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第 一 章 約束は破る為にある!?
第一話 貴斗の早朝
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2001年7月9日、月曜日
『ピピッ!ピピッ!!ピピッ!!!』
目覚まし時計の電子音が三回なった処でストップボタンを押して、一人の男はそれが鳴るのを機械的に停止させた。
「ふぅ~~~ん、うはぁ~~~」と彼は奇声を上げ、目を擦りながら体を起こす。
現在、時計の針は7時半を指していた。この広い空間には彼しかいない。彼の名は藤原貴斗、聖稜大学付属学園高等部工学科三年生C組。工学科といってもクラスは、普通科と一緒で専門授業の時の移動教室が別なくらいで後は変わらない。三年生になってから親の事情でその学校に転向して来た。本当は帰国子女なのだが、彼は誰にもそのことを口にしていないようだ。
〈俺も自己紹介を?・・・矢張り面倒だからいいか。
その内に判るだろうし。さっさと起きて朝食を摂ろう〉
『チィーーーンっ!』
「おっと、パン、もう焼けたのか?」
何時も朝食だけは、しっかりとっている。コンガリに焼いた食パンにマーガリンをタップリと塗ったやつを二枚、それと紅茶。朝食を摂り、制服に着替え後、顔を洗い、歯を磨く。そして、目覚まし時計を見て時間を確認する。
「7時49分か・・・」
〈まだ少し時間があるな・・・。インターネットでニュースを見てから学校に行くとするか。書斎に移動しよう〉
書斎といっても、勉強部屋みたいなもの教科書、参考書、コンピューター以外何も置いていない。それと他にも部屋があるが使われているのはリヴィング、キッチン、書斎だけ。はっきりいって一人で住むには余りにも広すぎる空間だ。
椅子に座ってコンピューターの電源を入れしばらく待つ。そして、OS(オペレーション・システム)が起動しマウスとキーボードが入力待ちの状態となってから、ID(アイデンティフィケーション)とパスを入れログインする。
マウスでインターネットアイコンをクリックしブラウザを開く。お気に入りのニュースサイトを開き話題になりそうな部分だけチョイスし記事を読む。読み終わるとサッサと電源を切り、彼はまた時間を確認した。
「8時11分か、そろそろ行くかな?」
既に用意してある鞄を持って玄関に向かう。学校は彼が住んでいる所から自転車で約五から六分。徒歩で十七から十八分位案外近い場所。
靴を履き玄関の扉を開けた瞬間、『ザァーーーーーッ!』という音が聞こえてきた。
「ッチ、雨か、さっきニュースを見た時、初めに確認しておけば・・・」
7月だと言うのに未だ梅雨明け宣言されていない事を彼は思い出した。
〈まずいな、ギリギリで着くか着かないかって処だな〉
それが分かった彼は傘を取ってからマンションから駆け出した。
聖稜大学付属高等部は結構立地条件が良い所にあった。駅から歩いて五分、学校の周りには三分以内にセブンイレブン、ローソン、ファミマ、サークルKサンクスなど主要なコンビにもあるし、駅の周りには、遊ぶ場所も豊富に存在する。しかし、難点と言えば駅から出るとすぐに上り坂だということ。帰宅するときは楽だが登校する時はかなり厄介な代物だ。斯く言う彼もそこを通らなければ学校へは到着できない。そして、そう、こう、している内に坂の中腹くらいまで上り詰めた。
現在時刻8時21分。
「貴斗、おっはよぉ~~~!」
「ンッ」と言って後ろを振り向くとそこには、隼瀬香澄が居た。
「ッア、おはよう隼瀬」と彼はとりあえず返事だけはしておいた。
「貴斗、素っ気無いはねぇ~、こんな可愛い子が挨拶して上げているってぇ~のにっ!」
彼は沈黙して、あえて彼女に突っ込まない。
「貴斗、突っ込みなさいよ、一人でやってて虚しいだけじゃない」
彼女は軽く口を尖らせる。結構可愛いと彼は思っているが、ちっと苦手な女の子でもあった。
「ホッんとぉ~にクールね、貴斗って」
「アッソッ」
「まぁーいいわ、ところで貴斗にしては珍しく遅くない?」
「アッアぁ~、天気予報を見るの忘れてな、雨の日はチャリ乗りたくないし」
「それで歩いて来たのね」
「まっ、そういうことだ」
〈この女子学生の名前は、確か隼瀬香澄。
科は違うがクラスは一緒。ある事を切掛けに良く話す様になった。水泳部のホープで記録保持者であるらしい。 俺に彼女(藤宮詩織)を紹介した奴でもある。それ以来、よく話すようになった。ういえば、宏之もコイツから彼女を紹介してもらった様な事を言っていた〉
「っね!貴斗、アタシの話し聞いてる?」
〈思考を巡らしている間に、彼女は色々と話し掛けていた見たいだ、悪い事したな〉
「すまない、聴いていなかった」
「いいわよ、別に、たいした事じゃないし。それよりさぁ~この分だと宏之、絶対遅刻するわね!同じ、一人暮らしなのにどうしてこうも、貴斗と違うのかしらね?」
「宏之の奴は電車通学だ?俺よりも遠い所に住んでいるし通学もその分時間がかかる」
〈俺の親友にとりあえずホローを入れておく〉
「それだったら、アタシだって宏之と条件おんなじだよ。それに、もし宏之と貴斗の住んでいる所が逆転しても多分、貴斗は遅刻しないと思うし、ヤッパリ宏之は遅刻すると思うんだ」
〈宏之の奴、隼瀬に酷い言われようだ〉
「所で詩織は?」
「えっ、しおりン?今日から週番だって朝早く出て行ったわよ」
「そうか・・・・・・」
「もしかして気になってたりなんかしてるのしおりンの事」
「いや別にそんなことは無い・・・、隼瀬、そろそろ俺達も急くぞ」
彼は話をそらすように腕時計を見ながら冷静な態度で香澄にそう言って返していた。
「それもそうねっ、急ぎましョッ」
そして、彼女は彼に相槌を打ってくる。現在時刻8時28分朝のホームルームが始まる七分前。
『ピピッ!ピピッ!!ピピッ!!!』
目覚まし時計の電子音が三回なった処でストップボタンを押して、一人の男はそれが鳴るのを機械的に停止させた。
「ふぅ~~~ん、うはぁ~~~」と彼は奇声を上げ、目を擦りながら体を起こす。
現在、時計の針は7時半を指していた。この広い空間には彼しかいない。彼の名は藤原貴斗、聖稜大学付属学園高等部工学科三年生C組。工学科といってもクラスは、普通科と一緒で専門授業の時の移動教室が別なくらいで後は変わらない。三年生になってから親の事情でその学校に転向して来た。本当は帰国子女なのだが、彼は誰にもそのことを口にしていないようだ。
〈俺も自己紹介を?・・・矢張り面倒だからいいか。
その内に判るだろうし。さっさと起きて朝食を摂ろう〉
『チィーーーンっ!』
「おっと、パン、もう焼けたのか?」
何時も朝食だけは、しっかりとっている。コンガリに焼いた食パンにマーガリンをタップリと塗ったやつを二枚、それと紅茶。朝食を摂り、制服に着替え後、顔を洗い、歯を磨く。そして、目覚まし時計を見て時間を確認する。
「7時49分か・・・」
〈まだ少し時間があるな・・・。インターネットでニュースを見てから学校に行くとするか。書斎に移動しよう〉
書斎といっても、勉強部屋みたいなもの教科書、参考書、コンピューター以外何も置いていない。それと他にも部屋があるが使われているのはリヴィング、キッチン、書斎だけ。はっきりいって一人で住むには余りにも広すぎる空間だ。
椅子に座ってコンピューターの電源を入れしばらく待つ。そして、OS(オペレーション・システム)が起動しマウスとキーボードが入力待ちの状態となってから、ID(アイデンティフィケーション)とパスを入れログインする。
マウスでインターネットアイコンをクリックしブラウザを開く。お気に入りのニュースサイトを開き話題になりそうな部分だけチョイスし記事を読む。読み終わるとサッサと電源を切り、彼はまた時間を確認した。
「8時11分か、そろそろ行くかな?」
既に用意してある鞄を持って玄関に向かう。学校は彼が住んでいる所から自転車で約五から六分。徒歩で十七から十八分位案外近い場所。
靴を履き玄関の扉を開けた瞬間、『ザァーーーーーッ!』という音が聞こえてきた。
「ッチ、雨か、さっきニュースを見た時、初めに確認しておけば・・・」
7月だと言うのに未だ梅雨明け宣言されていない事を彼は思い出した。
〈まずいな、ギリギリで着くか着かないかって処だな〉
それが分かった彼は傘を取ってからマンションから駆け出した。
聖稜大学付属高等部は結構立地条件が良い所にあった。駅から歩いて五分、学校の周りには三分以内にセブンイレブン、ローソン、ファミマ、サークルKサンクスなど主要なコンビにもあるし、駅の周りには、遊ぶ場所も豊富に存在する。しかし、難点と言えば駅から出るとすぐに上り坂だということ。帰宅するときは楽だが登校する時はかなり厄介な代物だ。斯く言う彼もそこを通らなければ学校へは到着できない。そして、そう、こう、している内に坂の中腹くらいまで上り詰めた。
現在時刻8時21分。
「貴斗、おっはよぉ~~~!」
「ンッ」と言って後ろを振り向くとそこには、隼瀬香澄が居た。
「ッア、おはよう隼瀬」と彼はとりあえず返事だけはしておいた。
「貴斗、素っ気無いはねぇ~、こんな可愛い子が挨拶して上げているってぇ~のにっ!」
彼は沈黙して、あえて彼女に突っ込まない。
「貴斗、突っ込みなさいよ、一人でやってて虚しいだけじゃない」
彼女は軽く口を尖らせる。結構可愛いと彼は思っているが、ちっと苦手な女の子でもあった。
「ホッんとぉ~にクールね、貴斗って」
「アッソッ」
「まぁーいいわ、ところで貴斗にしては珍しく遅くない?」
「アッアぁ~、天気予報を見るの忘れてな、雨の日はチャリ乗りたくないし」
「それで歩いて来たのね」
「まっ、そういうことだ」
〈この女子学生の名前は、確か隼瀬香澄。
科は違うがクラスは一緒。ある事を切掛けに良く話す様になった。水泳部のホープで記録保持者であるらしい。 俺に彼女(藤宮詩織)を紹介した奴でもある。それ以来、よく話すようになった。ういえば、宏之もコイツから彼女を紹介してもらった様な事を言っていた〉
「っね!貴斗、アタシの話し聞いてる?」
〈思考を巡らしている間に、彼女は色々と話し掛けていた見たいだ、悪い事したな〉
「すまない、聴いていなかった」
「いいわよ、別に、たいした事じゃないし。それよりさぁ~この分だと宏之、絶対遅刻するわね!同じ、一人暮らしなのにどうしてこうも、貴斗と違うのかしらね?」
「宏之の奴は電車通学だ?俺よりも遠い所に住んでいるし通学もその分時間がかかる」
〈俺の親友にとりあえずホローを入れておく〉
「それだったら、アタシだって宏之と条件おんなじだよ。それに、もし宏之と貴斗の住んでいる所が逆転しても多分、貴斗は遅刻しないと思うし、ヤッパリ宏之は遅刻すると思うんだ」
〈宏之の奴、隼瀬に酷い言われようだ〉
「所で詩織は?」
「えっ、しおりン?今日から週番だって朝早く出て行ったわよ」
「そうか・・・・・・」
「もしかして気になってたりなんかしてるのしおりンの事」
「いや別にそんなことは無い・・・、隼瀬、そろそろ俺達も急くぞ」
彼は話をそらすように腕時計を見ながら冷静な態度で香澄にそう言って返していた。
「それもそうねっ、急ぎましョッ」
そして、彼女は彼に相槌を打ってくる。現在時刻8時28分朝のホームルームが始まる七分前。
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