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設定資料
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物語で登場する八百万の神々は日本書紀、古事記などに記されているものとは別の物でそれらとは一切関係しない。これから書き記す記述設定は筆者が独自に調査した物に調整を加えた新たな形である・・・、唯の妄想とも言う。
目 次
壱 大まかな概略 ・・・・・・・・・・・・・・・・
弐 祀ろわぬ神々に属する代表的な者達 ・・・・・・
参 国津神の代表的な者達 ・・・・・・・・・・・・
肆 天津神の代表的な者達 ・・・・・・・・・・・・
伍 その他の神々 ・・・・・・・・・・・・・・・・
陸 その他の人物について ・・・・・・・・・・・・
漆 武 器 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
捌 逸史的歴史年代関係 ・・・・・・・・・・・・・
玖 物語の舞台と架空の住所設定 ・・・・・・・・・
拾 世界の構成について ・・・・・・・・・・・・・
拾壱 当て字 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
拾弐 作品中で出てくる旧仮名遣い訳 ・・・・・・・
拾参 作品中の下らない補足 ・・・・・・・・・・・
十四 神々が使う神技と神力 ・・・・・・・・・・・
十五 神々の属性について ・・・・・・・・・・・・
十六 物語とは関係ない考察 ・・・・・・・・・・・
壱 大まかな概略
八百万の神々(ヤオヨロズノカミガミ)。日本神話に登場する神々だけでなく海外で知られているその総ての神々を指す。それらの正体は宇宙を漂う高次元精神エネルギー体や地球文明より早くに発達した外星系から飛来した知的生命体(生物)とする。
祀ろわぬ神々(マツロワヌカミガミ)。日本列島誕生来から自然と生き続けていた自然神(土着神)。その神々が持つ異能力が後の彼等の子孫達の脅威になるかもしれないと天津神達が忌み嫌い、天孫降臨の際にそれらの神によって次元の狭間に封印されてしまった者達を指す。
国津神(クニツガミ)。天津神より先に日本に降り立った神々(外星系知的精神生命体)で日本を開拓した者達。この神々はもとより存在していた土着神と融和的だった。天津神とは種の起源(母星)が同じである。
天津神(アマツガミ)。国津神より後に日本に降り立った神の集団で国津神や土着神を追いやり、日本国全土を統一し、今の日本を作った者達の事。それが果たして正しかったのか?正しくなかったのか?その真実は歴史の中に埋もれてしまい誰も知る事は出来ない。こちらも国津神と同じで精神生命体。
天国津人(アマクニツビト若しくはアマクニツノヒト)。天津神、国津神の本当の呼び名。天(あま)は宇宙、若しくは銀河の事を指し、国は惑星、地上の事を指し、津は知と同義の言葉で天津神は宇宙の理を知る神、国津神は地上の理を知る神と言うように著者は考えている。寿命は五、六百年。地球上に降り立つ頃は既に精神生命体に成っていたので寿命は無限大。伊邪那人とも言う。
神(カミ)。地球上生命の最も知能の高い霊長類人科よりすべてにおいて優れた存在と著者は定義している。神と上は同義。
精神生命体(高次元精神エナジー体)。電気や磁気などとは違い、意識を持った特殊なエナジーで他生物の肉体を借りる事で現世行動可能になれるような生命体。俗に言う魂や霊体もこれに含まれる。その数は多くないが自ら肉体を作り出す者達もいる。
瘴気・・・あらゆる自然の生命から生じた負の念気。
あやかし・・・漢字の当て字として妖化死。妖怪や魑魅魍魎の総称。
魑魅魍魎(チミモウリョウ)。瘴気が自然界にあるモノに取り憑いて生ある者達に禍をもたらす化け物に成ったモノ達。物語に出てくるそれらの総量はその時代のゴミの総量、約十五〇億トン分の約〇・三割の四億五千万体くらい。特に産業廃棄物に取り憑く事が多い。
威比可(イヒカ)。古代日本人の総称。天津や国津が連れていた幼き知能のある生き物。寿命は今の人類よりも遥かに長く長寿を全うすれば二、三百年にもなる。
比武可(ヒムカ)。威比可の別呼び名で天津が連れていた人々。現代語で書けば日向に同じ。
威主若(イズモ)。威比可の別呼び名で国津が連れていた人々。現代語で書けば出雲に同じ。
なぜ、天津神や国津神等は漢字と言う字、言語体系を遣うのだろうか?それは中国系の神々と同系列(同恒星系、若しくは同銀河の精神生命体)の者達であろうことからと著者は推測している。ただし、中国系の神々は余り伝承として残されておらず不明な点が多い。
弐 祀ろわぬ神々に属する代表的な者達
八岐蟒蛇(ヤマタノオロチ)。北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州に八つの首(火山帯)と尾(水脈)を伸ばし日本全土の自然を支配していた神。自然災害は総てその神の怒りによるものとされていた。しかし、彼がもたらすのは災害ばかりではない。大地の惠を与えるのも八岐大蛇の力による物。負の念(瘴気)を糧とする為、邪神に見られるがその念を喰らい浄化するのが本来の役目で浄化し切れなかった負の念が自然災害となる。蜘蛛神たちの生みの親神。この神はこの物語でも訳あって素盞鳴尊に倒されている。其の名も八州神乃邑智。
獣神(ケモノガミ)。日本に住む総ての動物を統べる獣人の一族で本来の姿形が人間(天津神)と違うという理由だけで殲滅されてしまった一族。その生き残りは今もどこかで人に姿を変え・・・?代表的な者は銀狼(狼男)、妖狐、白猿(ましら)、鵺、白虎(虎男)などでほとんどで力ある獣神は人と同じ姿に化ける事が出来る。
獣十二神・・・数ある獣神の中で最高位十二体のことで人の姿になる事が出来る者達。
鼠神(ネズミガミ)―玄雅禰〈くろがね〉、牛神(ウシガミ)―枅生〈やぎゅう〉、虎神(トラガミ)―琥皇〈くおう〉【白虎】、兎神(ウサギガミ)―羅斗等〈らとら〉【因幡兎】、鹿神(シカガミ)―轆角〈ろっかく〉【白鹿】、狐神(キツネガミ)―玖彌禮〈くびらい〉【妖狐、若しくは白狐(びゃっこ)】、馬神(うまがみ)―張沙羅〈ばさら〉【馬頭】、猫神(ネコガミ)―羅王〈らおう〉【妖猫(ようね)】、猿神(サルガミ)―万都羅〈まんとら〉【庚申様】、熊神(クマガミ)―熊襲〈くまそ〉、犬神(イヌガミ)―白銀〈しろがね〉【銀狼】、猪神(いのがみ)―閼伽鐘〈あかがね〉がその十二神。
実際文献に記されている者や著者が勝手に作ったものが交ざっている。猫科と犬科は何故か二種類ずついる。虎→猫科、狐→犬科。
基本的に獣神は哺乳類だけで魚類、鳥類、爬虫類、昆虫、節足動物、などの神とされているものは総て蜘蛛神の中に含めている。
蜘蛛神(クモガミ)。国津神が降り立つ前より先住していた者達。国津神とは何の争いもなく共同していた。しかし、天津神は蜘蛛神の持つ異種能力を脅威と感じ滅ぼしてしまう。蜘蛛神の中には転生と言う異能力を持つものが多く存在する。
蜘蛛とはいうがけして姿形が節足動物のそれに似ているわけではないと言いたい所だが・・・。妖怪なども含めてそれらを蜘蛛神とする。姿、性格は種族によって多種多様。
例えとしては蜘蛛神(絡新婦(にょろう))、蛇神(へびがみ)(白蛇(はくじゃ)、蛇女(へびおんな))、魚神(さかながみ)(人魚(にんぎょ)、磯女(いそおんな)、海(うみ)坊主(ぼうず))、山神(やまがみ)(雪女(ゆきおんな)、氷柱女(つららおんな))、蟷螂神(とうろうがみ)(鎌鼬(かまいたち))、蜥蜴神(とかげがみ)(はしめ)、蛙神(かえるがみ)(河童(かっぱ))、鳥神(とりがみ)(姑獲鳥(こかくちょう))。蜘蛛神は性別的に男より、女が多く、しかも非常に容姿が美しい。これ等の神の中にも種類によっては崇拝されている者もある。
鬼神(キシン)蜘蛛神と同じで古来より日本に存在していた者達。強靭な肉体と特殊能力を持つ。本来争い事は極端に嫌うが好戦的な者達と温和な者達が存在し、好戦的な方は天津神の威圧的態度に怒りを覚え、戦闘となる。鬼神のあまりの強さに天津神は苦戦を強いられるが封印と言う形で決着がついた。著者の想像する鬼神=鬼、それは俗世間にある角や牙が生えたような姿ではなく、力強く、知恵ある巨人を思い描いている。鬼、本来の意は隠れ忍ぶ者、隠忍(おんにん)が転じて、おに=鬼となったと著者は定義した。
この種族について色々な定説があるが著者の考えではこの生き物も外星系から地球に降り立った知的生命体としている。若しくはヒンドゥー系神々の一種としても捉えている。
温羅王(ウラ)。鬼神の王が受け継ぐ名、たいていの物語では悪い鬼とされているが(あたたかく・つらねる・おう)その名前の通り実際はとても温和で友好的な鬼神だった。天津神の天孫降臨の際も争いは避け同族を逃がす事に力を注いだという。
桃太郎の噺に出てくる温羅王は天津神の手から逃れた鬼神族で最も力があった者がその名を受け継いだとされている。転神で登場する温羅王は前者のほう。
その鬼神が持つ力は武甕槌や建御名方に匹敵するほどかそれ以上で素盞鳴尊と対等に渡り合えるかもしれないほど。まあ一番、適切な鬼の考察とは北欧系の外国人がその時代に日本に漂流したものだと思われる・・・。
酒顛童子(シュテンドウジ)。昨今の物語では温羅王とは一切関係ないがここでは初代の彼は温羅王の弟とする。更に同族を守るために戦う事を決意した鬼神。酒顛も温羅王と一緒で代々襲名する名である。作品中の〝どうじ〟と言う読みは〝童子〟ではなく〝闘士〟と無理やり読ませます。
茨木童子(イバラギドウジ)。一般に知られている茨木童子と言えば酒顛童子の配下となっているが転神で登場する彼は温羅王の片腕的存在。童子は刀子に同じ。
参 国津神の代表的な者達
天津甕星(アマツミカホシ)。大国主の長男で天孫降臨の際、それは差別的侵略行為とし最後まで抵抗した神とされている。
名前の由来は天津神を飲み込むほど強大(巨大)な力(甕)を持った星。現代の言葉で言い換えれば宇宙に点在するブラック・ホール、闇黒点が意志を持った状態といえる。
大国主神(オオクニヌシノカミ)。日本国土を住みやすい環境に変えた神で国津神の大元締め。天孫降臨の際、講和的な譲渡を求めたが息子である建御名方に倒されてしまう。大国主とは今で言う総理大臣や大統領と同じ意味で大己貴(おおなむち)、葦原醜男(あしはらのしこお)、八千矛(やちほこ)、顕国玉(うつしくにたま)と言うなは大国主と言う役職についた者達の名で日本に降り立ったのは大己貴としている。
事代主神(コトシロヌシノカミ)。大国主の子。神話では国譲りを勧めたのはこの神とされているがこの物語では天津神の一方的な考え方に国土譲渡する事を反対していた。この神も兄弟である建御名方によって葬られる。
少彦名神(スクナヒコナノカミ若しくはスクナビコナノミコト)。大国主と共にこの日本を人と人間の住みやすい国にするために現れた神様。殆どの記述には少ない=小さいという事から小人などと書かれているが悪までも少彦名と言うのは役職名でそういった観念はない。大国主の補佐役的な立場上、副総理や副大統領といった感じである。大国主もこの神も医学に関して凄い力を発揮する神のようである。前者が医療技術の卓越者なら後者は医薬知識の大百科のような関係。
建御名方神(タケミナカタノカミ)。大国主の子。よくある話ではこの神が最後まで天津神に抵抗された神とされているが天津神の武甕槌神との戦いに敗れた際、天津神に就いて親兄弟総てをその手にかけた。聞こえは悪いが裏切りの神である。
肆 天津神の代表的な者達
天照大神(アマテラスオオミカミ)。天孫降臨の最高指導者。性別は女性なので女神。二重人格的な神様でとても慈悲深く母性的な面と差別的で同族だけを守護し、他者を排除しようとする勧善懲悪思想の面を持つ神で比類なき力とさまざまな能力を有する。天津神の系譜から見ると最高神ではないのだが日本書紀や古事記、その他の文献ではその様にみなされている。神格的には思兼、興台産霊や天抜戸の方が上。
月読神(ツクヨミノカミ)。天照の妹、若しくは弟に当たる神。この神を両性別を持つ中性神と考えている。姉神、天照の参謀的な存在で天孫降臨の陰の立役者。創夜魅(つくよみ)とも着黄泉(つくよみ)とも記す。目の見えない神で、その代わり神眼(しんがん)と呼ばれるすべての事を見ず、聞かずして読み取ることが出来る能力がある。ある程度なら未来すら予測できるが他言はでき無い。
素盞鳴尊(スサノオノミコト)。天照の弟に当たる神。この神、日本神話では天孫降臨に登場する事はない。だが、この物語では天津神の中では唯一、土着神との協和を願っていた神だった。それ故、姉である天照に酷く反発する。天照、月読は伊邪那岐皇家の長女、次女に与えられる名前で男の場合は日天(ひてん)、月天(げってん)となる。素盞鳴とは軍隊の総大将の名前で天照の弟としての名は建隼(たけはや)という。
邇邇芸神(ニニギノカミ)。天照大神、月読とは対照的なもう一人の参謀で天照の孫に当たるとされているが疑問、甚だしい限りだ。
火之迦倶槌神(ホノカグツチ)天津神であるが中立的立場を取る。
武甕槌神(タケミカヅチノカミ)。天津神軍事最高指導者であるが実は武力統一(天孫降臨)をあまり快く思っていなかった。武人と言う気質のため天照の命に逆らう事は出来なかった。素盞鳴尊の去った天津神の中では最も強力な力を持つ神とされている。
経津主神(フツヌシノカミ)。天津神軍事参謀で武甕槌神の神友であり良き理解者。この神も武甕槌神と同様に軍神である。天津神の系譜的には武甕槌の甥に当たる。
天児屋根神(アメノコヤネノカミ)。天津神軍事参謀補佐。経津主神と同じて武甕槌神の良友。詞の始祖神で祝詞とは西洋で言う魔法、アジア特に密教などの真言などと同じようなものである。神格的には実は天照と同等かそれ以上?
天宇受売神(アメノウズメノカミ)天津神の諜報部の最高責任者。諜報活動が得意なため変装や声色、演技などはお手の物で舞楽や演劇の神とされているし、天の巌戸の噺から巫女の始祖とも言われている。
伍 その他の神々
足名椎尊(アシナヅチノミコト)・手名椎命(テナヅチノミコト)。国津神、櫛名田姫神の両神(りょうしん)で物語の中には書かないが鹿嶋老夫婦はこの神族の血脈。
熱田大神(アツタノオオカミ)。草薙剣(天叢雲剣)の神格化した神と多くの書物に記されているがこの物語では日本武尊の妻、宮簀姫(みやづひめ)が処女受胎した時の子の名前で草薙剣の守神となり、いつしか草薙の霊剣としての力を宿して何処かに消えてしまった。
天之御影神(アマノミカゲノカミ)。天照の子、鍛冶の神。火之迦倶槌が剣の鍛冶に対して、此方は刀の鍛冶である。鍛冶屋としての腕も然(さ)る事ながら武器を扱う技術も優れている。それは己で己が鍛えた刀の出来を知る為が故に。
天抜戸神(アメノヌカトノカミ)。天照大神が天岩戸に隠れたとき、高皇産霊神(たかむすびのかみ)の御命令によって、天津麻羅(あまつまら)(鏡職人)の人々を監督して鏡を作った神である。日本最初の工芸神。
伊邪那岐尊(イザナギノミコト)。神話では天津神の父神とされている。だが、物語では天津神、国津神の生まれた星系の恒星の名
伊邪那美命(イザナミノミコト)。 神話では天津神の母神とされている。物語では天津神、国津神の生まれた母星と定義。伊邪那岐と伊邪那美はその星に住む皇家の皇と皇后が襲名する名でもある。同じ〝みこと〟と言う呼びでも尊は男性を表し、命は女性を表すと勝手に著者が定義。
大山祇神(オオヤマツミノカミ)。国津側の祖神だが天津神である。足名椎、手名椎、神大市姫、木花咲耶姫などの父神。物語の言葉で出てくる〝二津の乱〟とは大山祇王家と伊邪那岐皇家の争い。
菊理姫神(ククリヒメノカミ)。日本神話では黄泉の支配者と称されている。この物語では日本国土における最高神で精神エネルギー体でもある。八岐蟒蛇とは対極に位置する存在。
櫛名田姫神(クシナダヒメノカミ)。素盞鳴尊の妻であり国津神。夫の素盞鳴尊と同じで武芸に秀でた女神。系譜的には櫛名田姫と素盞鳴尊の子らの一人が大国主の神とされているが著者は大国主(大己貴)と櫛名田姫は姉弟関係にあると見ている。
興台産霊神(ココトムスビノカミ)。天児屋根神の親神(おやがみ)で言葉の神様。
彌蛇裸尊(アミダラノミコト)。自然の摂理を司る神の総称。
志多羅神(シダラノカミ)。彌蛇裸に次ぐ自然の摂理の神。発音は同じで設樂神とも記される。
五精霊(イセイレイ)。八百万の神が使役する事が出来る物質の根源となる属性霊。雷霊、風霊、水霊、地霊、火霊。
神の名の殆どは役職や襲名の号として考えている。
比古(ひこ)と毘古(びこ)を彦(ひこ)、比売(ひめ)と毘売(びめ)を姫(ひめ)と総て統一して神の名前を書き表したが実際は政(まつりごと)階級の称号。
簡単に比較すると、男神の場合は彦→大納言、比古→中納言、毘古→少納言。女神の場合は姫→大納言、比売→中納言、毘売→少納言と言う感じになる。ただし、例外として菊理姫は別でこの場合のヒメは姫君に同じ。何々神の〝神〟は上、天照大神の〝大神〟大御上=御上に同じ。
陸 その他の人物について
平 将門。関東地方の守護神と言われた人格者で屈強の武将。源(みなもと)経基(つねとも)の狂言により彼は謀反者とされてしまう。仕方がなく自らを新皇と号して坂東八ヶ国を統一。 幾度も朝廷の派遣する軍と戦ったが藤原秀郷の率いる軍が攻めてきた時、身内だった平貞盛(たいらのさだもり)に裏切られ命を落としてしまう。(史実では貞盛と秀郷の連合軍に負けたとされている)将門の父は良く知られているのだが母方は出生地不明と言う事でその母親を鬼神族の者としこの物語では扱う。故に将門は強かったと証す。
陰陽師(オンミョウジ)。陰陽術を扱う者達の事でその本当の力は蜘蛛神の一族しか出来ないとされている。
陰陽術(オンミョウジュツ)。中国の陰陽道に同じで蜘蛛神は其れをさらに昇華させた。
役小角(エンノオヅヌ)。日本の修験道(陰陽術)の太祖とだといわれる伝説上の人物。別名、賀茂小角(かものおづの)。平安時代、陰陽術を扱った賀茂家(賀茂保徳)も安倍家(安倍保名)もこの人物の子孫でその者の本当の正体は蜘蛛神を束ねる皇子、八岐蟒蛇の子。
物語では矢張り名を役小角と称しその時代の陰陽術者の本当の支配者。
神変大菩薩という異名があるが蜘蛛神は仏教系の神々とはなんら繋がりはない。
漆 武 器
鬼斬り―常陸(オニキリ―ヒタチ)。陽太刀(ひたち)とも書く。平将門が所持していた刀で人が鍛えた物とは別次元の硬度と切れ味を持った刀。鬼刀の振り仮名は祈祷と言う文字を意味して当てたもの。
十握剣(トツカノツルギ)。天津神、国津神なら誰でも所持している霊剣
布都御魂剣(フツノミタマノツルギ)。武甕槌神だけが所有を許された神剣でそれを用いるには経津主の祝詞が必要とされている。経津主自身が剣の神格化した物だといわれている。その形は両刃のツルギではなく、片刃のカタナであったらしい。
神*咎滅剣(シン・トガメツノツルギ)。建御名方だけが唯一所有する神霊剣。
天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)。八岐大蛇を退治した際に大蛇の体内から出現した剣とされている。
大抵の話では大蛇の尾から出てきた剣とされているがこの物語では大蛇の体内から出現した特別な鉱石と素盞鳴尊の十握剣が触れたとき精製された神剣としている。なおその特別な鉱石とは八岐大蛇の心臓。瘴気を無尽蔵に吸収し浄化する不思議な武器でもある。もともとの所持者は素盞鳴尊であったが天津神からの脱神の際、天照大神に譲り渡す。この剣の名の由来は〝雲の上〈高天原〉に群がる天津神を討つ〟で、その神々にそぐわないと言う事で後に色々と改名された。そして、最終的に草薙剣と言う名で収まる。
草薙剣(クサナギノツルギ)。天叢雲剣の別名と言うのが定説だがこの剣は天叢雲から霊剣の力だけを抜き取り天之御影神によって鍛えられた剣に宿し治された物。最後の所有者は天照となり、その直系の血筋しか扱う事が出来ないと制約されていた。最後にこれを手にしたのは熱田大神。
天尾羽張(アマノオハバリ)。日本神話で、伊弉諾尊が火之迦倶槌神を斬ったとされる剣の名。書き手によっては火之迦倶槌の母神とされる場合もある。別名、伊都尾羽張。
大蛇の麁正(オロチノアラマサ)。記紀神話で、素戔鳴尊が大蛇を斬ったという十拳剣の名。或は天蝿折剣(あめのははきり)(あめのははぎり)、天羽羽斫とも、若しくは大蛇の韓鋤(おろちのからさい)とも呼ぶらしい。
天真鹿児弓(アメノマカゴユミ)と天加久矢(アメノカクヤ)。天津神、国津神達が使ったとされる弓と矢。
経司が初め使っていた刀は日向正宗(ひゅうがまさむね)、二刀流の時の一本は青木兼元(あおきのかねもと)と呼ばれる太刀でどちらとも実在し、その価値は値打ち出来ないほど素晴らしい。
捌 逸史的歴史年代関係
国津人が日本の地に降り立ったのは今から約一万八千年前(紀元前一万六千年)
約三千年の月日を掛けて日本を人と言う種族が住める島へと開拓していった。
おおよそ一万五千年前(紀元前一万三千年)から五千九百年前(紀元前二千九〇〇年)
その間、国津神、土着神と威主若人達が平和に暮らす縄文時代が続く。
六八七〇年位前(紀元前四八七〇年)
技術進歩の発展の頃合を見た国津人は中国、朝鮮からの渡来人と言う形で姿を見せ、狩猟時代から農耕時代へと移行させる。
六八五〇年位前(紀元前四八五〇年)
国津神は豪族となり各地に散らばる日本人たちをその地方の住みやすい場所に集め多くの集団で共同生活できるようにする。それから約千年近く高度な文化文明が続く。
五八九九年前前後(紀元前三八九九年前後)八州神乃邑智が現れ、今まで育て上げた文化文明が数十日で後世の時代に其の文明の証となる痕跡すら残さない程に破壊し尽くされてしまった。其れと同時に多くの人と人間の命も奪われる。
五八九八年前頃(紀元前三八九八)一人の英雄と数多くの其の英雄が連れる兵士、更に隠忍族と呼ばれる者達のおおよそ千年にも及ぶ戦いの末に八州神は封印される。
国津人の下で威主若人と人間が築き上げた文明は又一からやり直し。
四七九八年前(紀元前二七九八)から二八九〇年前(紀元前八九〇)
約二千年の間は再び縄文時代が続くようになる。この頃になって天津甕星と呼ばれる国津人が磐戸船と呼ばれる宇宙船の冷凍睡眠装置から目覚める。
二八五八年前、前後(紀元前、前後八五八)
国津人ではなく威主若人によって人間が縄文時代から弥生時代に移行した丁度その頃に天津神がこの地に降り立つ。それが天孫降臨の始まり。それから約四十年後・・・。
二八一七年~二七一八年位前(紀元前八一七‐七一八年)
国津人と天津人による戦いが本格的に始まる。百年の時を掛けて天津の完全勝利で国津神は日本からいなくなる。
だいたい二七一七年前~六六〇年前(紀元前七一七‐六六〇年)
祀ろわぬ神々の討伐の計画が開始される。
天津人達が連れていた人という種と彼等との混血、国津人との混血の人間による支配統治が可能な状態と見た多くの天津人達は高天原に昇臨する。
国津人等が連れていた生き残りの純粋な人と呼ばれる種は最も北の蝦夷と言う大きな大地と最南端の琉球と名を付けた小さな島に逃れていた。
二六五三年前(紀元前六五三年)
天津人の子孫、初代天皇=神武天皇による人間としての日本統一が始まる。
逸史的には天津人の血を引く人間達の国津人の血を引く人間達への討伐の始まり。
それぞれの現在神と呼ばれるその血を引く子孫とはそれぞれの種族が人に降臨している時に儲けた子供たちを言う。
人間と人の違いを定義しておく。
これに付いて、人とは悪までも生物の中で最も脳が発達し、言語を有し、手足をある程度自由巧みに使い文化と呼ばれる物を築き上げる事の出来る存在と著者は定義している。
例えば鳥類が羽以外に腕を有し、文明を築けるほどの知能を持ち合わせているなら鳥人ではなく、呼び名は矢張り人と言う感じ。
人間とは人と神(人とは違う力を持つ者達)の間に儲けられた存在で、人でありながら超常的な力を有する者達を言う。
発音は〝にんげん〟ではなく〝じんげん〟と発音。人も〝ジン〟、神も〝ジン〟と発音するところから・・・・・・・・・、と思うのですが読みにくいので矢張り〝にんげん〟のままで良いかもしれません。
別名、人神(ひとがみ、またはじんしん)、若神(わかがみ、またはにゃくしん)。
しかし、上記の定義は一切小説内では出しません。
玖 物語の舞台と架空の住所設定
現在の北海道、宮城県、関東圏内、東京府杉並区、中野区周辺、京都府、兵庫、島根県、九州地方に一部にて戦いが繰り広げられる。
第三次世界大戦のあとの区画整理により東京都は東京府に戻り、二十三区から七地区に減らされていた。
練馬、杉並、中野区の三区が合併し杉野台区。
世田谷、目黒、品川、大田区の四区が合併し目黒区。
新宿、渋谷、港、千代田、中央区の五区が合併し新中央区。
文京、荒川、足立、台東区の四区が合併し上野区。
豊島、板橋、北区の三区が合併し巣鴨区。
葛飾、墨田区の二区が合併してカツダ区。
江東、江戸川区が一つになって大江戸区。
その他、東京府内は、
三鷹、小平、町田、府中、立川の周辺の市一帯は合併し、多摩川市に。
八王子、あきる野の周辺の市は区画整理され統合、名前は日野王市。
それより北西の地域は埼玉県と併合している。
日本国政府は二〇五〇年に軍を持つ事により表面上武装中立国となり、其れに伴い行政府は執行機関ごとに三箇所、他の場所へ移り東京は首都ではなくなっている。
この頃は各省庁が改名されており防衛庁ではなく国防省に格上げ、文部科学省は文科国土学省に、厚生労働省が医療厚生省等に名前が変わっている。
私立・靖華城(せいかじょう)学院・・・主人公達が通う私立高校で場所は現在の東京府杉並区立第四小学校辺り。
私立・桜香(おうか)女学園大学付属高校・・・伊勢野詠華や牧岡沙由梨が通うお嬢様学園で場所は詠華の仕事場の近隣。
府立・江戸川高校・・・平 将徳が通う学校、場所は東京府新中央区千代田付近。
プロダクション CHO!・・・伊勢野詠華の所属する有名芸能事務所。所在は東京府上野区の何処か。経営者は登場人物の誰かの父親?
秋葉 彰吾・・・東京府上野区秋葉原五丁目付近
安倍 陽久・・・京都府京都市西京区嵐山虚空蔵山町付近
出雲 琢磨・・・東京府新中央区霞ヶ関のどこか
卜部 賢治・・・京都府京都市伏見区桃山町付近
鹿嶋家・・・東京府杉野台区高円寺北二丁目二十三番付近
伊勢野家・・・東京府杉野台区高円寺付近
香取家・・・東京府杉野台区高円寺北二丁目二十五番付近
霧島 新太郎・・・靖華城学院の近く
酒門 紘治・・・卜部賢治と同じ地域
里見 清志狼・・・京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町付近
平 将徳・・・東京府新中央区西新宿六丁目付近
八坂 徹・・・東京府杉野台区高円寺南四丁目付近
八幡 七星・・・岐阜県加茂郡八百津町
諏訪 兄妹・・・不明
牧岡家・・・東京府杉野台区中野四丁目付近
神魂(かもす)神社・・・伊邪那岐尊を祭っている場所だと言われているがここでは八岐大蛇が倒され封印された場所としている。実際にある神社の名前で島根県八雲村に有ると言う。
星宮神社・・・天津甕星の魂が封印されている神宝が安置されている場所。
実在する神社で十数何箇所以上もある。その内の岐阜県加茂郡八百津町和知にある神社をその魂が安置されている場所とした。
名も無き社・・・弁天島にある小さな社。天津甕星の器(肉体)が封印されている場所。
出雲大社・・・大国主の魂が封印されている場所で所在は島根県簸川郡杵築。
拾 世界の構成について
高天原
肉体無き天津神の魂の帰る場所。魂がそこの地で眠っている状態では天津神同士がお互いに干渉しあう事はない。俗に言うヴァルハラ(北欧神話)、天国(全神話共通)、ヘヴン(新・旧約聖書)、天空界(ギリシャ神話)、天上界若しくは天界(インド神話)と呼ばれる場所。
天国にも領域があって他の神々、オリンポス(ギリシャ神話の神々)、ブラフマン(ヒンズー、インド神話の神々)、仙神(中国神話の神々)、ヴァン、アース(北欧神話の神々)等が存在している。あらゆる神々が住まう場所。勢力図は無論存在する。
色々と書いてみましたが結局のところ著者が言う高天原とは宇宙のこと。しかし、宇宙と言っても目に見える空間とはまた別の次元に存在する場所。
もともと八州神乃邑智は高天原に属する自然神であったが建隼に封印される事により奈落の住人になってしまう。
黄泉の国
すべての生物の魂が肉体的な死を迎えた時に降りる場所。魂の安息の場でけして強者が跳梁跋扈する世界ではない。アビス・ホール、ヘルズ・ゲート若しくは魂の眠る場所を意味するメンフィス、冥界の門、冥府、地獄の門と呼ばれている場所でもある。この物語で魂の封印とはこの世界に閉じ込められる事。地獄とは違う場所。
奈落
黄泉の国より下に存在する世界で強きものが弱きものを虐げる完全なる弱肉強食の世界。
高天原での戒律を犯した神々が落とされる場所であり弱肉強食を好む強者が多く集まる場所。天津神によって鬼神や蜘蛛神達が落とされた場所でもある。こちらが冥界や地獄(全神話共通)と呼ばれる場所。別名、魔界(全神話共通)やムスペルヘイム、ヘル、アビズなど。物語で封印とはこの世界に落とされる事。
現世界
植物も動物も総ての生き物が肉体といった器に魂を納めて存在する世界。
常世の国
現世界とは対照的な世界で魂だけが存在する世界。高天原、黄泉、奈落と呼ばれる場所は総て此方に含まれる。だが、奈落は例外で現世界と常世の国の両方の性質を持っている。
拾壱 当て字の読みとその意味、天津、国津以外の神の呼び名など
御麗譜澄(オリフス)オリンポスの神々の事。
宇雅理斗(ウガリト)シリア・カナンの神々の総称。
駕不夏巣(カフカス)ギリシャ神話のプロメテウスと言う神が縛り付けられたという山脈の名。しかしこの物語ではカフカズ・カブトムシと言う大型昆虫の蜘蛛神のことである。
巍巌鎚須(ギガンテス)オリンポスの神々に出てくるウラノスと言う神から生まれた巨人。
氣仙神(キセンジン)中華系の神々の総称で仙人も神々の一員である。
淒流刀(スルト)北欧神話に出てくる巨人の王。
贅須(ゼイス)オリンポスの神々の一人。
堕亞落(ダアラク)自分達以外の文明を持った知的生命体を滅ぼそうとするダークと呼ばれる集団。
都乃牟之(ツノムシ)ゴキブリの平安時代の呼び名、また阿久多牟之(アクタムシ)とも言う。ゴキブリと言う言葉は御器噛り(ごきかぶり)という字が転じた物らしい。
覇駈礪子(ハーキュレス)オリンポスの神々に出てくるゼウスとアルクメネの子、ヘラクレスの事。
仏羅譜摩(ブラフマ)インド系、ペルシャ系、ヒンドゥー教、ゾロアスター教、仏教に出てくる神々の総称。
結魅瓏(ユミル)北欧神話に出てくるアース神族、ヴァン神族の総称。
驪刃威荒(リバイア)シリア・カナン神話に出てくる龍神、リヴァイアサンの事。
拾弐 作品中で出てくる旧仮名遣い訳
旧五十音字
会伊宇衣乎(あいうえお)
可伎久介戸 賀祇具外呉(かきくけこ・がぎぐげご)
左志須世曽 坐自逗是沿(さしすせそ・ざじずぜぞ)
多知都手刀 陀散豆出奴(たちつてと・だぢづでど)
奈尓奴祢乃(なにぬねの)
波比夫辺保 婆美武部簿 覇否符箆歩(はひふへほ・ばびぶべぼ・ぱぴぷぺぽ)
麻美牟芽母(まみむめも)
弥愈予(やゆよ)
良里留礼呂(らりるれろ)
我乎吽(わをん)
『天尓舞宇小龍予、我波雷皇、武甕槌。天乃勅命、我尓遵(したが)伊其乃力、此処尓降呂志、邪乎払宇。雷龍降来、蒼雷撃!』
テンにマうショウリュウよ、ワレはライオウ、タケミカヅチ。テンのチョクメイ、ワレにシタガイいソのチカラ、ココにオろし、ジャをハラう。ライリュウコウライ、ソウライゲキ!
『我、天児屋根、言霊乃祖、興台産霊乃子、神命乃理尓遵伊我賀願伊聞伎届介多給衣。右尓陣風、天御柱、左尓寒風、国御柱』
『天乃候天別雲、祖乃素乃元霊、二神乃命下里集芽来多里、雨麻世、天瀬、雨麻世降里麻世、天雲招来』
アメノコヤネノ、ワレ、ゲンレイのソ、ココトムスビノのコ、シンメイのコトワリにシタガいワがネガイキきトドけたまえ。ミギにジンプウ、アメノミハシラノ、ヒダリにカンプウ、クニノミハシラノ。テンのソウロウアメワけグモ、ソのソのゲンレイ、ニシンのメイクダりアツめキたり、アませ、アマノセ、アませフりませし、テンウンショウライ。
『地乃優役果手天尓召左礼志尊乃魂、今一度、天児屋根我乃言葉乃願乎聞伎届介、倭建尊、此乃地尓降里良礼賜衣』
チのユウヤクハてテンにメされしミコトのタマシイ、イマヒトタビ、アメノコヤネ、ワレノのコトハのネガイをキきトドけ、ヤマトタケルノミコト、コのチにオりられタマえ。
『我、天児屋根、姉神、織神、天羽槌雄神、言乃神命有里手、我其礼乎下須。下里麻世、降里麻世、此処辺下里麻世』
ワレ、アメノコヤネ、アネガミ、オリガミ、アマノハヅチオノカミ、コトのシンメイアりて、ワレソれをクダす。オリませ、オリませ、ココへおりませ。
『神乃世七代、其礼予里生麻礼志水神、弥都波能売乃神其乃精錬奈留清伎力。総手乎禊流須其乃力、言葉乃厳霊、天児屋根乃下尓命逗。・・・・・・・・・、水龍降来』
シンのヨナナダイ、ソれよりウまれしミズガミ、ミズハノメのカミ。そのセイレンなるキヨきチカラ。スベてをミソギナガすそのチカラ、コトハのゲンレイ、アメノコヤネのシタにメイず。・・・・・・・・・、ミヅチコウライ。
『主神天照乃御光乃下、我、神乃姿尓身乎帰志、其乃力放知揮留伊手、己乃賀総手乃邪乎祓宇』
シュシンアマテラスのミヒカリのモト、ワレ、シンのスガタにミをカエし、そのチカラハナちフるいて、オのがスベてのジャをハラう。
『我波刀神、経津主神。経津波払戸討乃意、主波力成。我御魂尓返里手、総手乎絶都力尓帰須』
ワレはトウジン、フツヌシノカミ。フツはフツとウツのイ、ヌシはチカラナリ。ワレミタマにカエりて、スベてをタつチカラにキす。
『我、祝詞乃源霊、天児屋根。我、願宇波此地乃治。其礼乎治芽志武乃英霊、汝尓願宇波分乃平定。再天勅命下里手、汝等尓命逗・・・、武勇降来』
ワレ、ノリトのゲンレイ、アメコヤネ。ワレ、ネガうはコノチのチ。ソれをオサめしブのエイレイ、ナンジにネガうはブのヘイテイ。サイテンチョクメイクダりて、ナンジラにメイず・・・、ブユウコウライ。
〈我波言葉、我乃言葉波総手乃形、言葉有里手形成須我願我久波力乃具現、変幻転身〉
ワレはコトバ、ワレのコトバはスベてのカタチ、コトバアりてカタチナすワレネガわくはチカラのグゲン、ヘンゲンテンシン。
「妾波天津賀主神、天照。妾賀願宇波家神乃頼、妾乃祈声聞衣志奈良婆天乃高乃空尓御座世志天津等予、妾乃為尓其乃姿乎見世良礼予」
ワラワはアマツがシュシン、アマテラス。ワラワがネガうはカシンのライ、ワラワのイノリゴエキえしならばアマのタカのゾラにオワせしアマツラよ、ワラワのタメにそのスガタをミせられよ。
「吾波此乃地尓降里志、国津乃祖、吾予里出須部手乃雲、吾賀子良再美吾尓還里志一都尓成良吽」
ワレはこのチにオりし、クニツのソ、ワレよりイズルすべてのウン、ワレがコらフタタびワレにカエりしヒトつにナらん。
『我与衣良礼志曽乃勅命、我乃言葉波主神乃詞、我乃命波天照大御上乃鳴、其礼従宇波天津乃理。御神賀招伎志天乃遣者、我命逗留波神合。北都尓賀茂別雷、南都尓賀茂建角身、四方四陣尓八雷上。来多礼予、彼乃下尓・・・、天神招霊』
ワレアタえられしそのチョクメイ、ワレのコトバはシュシンのコトバ、ワレのメイハはアマテラスオオミカミのメイ、ソれシタガうはアマツのコトワリ。ミカミにマネかれしテンのケンジャ、ワレメイずるはカミアワセ。ホクトにカモワケイカヅチ、ナントにカモタケツノミ、シホウシジンにヤクサカミ。キたれよ、カのモトに。テンシンショウレイ。
『我、雷乃神皇、武甕槌。我、統部留波力乃厳霊。我、司留波鳴神須部手。我命逗留波雷神集伊志其乃怒。我願宇波一致収雷乃宴、汝等此処尓来多里手我刀共尓地辺降良吽』
ワレ、ライのジンオウ、タケミカヅチ。ワレ、スべるはチカラのゲンレイ。ワレ、ツカサドるはナルカミすべて。ワレメイずるはライジンツドいしそのイカリ。ワレネガうはイッチシュウライのウタゲ。ナンジラここにキたりてイマワレとトモにチへクダらん。
『我乃辞波総手乃形、言葉有里手須部手形成須、我願宇波心神合致。我尓眠里志詞乃力今其礼放都時、天神天成・・・、我天児屋根!』
ワレのコトバはスベてのカタチ、コトバアってすべてカタチナす、ワレネガうはシンシンガッチ。ワレにネムりしコトバのチカライマソれハナつトキ、テンシンテンセイ・・・、ワレアメノコヤネ!
『八百万、八百万、森羅万象総手乃成里立知、天乃恩恵生乎産美、地乃豊穣、育牟命。生死乃理、時賀知里、時乃理、生死乎作留。生波天上予里降里手地尓住麻伊、死波地上予里下里手底尓帰須。汝生乎迎依多奈良婆此地尓降里、汝死乎迎依志奈良婆底尓向可依、下里、下里、下里麻世』
ヤオヨロズ、ヤオヨロズ、シンラバンショウスベてのナりタち、テンのオンケイセイをウみ、チのホウジョウ、ハグクむイノチ。セイシのコトワリ、トキがシり、トキのコトワリ、セイシをツクる。セイはテンジョウよりタオりてチにスまい、シはチジョウよりクダりてソコにキす。ナンジセイをムカえたならばこのチにおり、ナンジシをムカえしならばソコにムかえ、クダり、クダり、クダりませ。
拾参 作品中の下らない補足
その壱、巨大化の法則
作品中、諏訪勇輔が神憑りの力により巨大化していると記している部分が多数あるが実際に大きくなっている訳ではなく神気によって作られる投影像にしか過ぎない。しかし、その力は取り憑かせた魂と事代主が持つ力が合わさっているので相乗的になっている。それは最終決戦における天国津神の戦士達にも同じこと。
ただし、蜘蛛神、鬼神の変化は本当に巨大化している。それに付け加え、大きくなれば成る程その力は累乗に上がってゆく。巨大化すると色々な支障が出る筈なのだが人の物理的法則など一切通用しないのが神故か・・・。
その弐、サイキッカー江戸川生徒会組について
平将徳率いる異能力集団、それらの中に実は薄いながらも蜘蛛神や国津、更に天津神等の血を引いた者達が数名交ざっている。外国の神の力を有している者も・・・。
メンバー構成は生徒会長で平将門、鬼神の血を引く平将徳、副会長で千里眼と多少の戦闘力を持つ杉田若菜、書記二人、風を操る風祭刃(かざまつり・じん)、火を操る圓野美景(えんの・みかげ)、執行員三人、念動力を持つ延藤進(えんどう・すすむ)、精気を力に換える事の出来る御堂勝也(みどう・かつや)、最後は物を凍てつかせる力がある凉村冷雫(すずむら・れいな)計七人が生徒会役員。
それ以外に放送部の副委員長でありダンス部で言霊を使える岡村鷹子(おかむら・たかこ)、ただ怪力だけじゃなくその力の中に瘴気を祓う力を持った番長の久藤靜馬(くどう・しずま)、陰陽術を少々使える軽音部の因幡満雄(いなば・みつお)、電撃を操れる科学部の剣持秀樹(けんもち・ひでき)、守護の力を持つ相撲部の寺門武蔵(てらかど・むさし)この五人、合わせて計十二人が主要江戸組みのメンバーである。
十四 神々が使う神技と神力
文章中に武甕槌以外殆どと言って良いほど書いていないが次のようなものがある。
天照大神
晴天乃御光(セイテンノミヒカリ)治癒の光。
法陽天昇(ホウヨウテンショウ)陽の力で妖怪を殲滅、魑魅魍魎には効果なし。
神声(カミゴエ)広範囲に亘って仲間の身体能力を向上させる。
神威(カムイ)その女神に仕える総ての天津神の力。
万能な天照は剣技、弓技、援術、撃術が使える。
剣技
蒼天(ソウテン)雷を孕んだ剣技。
紅天(コウテン)炎を孕んだ剣技
碧天(ヘキテン)冷を孕んだ剣技
青天霹靂(セイテンノヘキレキ)、天照の奥義、無数の斬撃の後、雷、炎、冷、風の属性を孕んだ一撃。
伊都尾羽張を装備時は星海霹靂(ホシウミノヘキレキ)で格上げ。
弓技
藍穹(ランキュウ)雷を帯びた弓技。
焔穹(エンキュウ)炎を帯びた弓技。
翠穹(スイキュウ)冷を帯びた弓技。
援術
要(カナメ)仲間、一人の防御強化。
攻(コウ)仲間一人の力強化。
保(ヤス)仲間一人の精神力強化。
撃術
焔(ホムラ)単体から少数までに火玉を浴びせる。
風(フウ)単体から少数までの雷撃。
結(ユイ)単体から少数までの氷の刃を浴びせる。
月読神(女神)
月影(ツキカゲ)隠行術。
蒼月乃漣(ソウゲツノサザナミ)瘴気を浄化し魑魅魍魎を格下げする。
抱擁乃月光(ホウヨウノゲッコウ)同族を守護する結界。
闇夜乃煌(ヤミヨノキラメキ)異空間へ総てを誘う。
剣技
天乃尾羽張を装備時、暗天縮退という無数の剣戟で光すらも空間ごと圧縮する力を持った奥義。
弓技
紫闇(シアン)、藍穹に同じ。
朱闇(シュアン)、焔穹に同じ。
青闇(セイアン)、翠穹に同じ。
星屑刃(セイセツジン)、天から降り注ぐ無数の矢に紫、朱、青闇の力が宿った奥義。魔鹿弓装備時は星霜塵(セイソウジン)
援術、基本、天照が使える三つと仲間全体に効果が及ぶ、
要塞(ヨウサイ)
闘陣(トウジン)
保心(ホシン)
撃術、基本、天照が使える三つと仲間全体に効果が及ぶ、大きな技
焔群(エングン)、奥義、神火(シンカ)
嵐灰(ランカイ)、奥義、神雷(シンライ)
雹結(ヒョウケツ)、奥義、神零(シンレイ)
素盞鳴尊
荒ぶる魂の力(アラブルタマシイノチカラ)素盞鳴尊の力の一端。
裂海震土(レッカイシンド)海を割り大地を揺るがすほどの力。
力の総て(スベテノチカラ)全身全霊の力を込めた一撃。
天十握剣(アマノトツカノツルギ)
蝿折(ハハギリ)宙に浮く総てを断ち切る神技。
韓鋤(カラサイ)地に這うすべてを斬り潰す神技。
麁正(アラマサ)八岐大蛇を倒した神技。
火之迦倶槌
紅蓮(グレン)妖怪、魑魅魍魎を祓う炎。
劫火(キャッカ)紅蓮より威力のある炎。月読の神火よりも若干、強い。
神炎(シンエン)同属性の天津神総ての力を借りた炎。
火之迦倶槌剣(ホノカグツチノツルギ)その神自身が刀剣と成る。
武甕槌神
紫電(シデン)指先から紫色の雷撃を放つ神技。
蒼雷撃(ソウライゲキ)両手から蒼い色の電撃を放つ神技。
雷陣(ライジン)体全体から神気の量に応じて数種の色の雷撃を放つ神技。自身に掛けられたあらゆる身体機能降下を打ち消す。
溜め込んだ神気の量によって効果範囲も変化する。
雷光拳(ライコウケン)拳に雷撃を伴わせる神技。
雷皇拳(ライオウケン)雷光拳の格上げ神技。
雷神拳(ライジンケン)雷皇拳の格上げ神技で乱舞撃。
雷光剣(ライコウケン)十握剣を握った時に使える雷光拳の格上げ技。
雷神剣(ライジンケン)十握剣を握った時に使える雷神拳の格上げ技。
神・雷皇剣(シン・ライオウケン)十握剣を手にした時に使える最強奥義。
風雪雷雨(フウセツライウ)経津主、天児屋根の協力を得て行う神力。
剛深爆雷(ゴウシンバクライ)武甕槌本来の雷の力。
迸刀激雷(ホウトウゲキライ)同属性の神々総ての力を借りた雷。
布都御魂剣(フツノミタマノツルギ)十握剣を経津主の祝詞によって鍛えなおした神剣これを使うには天照大神の許可がいる。
滅・神雷陣(メツ・シンライジン)布都御魂を手にした時行使できる究極最終奥義。
経津主神
紫炎(シエン)・・・火属性の剣技。
刀神(トウジン)・・・紫炎の格上げ技。
蒼陽(ソウヨウ)・・・雷属性の剣技。
劉雷(リュウライ)・・・蒼陽の格上げ技。
影塵(エイジン)・・・水属性の剣技。
嵐斬(ランザン)・・・風属性の剣技。
烈疾(レットウ)・・・嵐斬の格上げ技。
炎流(エンリュウ)・・・火水属性の剣技。
疾風迅雷(シップウジンライ)・・・風雷属性の剣技。
昇水龍(ショウスイリュウ)・・・水風属性の剣技。
降雷龍(コウライリュウ)雷火属性の剣技。
震天無双(シンテンムソウ)火水雷風、全属性が合わさった剣技。
布都斬(フツギリ)無属性で総てを切り裂く一太刀
神・布都斬(シン・フツギリ)経司が布都御魂を扱ったときに使える布都斬の格上版。
魂振りの祝詞(タマフリノノリト)武甕槌の十握剣を布都御魂剣に格上げする祝詞。
天児屋根神、援術、撃術は月読同等の物が使える。
守護の祝詞(シュゴノノリト)あらゆる災いから見を護る祝詞。
魂鎮めの祝詞(タマシズメノノリト)相手の力を弱らせる祝詞。
神降ろしの祝詞(カミオロシノノリト)高天原にいる天津神を呼び出し、神力を遣わせる祝詞。
火之迦倶槌を神降ろしする事により、紅蓮、却火、神炎、火之迦倶槌剣を扱える。
天御柱、国御柱を神降ろしする事により風雷牙と言う、嵐雷が起きる現象を発生させる。
泣沢女神を神降ろしする事により、仲間の体力を回復させる。効果は2/3程度。
大龍神を神降ろしする事により無数の氷柱を振らせる現象を引き起こす。
綿津見神を降ろす事により大海嘯を呼ぶ。
天神地祇(テンジンチギ)総てのあらゆる存在を奈落に封印する祝詞。
天宇受売神
闘いの舞(タタカイノマイ)仲間の神気を上昇させる武闘舞。
旋風の舞(ツムジカゼノマイ)仲間の動きの早さを上昇させる神速の舞。
神楽舞(カグラマイ)舞により他の天津神を下ろしてその力を借りる。天児屋根の神降ろしの祝詞と同等。
天津甕星
惑星の力(ホシノチカラ)その星(土地)に流れる気を操り己の力に変える技。
星々の力(ホシボシノチカラ)幾つもの小惑星を引き寄せ其れを降らせる力。
神滅昇霊(シンメツショウレイ)その神の全神気を解き放ちすべてのものを破壊消滅する力。
大国主神
大地の豊穣(ダイチノホウジョウ)同族の神気を高める力。
神療(シンリョウ)治癒の力。
超常万象(チョウジョウバンショウ)その神の力のすべてで自然を操り色々な事が出来る。
事代主神
神託(カミノコトヅケ、若しくはシンタク)予知の一種
言霊(ゲンレイ)神憑りと言う祝詞により黄泉で眠る神々の力を借りる。さらに神族は関係ない。
神海嘯(シンカイショウ)巨大な津波の壁。
櫛名田姫神
星火(セイカ)火属性の弓神技。
星霜(セイソウ)水属性の弓神技。
星天(セイテン)夜空にあまねく星々の数のように矢を一度に放つ神技。無属性以外に〝天〟の後に翔が来れば風、冥がくれば水で溶なら火。
星焔(ホシノマタタキ)星火の格上げ技。
星零(せいれい)星霜の格上げ神技。
星雲(ホシグモ)星天の格上げ神技。
星流(セイリュウ)星を射抜く程の威力のある必殺一撃の矢。
星駱(セイラク)星を落とす程の威力のある必殺一撃の神剣技。
星駱、星流れ以外の技は弓技であり剣技でもある。
建御名方神
滅殺炎紫方陣(メッサツエンシホウジン)木花咲耶姫神の力を借りた火属性の剣技。
軍緋鳳凰(グンヒホウオウ)滅殺炎紫方陣より強力な火属性剣技、対象は単体。
龍雷斬波(リュウライザンパ)阿遅鋤高日子根神の力を借りた雷属性の剣技。
神龍弾雷(シンリュウダンライ)龍雷斬波より強力な雷属性の剣技、対象は単体。
鳳雹断(ほうひょうだん)豊玉姫神の力を借りた水属性の剣技。
虎皇咆(こおうほう)鳳雹断より強力な水属性の剣技、対象は単体。
昇嵐麟舞(しょうらんりんま)八十神の力を借りた風属性の剣技
牙麒鱗(げきりん)昇嵐麟の舞より強力な風属性の剣技、対象は単体。
神咎滅剣(シン・トガメツノツルギ)霊剣の格が上がった剣、神霊剣。
穹雅(クウガ)神咎滅剣を握った時の空を震撼させ、次元を開くほどの威力を持つ技。
陵雅(リョウガ)神咎滅剣を握った時の山をも両断させるほどの威力を持つ剣技。
氷雅(ヒョウガ)神咎滅剣を握った時の赤く燃えたぎる岩漿(マグマ)すら氷結させるほどの冷気を含んだ剣技。
威賦(イフ)神咎滅を握ったときの最高神技。
十五 神々の属性について
雷を鳴らす者達
阿遅鋤高日子根神(国津)磐柝神(国津)賀茂建角身神(天津)賀茂別雷神(天津)武甕槌神(天津)根柝神(国津)八雷神(天津)・・・大厳霊(おおいかづち)、火厳霊(ほのいかづち)、黒厳霊(くろいかづち)、柝厳霊(さくいかづち)、若厳霊(わかいかづち)、土厳霊(つちいかづち)、鳴厳霊(なるいかづち)、伏厳霊(ふしいかづち)。鳴雷神(天津)
風を奔らせる者達
天鳥船神(天津)天御柱神(天津)国御柱神(天津)天津彦根神(天津)去来紗別神(国津)猿田彦神(天津)素盞鳴尊(天津)饒速日尊(天津)
水を産む者達
大龍神(天津)闇霎神(天津)事代主神(国津)玉依姫神(国津)月読神(天津)泣沢女神(天津)沼河姫神(国津)蛭子神(国津)火照尊(天津)綿津見神(天津)豊玉姫神(国津)
土を司る者達
石凝姥神(天津)大国主神(国津)金山彦神(国津)金山姫神(国津)金屋子神(国津)
高霎神(天津)埴安彦神(国津)埴安姫神(国津)火遠理尊(天津)
火を操る者達
天照大神(天津)天火明尊(天津)天目一箇神(天津)奥津日子神(国津)奥津姫神(国津)木花咲耶姫(国津)木花知流姫(国津)邇邇芸尊(天津)火之迦倶槌神(天津)
十六 物語とは関係ない考察
これから書かれる事は転神とは一切関係ありません。
わが国奈良時代から続く神仏習合、それは先代達が仏とわが国の天津神、国津神の根源が一緒であると悟り知っていたために出来た事なのであろう。
江戸幕府を開いた徳川家康もまたそれを強化した神仏混淆(こんこう)それに対して明治維新の頃に行われた神仏分離令から出た廃仏(はいぶつ)毀釈(きしゃく)。これは特に天津神を重んじる令で天津の勧善懲悪と言う思想が最も色濃い出来事だと思われる。
付け加えるならば、明治維新は第二次天孫降臨と考えてもよい。
なぜなら長州(山口県)、薩摩(鹿児島)、土佐(高知県)は最も初代天津神と関係が深く、特に薩摩の人々は隼人とよばれ天津の地を色濃く残した子孫であるからだと考えたからだ。
目 次
壱 大まかな概略 ・・・・・・・・・・・・・・・・
弐 祀ろわぬ神々に属する代表的な者達 ・・・・・・
参 国津神の代表的な者達 ・・・・・・・・・・・・
肆 天津神の代表的な者達 ・・・・・・・・・・・・
伍 その他の神々 ・・・・・・・・・・・・・・・・
陸 その他の人物について ・・・・・・・・・・・・
漆 武 器 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
捌 逸史的歴史年代関係 ・・・・・・・・・・・・・
玖 物語の舞台と架空の住所設定 ・・・・・・・・・
拾 世界の構成について ・・・・・・・・・・・・・
拾壱 当て字 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
拾弐 作品中で出てくる旧仮名遣い訳 ・・・・・・・
拾参 作品中の下らない補足 ・・・・・・・・・・・
十四 神々が使う神技と神力 ・・・・・・・・・・・
十五 神々の属性について ・・・・・・・・・・・・
十六 物語とは関係ない考察 ・・・・・・・・・・・
壱 大まかな概略
八百万の神々(ヤオヨロズノカミガミ)。日本神話に登場する神々だけでなく海外で知られているその総ての神々を指す。それらの正体は宇宙を漂う高次元精神エネルギー体や地球文明より早くに発達した外星系から飛来した知的生命体(生物)とする。
祀ろわぬ神々(マツロワヌカミガミ)。日本列島誕生来から自然と生き続けていた自然神(土着神)。その神々が持つ異能力が後の彼等の子孫達の脅威になるかもしれないと天津神達が忌み嫌い、天孫降臨の際にそれらの神によって次元の狭間に封印されてしまった者達を指す。
国津神(クニツガミ)。天津神より先に日本に降り立った神々(外星系知的精神生命体)で日本を開拓した者達。この神々はもとより存在していた土着神と融和的だった。天津神とは種の起源(母星)が同じである。
天津神(アマツガミ)。国津神より後に日本に降り立った神の集団で国津神や土着神を追いやり、日本国全土を統一し、今の日本を作った者達の事。それが果たして正しかったのか?正しくなかったのか?その真実は歴史の中に埋もれてしまい誰も知る事は出来ない。こちらも国津神と同じで精神生命体。
天国津人(アマクニツビト若しくはアマクニツノヒト)。天津神、国津神の本当の呼び名。天(あま)は宇宙、若しくは銀河の事を指し、国は惑星、地上の事を指し、津は知と同義の言葉で天津神は宇宙の理を知る神、国津神は地上の理を知る神と言うように著者は考えている。寿命は五、六百年。地球上に降り立つ頃は既に精神生命体に成っていたので寿命は無限大。伊邪那人とも言う。
神(カミ)。地球上生命の最も知能の高い霊長類人科よりすべてにおいて優れた存在と著者は定義している。神と上は同義。
精神生命体(高次元精神エナジー体)。電気や磁気などとは違い、意識を持った特殊なエナジーで他生物の肉体を借りる事で現世行動可能になれるような生命体。俗に言う魂や霊体もこれに含まれる。その数は多くないが自ら肉体を作り出す者達もいる。
瘴気・・・あらゆる自然の生命から生じた負の念気。
あやかし・・・漢字の当て字として妖化死。妖怪や魑魅魍魎の総称。
魑魅魍魎(チミモウリョウ)。瘴気が自然界にあるモノに取り憑いて生ある者達に禍をもたらす化け物に成ったモノ達。物語に出てくるそれらの総量はその時代のゴミの総量、約十五〇億トン分の約〇・三割の四億五千万体くらい。特に産業廃棄物に取り憑く事が多い。
威比可(イヒカ)。古代日本人の総称。天津や国津が連れていた幼き知能のある生き物。寿命は今の人類よりも遥かに長く長寿を全うすれば二、三百年にもなる。
比武可(ヒムカ)。威比可の別呼び名で天津が連れていた人々。現代語で書けば日向に同じ。
威主若(イズモ)。威比可の別呼び名で国津が連れていた人々。現代語で書けば出雲に同じ。
なぜ、天津神や国津神等は漢字と言う字、言語体系を遣うのだろうか?それは中国系の神々と同系列(同恒星系、若しくは同銀河の精神生命体)の者達であろうことからと著者は推測している。ただし、中国系の神々は余り伝承として残されておらず不明な点が多い。
弐 祀ろわぬ神々に属する代表的な者達
八岐蟒蛇(ヤマタノオロチ)。北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州に八つの首(火山帯)と尾(水脈)を伸ばし日本全土の自然を支配していた神。自然災害は総てその神の怒りによるものとされていた。しかし、彼がもたらすのは災害ばかりではない。大地の惠を与えるのも八岐大蛇の力による物。負の念(瘴気)を糧とする為、邪神に見られるがその念を喰らい浄化するのが本来の役目で浄化し切れなかった負の念が自然災害となる。蜘蛛神たちの生みの親神。この神はこの物語でも訳あって素盞鳴尊に倒されている。其の名も八州神乃邑智。
獣神(ケモノガミ)。日本に住む総ての動物を統べる獣人の一族で本来の姿形が人間(天津神)と違うという理由だけで殲滅されてしまった一族。その生き残りは今もどこかで人に姿を変え・・・?代表的な者は銀狼(狼男)、妖狐、白猿(ましら)、鵺、白虎(虎男)などでほとんどで力ある獣神は人と同じ姿に化ける事が出来る。
獣十二神・・・数ある獣神の中で最高位十二体のことで人の姿になる事が出来る者達。
鼠神(ネズミガミ)―玄雅禰〈くろがね〉、牛神(ウシガミ)―枅生〈やぎゅう〉、虎神(トラガミ)―琥皇〈くおう〉【白虎】、兎神(ウサギガミ)―羅斗等〈らとら〉【因幡兎】、鹿神(シカガミ)―轆角〈ろっかく〉【白鹿】、狐神(キツネガミ)―玖彌禮〈くびらい〉【妖狐、若しくは白狐(びゃっこ)】、馬神(うまがみ)―張沙羅〈ばさら〉【馬頭】、猫神(ネコガミ)―羅王〈らおう〉【妖猫(ようね)】、猿神(サルガミ)―万都羅〈まんとら〉【庚申様】、熊神(クマガミ)―熊襲〈くまそ〉、犬神(イヌガミ)―白銀〈しろがね〉【銀狼】、猪神(いのがみ)―閼伽鐘〈あかがね〉がその十二神。
実際文献に記されている者や著者が勝手に作ったものが交ざっている。猫科と犬科は何故か二種類ずついる。虎→猫科、狐→犬科。
基本的に獣神は哺乳類だけで魚類、鳥類、爬虫類、昆虫、節足動物、などの神とされているものは総て蜘蛛神の中に含めている。
蜘蛛神(クモガミ)。国津神が降り立つ前より先住していた者達。国津神とは何の争いもなく共同していた。しかし、天津神は蜘蛛神の持つ異種能力を脅威と感じ滅ぼしてしまう。蜘蛛神の中には転生と言う異能力を持つものが多く存在する。
蜘蛛とはいうがけして姿形が節足動物のそれに似ているわけではないと言いたい所だが・・・。妖怪なども含めてそれらを蜘蛛神とする。姿、性格は種族によって多種多様。
例えとしては蜘蛛神(絡新婦(にょろう))、蛇神(へびがみ)(白蛇(はくじゃ)、蛇女(へびおんな))、魚神(さかながみ)(人魚(にんぎょ)、磯女(いそおんな)、海(うみ)坊主(ぼうず))、山神(やまがみ)(雪女(ゆきおんな)、氷柱女(つららおんな))、蟷螂神(とうろうがみ)(鎌鼬(かまいたち))、蜥蜴神(とかげがみ)(はしめ)、蛙神(かえるがみ)(河童(かっぱ))、鳥神(とりがみ)(姑獲鳥(こかくちょう))。蜘蛛神は性別的に男より、女が多く、しかも非常に容姿が美しい。これ等の神の中にも種類によっては崇拝されている者もある。
鬼神(キシン)蜘蛛神と同じで古来より日本に存在していた者達。強靭な肉体と特殊能力を持つ。本来争い事は極端に嫌うが好戦的な者達と温和な者達が存在し、好戦的な方は天津神の威圧的態度に怒りを覚え、戦闘となる。鬼神のあまりの強さに天津神は苦戦を強いられるが封印と言う形で決着がついた。著者の想像する鬼神=鬼、それは俗世間にある角や牙が生えたような姿ではなく、力強く、知恵ある巨人を思い描いている。鬼、本来の意は隠れ忍ぶ者、隠忍(おんにん)が転じて、おに=鬼となったと著者は定義した。
この種族について色々な定説があるが著者の考えではこの生き物も外星系から地球に降り立った知的生命体としている。若しくはヒンドゥー系神々の一種としても捉えている。
温羅王(ウラ)。鬼神の王が受け継ぐ名、たいていの物語では悪い鬼とされているが(あたたかく・つらねる・おう)その名前の通り実際はとても温和で友好的な鬼神だった。天津神の天孫降臨の際も争いは避け同族を逃がす事に力を注いだという。
桃太郎の噺に出てくる温羅王は天津神の手から逃れた鬼神族で最も力があった者がその名を受け継いだとされている。転神で登場する温羅王は前者のほう。
その鬼神が持つ力は武甕槌や建御名方に匹敵するほどかそれ以上で素盞鳴尊と対等に渡り合えるかもしれないほど。まあ一番、適切な鬼の考察とは北欧系の外国人がその時代に日本に漂流したものだと思われる・・・。
酒顛童子(シュテンドウジ)。昨今の物語では温羅王とは一切関係ないがここでは初代の彼は温羅王の弟とする。更に同族を守るために戦う事を決意した鬼神。酒顛も温羅王と一緒で代々襲名する名である。作品中の〝どうじ〟と言う読みは〝童子〟ではなく〝闘士〟と無理やり読ませます。
茨木童子(イバラギドウジ)。一般に知られている茨木童子と言えば酒顛童子の配下となっているが転神で登場する彼は温羅王の片腕的存在。童子は刀子に同じ。
参 国津神の代表的な者達
天津甕星(アマツミカホシ)。大国主の長男で天孫降臨の際、それは差別的侵略行為とし最後まで抵抗した神とされている。
名前の由来は天津神を飲み込むほど強大(巨大)な力(甕)を持った星。現代の言葉で言い換えれば宇宙に点在するブラック・ホール、闇黒点が意志を持った状態といえる。
大国主神(オオクニヌシノカミ)。日本国土を住みやすい環境に変えた神で国津神の大元締め。天孫降臨の際、講和的な譲渡を求めたが息子である建御名方に倒されてしまう。大国主とは今で言う総理大臣や大統領と同じ意味で大己貴(おおなむち)、葦原醜男(あしはらのしこお)、八千矛(やちほこ)、顕国玉(うつしくにたま)と言うなは大国主と言う役職についた者達の名で日本に降り立ったのは大己貴としている。
事代主神(コトシロヌシノカミ)。大国主の子。神話では国譲りを勧めたのはこの神とされているがこの物語では天津神の一方的な考え方に国土譲渡する事を反対していた。この神も兄弟である建御名方によって葬られる。
少彦名神(スクナヒコナノカミ若しくはスクナビコナノミコト)。大国主と共にこの日本を人と人間の住みやすい国にするために現れた神様。殆どの記述には少ない=小さいという事から小人などと書かれているが悪までも少彦名と言うのは役職名でそういった観念はない。大国主の補佐役的な立場上、副総理や副大統領といった感じである。大国主もこの神も医学に関して凄い力を発揮する神のようである。前者が医療技術の卓越者なら後者は医薬知識の大百科のような関係。
建御名方神(タケミナカタノカミ)。大国主の子。よくある話ではこの神が最後まで天津神に抵抗された神とされているが天津神の武甕槌神との戦いに敗れた際、天津神に就いて親兄弟総てをその手にかけた。聞こえは悪いが裏切りの神である。
肆 天津神の代表的な者達
天照大神(アマテラスオオミカミ)。天孫降臨の最高指導者。性別は女性なので女神。二重人格的な神様でとても慈悲深く母性的な面と差別的で同族だけを守護し、他者を排除しようとする勧善懲悪思想の面を持つ神で比類なき力とさまざまな能力を有する。天津神の系譜から見ると最高神ではないのだが日本書紀や古事記、その他の文献ではその様にみなされている。神格的には思兼、興台産霊や天抜戸の方が上。
月読神(ツクヨミノカミ)。天照の妹、若しくは弟に当たる神。この神を両性別を持つ中性神と考えている。姉神、天照の参謀的な存在で天孫降臨の陰の立役者。創夜魅(つくよみ)とも着黄泉(つくよみ)とも記す。目の見えない神で、その代わり神眼(しんがん)と呼ばれるすべての事を見ず、聞かずして読み取ることが出来る能力がある。ある程度なら未来すら予測できるが他言はでき無い。
素盞鳴尊(スサノオノミコト)。天照の弟に当たる神。この神、日本神話では天孫降臨に登場する事はない。だが、この物語では天津神の中では唯一、土着神との協和を願っていた神だった。それ故、姉である天照に酷く反発する。天照、月読は伊邪那岐皇家の長女、次女に与えられる名前で男の場合は日天(ひてん)、月天(げってん)となる。素盞鳴とは軍隊の総大将の名前で天照の弟としての名は建隼(たけはや)という。
邇邇芸神(ニニギノカミ)。天照大神、月読とは対照的なもう一人の参謀で天照の孫に当たるとされているが疑問、甚だしい限りだ。
火之迦倶槌神(ホノカグツチ)天津神であるが中立的立場を取る。
武甕槌神(タケミカヅチノカミ)。天津神軍事最高指導者であるが実は武力統一(天孫降臨)をあまり快く思っていなかった。武人と言う気質のため天照の命に逆らう事は出来なかった。素盞鳴尊の去った天津神の中では最も強力な力を持つ神とされている。
経津主神(フツヌシノカミ)。天津神軍事参謀で武甕槌神の神友であり良き理解者。この神も武甕槌神と同様に軍神である。天津神の系譜的には武甕槌の甥に当たる。
天児屋根神(アメノコヤネノカミ)。天津神軍事参謀補佐。経津主神と同じて武甕槌神の良友。詞の始祖神で祝詞とは西洋で言う魔法、アジア特に密教などの真言などと同じようなものである。神格的には実は天照と同等かそれ以上?
天宇受売神(アメノウズメノカミ)天津神の諜報部の最高責任者。諜報活動が得意なため変装や声色、演技などはお手の物で舞楽や演劇の神とされているし、天の巌戸の噺から巫女の始祖とも言われている。
伍 その他の神々
足名椎尊(アシナヅチノミコト)・手名椎命(テナヅチノミコト)。国津神、櫛名田姫神の両神(りょうしん)で物語の中には書かないが鹿嶋老夫婦はこの神族の血脈。
熱田大神(アツタノオオカミ)。草薙剣(天叢雲剣)の神格化した神と多くの書物に記されているがこの物語では日本武尊の妻、宮簀姫(みやづひめ)が処女受胎した時の子の名前で草薙剣の守神となり、いつしか草薙の霊剣としての力を宿して何処かに消えてしまった。
天之御影神(アマノミカゲノカミ)。天照の子、鍛冶の神。火之迦倶槌が剣の鍛冶に対して、此方は刀の鍛冶である。鍛冶屋としての腕も然(さ)る事ながら武器を扱う技術も優れている。それは己で己が鍛えた刀の出来を知る為が故に。
天抜戸神(アメノヌカトノカミ)。天照大神が天岩戸に隠れたとき、高皇産霊神(たかむすびのかみ)の御命令によって、天津麻羅(あまつまら)(鏡職人)の人々を監督して鏡を作った神である。日本最初の工芸神。
伊邪那岐尊(イザナギノミコト)。神話では天津神の父神とされている。だが、物語では天津神、国津神の生まれた星系の恒星の名
伊邪那美命(イザナミノミコト)。 神話では天津神の母神とされている。物語では天津神、国津神の生まれた母星と定義。伊邪那岐と伊邪那美はその星に住む皇家の皇と皇后が襲名する名でもある。同じ〝みこと〟と言う呼びでも尊は男性を表し、命は女性を表すと勝手に著者が定義。
大山祇神(オオヤマツミノカミ)。国津側の祖神だが天津神である。足名椎、手名椎、神大市姫、木花咲耶姫などの父神。物語の言葉で出てくる〝二津の乱〟とは大山祇王家と伊邪那岐皇家の争い。
菊理姫神(ククリヒメノカミ)。日本神話では黄泉の支配者と称されている。この物語では日本国土における最高神で精神エネルギー体でもある。八岐蟒蛇とは対極に位置する存在。
櫛名田姫神(クシナダヒメノカミ)。素盞鳴尊の妻であり国津神。夫の素盞鳴尊と同じで武芸に秀でた女神。系譜的には櫛名田姫と素盞鳴尊の子らの一人が大国主の神とされているが著者は大国主(大己貴)と櫛名田姫は姉弟関係にあると見ている。
興台産霊神(ココトムスビノカミ)。天児屋根神の親神(おやがみ)で言葉の神様。
彌蛇裸尊(アミダラノミコト)。自然の摂理を司る神の総称。
志多羅神(シダラノカミ)。彌蛇裸に次ぐ自然の摂理の神。発音は同じで設樂神とも記される。
五精霊(イセイレイ)。八百万の神が使役する事が出来る物質の根源となる属性霊。雷霊、風霊、水霊、地霊、火霊。
神の名の殆どは役職や襲名の号として考えている。
比古(ひこ)と毘古(びこ)を彦(ひこ)、比売(ひめ)と毘売(びめ)を姫(ひめ)と総て統一して神の名前を書き表したが実際は政(まつりごと)階級の称号。
簡単に比較すると、男神の場合は彦→大納言、比古→中納言、毘古→少納言。女神の場合は姫→大納言、比売→中納言、毘売→少納言と言う感じになる。ただし、例外として菊理姫は別でこの場合のヒメは姫君に同じ。何々神の〝神〟は上、天照大神の〝大神〟大御上=御上に同じ。
陸 その他の人物について
平 将門。関東地方の守護神と言われた人格者で屈強の武将。源(みなもと)経基(つねとも)の狂言により彼は謀反者とされてしまう。仕方がなく自らを新皇と号して坂東八ヶ国を統一。 幾度も朝廷の派遣する軍と戦ったが藤原秀郷の率いる軍が攻めてきた時、身内だった平貞盛(たいらのさだもり)に裏切られ命を落としてしまう。(史実では貞盛と秀郷の連合軍に負けたとされている)将門の父は良く知られているのだが母方は出生地不明と言う事でその母親を鬼神族の者としこの物語では扱う。故に将門は強かったと証す。
陰陽師(オンミョウジ)。陰陽術を扱う者達の事でその本当の力は蜘蛛神の一族しか出来ないとされている。
陰陽術(オンミョウジュツ)。中国の陰陽道に同じで蜘蛛神は其れをさらに昇華させた。
役小角(エンノオヅヌ)。日本の修験道(陰陽術)の太祖とだといわれる伝説上の人物。別名、賀茂小角(かものおづの)。平安時代、陰陽術を扱った賀茂家(賀茂保徳)も安倍家(安倍保名)もこの人物の子孫でその者の本当の正体は蜘蛛神を束ねる皇子、八岐蟒蛇の子。
物語では矢張り名を役小角と称しその時代の陰陽術者の本当の支配者。
神変大菩薩という異名があるが蜘蛛神は仏教系の神々とはなんら繋がりはない。
漆 武 器
鬼斬り―常陸(オニキリ―ヒタチ)。陽太刀(ひたち)とも書く。平将門が所持していた刀で人が鍛えた物とは別次元の硬度と切れ味を持った刀。鬼刀の振り仮名は祈祷と言う文字を意味して当てたもの。
十握剣(トツカノツルギ)。天津神、国津神なら誰でも所持している霊剣
布都御魂剣(フツノミタマノツルギ)。武甕槌神だけが所有を許された神剣でそれを用いるには経津主の祝詞が必要とされている。経津主自身が剣の神格化した物だといわれている。その形は両刃のツルギではなく、片刃のカタナであったらしい。
神*咎滅剣(シン・トガメツノツルギ)。建御名方だけが唯一所有する神霊剣。
天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)。八岐大蛇を退治した際に大蛇の体内から出現した剣とされている。
大抵の話では大蛇の尾から出てきた剣とされているがこの物語では大蛇の体内から出現した特別な鉱石と素盞鳴尊の十握剣が触れたとき精製された神剣としている。なおその特別な鉱石とは八岐大蛇の心臓。瘴気を無尽蔵に吸収し浄化する不思議な武器でもある。もともとの所持者は素盞鳴尊であったが天津神からの脱神の際、天照大神に譲り渡す。この剣の名の由来は〝雲の上〈高天原〉に群がる天津神を討つ〟で、その神々にそぐわないと言う事で後に色々と改名された。そして、最終的に草薙剣と言う名で収まる。
草薙剣(クサナギノツルギ)。天叢雲剣の別名と言うのが定説だがこの剣は天叢雲から霊剣の力だけを抜き取り天之御影神によって鍛えられた剣に宿し治された物。最後の所有者は天照となり、その直系の血筋しか扱う事が出来ないと制約されていた。最後にこれを手にしたのは熱田大神。
天尾羽張(アマノオハバリ)。日本神話で、伊弉諾尊が火之迦倶槌神を斬ったとされる剣の名。書き手によっては火之迦倶槌の母神とされる場合もある。別名、伊都尾羽張。
大蛇の麁正(オロチノアラマサ)。記紀神話で、素戔鳴尊が大蛇を斬ったという十拳剣の名。或は天蝿折剣(あめのははきり)(あめのははぎり)、天羽羽斫とも、若しくは大蛇の韓鋤(おろちのからさい)とも呼ぶらしい。
天真鹿児弓(アメノマカゴユミ)と天加久矢(アメノカクヤ)。天津神、国津神達が使ったとされる弓と矢。
経司が初め使っていた刀は日向正宗(ひゅうがまさむね)、二刀流の時の一本は青木兼元(あおきのかねもと)と呼ばれる太刀でどちらとも実在し、その価値は値打ち出来ないほど素晴らしい。
捌 逸史的歴史年代関係
国津人が日本の地に降り立ったのは今から約一万八千年前(紀元前一万六千年)
約三千年の月日を掛けて日本を人と言う種族が住める島へと開拓していった。
おおよそ一万五千年前(紀元前一万三千年)から五千九百年前(紀元前二千九〇〇年)
その間、国津神、土着神と威主若人達が平和に暮らす縄文時代が続く。
六八七〇年位前(紀元前四八七〇年)
技術進歩の発展の頃合を見た国津人は中国、朝鮮からの渡来人と言う形で姿を見せ、狩猟時代から農耕時代へと移行させる。
六八五〇年位前(紀元前四八五〇年)
国津神は豪族となり各地に散らばる日本人たちをその地方の住みやすい場所に集め多くの集団で共同生活できるようにする。それから約千年近く高度な文化文明が続く。
五八九九年前前後(紀元前三八九九年前後)八州神乃邑智が現れ、今まで育て上げた文化文明が数十日で後世の時代に其の文明の証となる痕跡すら残さない程に破壊し尽くされてしまった。其れと同時に多くの人と人間の命も奪われる。
五八九八年前頃(紀元前三八九八)一人の英雄と数多くの其の英雄が連れる兵士、更に隠忍族と呼ばれる者達のおおよそ千年にも及ぶ戦いの末に八州神は封印される。
国津人の下で威主若人と人間が築き上げた文明は又一からやり直し。
四七九八年前(紀元前二七九八)から二八九〇年前(紀元前八九〇)
約二千年の間は再び縄文時代が続くようになる。この頃になって天津甕星と呼ばれる国津人が磐戸船と呼ばれる宇宙船の冷凍睡眠装置から目覚める。
二八五八年前、前後(紀元前、前後八五八)
国津人ではなく威主若人によって人間が縄文時代から弥生時代に移行した丁度その頃に天津神がこの地に降り立つ。それが天孫降臨の始まり。それから約四十年後・・・。
二八一七年~二七一八年位前(紀元前八一七‐七一八年)
国津人と天津人による戦いが本格的に始まる。百年の時を掛けて天津の完全勝利で国津神は日本からいなくなる。
だいたい二七一七年前~六六〇年前(紀元前七一七‐六六〇年)
祀ろわぬ神々の討伐の計画が開始される。
天津人達が連れていた人という種と彼等との混血、国津人との混血の人間による支配統治が可能な状態と見た多くの天津人達は高天原に昇臨する。
国津人等が連れていた生き残りの純粋な人と呼ばれる種は最も北の蝦夷と言う大きな大地と最南端の琉球と名を付けた小さな島に逃れていた。
二六五三年前(紀元前六五三年)
天津人の子孫、初代天皇=神武天皇による人間としての日本統一が始まる。
逸史的には天津人の血を引く人間達の国津人の血を引く人間達への討伐の始まり。
それぞれの現在神と呼ばれるその血を引く子孫とはそれぞれの種族が人に降臨している時に儲けた子供たちを言う。
人間と人の違いを定義しておく。
これに付いて、人とは悪までも生物の中で最も脳が発達し、言語を有し、手足をある程度自由巧みに使い文化と呼ばれる物を築き上げる事の出来る存在と著者は定義している。
例えば鳥類が羽以外に腕を有し、文明を築けるほどの知能を持ち合わせているなら鳥人ではなく、呼び名は矢張り人と言う感じ。
人間とは人と神(人とは違う力を持つ者達)の間に儲けられた存在で、人でありながら超常的な力を有する者達を言う。
発音は〝にんげん〟ではなく〝じんげん〟と発音。人も〝ジン〟、神も〝ジン〟と発音するところから・・・・・・・・・、と思うのですが読みにくいので矢張り〝にんげん〟のままで良いかもしれません。
別名、人神(ひとがみ、またはじんしん)、若神(わかがみ、またはにゃくしん)。
しかし、上記の定義は一切小説内では出しません。
玖 物語の舞台と架空の住所設定
現在の北海道、宮城県、関東圏内、東京府杉並区、中野区周辺、京都府、兵庫、島根県、九州地方に一部にて戦いが繰り広げられる。
第三次世界大戦のあとの区画整理により東京都は東京府に戻り、二十三区から七地区に減らされていた。
練馬、杉並、中野区の三区が合併し杉野台区。
世田谷、目黒、品川、大田区の四区が合併し目黒区。
新宿、渋谷、港、千代田、中央区の五区が合併し新中央区。
文京、荒川、足立、台東区の四区が合併し上野区。
豊島、板橋、北区の三区が合併し巣鴨区。
葛飾、墨田区の二区が合併してカツダ区。
江東、江戸川区が一つになって大江戸区。
その他、東京府内は、
三鷹、小平、町田、府中、立川の周辺の市一帯は合併し、多摩川市に。
八王子、あきる野の周辺の市は区画整理され統合、名前は日野王市。
それより北西の地域は埼玉県と併合している。
日本国政府は二〇五〇年に軍を持つ事により表面上武装中立国となり、其れに伴い行政府は執行機関ごとに三箇所、他の場所へ移り東京は首都ではなくなっている。
この頃は各省庁が改名されており防衛庁ではなく国防省に格上げ、文部科学省は文科国土学省に、厚生労働省が医療厚生省等に名前が変わっている。
私立・靖華城(せいかじょう)学院・・・主人公達が通う私立高校で場所は現在の東京府杉並区立第四小学校辺り。
私立・桜香(おうか)女学園大学付属高校・・・伊勢野詠華や牧岡沙由梨が通うお嬢様学園で場所は詠華の仕事場の近隣。
府立・江戸川高校・・・平 将徳が通う学校、場所は東京府新中央区千代田付近。
プロダクション CHO!・・・伊勢野詠華の所属する有名芸能事務所。所在は東京府上野区の何処か。経営者は登場人物の誰かの父親?
秋葉 彰吾・・・東京府上野区秋葉原五丁目付近
安倍 陽久・・・京都府京都市西京区嵐山虚空蔵山町付近
出雲 琢磨・・・東京府新中央区霞ヶ関のどこか
卜部 賢治・・・京都府京都市伏見区桃山町付近
鹿嶋家・・・東京府杉野台区高円寺北二丁目二十三番付近
伊勢野家・・・東京府杉野台区高円寺付近
香取家・・・東京府杉野台区高円寺北二丁目二十五番付近
霧島 新太郎・・・靖華城学院の近く
酒門 紘治・・・卜部賢治と同じ地域
里見 清志狼・・・京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町付近
平 将徳・・・東京府新中央区西新宿六丁目付近
八坂 徹・・・東京府杉野台区高円寺南四丁目付近
八幡 七星・・・岐阜県加茂郡八百津町
諏訪 兄妹・・・不明
牧岡家・・・東京府杉野台区中野四丁目付近
神魂(かもす)神社・・・伊邪那岐尊を祭っている場所だと言われているがここでは八岐大蛇が倒され封印された場所としている。実際にある神社の名前で島根県八雲村に有ると言う。
星宮神社・・・天津甕星の魂が封印されている神宝が安置されている場所。
実在する神社で十数何箇所以上もある。その内の岐阜県加茂郡八百津町和知にある神社をその魂が安置されている場所とした。
名も無き社・・・弁天島にある小さな社。天津甕星の器(肉体)が封印されている場所。
出雲大社・・・大国主の魂が封印されている場所で所在は島根県簸川郡杵築。
拾 世界の構成について
高天原
肉体無き天津神の魂の帰る場所。魂がそこの地で眠っている状態では天津神同士がお互いに干渉しあう事はない。俗に言うヴァルハラ(北欧神話)、天国(全神話共通)、ヘヴン(新・旧約聖書)、天空界(ギリシャ神話)、天上界若しくは天界(インド神話)と呼ばれる場所。
天国にも領域があって他の神々、オリンポス(ギリシャ神話の神々)、ブラフマン(ヒンズー、インド神話の神々)、仙神(中国神話の神々)、ヴァン、アース(北欧神話の神々)等が存在している。あらゆる神々が住まう場所。勢力図は無論存在する。
色々と書いてみましたが結局のところ著者が言う高天原とは宇宙のこと。しかし、宇宙と言っても目に見える空間とはまた別の次元に存在する場所。
もともと八州神乃邑智は高天原に属する自然神であったが建隼に封印される事により奈落の住人になってしまう。
黄泉の国
すべての生物の魂が肉体的な死を迎えた時に降りる場所。魂の安息の場でけして強者が跳梁跋扈する世界ではない。アビス・ホール、ヘルズ・ゲート若しくは魂の眠る場所を意味するメンフィス、冥界の門、冥府、地獄の門と呼ばれている場所でもある。この物語で魂の封印とはこの世界に閉じ込められる事。地獄とは違う場所。
奈落
黄泉の国より下に存在する世界で強きものが弱きものを虐げる完全なる弱肉強食の世界。
高天原での戒律を犯した神々が落とされる場所であり弱肉強食を好む強者が多く集まる場所。天津神によって鬼神や蜘蛛神達が落とされた場所でもある。こちらが冥界や地獄(全神話共通)と呼ばれる場所。別名、魔界(全神話共通)やムスペルヘイム、ヘル、アビズなど。物語で封印とはこの世界に落とされる事。
現世界
植物も動物も総ての生き物が肉体といった器に魂を納めて存在する世界。
常世の国
現世界とは対照的な世界で魂だけが存在する世界。高天原、黄泉、奈落と呼ばれる場所は総て此方に含まれる。だが、奈落は例外で現世界と常世の国の両方の性質を持っている。
拾壱 当て字の読みとその意味、天津、国津以外の神の呼び名など
御麗譜澄(オリフス)オリンポスの神々の事。
宇雅理斗(ウガリト)シリア・カナンの神々の総称。
駕不夏巣(カフカス)ギリシャ神話のプロメテウスと言う神が縛り付けられたという山脈の名。しかしこの物語ではカフカズ・カブトムシと言う大型昆虫の蜘蛛神のことである。
巍巌鎚須(ギガンテス)オリンポスの神々に出てくるウラノスと言う神から生まれた巨人。
氣仙神(キセンジン)中華系の神々の総称で仙人も神々の一員である。
淒流刀(スルト)北欧神話に出てくる巨人の王。
贅須(ゼイス)オリンポスの神々の一人。
堕亞落(ダアラク)自分達以外の文明を持った知的生命体を滅ぼそうとするダークと呼ばれる集団。
都乃牟之(ツノムシ)ゴキブリの平安時代の呼び名、また阿久多牟之(アクタムシ)とも言う。ゴキブリと言う言葉は御器噛り(ごきかぶり)という字が転じた物らしい。
覇駈礪子(ハーキュレス)オリンポスの神々に出てくるゼウスとアルクメネの子、ヘラクレスの事。
仏羅譜摩(ブラフマ)インド系、ペルシャ系、ヒンドゥー教、ゾロアスター教、仏教に出てくる神々の総称。
結魅瓏(ユミル)北欧神話に出てくるアース神族、ヴァン神族の総称。
驪刃威荒(リバイア)シリア・カナン神話に出てくる龍神、リヴァイアサンの事。
拾弐 作品中で出てくる旧仮名遣い訳
旧五十音字
会伊宇衣乎(あいうえお)
可伎久介戸 賀祇具外呉(かきくけこ・がぎぐげご)
左志須世曽 坐自逗是沿(さしすせそ・ざじずぜぞ)
多知都手刀 陀散豆出奴(たちつてと・だぢづでど)
奈尓奴祢乃(なにぬねの)
波比夫辺保 婆美武部簿 覇否符箆歩(はひふへほ・ばびぶべぼ・ぱぴぷぺぽ)
麻美牟芽母(まみむめも)
弥愈予(やゆよ)
良里留礼呂(らりるれろ)
我乎吽(わをん)
『天尓舞宇小龍予、我波雷皇、武甕槌。天乃勅命、我尓遵(したが)伊其乃力、此処尓降呂志、邪乎払宇。雷龍降来、蒼雷撃!』
テンにマうショウリュウよ、ワレはライオウ、タケミカヅチ。テンのチョクメイ、ワレにシタガイいソのチカラ、ココにオろし、ジャをハラう。ライリュウコウライ、ソウライゲキ!
『我、天児屋根、言霊乃祖、興台産霊乃子、神命乃理尓遵伊我賀願伊聞伎届介多給衣。右尓陣風、天御柱、左尓寒風、国御柱』
『天乃候天別雲、祖乃素乃元霊、二神乃命下里集芽来多里、雨麻世、天瀬、雨麻世降里麻世、天雲招来』
アメノコヤネノ、ワレ、ゲンレイのソ、ココトムスビノのコ、シンメイのコトワリにシタガいワがネガイキきトドけたまえ。ミギにジンプウ、アメノミハシラノ、ヒダリにカンプウ、クニノミハシラノ。テンのソウロウアメワけグモ、ソのソのゲンレイ、ニシンのメイクダりアツめキたり、アませ、アマノセ、アませフりませし、テンウンショウライ。
『地乃優役果手天尓召左礼志尊乃魂、今一度、天児屋根我乃言葉乃願乎聞伎届介、倭建尊、此乃地尓降里良礼賜衣』
チのユウヤクハてテンにメされしミコトのタマシイ、イマヒトタビ、アメノコヤネ、ワレノのコトハのネガイをキきトドけ、ヤマトタケルノミコト、コのチにオりられタマえ。
『我、天児屋根、姉神、織神、天羽槌雄神、言乃神命有里手、我其礼乎下須。下里麻世、降里麻世、此処辺下里麻世』
ワレ、アメノコヤネ、アネガミ、オリガミ、アマノハヅチオノカミ、コトのシンメイアりて、ワレソれをクダす。オリませ、オリませ、ココへおりませ。
『神乃世七代、其礼予里生麻礼志水神、弥都波能売乃神其乃精錬奈留清伎力。総手乎禊流須其乃力、言葉乃厳霊、天児屋根乃下尓命逗。・・・・・・・・・、水龍降来』
シンのヨナナダイ、ソれよりウまれしミズガミ、ミズハノメのカミ。そのセイレンなるキヨきチカラ。スベてをミソギナガすそのチカラ、コトハのゲンレイ、アメノコヤネのシタにメイず。・・・・・・・・・、ミヅチコウライ。
『主神天照乃御光乃下、我、神乃姿尓身乎帰志、其乃力放知揮留伊手、己乃賀総手乃邪乎祓宇』
シュシンアマテラスのミヒカリのモト、ワレ、シンのスガタにミをカエし、そのチカラハナちフるいて、オのがスベてのジャをハラう。
『我波刀神、経津主神。経津波払戸討乃意、主波力成。我御魂尓返里手、総手乎絶都力尓帰須』
ワレはトウジン、フツヌシノカミ。フツはフツとウツのイ、ヌシはチカラナリ。ワレミタマにカエりて、スベてをタつチカラにキす。
『我、祝詞乃源霊、天児屋根。我、願宇波此地乃治。其礼乎治芽志武乃英霊、汝尓願宇波分乃平定。再天勅命下里手、汝等尓命逗・・・、武勇降来』
ワレ、ノリトのゲンレイ、アメコヤネ。ワレ、ネガうはコノチのチ。ソれをオサめしブのエイレイ、ナンジにネガうはブのヘイテイ。サイテンチョクメイクダりて、ナンジラにメイず・・・、ブユウコウライ。
〈我波言葉、我乃言葉波総手乃形、言葉有里手形成須我願我久波力乃具現、変幻転身〉
ワレはコトバ、ワレのコトバはスベてのカタチ、コトバアりてカタチナすワレネガわくはチカラのグゲン、ヘンゲンテンシン。
「妾波天津賀主神、天照。妾賀願宇波家神乃頼、妾乃祈声聞衣志奈良婆天乃高乃空尓御座世志天津等予、妾乃為尓其乃姿乎見世良礼予」
ワラワはアマツがシュシン、アマテラス。ワラワがネガうはカシンのライ、ワラワのイノリゴエキえしならばアマのタカのゾラにオワせしアマツラよ、ワラワのタメにそのスガタをミせられよ。
「吾波此乃地尓降里志、国津乃祖、吾予里出須部手乃雲、吾賀子良再美吾尓還里志一都尓成良吽」
ワレはこのチにオりし、クニツのソ、ワレよりイズルすべてのウン、ワレがコらフタタびワレにカエりしヒトつにナらん。
『我与衣良礼志曽乃勅命、我乃言葉波主神乃詞、我乃命波天照大御上乃鳴、其礼従宇波天津乃理。御神賀招伎志天乃遣者、我命逗留波神合。北都尓賀茂別雷、南都尓賀茂建角身、四方四陣尓八雷上。来多礼予、彼乃下尓・・・、天神招霊』
ワレアタえられしそのチョクメイ、ワレのコトバはシュシンのコトバ、ワレのメイハはアマテラスオオミカミのメイ、ソれシタガうはアマツのコトワリ。ミカミにマネかれしテンのケンジャ、ワレメイずるはカミアワセ。ホクトにカモワケイカヅチ、ナントにカモタケツノミ、シホウシジンにヤクサカミ。キたれよ、カのモトに。テンシンショウレイ。
『我、雷乃神皇、武甕槌。我、統部留波力乃厳霊。我、司留波鳴神須部手。我命逗留波雷神集伊志其乃怒。我願宇波一致収雷乃宴、汝等此処尓来多里手我刀共尓地辺降良吽』
ワレ、ライのジンオウ、タケミカヅチ。ワレ、スべるはチカラのゲンレイ。ワレ、ツカサドるはナルカミすべて。ワレメイずるはライジンツドいしそのイカリ。ワレネガうはイッチシュウライのウタゲ。ナンジラここにキたりてイマワレとトモにチへクダらん。
『我乃辞波総手乃形、言葉有里手須部手形成須、我願宇波心神合致。我尓眠里志詞乃力今其礼放都時、天神天成・・・、我天児屋根!』
ワレのコトバはスベてのカタチ、コトバアってすべてカタチナす、ワレネガうはシンシンガッチ。ワレにネムりしコトバのチカライマソれハナつトキ、テンシンテンセイ・・・、ワレアメノコヤネ!
『八百万、八百万、森羅万象総手乃成里立知、天乃恩恵生乎産美、地乃豊穣、育牟命。生死乃理、時賀知里、時乃理、生死乎作留。生波天上予里降里手地尓住麻伊、死波地上予里下里手底尓帰須。汝生乎迎依多奈良婆此地尓降里、汝死乎迎依志奈良婆底尓向可依、下里、下里、下里麻世』
ヤオヨロズ、ヤオヨロズ、シンラバンショウスベてのナりタち、テンのオンケイセイをウみ、チのホウジョウ、ハグクむイノチ。セイシのコトワリ、トキがシり、トキのコトワリ、セイシをツクる。セイはテンジョウよりタオりてチにスまい、シはチジョウよりクダりてソコにキす。ナンジセイをムカえたならばこのチにおり、ナンジシをムカえしならばソコにムかえ、クダり、クダり、クダりませ。
拾参 作品中の下らない補足
その壱、巨大化の法則
作品中、諏訪勇輔が神憑りの力により巨大化していると記している部分が多数あるが実際に大きくなっている訳ではなく神気によって作られる投影像にしか過ぎない。しかし、その力は取り憑かせた魂と事代主が持つ力が合わさっているので相乗的になっている。それは最終決戦における天国津神の戦士達にも同じこと。
ただし、蜘蛛神、鬼神の変化は本当に巨大化している。それに付け加え、大きくなれば成る程その力は累乗に上がってゆく。巨大化すると色々な支障が出る筈なのだが人の物理的法則など一切通用しないのが神故か・・・。
その弐、サイキッカー江戸川生徒会組について
平将徳率いる異能力集団、それらの中に実は薄いながらも蜘蛛神や国津、更に天津神等の血を引いた者達が数名交ざっている。外国の神の力を有している者も・・・。
メンバー構成は生徒会長で平将門、鬼神の血を引く平将徳、副会長で千里眼と多少の戦闘力を持つ杉田若菜、書記二人、風を操る風祭刃(かざまつり・じん)、火を操る圓野美景(えんの・みかげ)、執行員三人、念動力を持つ延藤進(えんどう・すすむ)、精気を力に換える事の出来る御堂勝也(みどう・かつや)、最後は物を凍てつかせる力がある凉村冷雫(すずむら・れいな)計七人が生徒会役員。
それ以外に放送部の副委員長でありダンス部で言霊を使える岡村鷹子(おかむら・たかこ)、ただ怪力だけじゃなくその力の中に瘴気を祓う力を持った番長の久藤靜馬(くどう・しずま)、陰陽術を少々使える軽音部の因幡満雄(いなば・みつお)、電撃を操れる科学部の剣持秀樹(けんもち・ひでき)、守護の力を持つ相撲部の寺門武蔵(てらかど・むさし)この五人、合わせて計十二人が主要江戸組みのメンバーである。
十四 神々が使う神技と神力
文章中に武甕槌以外殆どと言って良いほど書いていないが次のようなものがある。
天照大神
晴天乃御光(セイテンノミヒカリ)治癒の光。
法陽天昇(ホウヨウテンショウ)陽の力で妖怪を殲滅、魑魅魍魎には効果なし。
神声(カミゴエ)広範囲に亘って仲間の身体能力を向上させる。
神威(カムイ)その女神に仕える総ての天津神の力。
万能な天照は剣技、弓技、援術、撃術が使える。
剣技
蒼天(ソウテン)雷を孕んだ剣技。
紅天(コウテン)炎を孕んだ剣技
碧天(ヘキテン)冷を孕んだ剣技
青天霹靂(セイテンノヘキレキ)、天照の奥義、無数の斬撃の後、雷、炎、冷、風の属性を孕んだ一撃。
伊都尾羽張を装備時は星海霹靂(ホシウミノヘキレキ)で格上げ。
弓技
藍穹(ランキュウ)雷を帯びた弓技。
焔穹(エンキュウ)炎を帯びた弓技。
翠穹(スイキュウ)冷を帯びた弓技。
援術
要(カナメ)仲間、一人の防御強化。
攻(コウ)仲間一人の力強化。
保(ヤス)仲間一人の精神力強化。
撃術
焔(ホムラ)単体から少数までに火玉を浴びせる。
風(フウ)単体から少数までの雷撃。
結(ユイ)単体から少数までの氷の刃を浴びせる。
月読神(女神)
月影(ツキカゲ)隠行術。
蒼月乃漣(ソウゲツノサザナミ)瘴気を浄化し魑魅魍魎を格下げする。
抱擁乃月光(ホウヨウノゲッコウ)同族を守護する結界。
闇夜乃煌(ヤミヨノキラメキ)異空間へ総てを誘う。
剣技
天乃尾羽張を装備時、暗天縮退という無数の剣戟で光すらも空間ごと圧縮する力を持った奥義。
弓技
紫闇(シアン)、藍穹に同じ。
朱闇(シュアン)、焔穹に同じ。
青闇(セイアン)、翠穹に同じ。
星屑刃(セイセツジン)、天から降り注ぐ無数の矢に紫、朱、青闇の力が宿った奥義。魔鹿弓装備時は星霜塵(セイソウジン)
援術、基本、天照が使える三つと仲間全体に効果が及ぶ、
要塞(ヨウサイ)
闘陣(トウジン)
保心(ホシン)
撃術、基本、天照が使える三つと仲間全体に効果が及ぶ、大きな技
焔群(エングン)、奥義、神火(シンカ)
嵐灰(ランカイ)、奥義、神雷(シンライ)
雹結(ヒョウケツ)、奥義、神零(シンレイ)
素盞鳴尊
荒ぶる魂の力(アラブルタマシイノチカラ)素盞鳴尊の力の一端。
裂海震土(レッカイシンド)海を割り大地を揺るがすほどの力。
力の総て(スベテノチカラ)全身全霊の力を込めた一撃。
天十握剣(アマノトツカノツルギ)
蝿折(ハハギリ)宙に浮く総てを断ち切る神技。
韓鋤(カラサイ)地に這うすべてを斬り潰す神技。
麁正(アラマサ)八岐大蛇を倒した神技。
火之迦倶槌
紅蓮(グレン)妖怪、魑魅魍魎を祓う炎。
劫火(キャッカ)紅蓮より威力のある炎。月読の神火よりも若干、強い。
神炎(シンエン)同属性の天津神総ての力を借りた炎。
火之迦倶槌剣(ホノカグツチノツルギ)その神自身が刀剣と成る。
武甕槌神
紫電(シデン)指先から紫色の雷撃を放つ神技。
蒼雷撃(ソウライゲキ)両手から蒼い色の電撃を放つ神技。
雷陣(ライジン)体全体から神気の量に応じて数種の色の雷撃を放つ神技。自身に掛けられたあらゆる身体機能降下を打ち消す。
溜め込んだ神気の量によって効果範囲も変化する。
雷光拳(ライコウケン)拳に雷撃を伴わせる神技。
雷皇拳(ライオウケン)雷光拳の格上げ神技。
雷神拳(ライジンケン)雷皇拳の格上げ神技で乱舞撃。
雷光剣(ライコウケン)十握剣を握った時に使える雷光拳の格上げ技。
雷神剣(ライジンケン)十握剣を握った時に使える雷神拳の格上げ技。
神・雷皇剣(シン・ライオウケン)十握剣を手にした時に使える最強奥義。
風雪雷雨(フウセツライウ)経津主、天児屋根の協力を得て行う神力。
剛深爆雷(ゴウシンバクライ)武甕槌本来の雷の力。
迸刀激雷(ホウトウゲキライ)同属性の神々総ての力を借りた雷。
布都御魂剣(フツノミタマノツルギ)十握剣を経津主の祝詞によって鍛えなおした神剣これを使うには天照大神の許可がいる。
滅・神雷陣(メツ・シンライジン)布都御魂を手にした時行使できる究極最終奥義。
経津主神
紫炎(シエン)・・・火属性の剣技。
刀神(トウジン)・・・紫炎の格上げ技。
蒼陽(ソウヨウ)・・・雷属性の剣技。
劉雷(リュウライ)・・・蒼陽の格上げ技。
影塵(エイジン)・・・水属性の剣技。
嵐斬(ランザン)・・・風属性の剣技。
烈疾(レットウ)・・・嵐斬の格上げ技。
炎流(エンリュウ)・・・火水属性の剣技。
疾風迅雷(シップウジンライ)・・・風雷属性の剣技。
昇水龍(ショウスイリュウ)・・・水風属性の剣技。
降雷龍(コウライリュウ)雷火属性の剣技。
震天無双(シンテンムソウ)火水雷風、全属性が合わさった剣技。
布都斬(フツギリ)無属性で総てを切り裂く一太刀
神・布都斬(シン・フツギリ)経司が布都御魂を扱ったときに使える布都斬の格上版。
魂振りの祝詞(タマフリノノリト)武甕槌の十握剣を布都御魂剣に格上げする祝詞。
天児屋根神、援術、撃術は月読同等の物が使える。
守護の祝詞(シュゴノノリト)あらゆる災いから見を護る祝詞。
魂鎮めの祝詞(タマシズメノノリト)相手の力を弱らせる祝詞。
神降ろしの祝詞(カミオロシノノリト)高天原にいる天津神を呼び出し、神力を遣わせる祝詞。
火之迦倶槌を神降ろしする事により、紅蓮、却火、神炎、火之迦倶槌剣を扱える。
天御柱、国御柱を神降ろしする事により風雷牙と言う、嵐雷が起きる現象を発生させる。
泣沢女神を神降ろしする事により、仲間の体力を回復させる。効果は2/3程度。
大龍神を神降ろしする事により無数の氷柱を振らせる現象を引き起こす。
綿津見神を降ろす事により大海嘯を呼ぶ。
天神地祇(テンジンチギ)総てのあらゆる存在を奈落に封印する祝詞。
天宇受売神
闘いの舞(タタカイノマイ)仲間の神気を上昇させる武闘舞。
旋風の舞(ツムジカゼノマイ)仲間の動きの早さを上昇させる神速の舞。
神楽舞(カグラマイ)舞により他の天津神を下ろしてその力を借りる。天児屋根の神降ろしの祝詞と同等。
天津甕星
惑星の力(ホシノチカラ)その星(土地)に流れる気を操り己の力に変える技。
星々の力(ホシボシノチカラ)幾つもの小惑星を引き寄せ其れを降らせる力。
神滅昇霊(シンメツショウレイ)その神の全神気を解き放ちすべてのものを破壊消滅する力。
大国主神
大地の豊穣(ダイチノホウジョウ)同族の神気を高める力。
神療(シンリョウ)治癒の力。
超常万象(チョウジョウバンショウ)その神の力のすべてで自然を操り色々な事が出来る。
事代主神
神託(カミノコトヅケ、若しくはシンタク)予知の一種
言霊(ゲンレイ)神憑りと言う祝詞により黄泉で眠る神々の力を借りる。さらに神族は関係ない。
神海嘯(シンカイショウ)巨大な津波の壁。
櫛名田姫神
星火(セイカ)火属性の弓神技。
星霜(セイソウ)水属性の弓神技。
星天(セイテン)夜空にあまねく星々の数のように矢を一度に放つ神技。無属性以外に〝天〟の後に翔が来れば風、冥がくれば水で溶なら火。
星焔(ホシノマタタキ)星火の格上げ技。
星零(せいれい)星霜の格上げ神技。
星雲(ホシグモ)星天の格上げ神技。
星流(セイリュウ)星を射抜く程の威力のある必殺一撃の矢。
星駱(セイラク)星を落とす程の威力のある必殺一撃の神剣技。
星駱、星流れ以外の技は弓技であり剣技でもある。
建御名方神
滅殺炎紫方陣(メッサツエンシホウジン)木花咲耶姫神の力を借りた火属性の剣技。
軍緋鳳凰(グンヒホウオウ)滅殺炎紫方陣より強力な火属性剣技、対象は単体。
龍雷斬波(リュウライザンパ)阿遅鋤高日子根神の力を借りた雷属性の剣技。
神龍弾雷(シンリュウダンライ)龍雷斬波より強力な雷属性の剣技、対象は単体。
鳳雹断(ほうひょうだん)豊玉姫神の力を借りた水属性の剣技。
虎皇咆(こおうほう)鳳雹断より強力な水属性の剣技、対象は単体。
昇嵐麟舞(しょうらんりんま)八十神の力を借りた風属性の剣技
牙麒鱗(げきりん)昇嵐麟の舞より強力な風属性の剣技、対象は単体。
神咎滅剣(シン・トガメツノツルギ)霊剣の格が上がった剣、神霊剣。
穹雅(クウガ)神咎滅剣を握った時の空を震撼させ、次元を開くほどの威力を持つ技。
陵雅(リョウガ)神咎滅剣を握った時の山をも両断させるほどの威力を持つ剣技。
氷雅(ヒョウガ)神咎滅剣を握った時の赤く燃えたぎる岩漿(マグマ)すら氷結させるほどの冷気を含んだ剣技。
威賦(イフ)神咎滅を握ったときの最高神技。
十五 神々の属性について
雷を鳴らす者達
阿遅鋤高日子根神(国津)磐柝神(国津)賀茂建角身神(天津)賀茂別雷神(天津)武甕槌神(天津)根柝神(国津)八雷神(天津)・・・大厳霊(おおいかづち)、火厳霊(ほのいかづち)、黒厳霊(くろいかづち)、柝厳霊(さくいかづち)、若厳霊(わかいかづち)、土厳霊(つちいかづち)、鳴厳霊(なるいかづち)、伏厳霊(ふしいかづち)。鳴雷神(天津)
風を奔らせる者達
天鳥船神(天津)天御柱神(天津)国御柱神(天津)天津彦根神(天津)去来紗別神(国津)猿田彦神(天津)素盞鳴尊(天津)饒速日尊(天津)
水を産む者達
大龍神(天津)闇霎神(天津)事代主神(国津)玉依姫神(国津)月読神(天津)泣沢女神(天津)沼河姫神(国津)蛭子神(国津)火照尊(天津)綿津見神(天津)豊玉姫神(国津)
土を司る者達
石凝姥神(天津)大国主神(国津)金山彦神(国津)金山姫神(国津)金屋子神(国津)
高霎神(天津)埴安彦神(国津)埴安姫神(国津)火遠理尊(天津)
火を操る者達
天照大神(天津)天火明尊(天津)天目一箇神(天津)奥津日子神(国津)奥津姫神(国津)木花咲耶姫(国津)木花知流姫(国津)邇邇芸尊(天津)火之迦倶槌神(天津)
十六 物語とは関係ない考察
これから書かれる事は転神とは一切関係ありません。
わが国奈良時代から続く神仏習合、それは先代達が仏とわが国の天津神、国津神の根源が一緒であると悟り知っていたために出来た事なのであろう。
江戸幕府を開いた徳川家康もまたそれを強化した神仏混淆(こんこう)それに対して明治維新の頃に行われた神仏分離令から出た廃仏(はいぶつ)毀釈(きしゃく)。これは特に天津神を重んじる令で天津の勧善懲悪と言う思想が最も色濃い出来事だと思われる。
付け加えるならば、明治維新は第二次天孫降臨と考えてもよい。
なぜなら長州(山口県)、薩摩(鹿児島)、土佐(高知県)は最も初代天津神と関係が深く、特に薩摩の人々は隼人とよばれ天津の地を色濃く残した子孫であるからだと考えたからだ。
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十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
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