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まさか森田が振るとは俺にもまだチャンスがあるってことか

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俺には好きな人がいる。だがその人の好きな人は主人公のような奴だ。名前を森田悟志という。俺の好きな人は長濱美海というんだが、これが可愛すぎるのだ。誰にも優しく、俺みたいなカースト下位のやつにも他のやつに向けるのと変わらない笑顔を見せてくれる。そしてめはタレ目で大きく鼻はスッと高く細い美少女だ。だからライバルも多く、週に一回告白されてるらしいという噂を聞く。まぁ無理もないこんだけの美少女であんなに可愛い笑顔を見せられたら勘違いするのも分かる。長濱さんは学校のアイドル的存在だ。だからその好意を受けている森田は男から嫉妬じみた視線をいつも受けている。だが鈍感なのか気づいて無さそうだが。この森田ってやつはやたらと美少女に好意を寄せられている。助けたのがたまたま美少女だとか、偶然に恵まれ過ぎている。神様に愛されているのだろう。
影でクラスメイトから主人公だと呼ばれている。

そんな森田だがなんで好意を寄せられてるのか調べるために俺は観察をしてたことがある。結論はなんで好かれているのかが分からなかった。正義感が人一倍強いということは分かったが。主人公効果だと俺は結論付けた。小さなことの積み重ねもあるだろう。

はぁー俺も主人公のような星のもとで生まれたかった。俺は授業を流しながらそんなことを考えていた。チャイムが鳴り授業が終わる。

「これで授業が終わりだが復習はちゃんとするんだぞ」

復習か面倒だがここは進学校だ。しなきゃテストで赤点を取ってしまうからしておくか。俺は伸びをして、長濱さんの笑顔が可愛いなと思いながら帰る支度をする。

しかし長濱さんのようすが少し変だ。そわそわしているとゆった感じだ。笑顔はいつも通り見せてるが。

トイレかと思ったが、そうなだったらすぐに教室を出るからそれはない。なにか大事な用事でもあるんだろう。緊張をするような。だが俺に関係はしないだろうしマッカンを買うため教室を俺は出た。

俺は自販機でマッカンを買い、教室に戻ってごくごくと飲んだ。やっぱ放課後のマッカンを教室で飲むのは格別だ。それに頭を使った後のマッカンの甘さは全身に広がる。

まるで仕事終わりのサラリーマンのようだ。社畜にはなりたくないが。だが働かなきゃいけないから公務員を目指す。公務員なら定時で帰れるし、給料も悪くはない。本当は専業主夫になりたいがぼっちの俺は結婚できるか分からないからな。

さて少し復習でもするか、言えてやるより学校でやるほうが集中できるしな。まぁ教科書を少し読むだけだが。問題集はマックでやる。

ちなみに数学はちゃんと受けないし、復習もしない。だってあれ呪文のようにしか聞こえないし、日常生活で使わないだろう。数学を必修科目にしたやつは俺の絶対許さないノートに書いてある。このノートは俺に不利益を与えたやつを書いている。大体はいじめてきたやつだが。

ふむ弥生時代から戦乱から始まったのか。やっぱり資産ができると争う運命なのか。もっといい生活を送ろうとするために争いは生まれる。人間は欲が深いものだからだな。

弥生時代まで軽く復習をして俺は教科書を閉じて、後はマックで勉強するかと思い教科書は閉じた。すると教室には誰もいなかった。俺はクラスを出た。

俺は電車通学なので定期をちゃんと持っているか確認をして、外に出た。部活をやっている生徒の声がする。青春してるなー。なんで俺が部活をやらないかって?野球部に入ろうかと思ったが、練習がきつかったのでやめたのだ。

それに俺はなぜそこまでして運動に情熱を捧げられるのか謎だしな。運動するより家で勉強するほうが将来役に立つと思うんたが。彼女もできたとしても遊ぶ暇がない。それとも彼女に興味がないのか。いや青春的なやつをやっている人が彼女に興味がないなんてあり得ないな。あいつら青春に命を懸けてるし。野球部とかマネージャとよく付き合ってるし。これ以上考えても仕方がないか帰ろう。 

体育館裏で長濱さんか緊張した面持ちでいるのを見つけた。俺は何かあると思い咄嗟に草影に隠れた。少し経って森田が反対側からやってきた。

これってもしかして告白か、長濱さんの様子を見ると、告白するのは長濱さんか。

胸が痛むのが感じた。長濱さんが好きだから仕方がないな。そして野次馬感情出した俺はこのまま結果を見届けることにした。

「悟志くん私と付き合ってください」

長濱さんは目をつぶり右手を出した。どっかの婚活バラエティのようだな。森田は驚いた顔した後、苦い表情をした。

「ごめんな、俺は美海を幼馴染みとしか見えないんだ」

予想と違った答えなのか、長濱さんは驚嘆した表情を浮かべた後、悲しそうにそうかと言った。だけどあきらめないからと決意をこめた顔で言った。できればそのまま引いてほしいんだが。

そして森田が去っていた。そして長濱さんがポツンとその場に佇む。

「あーあ振られちゃったな。勝率は高いと思うんたけどなー」

長濱さんは静かに涙を流していた。俺はその涙を流させた森田を絶対に許さないノートに書こうと思った。長濱さんを泣かせるやつは許さん。だがすぐに最悪感が沸いた。振られたシーンを見たからだろう。

それにしても長濱さんが振られるなんてな。俺は長濱さんのことを森田が好きなのかと思ったが。

とりあえず帰ろう。ここで慰めに行かないかって?ここで行ったら下心があると思われるし、告白を見た最低野郎たと思われるからなばれずに帰るのが一番だ。

俺は木の枝に気を付けながら音を立てないようにこのばを離れた。

これからはゆっくりでもいいから長濱さんに好きになってもらえるように頑張るか。振られたってことは今傷心中だから落ちやすいだろうし。俺は駅に着くと電車に乗った。長濱さんは誰にも渡さない。絶対に俺の彼女にして見せる。




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