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番外編〜二人のその後〜
婚約者の務め 最終回
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食堂で食事を済ませて、入浴まで終わってしまった私はとにかく焦っていたーーー。
(殿方の喜ばせ方なんて分からないし・・・!下着だってこれが正解か分からないし・・・!何より、婚約者の務めを思い出してからというもの・・・エドと手を繋ぐだけで心臓バクバクだし・・・!!!)
脱衣所の鏡に映る自分の姿を見ると、エドマンドと不釣り合いな事を改めて感じる。
特段、スタイルが良い訳でも無ければ・・・顔だって普通だ。
お肌や髪はエマさんが来てからは手入れをしてくれているので・・・以前に比べると少しはマシだが・・・
長年お金と時間をかけて来た貴族の御令嬢達と並べば見劣りするレベルだ。
(エドがこんな私を求めてくれているんだもの・・・弱音とか言ってられないわよね・・・?!)
そう・・・エドマンドは、こんな自分が出し惜しみして良い相手では無いのだ。
寧ろ求められている事に感謝して、喜んで応えなくてはいけない・・・。
ーーーと、頭では分かっているんだけど・・・。
あの二つ並んだ枕を見て、想像してしまった。
あそこにエドマンドと2人で眠る事をーーー。
(あああああ・・・!やっぱり無理ぃぃぃぃぃ!!!)
頭を抱えてその場しゃがみ込んでしまった私は、想像しただけだと言うのに顔が赤くなってしまう始末だ。
別にエドマンドと眠ることが嫌な訳じゃないのだ・・・。
ただ、上手く出来るか分からない不安と・・・恥ずかしさと・・・
何より・・・いくら相手がエドマンドと言えどーー少し、怖い。
(それでも・・・エドの気持ちに応えたいし・・・!何より、他の女性がエドと寝るだなんて嫌だもの・・・!)
隣国の王女様はエドマンドがお気に入りで、訪れれば熱烈アプローチだとベルダやエマさんから聞いている。
(負けられないわ・・・!)
私とエドマンドを繋ぐものは多いに越した事は無いのだ。
だって私は爵位も無ければ、人を惹きつける様な才能が有る訳でも無いのだ。
エドマンドが私に飽きたり・・・私から気持ちが離れてしまったら・・・私達の関係は終わってしまう。
そう考えて自分の頬を自分で叩くと、私は気合を入れた。
先に入浴を済ませて寝室で待っているであろうエドマンドの元へと・・・下着姿で向かったのだ。
—————————————————————
————————————
——————
「ーーーおはよう?」
未だ眠くて瞼が開けられない私の目の前で心地よい声が聞こえる・・・。
薄目を開けると見慣れた天井では無かったので、これは夢なんだとぼうっとした意識の中で確信していた。
「フレイは枕が変わってしまっても眠れるんだね・・・?良かったよ、」
・・・枕?まぁそんなに拘りがある訳では無いけれど・・・でも今使っている枕は最高に気持ち良くてお気に入りよ?
「それとも・・・僕の枕、気持ちよかった・・・?」
・・・僕の枕?今使っている枕のこと?
これも最高に気持ち良いわよね・・・!何だかとても良い匂いまでするし・・・!
クンクン・・・はぁ、やっぱり良い匂いする・・・というより、この匂い凄く落ち着く・・・。
「フレイ・・・もしかして、僕が枕を嗅いでいたの・・・見ていたの?」
・・・え?枕嗅いでたの?誰の枕を誰が・・・?
というか、さっきから枕、枕、枕って何なの?!変な夢だなぁ・・・!
そんな事より私のお尻辺りに当たってる・・・固い棒は何なの?
モゾモゾ動いているし・・・何か弾力もある様な・・・?
「・・・・・・ふ、フレイっ?!!」
(あれ?掴んだらビクッて動いた?!これ生きてるーーー?!)
それに私の名前を凄く熱っぽい声で呼んでいる人が隣に居る・・・?
エマさんは・・・一緒の部屋で寝た事ないし、こんな声じゃないよね?
「フレイ・・・乱暴にはしないで・・・。」
私ったら馬鹿ね・・・この世で私の事をフレイと呼ぶ人は1人しかいないじゃないの。
「エ・・・ド・・・?」
今度こそ目をしっかりと開けた私は、ここがエドマンドの部屋だとようやく思い出した。
自分の背後にぴったりと誰かがくっ付いている感覚に、首だけ捻って確認をすれば少し驚いた様子のエドマンドと目がバッチリ合った。
「フレイ・・・もしかして・・・今、起きたの・・・?」
エドマンドの質問の意味が理解出来ずに一瞬考えようと思ったが・・・
それよりも重大な事実に気付いてしまい、そんな事は一瞬で吹き飛んでしまった。
「きゃ、きゃ、きゃあああああああ!!!!!!」
盛大に叫んだ私は、咄嗟にシーツを蹴り飛ばすとベッドから転げ落ちる様に逃げ出した。
だって服の中に入っていたエドマンドの手は・・・何故か私の胸の上にあって、
私の手はエドマンドの・・・分身を掴んでいたのだから。
「フレイ・・・?!大丈夫?」
はだけたガウン一枚しか着ていないエドマンドが慌ててベッドの上から私に向けて手を差し伸べてくれたが・・・
もう上向きになっている分身にしか目が行かなくなってしまっている私には、エドマンドの優しさなど届かない。
「生理現象だから、気にしないで?」
私が口をぱくぱくさせながら凝視していると、エドマンドが私の視線を追う形で自分の分身へと辿り着き、
何故か爽やかな笑顔でそう言うと、私に再度手を差し伸べて来たが・・・
「いやいや・・・!無理!凄い気になっちゃうから・・・!!!」
「襲うなら昨日の夜に襲っているし、僕はフレイの気持ちを優先するって言ったろう?」
その言葉で全てを鮮明に思い出したーーー。
そう・・・昨日、意を決してベッドへと向かった私を待っていたエドマンドはーーー
何と、先に眠ってしまっていたのだ。
おまけに私の枕で気持ち良さそうに・・・。
勿論、起こす事だって出来たけれど、やっぱり尻込みしてしまった私は・・・エドマンドが寝ている内にとさっさとベッドに入ると、端で眠りに着いたのだった。
「き、き、昨日の夜は先にエドが眠ってしまっていたからで・・・!私は別に…………しても良かったのよ?」
これは正真正銘、強がりである。
でも婚約者の務めなどと言われてしまうと・・・やっぱり怖くなっちゃって敢えてすぐに眠りましたとも言えない。
ただでさえ・・・ダンス練習の相手までして貰って、婚約者として不甲斐ない所ばかりなのに・・・
あれも出来ない、これも出来ないとは思われたくないし、言いたくも無かったのだ。
「嘘だね。僕が寝ていると分かったら明らかにほっとした様子ですぐにベッドの端で寝ていたじゃないか。」
エドマンドが私からそっぽを向いてそう少し拗ねる様に言い放った言葉に、嫌な予感がした私は、疑惑を投げかける。
「ーーーえ。まさか・・・・・・起きてたの?」
「起きてるに決まってるだろ・・・。逆にあんな状況で寝れないよ・・・。」
頭を抱えながら深くため息をついたエドマンドは・・・余程、寝れなかった事がしんどかったのか、暫く頭を抱えたままだ。
「ごめん・・・エド。婚約者の務めだって聞いたから・・・その、出来ないって言えなくて・・・嘘吐いちゃいました・・・。」
私が俯きながらそう申し訳無さそうに呟くと、ベッドから降りたエドの手が頭をポンポンと優しく撫でた。
「良いんだよ・・・?フレイのペースで・・・。僕は待てるから・・・フレイの為なら」
そう優しく言ってくれるエドマンドの顔を見ようと・・・下を向いてしまっている自分の顔を上げなくちゃと・・・
理性を司る私の中の私が一生懸命、頭の中で投げかけてくるのだが・・・全く動けなかった。
だってーーー
しゃがんだ拍子にガウンから「おはよう!」と顔を出してしまったエドマンドの分身を直視してしまった私は、
そのあまりの衝撃に目をグルグル回しながらその後、倒れてしまったからーーー。
~お終い~
★フレイヤとエドマンドのお話はこれで終わりです!
次回はマチルダ姉様のお話です!
(殿方の喜ばせ方なんて分からないし・・・!下着だってこれが正解か分からないし・・・!何より、婚約者の務めを思い出してからというもの・・・エドと手を繋ぐだけで心臓バクバクだし・・・!!!)
脱衣所の鏡に映る自分の姿を見ると、エドマンドと不釣り合いな事を改めて感じる。
特段、スタイルが良い訳でも無ければ・・・顔だって普通だ。
お肌や髪はエマさんが来てからは手入れをしてくれているので・・・以前に比べると少しはマシだが・・・
長年お金と時間をかけて来た貴族の御令嬢達と並べば見劣りするレベルだ。
(エドがこんな私を求めてくれているんだもの・・・弱音とか言ってられないわよね・・・?!)
そう・・・エドマンドは、こんな自分が出し惜しみして良い相手では無いのだ。
寧ろ求められている事に感謝して、喜んで応えなくてはいけない・・・。
ーーーと、頭では分かっているんだけど・・・。
あの二つ並んだ枕を見て、想像してしまった。
あそこにエドマンドと2人で眠る事をーーー。
(あああああ・・・!やっぱり無理ぃぃぃぃぃ!!!)
頭を抱えてその場しゃがみ込んでしまった私は、想像しただけだと言うのに顔が赤くなってしまう始末だ。
別にエドマンドと眠ることが嫌な訳じゃないのだ・・・。
ただ、上手く出来るか分からない不安と・・・恥ずかしさと・・・
何より・・・いくら相手がエドマンドと言えどーー少し、怖い。
(それでも・・・エドの気持ちに応えたいし・・・!何より、他の女性がエドと寝るだなんて嫌だもの・・・!)
隣国の王女様はエドマンドがお気に入りで、訪れれば熱烈アプローチだとベルダやエマさんから聞いている。
(負けられないわ・・・!)
私とエドマンドを繋ぐものは多いに越した事は無いのだ。
だって私は爵位も無ければ、人を惹きつける様な才能が有る訳でも無いのだ。
エドマンドが私に飽きたり・・・私から気持ちが離れてしまったら・・・私達の関係は終わってしまう。
そう考えて自分の頬を自分で叩くと、私は気合を入れた。
先に入浴を済ませて寝室で待っているであろうエドマンドの元へと・・・下着姿で向かったのだ。
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「ーーーおはよう?」
未だ眠くて瞼が開けられない私の目の前で心地よい声が聞こえる・・・。
薄目を開けると見慣れた天井では無かったので、これは夢なんだとぼうっとした意識の中で確信していた。
「フレイは枕が変わってしまっても眠れるんだね・・・?良かったよ、」
・・・枕?まぁそんなに拘りがある訳では無いけれど・・・でも今使っている枕は最高に気持ち良くてお気に入りよ?
「それとも・・・僕の枕、気持ちよかった・・・?」
・・・僕の枕?今使っている枕のこと?
これも最高に気持ち良いわよね・・・!何だかとても良い匂いまでするし・・・!
クンクン・・・はぁ、やっぱり良い匂いする・・・というより、この匂い凄く落ち着く・・・。
「フレイ・・・もしかして、僕が枕を嗅いでいたの・・・見ていたの?」
・・・え?枕嗅いでたの?誰の枕を誰が・・・?
というか、さっきから枕、枕、枕って何なの?!変な夢だなぁ・・・!
そんな事より私のお尻辺りに当たってる・・・固い棒は何なの?
モゾモゾ動いているし・・・何か弾力もある様な・・・?
「・・・・・・ふ、フレイっ?!!」
(あれ?掴んだらビクッて動いた?!これ生きてるーーー?!)
それに私の名前を凄く熱っぽい声で呼んでいる人が隣に居る・・・?
エマさんは・・・一緒の部屋で寝た事ないし、こんな声じゃないよね?
「フレイ・・・乱暴にはしないで・・・。」
私ったら馬鹿ね・・・この世で私の事をフレイと呼ぶ人は1人しかいないじゃないの。
「エ・・・ド・・・?」
今度こそ目をしっかりと開けた私は、ここがエドマンドの部屋だとようやく思い出した。
自分の背後にぴったりと誰かがくっ付いている感覚に、首だけ捻って確認をすれば少し驚いた様子のエドマンドと目がバッチリ合った。
「フレイ・・・もしかして・・・今、起きたの・・・?」
エドマンドの質問の意味が理解出来ずに一瞬考えようと思ったが・・・
それよりも重大な事実に気付いてしまい、そんな事は一瞬で吹き飛んでしまった。
「きゃ、きゃ、きゃあああああああ!!!!!!」
盛大に叫んだ私は、咄嗟にシーツを蹴り飛ばすとベッドから転げ落ちる様に逃げ出した。
だって服の中に入っていたエドマンドの手は・・・何故か私の胸の上にあって、
私の手はエドマンドの・・・分身を掴んでいたのだから。
「フレイ・・・?!大丈夫?」
はだけたガウン一枚しか着ていないエドマンドが慌ててベッドの上から私に向けて手を差し伸べてくれたが・・・
もう上向きになっている分身にしか目が行かなくなってしまっている私には、エドマンドの優しさなど届かない。
「生理現象だから、気にしないで?」
私が口をぱくぱくさせながら凝視していると、エドマンドが私の視線を追う形で自分の分身へと辿り着き、
何故か爽やかな笑顔でそう言うと、私に再度手を差し伸べて来たが・・・
「いやいや・・・!無理!凄い気になっちゃうから・・・!!!」
「襲うなら昨日の夜に襲っているし、僕はフレイの気持ちを優先するって言ったろう?」
その言葉で全てを鮮明に思い出したーーー。
そう・・・昨日、意を決してベッドへと向かった私を待っていたエドマンドはーーー
何と、先に眠ってしまっていたのだ。
おまけに私の枕で気持ち良さそうに・・・。
勿論、起こす事だって出来たけれど、やっぱり尻込みしてしまった私は・・・エドマンドが寝ている内にとさっさとベッドに入ると、端で眠りに着いたのだった。
「き、き、昨日の夜は先にエドが眠ってしまっていたからで・・・!私は別に…………しても良かったのよ?」
これは正真正銘、強がりである。
でも婚約者の務めなどと言われてしまうと・・・やっぱり怖くなっちゃって敢えてすぐに眠りましたとも言えない。
ただでさえ・・・ダンス練習の相手までして貰って、婚約者として不甲斐ない所ばかりなのに・・・
あれも出来ない、これも出来ないとは思われたくないし、言いたくも無かったのだ。
「嘘だね。僕が寝ていると分かったら明らかにほっとした様子ですぐにベッドの端で寝ていたじゃないか。」
エドマンドが私からそっぽを向いてそう少し拗ねる様に言い放った言葉に、嫌な予感がした私は、疑惑を投げかける。
「ーーーえ。まさか・・・・・・起きてたの?」
「起きてるに決まってるだろ・・・。逆にあんな状況で寝れないよ・・・。」
頭を抱えながら深くため息をついたエドマンドは・・・余程、寝れなかった事がしんどかったのか、暫く頭を抱えたままだ。
「ごめん・・・エド。婚約者の務めだって聞いたから・・・その、出来ないって言えなくて・・・嘘吐いちゃいました・・・。」
私が俯きながらそう申し訳無さそうに呟くと、ベッドから降りたエドの手が頭をポンポンと優しく撫でた。
「良いんだよ・・・?フレイのペースで・・・。僕は待てるから・・・フレイの為なら」
そう優しく言ってくれるエドマンドの顔を見ようと・・・下を向いてしまっている自分の顔を上げなくちゃと・・・
理性を司る私の中の私が一生懸命、頭の中で投げかけてくるのだが・・・全く動けなかった。
だってーーー
しゃがんだ拍子にガウンから「おはよう!」と顔を出してしまったエドマンドの分身を直視してしまった私は、
そのあまりの衝撃に目をグルグル回しながらその後、倒れてしまったからーーー。
~お終い~
★フレイヤとエドマンドのお話はこれで終わりです!
次回はマチルダ姉様のお話です!
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