告白から始まる恋

強盗に会う

俺達は高島屋に入り、ラグジェリーショップを回っている。なかなかこのみのもを見つけられず桃井さんは商品を見て首をかしげている。俺も見つけるか。でもここは桃井さんもよく来るだろうし、ある程度の目星はつけていてそれでも見つからないってことだろう。

それなら期間限定の店が良いんじゃないだろうか？確か本館の2階にあったはずだ。

｢桃井さん本館に行かないか？｣

｢本館かー。目ぼしいところは回ったし良いかもね｣

本館に行くことが決まり、店をでると、嫌な視線を感じた。ねっとりと舐め回すような。後ろを振り向くが人が多すぎて分からない。桃井さんは気づいていない様子だ。視線に慣れすぎだせいか。一応頭の片隅にいれておくか。

駅を突っ切り本館に入ると、期間限定のショップがあった。そこでものを見てみると、桃井さんはわぁーと目を輝かせながらネックレスを見ている。そして値段を見ると固まった。

俺もこっそり値段を見ると、三万と書いてあった。その間に俺はよさげなものを見つけた。値段は2万３千円だった。18金で紫色の丸いゴールドが入っている。おしゃれだし大人ぽく見せるには良いだろう。誕生日石も入れられるみたいだ。

俺はこれがいいと思い、桃井さんが他の選んでいる隙に買った。そしてたか買ったのか桃井さんは結局なにも買わなかった。

｢うーんやっぱり高島屋は高いね。他の店に行こうか｣

｢それなんだが、俺が桃井さんに似合いそうなやつを買っておいたぞ｣

｢え？でもあそこは高いよね。そんな高級なの受け取っていいの？｣
　
｢俺からの友達としていてくれてありがとうという気持ちを伝えたいからいいんだよ｣

俺は小包に包まれたネックレスを渡した。これなら桃井さんの好感度上がるな。いくら上がってるか見えないのが、なんとも言えないが。まぁ上がることに越したことはないし、別にいいか。

｢わぁー可愛い。上品さも兼ね備えているよ。やっぱセンスいいね｣

桃井さんに言われると嬉しいわ。美幸のものを選んだりして、これほどよかったと思った日はない。自分の服は一点ものならおしゃれなんだが、会わせると合わないっていうケースはよくあるが。

｢気に入ってもらえたならよかったわ｣

｢うーんこれで目的は終わったけど、この後どうする？｣

ゲーセンはこの間行ったし、アニメイトも行ったしな。ドンキーにでも行くか。あそこでお菓子を買ったりするのも悪くない。

｢ドンキーに行こうぜ。その後はラーメンでも食べるか｣

｢いいよ。それじゃドンキーにレッツゴー｣

片手をあげて桃井さんは楽しそうな笑顔を見せた。笑顔に癒された。桃井さんか天使たる意味がわかっただろう。この戦争を止めそうなほどの可愛い笑顔が魅力的なのだ。んふふといいながら見せる笑顔はもっと格別だ。

やがてドンキーに着くと、俺たちは店内に入る。それぞれ好きなお菓子コーナに行くと、突然銃声が聞こえた。なんだ？強盗か何かか。とりあえず桃井さんの安全かどうか確かめなくては。

桃井さんが行ったであろうお菓子コーナに行ったがいない。そしてレジのほうに行くと、強盗が桃井さんの頭に銃を構えていた。ちっまさか桃井さんが人質とられるとは。

どうやって桃井さんから犯人を避けるかだが。

｢こいついい面してんじゃねーか。誘拐してやるか｣

そこで俺はプチンとなにかが切れる音がした。咄嗟に隠業の術を遣い周りから認識されなくなって、男背後に周り手に霊気を纏って、後頭部にチョップを入れた。すると男は膝から崩れ落ちる。

｢よっと桃井さん大丈夫か？｣

軽く抱いた。桃井さんは怖かったよぉ－と言ってか泣き始めた。俺は頭をなででやった。

するとピコンピコンと何回もお音が鳴った。好感度が上がりまくっているんだな。それだけ恐怖心があったんだろう。

だがここで俺は油断をしていた。実行犯が一人だと決めつけていたんだ。背後から男がナイフで俺の胸を突き刺した。

｢くっ｣

｢油断したなぁー。これでお前はもう終わりだ。けけけこの女子を俺のものにできると思うと興奮するなぁー｣

その言葉で俺は怒りを覚え呪術を唱えて、男の動きを封じ、電撃の呪術を唱えて気絶させた。

｢九条くん！大丈夫？｣

｢とりあえず男の人あいつらを縛ってください。俺は眠いから寝る｣

俺は桃井さんの必死の呼び掛けを聞きながらゆっくりと目を閉じた。

｢知っている天井だ｣

どうやら俺はまた病院に入院したらしい。というかよく生きてたな。心臓を外れていたのか。背中からじゃ心臓がどこか分からなかったのだろう。たぶん緊急手術をしたんだろうな。

とりあえずナースコールを押そう。俺はナースコールを押した。すると看護婦さんが急いで入ってきた。

｢目覚めたんですね。よかったです。一週間起きなかったのですよ｣

そんなに寝てたのか。てことは美幸が心配だ。あいつ俺がやばくなったら自殺でもする可能性があるし。お医者さんが入ってきた後、点滴や心臓に異常がないか調べて、お医者さんと看護婦は出ていった。

後は美幸達か来るのを待つか。府と心臓付近を見ると包帯が巻いてあった。まだ痛むな。こりゃ学校行った時に辛いだろうな。痛くなくなるまで学校に行くのやめておくか。呪術に関しては相手も使ってきていただろうから問題ないだろう。霊気を纏うのは呪術じゃないし。刺してきたやつは恐らく陰隠の術を使ってきていたからな。多分陰陽師の末裔かなにかだろう。

ユニゾンエアーでもやろうか。今イベントをやっているし。俺は美幸達が来る間ユニゾンエアーを集中してやってたりしていた。