余命２ヶ月の俺の青春

食事

俺達はアウトレットモールをでると、波奈本店に向かった。ここは海鮮系が美味しくて有名らしい。まぁそこそこ高いし、本店らしいからな。そりゃ美味しいよな。まぁ多分館山にも海が近いから、美味しい店はあるだろうけど。今度探してみるか。ここでねるが海鮮を選択するってことは好きだってことだろうからな。

｢ねるって好きなも食べ物ってあるのか？｣

｢ヨーグルトが好きかな？唯一私がよく買ってるものだし、毎朝食べてるよ｣

ヨーグルトが、ならそれ系ののものもちょっと帰ったら調べてみるかね。お高いものをあげたいし。

｢それなら今度ヨーグルトを買っておくわ｣

｢ありがとう。それで今から行く店って回らない寿司なの？｣

｢そうだな。回らない寿司だ。回る寿司はいつでも行けるからな。折角海浜幕張まででてきたんだ、回らない寿司でもいいだろう｣

ねるは喜色の顔をしていた。やっぱり海鮮系好きなんだな。地元でも美味しい店を探して、常連にでもなるか。やっぱり個人店は美味しいからな。そこを中心に探そう。

｢フフ楽しみだなぁー。回らない寿司は始めてだからね。寿司自体るなもちゃんと私が誕生日になったときに一緒に食べるくらいだし。特別な日にしか食べないから、楽しみなんだよ｣

それなら余計に高い寿司屋にしてよかったな。きっと満足してくれるはずだろう。評価も高いし。

｢それなら良かったな。周辺の店を調べといて｣

やっぱり遠くに行くには事前に調べておいた方がいいな。特に食に関してはそう感じる。相手を満足させれるのに事前に調べておいた方が情報は持っていた方がいい。

｢わざわざ調べてくれてありがとね｣

｢まぁデートだしな。俺だけが満足なのは、お金を払っているとはいえ、どうかと思うしな｣

｢デートってこんなに楽しいものなんだね。それとも結月くんと一緒だから、楽しいのかな？｣

｢今下の名前で呼んでくれたのか？｣

｢うん、私は結月くんに助けられたりして好ましく思っているからね。そろそろ呼んでもいいかなぁーと思ったんだ｣

それは嬉しいな。下の名前で呼んでくれるの、ひかる以外いなかったからな。後もう一人いたが、思い出せない。まぁきのうせいか。

｢嬉しいな、特別な関係になれた気がしてな｣

｢男の子は始めてだよ。下の名前で呼んだの｣

また始めてだな。親しくなるごとに初めてになれるのは嬉しい。しかも素敵な女子にいわれるなら、尚更だ。初めて、館山に居を移して、よかったと思ったかもしれない。この出会いは偶然じゃなく必然だったかもな。それぐらい運命的な出会いに感じる。

｢初めては嬉しいな。あ、店についたみたいだ｣

外観は普通だな。中に入るとシンプルだが、高級感漂う内装に感嘆の声をあげそうになった。

｢すごい高そう。こんな店来たことないよ。しかも目の前でお寿司を握ってくれるんだね｣

｢そうみたいだな。俺もあんまりお寿司屋にいかないから、こんな感じの内装だとは思わなかったが｣

俺達はカウンター席に座った。ねるに好きなのを頼んでいいぞと言うと、メニューをジーと見ていた。俺はこの波奈特選握りにしよう。やっぱりこ言う店はおすすめのものを出しているものが一番美味しいからな。

｢俺はこの波奈特選握りにするわ。ねるはどれにする？｣

｢どれも美味しそうだけど、私もこの特選というのが気になるから、これにしようかな｣

｢それじゃ決まったな。すみません｣

すると店主がやってきた。

｢ご注文でしょうか？｣

｢この波奈特選握りを二つお願いします｣

｢了解しました｣

そういうと店主はお寿司を握り始めた。豪快さもあり繊細さもある豪と柔を組み合わせたような握りだった。始めてみるが、すごいな。これがプロか。

それから店主の握り見惚れていると、お寿司が置かれた。

｢お待ちどうさま。これが波奈特選握りです｣

お寿司から高級感が醸しでている。これが目の前で握ってくれたお寿司か。美味しそうだ。俺はマグロを一つ口に運ぶ。油が乗っていて、マグロが溶けるようでシャリもほどよい柔らかさであっている。

｢美味しいね｣

ねるも満足みたいだ。夢中になって俺達はお寿司を食べると、あっという間に食べ終わった。これが高級寿司これは外国人がはまるはずだわ。

『ごちそうさまでした』

｢これが本物のお寿司なんだね。これはお店に売っているものと物が違うね｣

｢評判なだけはあるな。次が待っているだろうし、もう出るか。お会計お願いします｣

｢了解です｣

俺は一万円をだした。これでちょうどだろう。店員はそれを受け取り、またのご来店をと言って、厨房に向かっていった。

｢あれってお弟子さんかな？｣

｢これだけ有名な店だしな、弟子が何人いてもおかしくないからな｣

有名な個人店に修行に行く人は今でも多い。どんなに発展しようがだ。やっぱり直接指導を受ける方がネットで得た知識よりも価値があるんだろう。

そうして技術が、昔みたいに受け継がれていく。それがさらに派生して、新しいもんが生まれていくんだよな。そうして、時代が経つことに進化していく。それが源流の物が開祖で呼ばれていくんだよな。