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第八章 帝都襲撃

船魄紹介【和泉】

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【和泉(いづみ)】
・艦として
 ・艦種:戦艦
 ・艦級:和泉型戦艦一番艦
 ・前級:大和型
 ・次級:なし
 ・建造:大神海軍工廠
 ・進水日:1949年9月24日
 ・全長:294m
 ・最大幅:43m
 ・所属:連合艦隊独立旗艦
 ・基準排水量:93,000トン
 ・対艦兵装:五十口径七式五十一センチ三連装砲×3 六十口径三年式二十糎連装砲×8
 ・対空兵装:八九式十二糎七連装高角砲×12 九八式十糎連装高角砲×16 八式十五糎連装高角砲×8 五式四十ミリ連装機関砲×66 同単装砲×12
 ・対潜兵装:六式噴進爆雷砲×10
 ・搭載機:なし

 艦名は戦艦の通例通り旧国名から。この名が使われるのは慶應の蒸気船と明治の海防艦に続いて三度目。列強が大和級戦艦の建造に取り掛かっていることに脅威を感じた帝国が建造した、世界最大最強を更新する超大和級戦艦の一番艦である。妹には摂津と河内がある。

 超大和級戦艦自体は大東亜戦争以前から計画されていたが、航空母艦が戦争の主力となったことで計画は放棄されていた。しかし船魄化された大和が予想を遥かに上回る活躍を見せたことで、1945年策定の⑦計画の一部として超大和級建造の計画が再び持ち上がった。

 設計はかつてのものから一新され、大和を強く意識したものになっている。大雑把に言うと大和型の拡大発展型であるが、差異も多い。

 主砲は射程50kmの51cm砲9門を大和と同じ配置で装備し、あらゆる戦艦を一方的に撃沈することが可能。最強であるとしか形容することができない。

 副砲には妙高型重巡洋艦などに装備されている20.3cm連装砲を採用し、ついに重巡の主砲すら副砲にしてしまった。装備されているのは8基で、艦橋前後に1基ずつ、舷側に3基ずつが設置され、片舷に5基を指向できる。重巡洋艦を両脇に抱えているようなものである。

 主な高角砲としては大和と同様艦橋周囲に12.7cm連装砲を12基装備するほか、舷側に長10cm連装砲を16基搭載し、秋月型駆逐艦4隻分の対空砲火が可能。中距離の迎撃では無類の能力を持つが、一方で前述の副砲のせいで艦橋周辺が手薄であり、至近距離まで詰められると大和型よりやや不利である。もっとも、並みの船魄が相手なら肉薄されても問題なく落とせるが。

 また他に例がない対空砲として、陸軍が開発した『五式十五糎高射砲』を連装高角砲仕様にした15cm連装高角砲を艦尾に纏めて8基装備している。これは上空2万mまで届く大型の高角砲で、戦略爆撃機を迎撃することを目的とした装備である。言わずもがな、核攻撃を念頭に置いたものだ。

 帝国海軍の戦艦としては初めて航空兵装を全廃しており、弾着観測や偵察は友軍の空母に頼り切っている。これで空いた艦尾のスペースに15cm連装高角砲が設置されているのだ。因みに対空兵装を艦尾に集中させようという発想は伊勢型戦艦から得たものである。

 武装以外で目立つ特徴としては、最初から船魄搭載艦として建造された艦としては非常に珍しく、人間用のスペースが大々的に存在することである。連合艦隊司令部を置くことを前提にした会議室と、司令部要員の居住区である。司令部機能は非常に充実しており、軍令部も移設できると言われている。

 総じて、和泉型に期待される役割は、敵戦艦の一方的な殲滅、艦隊レベルの防空、移動司令部たることの三点に凝縮される。

 建造に際しては大々的にブロック工法が採用され、これほどの巨大艦であるにも拘らず起工から進水まで22ヶ月しか要しておらず、武装を複数の工廠で同時に製造したり新規開発を主砲だけに抑えたりと言った効率化のお陰で、竣工までを数えても30ヶ月ほどである。もっとも、その為に全国の造船所が和泉の建造に使用されて他艦の建造にかなり支障が出たが。

 和泉型は大和型のような情報統制は行われず、寧ろ世界最強の戦艦として大々的に宣伝されているものの、決戦兵器として温存され、いずれも実戦を経験したことがない。戦時には移動司令部としての役割を果たすべく戦場の近くまで移動することもあるが、その主砲も副砲も火を噴いたことは一度もないのだ。


・船魄として
 ・技術系統:日本式第三世代
 ・身長:177cm
 ・体重:72kg
 ・血液型:AB型
 ・髪:白から青
 ・目:黒
 ・好きなもの:勝利・チェス
 ・嫌いなもの:蟲・努力

 帝国の船魄としては異様な洋風の軍服を纏った少女。会話する時はいつも芝居がかっており、彼女の真意を推察できるのは妹達くらいである。自分が最強の戦艦であることに驕り高ぶっており、この世の全てをゲームの盤と駒だと思っている。
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