余命２ヶ月の俺の青春

アウトレットデート

｢それにしてもほんとこの時間は誰もいないな｣

首都圏だと、この時間帯は学生やサラリーマンで満員電車になっている。だからなかなか座れなかったりすることもあるんだが。まぁうちの学校は流鉄だったから、少しのサラリーマンと同じ高校の生徒が乗っているくらいだが。だから学校に行くときはこんなに混むことはないだが。土日に秋葉とか行くと、良く混むんだよな。

｢そうだね、結構長くすんでるけど、混むところは見たことないな。やっぱり首都圏は良く混むの？｣

｢まぁサラリーマンが良くいるしな。大学も多いから、大学生も多いし。土日も東京にでる人は多いから、どの時間帯でも混んでいるな。千葉駅も内房線と外房線は学校帰りは混んでいるみたいだがな。ここから千葉市の方にでてくるやつはそんなに多くないから、混んでないんだろうが｣

千葉市に近い、千葉の下の方の高校生は良く千葉に行くぽいが。あいつが言っていたし。あいつは千葉市に住んでいるからな。千葉神社の巫女もやっていた経験がある。あいつも美少女だから、めちゃくちゃ似合っていたが。まぁねるほどではないが。ねるはもう神様に仕える神々しい巫女って感じだからな。力もある程度あるんだろうし。

｢私はそもそもお金がないから、千葉市の方にはでないけど、大体の同級生は千葉市にまで行かないかな。みんな地元とか、木更津で遊ぶみたいだし。たまにお金持っている人は千葉市に行くらしいけど。だけど電車に乗る時間が長くて、滅多には行かないって言っていたかな｣

｢それなら幕張楽しめると思うぞ。それなりに色々揃ってるからな。都内にも負けない程の綺麗さだし｣

幕張はお金を持っている人が多いから、治安もいいしな。千葉市はやはり千葉の県庁所在地なだけはある。市立高校も綺麗で、頭いいし。

｢それなら楽しみだなー。都会とか行ったことないから、ビルとか並んでいるのかな？｣

｢かなり多いな。イオンの本社があるくらいだから、いろんな会社があるしな。どうやら電車来たみたいだな｣

電車が来たので、俺達は乗ることにした。やっぱりがらがらだが、まぁ千葉市に近くなれば人は増えるだろうから、今のうちに座れるのはありがたいな。

俺達は空いている席に座った。視線は感じるが、昨日ほど多くない。まぁ人が少ないだろうからだけど。幕張行ったら、ものすごい数の視線を浴びるんだろうな。大学生とかいっぱいいるし。ナンパをしてくるやつもいるかもしれないから、その辺は注意をしておくか。

会話をしていると、あっという間に蘇我に着き、そこで乗り換えて、海浜幕張に着いた。

｢うわーすごいあんなにビルがあるの始めて見たよ｣

ねるは興奮していたみたいだ。俺は元々柏あんまり立派なビルはなかったが、東京には良くでていたから、慣れている。秋葉とかビルばっかしだしな。まぁ外資系や大手の企業とかの集まる場所に比べればそこまででもないが。俺もカドカワでだしているから、直接出版社に立ち寄ることもあるから、都内の一等地にも行ったことはある。

｢そうか、だが都内はもっとすごいぞ。まぁ幕張は綺麗で色々揃っているが、人口密度が高くないから、俺は個人的には幕張の方が好きだが｣

千葉県はネギとか野菜関係の生産が多い。それプラス千葉県内で、色々完結できるから、千葉は大好きだ。だから千葉の田舎を選んだんだからな。落花生も美味しいしな。千葉は都内よりも優れているところはたくさんある。

｢そうなんだね、やっぱり都内に近いところに住んでいると、都内は身近なのかな？｣

｢そうだな特に特別さは感じないな｣

まぁ美味しい店は多いが。テレビにでるような店も多いし。それだけ魅力に溢れたものも多い。だが人が多いから、滅多に行きたいと思わないが。

｢そうなんだね、あ、ここがアウトレットモールかな｣

｢そうだな子供の頃は広く感じたが、高校生になるとそこまでではないな｣

やっぱり幼少の頃はなんでも大きく感じるものだな。柏のイオンもすごく広く感じたし、行くときはワクワクしたものだ。

｢まぁ大人になるにつれそう感じるかもね。とりあえずどこの店行くの？｣

｢H&Mだな、ここならそこまで高くないしな｣

｢それじゃレッツゴー！｣

楽しそうだなねる。まぁ今までウィンドショッピングとか行ったことないだろうしな。興奮するのも無理ない。俺も始めて店が連なっている場所に行ったときは興奮をしたものだしな。

俺達はアウトレットモール内を歩き始めた。

｢うわーいろんな店があるよ。みんなこんな感じの景色を見ていたんだね｣

ねるはキョロキョロとしながら、感嘆の声をあげる。目は光輝いている。周りの男共はねるに見とれている。まぁ無理ない美少女がこんなにはしゃいでいたら、見る気持ちも分かる。

｢あ、あれかな？H&Mって｣

あれだな、店内に入るか。俺達は店に入った。やっぱり男物が多いな。まぁレディースものもあるから大丈夫だが。

｢それじゃ店内を見て回るか｣

俺達はレディースコーナに行き、服を見ていた。