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きっと悲しみはいづれ思い出に変わるはずだ
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お墓に着くと、ちょうど満満寺が金剛象の股くぐりがやっていたので、そこの下を通った。それにしてもここに来たのはお盆以来か。そしてここは俺の通っていた幼稚園もある。よく正座させられたな。そこでひかると出会い、今までの付き合いがある。ひかるはその時から可愛くて、アイドルになりたいと言っていた。
俺はお墓に着くと、行く途中でかった花を添えて、マッカンを二つ両親のお墓の前に置いた。
母親も父親もマッカンが好きで、よく飲んでいた。ビールは苦い、あれ飲めるやつ舌狂ってるだろと言っていたな。
「父さん母さん俺癌になっちゃったわ。冬優花にはまた寂しい思いをさせちゃうのが心残りだ。あいつは一人なってしまう。だかきっと好きな人を見つけて、立ち直ってくれるはずだ。俺ももう少しでそっちに行くからな。そこで冬優花の成長したことを話そうじゃないか」
そして俺は長く手を合わせて目を瞑る。冬優花に幸せがあらんことを。
俺は霊園をでると、王子神社に行き、今までお世話になりましたと言って、神社をでた。今日は神様は不在らしいな。まぁ思いはテレパシーで通じるらしいから、問題はないが。
俺は電車に乗り南柏駅で降りて、バスに乗って、自宅までいった。そして親が残した遺産である一軒家に着くとただいまーと言って、家に入る。するとどたばたと音を立てて、冬優花が来た。
「お帰りー。遅かったけどどこに行っていたの?」
どうやらひかるは病院に行くことは伝えてないようだ。まぁ言ったら過剰に反応するのは目に見えているので、それでよかったが。
「ちょっと秋葉に買いたいものがあってな」
「ひかるの生写真ね。この前のライブのやつの生写真を買いにいったんでしょ」
「まぁそうだな。この間のライブひかるの生写真当たらなかったし」
「お兄ちゃんお願いすれば、いつでもひかるの写真撮れるのになんで買うの?」
「一緒に撮るときと、アイドルとして撮るのとはオーラが違うんだよ。何て言うかキラキラしてアイドルらしいというかな」
チェキもほしいなぁーと思っているが、中々店に行っても見つからないんだよな。さすが人気があるだけあって売ったりする人が少ないんだろう。
「あーそれは分かるなぁー。私もアイドル目指そうかな。ひかるほど人気になれるきはしないけど」
「まぁトップアイドルだからな。あれくらい人気になるのは至難の技だろうよ。たが人気のあるアイドルにはなれると思うぞ」
それくらい贔屓目にみなくても、櫻坂に入れるくらい可愛いからな。櫻坂だと平均くらいだが、性格が面白いからいけるだろう。
「それなる今度のオーディション受けよう。受かったら応援してね」
ごめんな冬優花がアイドルしてる姿は見れない。恐らくオーディションの段階中に俺は死ぬだろうからな。だがここは心苦しいが、ウソをつくしかないだろう。
「ああ、もしなったら、ファン一号になってやる」
「それなら頑張ってなれるようにするよ。夜ごはんは食べた?」
「いやまだだ。冬優花のご飯を食べたかったからな」
これが冬優花の料理を食べれる最後になるかもしれないな。よく味わって食べないとな。
「フフそう言われて嬉しい。それじゃ存分に味わって」
俺は靴を脱いで、家に入ると、カレーのいい匂いが漂ってきた。カレーか、俺がもっとも好きな料理だな。最後に食べるにはちょうどいいな。
キッチンを見てみると、豚汁も置いてあった。これまた俺の冬優花の好きな料理だ。最後の料理で好きなものを食べれるのは嬉しいな。
俺は荷物を置くために上の階に階段で登り、荷物を置いて、下の階に降りた。そして、席に座ると、冬優花は豚汁とカレーを鼻唄を歌いながら、暖めていた。ちなみに歌はstartoverである。高校受験のと気はよくこれを聞いて、やる気を出していたな。
しばらく経つと、カレーと豚汁が暖まり終わり、皿によそって、カレーと豚汁を持ってきた。
「今回はカレーは結構辛くしたよ」
「それは楽しみだ。辛いのは好きだからな」
辛いラーメンとか大好物だからな。今までは健康に気を遣って、周1でしか食べてなかったが、健康に気を遣わなくてよくなった今は周に何回も食べれるな。まぁあそこにラーメン屋が何件あるか分からないが。
冬優花も座り、互いに手を合わせた。
『いただきます』
まずカレーを一口いれる。仄かな辛さが口一杯に広がって、これこそカレーといった味がある。
「相変わらず美味しいな」
「自信作だから。家庭の味っていうのを重要視してるから、お母さんの味を残してるからね」
これをもう食べれないと思うと、悲しみが込み上げてくる。そして豚汁も飲んで、あっという間に食べ終わった。ちゃんと味わって食べれたな。
「ごちそうさま。皿は俺が洗っとくぞ」
「よろしくーお兄ちゃん」
俺は自分の分と冬優花の分を洗った。明日には学校を辞めるために退学届けの準備を進めていくか。出すのは早ければ早いほどいいからな。その分冬優花やひかるの悲しみも薄まるしな。そして洗い終えると、俺は冬優花との会話を楽しんだ。
俺はお墓に着くと、行く途中でかった花を添えて、マッカンを二つ両親のお墓の前に置いた。
母親も父親もマッカンが好きで、よく飲んでいた。ビールは苦い、あれ飲めるやつ舌狂ってるだろと言っていたな。
「父さん母さん俺癌になっちゃったわ。冬優花にはまた寂しい思いをさせちゃうのが心残りだ。あいつは一人なってしまう。だかきっと好きな人を見つけて、立ち直ってくれるはずだ。俺ももう少しでそっちに行くからな。そこで冬優花の成長したことを話そうじゃないか」
そして俺は長く手を合わせて目を瞑る。冬優花に幸せがあらんことを。
俺は霊園をでると、王子神社に行き、今までお世話になりましたと言って、神社をでた。今日は神様は不在らしいな。まぁ思いはテレパシーで通じるらしいから、問題はないが。
俺は電車に乗り南柏駅で降りて、バスに乗って、自宅までいった。そして親が残した遺産である一軒家に着くとただいまーと言って、家に入る。するとどたばたと音を立てて、冬優花が来た。
「お帰りー。遅かったけどどこに行っていたの?」
どうやらひかるは病院に行くことは伝えてないようだ。まぁ言ったら過剰に反応するのは目に見えているので、それでよかったが。
「ちょっと秋葉に買いたいものがあってな」
「ひかるの生写真ね。この前のライブのやつの生写真を買いにいったんでしょ」
「まぁそうだな。この間のライブひかるの生写真当たらなかったし」
「お兄ちゃんお願いすれば、いつでもひかるの写真撮れるのになんで買うの?」
「一緒に撮るときと、アイドルとして撮るのとはオーラが違うんだよ。何て言うかキラキラしてアイドルらしいというかな」
チェキもほしいなぁーと思っているが、中々店に行っても見つからないんだよな。さすが人気があるだけあって売ったりする人が少ないんだろう。
「あーそれは分かるなぁー。私もアイドル目指そうかな。ひかるほど人気になれるきはしないけど」
「まぁトップアイドルだからな。あれくらい人気になるのは至難の技だろうよ。たが人気のあるアイドルにはなれると思うぞ」
それくらい贔屓目にみなくても、櫻坂に入れるくらい可愛いからな。櫻坂だと平均くらいだが、性格が面白いからいけるだろう。
「それなる今度のオーディション受けよう。受かったら応援してね」
ごめんな冬優花がアイドルしてる姿は見れない。恐らくオーディションの段階中に俺は死ぬだろうからな。だがここは心苦しいが、ウソをつくしかないだろう。
「ああ、もしなったら、ファン一号になってやる」
「それなら頑張ってなれるようにするよ。夜ごはんは食べた?」
「いやまだだ。冬優花のご飯を食べたかったからな」
これが冬優花の料理を食べれる最後になるかもしれないな。よく味わって食べないとな。
「フフそう言われて嬉しい。それじゃ存分に味わって」
俺は靴を脱いで、家に入ると、カレーのいい匂いが漂ってきた。カレーか、俺がもっとも好きな料理だな。最後に食べるにはちょうどいいな。
キッチンを見てみると、豚汁も置いてあった。これまた俺の冬優花の好きな料理だ。最後の料理で好きなものを食べれるのは嬉しいな。
俺は荷物を置くために上の階に階段で登り、荷物を置いて、下の階に降りた。そして、席に座ると、冬優花は豚汁とカレーを鼻唄を歌いながら、暖めていた。ちなみに歌はstartoverである。高校受験のと気はよくこれを聞いて、やる気を出していたな。
しばらく経つと、カレーと豚汁が暖まり終わり、皿によそって、カレーと豚汁を持ってきた。
「今回はカレーは結構辛くしたよ」
「それは楽しみだ。辛いのは好きだからな」
辛いラーメンとか大好物だからな。今までは健康に気を遣って、周1でしか食べてなかったが、健康に気を遣わなくてよくなった今は周に何回も食べれるな。まぁあそこにラーメン屋が何件あるか分からないが。
冬優花も座り、互いに手を合わせた。
『いただきます』
まずカレーを一口いれる。仄かな辛さが口一杯に広がって、これこそカレーといった味がある。
「相変わらず美味しいな」
「自信作だから。家庭の味っていうのを重要視してるから、お母さんの味を残してるからね」
これをもう食べれないと思うと、悲しみが込み上げてくる。そして豚汁も飲んで、あっという間に食べ終わった。ちゃんと味わって食べれたな。
「ごちそうさま。皿は俺が洗っとくぞ」
「よろしくーお兄ちゃん」
俺は自分の分と冬優花の分を洗った。明日には学校を辞めるために退学届けの準備を進めていくか。出すのは早ければ早いほどいいからな。その分冬優花やひかるの悲しみも薄まるしな。そして洗い終えると、俺は冬優花との会話を楽しんだ。
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