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Chapter -1

Section 7: 航宙艦艇名鑑

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●主機の【強度】:
 艦艇名鑑に示されている主機の【強度】は、その時点におけるE=B機関の出力がどのクラスに位置するかを示したものです。
 単純な出力の格差を示しているのではなく、当時生産されているE=B機関の出力の格差を12段階に分けて示したものであることをご理解ください。
【1~3】:100mを越えない小型航宙艦、俗に言う航宙艇に使われるクラスのE=B機関。
【4~6】:100mを越える航宙艦に使われるクラスのE=B機関。200mを越える艦艇の場合、鈍足である場合がほとんどである。
【7~9】:100mを越える航宙艦に使われるクラスのE=B機関。特に機動性を重視する中型以上の航宙艦に装備される。極めて高価かつ運用コストも高い。
【10~12】:現状における最高出力の試作型E=B機関に設定される強度。一定の制約を保つ場合がほとんどである。

●防御領域係数:
 防御領域の効果値を係数で示した数値。代表的戦闘航宙艦の係数を【1】とした場合の割合を示している。
 通常の戦闘航宙艦は、自身が装備する武装を約80%無効化出来る防御性能を基準として設計される。この割合が低くなれば重武装艦と呼ばれ、逆に割合が高くなれば重装甲艦と呼ばれることになる。
 そのどちらでもない標準艦艇の係数を【1】としてその防御性を示したのがこの値であり、この係数と艦艇全体の防御区画の大きさをかけ合わせたものが、艦艇の純粋耐久性能と見なすことが出来る。


●SS航宙艦クラス区分と代表的艦艇:
 SS航宙艦の区分は、3S航宙艦とは別で設定されているものである。
 以下のように、貨物積載能力を基準とした区分であり、旅客船であってもこれは同じである。
 以下は各クラスにおいて最も代表的な艦艇である。

「800万t級特型SS航宙艦」
名称:Eileen級航宙輸送艦
全長:1240m 全幅:390m 形状:連結コンテナ型(突出型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-203(6) 補機:ハイマンGEイオンリアクター×8基
防護領域係数:0.5
解説:
 だいたい全長が1000mを超えるタイプのSS航宙艦。
 実はこれより大きなものもあるが、そういったものはSS航宙艦には含まれない別カテゴリと見なされる。
 Eileen級はジオ星系にいて最もよく見られる積載量800万tクラスの航宙艦である。
 同型艦は必ずEから始まる女性名がつけられる。新たしく建造されることは稀であり、古い旧式を改修して使用している。

「300万t級大型SS航宙艦」
名称:Deirdre級航宙輸送艦
全長:780m 全幅:235m 形状:連結コンテナ型(突出型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-110(5) 補機:H-Kエネラスリアクター×8基
防護領域係数:0.5
解説:
 全長1000mを越えず、最小が600mクラスであるSS航宙艦。
 ジオ星系においての主役的な輸送艦であり、これを所持できる組織であるかが、組織の優劣を決めることになる。
 少数であるが、大きな造船所で建造されており、最新装備を有する艦も見ることが出来る。
 このクラスの航宙艦はDから始まる名前がつけられる。

「50万t級中型SS航宙艦」
名称:Christina級航宙輸送艦
全長:399m 全幅:62m 形状:葉巻型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-102(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×6基
防護領域係数:0.6
解説:
 600m未満かつ300m以上であるSS航宙艦。
 輸送艦を想像した場合、大抵がこのサイズを思い浮かべるという航宙艦。
 旅客船となる航宙艦も大抵このサイズである。
 このクラスの航宙艦はCから始まる名前がつけられる。

「20万t級小型SS航宙艦」
名称:Beatrice級航宙輸送艦
全長:260m 全幅:60m 形状:葉巻型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-102(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.7
解説:
 300m未満200m以上の、絶対数は最も多いSS航宙艦。
 でも大抵はより上位クラスの代わりに運用される補助艦艇という立ち位置であり、群れている姿はよく見ることが出来る。
 貧乏な旅客企業の安物旅客航宙艦等でもよく見ることが出来る。
 このクラスの航宙艦はBから始まる名前がつけられる。

※ その他
「StarCruiser級旅客航宙挺」
名称:StarCruiser級航宙挺
全長:42m 全幅:10.5m 形状:海上船型
主機(強度):KJ40ER(2) 補機:なし
防護領域係数:0.3
解説:
 酒場の主人であるロバートが密かに所有していた古い型の旅客航宙挺。
 ジオたちが襲われた際に乗って逃げるが、陸戦バインダーの砲撃を受けて損傷。
 動力機関に致命傷を受けて墜落しかけるが、なんとか次の迅龍の下までジオたちを送り届けた。


●3S航宙艦名鑑:
★主人公搭乗艦艇:
「四聖獣・青龍級三番艦迅龍」
名称:迅龍級突撃艦
全長:118.5m 全幅:18m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):R12型E=B ER(5) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:1.2
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装2基
側面粒子砲×28門
攻性機雷発射筒×2基
その他凝縮光砲
解説:
 レヴィアの旗艦である”応龍”を護衛するために設計された小型の突撃艦。
 ティアナはこの船に乗った状態で封印されていた。
 古い型の3S航宙艦ではあるが、最新式とも競り合えるほどの性能を持つ。

★地球軍艦艇:
 地球軍で運用されており、現在でも稀に侵攻してくる戦闘航宙艦。
 長距離航行能力が優先された遠征用の航宙艦であり、戦闘能力的には並程度で汎用性が重視された特徴のない艦艇群である。
 主機はどこでも改修が可能なように、最もスタンダードな規格のものが使われている。
「Keystone State級航宙輸送艦三番艦、及び七番艦」
名称:Grand Canyon State級航宙輸送艦、Diamond State級航宙輸送艦
全長:811m 全幅:188m 形状:連結コンテナ型(突出型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-110(5) 補機:ハイマンGEイオンリアクター×4基
防護領域係数:0.7
解説:
 ジオ星系侵攻用に運用されている300万t級の輸送能力を持つ軍事輸送艦二隻。
 外見に似合わず極めて頑丈な防御能力を持ち、かなり長く運用されている古い型式の航宙艦である。
 しかし幾度も近代化改修を受けており、性能的には現代のものと遜色のない性能を誇っている。

「Crater級航宙輸送艦」
全長:260m 全幅:60m 形状:葉巻型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-102(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.7
解説:
 艦隊随伴用の小型航宙輸送艦。
 民間用の輸送艦を改修したものであり、スペック上もそのままである。

「Klondike級駆逐艦母艦」
全長:292m 全幅:41m 形状:葉巻型(突出型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-102(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.5
解説:
 船体側面に片側各4隻、合計8隻の駆逐艦を接舷出来る駆逐艦の母艦。
 そのままの状態での超光速航行も可能であり、一種の移動要塞のような立ち居位置にある。
 基本、地球軍の駆逐艦の乗組員は、戦闘時以外はこの母艦で生活することになる。

「Jason級重工作艦」
全長:320m 全幅:58m 形状:葉巻型(突出型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-102(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.3
解説:
 遠征先で艦艇を修理するために運用される戦闘補助艦艇。

「Sampson級駆逐艦」
全長:96m 全幅:12m 形状:葉巻型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-102(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×2基
防護領域係数:0.7
武装:
艦首軌道砲×1門
重力波砲砲塔×単装2基
側面粒子砲×8門
攻性機雷発射筒×1基
その他凝縮光砲
解説:
 自走する軌道砲といった感じで運用される艦艇。
 何かと狭いために駆逐艦母艦と連携して運用される。

「Pennsylvania級突撃艦」
全長:154m 全幅:43m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-144(6) 補機:ハイマンGEイオンリアクター×2基
防護領域係数:1.2
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装2基
側面粒子砲×32門
攻性機雷発射筒×2基
その他凝縮光砲
解説:
 横幅が広い船体が特徴の中型突撃艦。
 機動性を重視して大型艦艇用の重スラスターを装備しており加速能力は極めて高い。
 ただし、直線的な機動性能は宇宙でも上位に位置するものの、小回りは苦手であり主に一撃離脱戦法に利用される。

「Ticonderoga級高速砲艦」
全長:172m 全幅:35m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-130(5) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.8
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装2基
側面粒子砲×64門
攻性機雷発射筒×4基
その他凝縮光砲
解説:
 第三等級高速砲艦。地球軍の主力戦闘航宙艦。
 そこそこの運動性能と防御性能を併せ持った高速砲艦のベストセラー。
 地球軍といえばこの艦艇を思い浮かべることが多い。

「South-Dakota級戦列砲艦」
全長:207m 全幅:33m 形状:葉巻型(突出型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-110(5) 補機:H-Kエネラスリアクター×6基
防護領域係数:0.6
武装:
艦首軌道砲×4門
重力波砲砲塔×二連装4基
側面粒子砲×82門
攻性機雷発射筒×6基
その他凝縮光砲
解説:
 比較的コンパクトにまとめられた地球軍標準戦列砲艦。
 砲艦としては第二等級に分類され、それほど巨大なものでもない。
 見た目は某ロボアニメの「サラ◯ス」「マ◯ラン」に酷似している。

★海賊艦艇:
 海賊艦艇には大きく、量産されている標準艦を購入して改造を加えたものと、海賊が本星の工廠などで建造している完全オリジナル艦艇の二種類がある。
 今回はそのうち五大海賊以外でも運用されている標準艦と、五大海賊の専用艦の一部を紹介する。
<標準艦艇>
「Destroyer級戦列砲艦」
全長:205m 全幅:42m 形状:葉巻型(突出型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-102(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.4
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装4基
側面粒子砲×84門
攻性機雷発射筒×4基
その他凝縮光砲
解説:
 海賊の艦艇としては最も標準的な艦艇。

「Conqueror級高速砲艦」
全長:160m 全幅:32m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-110(5) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.7
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装2基
側面粒子砲×58門
攻性機雷発射筒×4基
その他凝縮光砲
解説:
 海賊の艦艇としては最も標準的な艦艇。

<レヴィア海賊団艦艇>
「応龍級高速砲艦」
全長:219m 全幅:47m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):R22型E=B ER(6) 補機:H-Kエネラスリアクター×6基
防護領域係数:1
武装:
艦首軌道砲×4門
重力波砲砲塔×二連装4基
側面粒子砲×88門
攻性機雷発射筒×8基
その他凝縮光砲
解説:
 かつて宇宙最強と称された大型高速砲艦。
 当時としては最高クラスの運動性能と、超火力を両立し、さらに防御性能も高かったチート艦。
 上記の各ステータスは大戦当時のものである。

<エルヴィラ海賊団艦艇>
「応龍改級高速砲艦」
名称:Nidhogg級高速砲艦
全長:220m 全幅:54m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):R77型E=B ER(6) 補機:ハイマンGEイオンリアクター×2基
防護領域係数:0.8
武装:
艦首軌道砲×4門
重力波砲砲塔×三連装4基
側面粒子砲×108門
攻性機雷発射筒×8基
その他凝縮光砲
解説:
 エルヴィラ海賊団の旗艦。応龍級高速砲艦の設計をもとに再設計された高速砲艦。
 もともとエルヴィラは応龍級の三番艦を旗艦としていたので、それを構造を参考に新たに設計されたものであると思われる。

<ヴェロニア海賊団艦艇>
「Lemuria級戦列砲艦」
全長:221m 全幅:52m 形状:葉巻型(内蔵型艦橋)
主機(強度):Z160型E=B ER(4) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.3
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装6基
側面粒子砲×120門
攻性機雷発射筒×4基
その他凝縮光砲
解説:
 鈍足の戦列砲艦。バ火力で圧倒することを前提に設計されており、近接戦では極めて脆い。

「Agartha級高速砲艦」
名称:Agartha級高速砲艦
全長:182m 全幅:46m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):Z201型E=B ER(6) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.7
武装:
艦首軌道砲×4門
重力波砲砲塔×三連装4基
側面粒子砲×108門
攻性機雷発射筒×8基
その他凝縮光砲
解説:
 ヴェロニア海賊団の旗艦。
 運動性能を極限まで追求した高速砲艦であり、火力方面ではエルヴィラの旗艦である応龍改型と同等のスペックを持つ。

「Canaan級高速砲艦」
全長:160m 全幅:32m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋)
主機(強度):Z190型E=B ER(5) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:0.7
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装2基
側面粒子砲×58門
攻性機雷発射筒×4基
その他凝縮光砲
解説:
 ヴェロニア海賊団の標準的高速砲艦。この艦艇が艦隊全体の40%を占めている。

<アンネリース海賊団艦艇>
「Invader級戦列砲艦」
全長:234m 全幅:42m 形状:葉巻型(内蔵型艦橋)
主機(強度):E=B Mk-110(5) 補機:H-Kエネラスリアクター×6基
防護領域係数:0.4
武装:
艦首軌道砲×2門
重力波砲砲塔×二連装4基
側面粒子砲×104門
攻性機雷発射筒×8基
その他凝縮光砲
解説:
 第一等級戦列砲艦。アンネリース艦隊の主力砲撃支援艦挺。
 近接戦闘に極めて弱いが、建造コストは比較的低めであるため、撃沈されてもすぐに補充される。

「Alexander級特務突撃艦」
全長:129m 全幅:22m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋・2C3S航宙艦)
主機(強度):R88型E=B ER(7) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:1.5
武装:
艦首軌道砲×4門
重力波砲砲塔×三連装2基
側面粒子砲×16門
攻性機雷発射筒×2基
重力波衝角
その他凝縮光砲
解説:
 PSIデバイスを持ち、人型に変形する機構を持つ”隻眼剣神アンネリース”の次期主力戦闘艦。

「Leviathan級突撃艦」
全長:127m 全幅:14m 形状:戦闘機型(内蔵型艦橋・2C3S航宙艦)
主機(強度):R77型E=B ER(6) 補機:H-Kエネラスリアクター×4基
防護領域係数:1.4
武装:
艦首軌道砲×4門
重力波砲砲塔×三連装2基
側面粒子砲×16門
攻性機雷発射筒×2基
その他凝縮光砲
解説:
 Alexander級特務突撃艦の原型となった突撃艦。アンネリース艦隊の主力小型突撃艦。
 艦隊の約60%を占めるアンネリースの主力。
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