名ばかりの王女の夢

私は今、処刑されようとしている。
罪状などはない。

辺境国の王女、レティシアは大国に嵌められ、愛する夫の前で命を落とそうとしていた。
夫である大国の第6王子、エルンストには為す術がない。
2人が出会った日、共に過ごした日々、牢獄の鉄格子越しの会話などが走馬灯のように駆け巡る。

崖の上から突き落とされたレティシアにはやりたいことがまだたくさんあった。
夢が散っていく彼女の運命は……。
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