色々と言いたい事も有ったのだが、俺は口を噤むことにした。
今朝方、俺がマチルダ嬢と会話をした畑に着いた時には既に辺りは暗くなってしまっており・・・月明かりだけが頼りの状態だった。
(ここは・・・夜になると、こんなに暗く人気も無いのか・・・。人攫いが狩場として居着く訳だ・・・。)
日中に見せる風景からは想像も出来ないほどに、ここは静かでとにかく暗かった。
それは騎士として鍛えてきた自分ですら・・・見えない恐怖を感じてしまうほどの・・・静けさと闇だった。
マチルダ嬢の家を見れば灯りが灯っており・・・中で騒いでいる様子もない為、ほっと胸を撫で下ろした次の瞬間だった。
「———騎士様っ?!!」
家の扉が開き、ランタン片手にマチルダ嬢が出てきたのだ。
マチルダ嬢は勿論のこと・・・咄嗟の出来事に俺も驚いてしまい、お互い固まってしまっていた。
「夜分遅くにすみません・・・。驚かせてしまいましたね・・・。」
「いえ・・・・・・。また何か物騒な事でも起こりましたの?」
——これから貴女の身に起こる可能性が有るので飛んで来ました!とは流石に言えなかった。
確かに鋼鉄のハートを思わせるマチルダ嬢だが・・・彼女も年頃の女性なのだ。恐怖を煽る様な事はしたくない。
「いえいえ・・・!いつものパトロールですよ?——所で、マチルダ嬢は?」
いつもの様にニコニコとした表情でそう返してみたものの、恐らく怪しまれてしまうだろう。
掘り下げられてしまったら何と言い訳を連ねようかと考えていたのだが・・・
「まぁ!丁度良かったですわ!私、本日は大事な逢瀬がありますの・・・!横槍が入らぬ様にしっかりと護衛して頂きます様にお願い致しますわ!!!」
(——全然怪しまれなかった。というか、気にすらしてなかった。流石・・・マチルダ嬢だ。)
表情だけはニコニコと崩さなかったが・・・流石はマチルダ嬢だ!と腹を抱えて笑い出したい気持ちになった。
おまけに俺の〝パトロール〟がマチルダ嬢の〝護衛〟にすり替わってるし・・・。
本当に世界は自分中心に回っていると信じて疑わない女性だな・・・と心の中で溜息をついてしまう。
(まぁ・・・今回ばかりは、そちらの方が都合が良いからノッてやるとするが・・・。)
「分かりました。お任せ下さい。」
「これも星のお導きですわね・・・!やはり私とダージン様はどう足掻いても結ばれる運命ですのね~っ!!!」
興奮冷め遣らぬ状態の彼女を尻目に俺は彼女と歩き始めた———。
「———?!!ま、ま、マチルダ嬢・・・?!!そちらの方は・・・?」
「こちら王国騎士団の騎士様ですわ!私の護衛ですから、どうかお気になさらないで?」
「キキキキ、騎士だと・・・?!!」
かなり焦った様子の貴族風の衣服を身に纏った男は・・・月明かりだけで細部が見えなくても、貴族では無いと一目で分かる粗末な仕上がりだった。
どう見ても、伯爵家の御子息で通用する出来では無いが・・・マチルダ嬢の目にはこの男が伯爵家の次男坊に見えるらしい。
淑女の礼を優雅に取ると、その瞳からは手で覆いたくなるほどの眩しい光線が放たれているのだから。
おまけにマチルダ嬢が待ち合わせ場所にと指定された、この大きな木の下は・・・視界も悪く足元も悪い場所だ。
走って逃げる事はおろか、後退りする事も難しそうだ。
(どう考えても恋人同士が逢瀬に使う場所では無いと思うのだが・・・。)
——まぁ、こんな分かりやすい嘘を平然とつく様な雑な仕事の仕方だからな・・・。
相手の男は、別に長い時間をかけてマチルダ嬢を懐柔したりする気では無く、短期決戦を目論んでいるとすぐに察しがついた。
(とは言え・・・。こんな仕上がりで騙される女性方にも少なからず非は有るが・・・)
騙す方が何百倍も悪いに決まっている!!!
「おい、そこの偽貴族。大人しく投降しろ。」
先手必勝。
俺は剣を抜くと偽者に向かって剣先を向けた。
「ちょっと・・・!騎士様!!何を仰っておりますの?!お止めなさい!!この方を誰と心得ているのですか?!」
「そ、そうだぞ・・・!俺は、モンド伯爵家の─」
「 そんな嘘、俺には通用しないぞ?俺はモンド伯爵家の次男をよ~く知っている。」
ため息混じりにそう返答をすれば、流石にこれ以上の言い逃れは無理だと判断したらしく、男は黙り込んでしまった。
俺の背後に居るマチルダ嬢は、俺の吐いた言葉に冷や汗を流しながら顔を強ばらせている男を目前にしても、未だ本物だと信じて疑っていないのか・・・俺の制止を無視して男の方へと駆け寄ってしまった。
「あ──っ!マチルダ嬢・・・っ?!」
そう手を伸ばしたが───その手は届かず、
彼女はまんまと男に捕われてしまうと、ナイフを突き立てられてしまった。
「このクソアマッ!!頭おかしいとは思っていたが、まさか騎士団の奴を連れて来るとは・・・!どれだけめでてぇんだよッ!!テメェは!!!」
ようやく本性を現した・・・とでも言うべきなのだろうか。
男は乱暴な口調でマチルダ嬢を捲し立てるが、マチルダ嬢には全く効いておらず、キョトン顔で男の方をじーっと見ている。
「貴方・・・モンド伯爵家の方では無いの?」
俺も男も思わずガクッとずっこけそうになってしまった。
「今更ですか?!先程からそう言っているでしょう?!恐らく奴は・・・ここら辺を狩場にしている賊の一員ですよ!」
俺の突っ込みに激しく同意している男の姿に、マチルダ嬢はようやく状況を理解出来たのか・・・そのまま顔を俯かせてしまった。
よく見てみれば体は恐怖のあまり小さく震えてしまっており・・・いつものマチルダ嬢らしさは欠片も無くなってしまった。
「ははっ・・・。ようやく自分の置かれている状況が分かったのか?馬鹿おん—」
そんな怯えた様子のマチルダ嬢を嘲笑うかの様にニヤリと口角を上げながら、そうマチルダ嬢に吐き捨てる男の言葉を最後まで聞く事はどうやら叶わなかった・・・・・・。
「こんの———無礼者っ!!!」
大きな木で休んでいた鳥達が飛び立ってしまうほどの怒号が響き渡ったと同時に、マチルダ嬢が思い切り偽物の股間を蹴り上げてしまったのだ。
「痛っーーーー!!!!!?ああぁぁ~・・・。」
「私を誰と心得ておりまして?!!このマチルダの体に賊の分際で触れるなど・・・!!賊なら賊らしく、木の影から私に見惚れる位にしておきなさいませ!!!若しくは、男爵位以上になってから出直して来て下さいませ!!このマチルダは・・・そんな安い女じゃなくてよ?!!!」
(先程震えていたのは・・・怒りの余り震えてしまっていたのか———。)
マチルダ嬢は勢いそのままに蹲っている男性を忌々しそうに見下ろしながら、そう言葉を続けると・・・一先ず言いたい事が言えたのか・・・大きく肩で息をし始めた。
「・・・・・・・・・。マチルダ嬢、一先ずこちらへ・・・。念のため。」
股間を抑えて蹲ってしまっている男に反撃の余力が有るとは思えないが・・・万が一を考えてマチルダ嬢を自分の後ろに居るようにと促す。
未だマチルダ嬢は顔を真っ赤にしてとにかく怒った様子で・・・本当は色々と言いたい事も有ったのだが、俺は口を噤むことにした。
10
お気に入りに追加
3,439
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】私、殺されちゃったの? 婚約者に懸想した王女に殺された侯爵令嬢は巻き戻った世界で殺されないように策を練る
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベルティーユは婚約者に懸想した王女に嫌がらせをされたあげく殺された。
ちょっと待ってよ。なんで私が殺されなきゃならないの?
お父様、ジェフリー様、私は死にたくないから婚約を解消してって言ったよね。
ジェフリー様、必ず守るから少し待ってほしいって言ったよね。
少し待っている間に殺されちゃったじゃないの。
どうしてくれるのよ。
ちょっと神様! やり直させなさいよ! 何で私が殺されなきゃならないのよ!
腹立つわ〜。
舞台は独自の世界です。
ご都合主義です。
緩いお話なので気楽にお読みいただけると嬉しいです。
【完結】私たち白い結婚だったので、離婚してください
楠結衣
恋愛
田舎の薬屋に生まれたエリサは、薬草が大好き。薬草を摘みに出掛けると、怪我をした一匹の子犬を助ける。子犬だと思っていたら、領主の息子の狼獣人ヒューゴだった。
ヒューゴとエリサは、一緒に薬草採取に出掛ける日々を送る。そんなある日、魔王復活の知らせが世界を駆け抜け、神託によりヒューゴが勇者に選ばれることに。
ヒューゴが出立の日、エリサは自身の恋心に気づいてヒューゴに告白したところ二人は即結婚することに……!
「エリサを泣かせるなんて、絶対許さない」
「エリサ、愛してる!」
ちょっぴり鈍感で薬草を愛するヒロインが、一途で愛が重たい変態風味な勇者に溺愛されるお話です。

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

幼い頃に魔境に捨てたくせに、今更戻れと言われて戻るはずがないでしょ!
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
ニルラル公爵の令嬢カチュアは、僅か3才の時に大魔境に捨てられた。ニルラル公爵を誑かした悪女、ビエンナの仕業だった。普通なら獣に喰われて死にはずなのだが、カチュアは大陸一の強国ミルバル皇国の次期聖女で、聖獣に護られ生きていた。一方の皇国では、次期聖女を見つけることができず、当代の聖女も役目の負担で病み衰え、次期聖女発見に皇国の存亡がかかっていた。

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。
かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。
ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。
二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる