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時代の進み
第1話 憧れ
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やあ諸君。体がちっさくなっちまったよ…おっと失礼、名前を名乗って無かったな。
この世界での私はエヴァ カラビナーという名らしい。国籍はフールル帝国という国だ。私は今、両親とフールル帝国の軍事パレードを見に来ている。軍人の綺麗に揃った行進に見蕩れていたその時、空を飛ぶ歪な形の飛行物体を視認した
「空を飛んでいる…?」
ぽつりと呟く。前世では飛行機にこそ乗った事があるものの、羽がある飛行機が飛ぶなど聞いた事が無い。私は…子供ながら、あの空を飛ぶ軍人の様に成りたいと思った。パレードが終わりに差し掛かった頃
私は駆け出していた
「ちょっとエヴァ!待ちなさい!」
親の制止を振り切り駆け出す。
喉の乾きや足の痛みなんて気にもしなかった。
軍の駐屯地の様な場所に着いた。色々な人々が押しかけており、危うくサンドイッチにされる所だった
そして、飛んでいた機体と思わしき物をを探し、その所有者を近くの軍人に聞いた。
そして私はその持ち主の所へ足を向ける。
「失礼します!私は先刻の軍事パレードの閲覧者です!」
子供ながらある程度の声を張り、軍人へ敬礼をする。二の腕は完全な水平、練習していた甲斐があったな。、
「貴様は…子供?」
「はい。外に空を飛んでいた機体が置いてあり、付近の軍人に聞けば貴方の者だと伺って訪ねました」
「なるほど。それで、貴様は私に何を聞きに来た?」
「私は貴方達が軍事パレードで空を飛び、戦場で敵を圧倒的な力で蹂躙する活躍を聞きずっと憧れてきました!軍に、航空隊に入る為にはどのような勉強をすれば良いのでしょうか、御教授して頂けると幸いです!」
「ほう…貴様は軍人になりたいと?」
「はい。その通りでございます。」
「よろしい…ならば直接教えてやろう。貴様は幼年学校か?それとも初等教育か?」
「前者、幼年学校であります」
幼稚園児は入れないとかいうクソみたいなルールは無いはずだ。なぜならこの国は国民皆兵採用してるからな一体どこの十字軍だよ。
何度も確認してきた。言葉の練習だってした。私は乗り切り、祖国を、フールル帝国を護る盾へとならねばならんのだ。その時、親が突然入ってきて鋭く言い放つ
「いきなりのご無礼をお許しください軍人様!」
そう言うといきなり腕を掴まれて、部屋から引きずり出される。去り際に軍人に向かって叫ぶ
「私は!私は!祖国を護る盾になりたい!」
扉が閉まる直前、彼は立ち上がり、そして近づき、話しかけてきた
「お待ちください婦人。」
「な、なんでしょう?」
「彼女は将来有望だ。私の元で教育を預からせて頂けませんか?」
「たとえ軍人様のご要望でも聞き入れる事はできません!彼女には…彼女にはしっかりとした職に就いて生きて欲しいのです!」
軍人は私の親では無いのではないから強く出れない。対して母は私に生きて欲しいと願っている。ふざけるな。何故このフールル帝国の周囲には大量の超超大国がうじゃうじゃいるのに祖国を護ろうとしないのだ!気がつけば私の口は動いていた
「私は祖国の為に散る覚悟であります!必ずや、私が入ればフールル帝国は大いなる繁栄を迎えるでしょう!」
「エヴァ!?何を言っているの…?お母さんの気持ちがわからないの?貴方には生きて欲しいの!」
「ハッキリと言わせて頂きます母上。そのような弱腰で引けを取るようならば死ぬ事の方がマシなのでは?」
「エヴァ…エヴァは何も分かっていないのよ!」
「軍人様!私に航空隊になる為の知識を御教授ください!」
「…と、申しておりますがどうなさいますか?婦人」
「貴方が決めるならそうしなさい。ただ、私はなんの手助けもしませんよ。」
「承知の上です。」
「エヴァ…生きるのよ」
「勿論です母上!」
もう二度と…失わせない 私の曽祖父の祖国を…
この世界での私はエヴァ カラビナーという名らしい。国籍はフールル帝国という国だ。私は今、両親とフールル帝国の軍事パレードを見に来ている。軍人の綺麗に揃った行進に見蕩れていたその時、空を飛ぶ歪な形の飛行物体を視認した
「空を飛んでいる…?」
ぽつりと呟く。前世では飛行機にこそ乗った事があるものの、羽がある飛行機が飛ぶなど聞いた事が無い。私は…子供ながら、あの空を飛ぶ軍人の様に成りたいと思った。パレードが終わりに差し掛かった頃
私は駆け出していた
「ちょっとエヴァ!待ちなさい!」
親の制止を振り切り駆け出す。
喉の乾きや足の痛みなんて気にもしなかった。
軍の駐屯地の様な場所に着いた。色々な人々が押しかけており、危うくサンドイッチにされる所だった
そして、飛んでいた機体と思わしき物をを探し、その所有者を近くの軍人に聞いた。
そして私はその持ち主の所へ足を向ける。
「失礼します!私は先刻の軍事パレードの閲覧者です!」
子供ながらある程度の声を張り、軍人へ敬礼をする。二の腕は完全な水平、練習していた甲斐があったな。、
「貴様は…子供?」
「はい。外に空を飛んでいた機体が置いてあり、付近の軍人に聞けば貴方の者だと伺って訪ねました」
「なるほど。それで、貴様は私に何を聞きに来た?」
「私は貴方達が軍事パレードで空を飛び、戦場で敵を圧倒的な力で蹂躙する活躍を聞きずっと憧れてきました!軍に、航空隊に入る為にはどのような勉強をすれば良いのでしょうか、御教授して頂けると幸いです!」
「ほう…貴様は軍人になりたいと?」
「はい。その通りでございます。」
「よろしい…ならば直接教えてやろう。貴様は幼年学校か?それとも初等教育か?」
「前者、幼年学校であります」
幼稚園児は入れないとかいうクソみたいなルールは無いはずだ。なぜならこの国は国民皆兵採用してるからな一体どこの十字軍だよ。
何度も確認してきた。言葉の練習だってした。私は乗り切り、祖国を、フールル帝国を護る盾へとならねばならんのだ。その時、親が突然入ってきて鋭く言い放つ
「いきなりのご無礼をお許しください軍人様!」
そう言うといきなり腕を掴まれて、部屋から引きずり出される。去り際に軍人に向かって叫ぶ
「私は!私は!祖国を護る盾になりたい!」
扉が閉まる直前、彼は立ち上がり、そして近づき、話しかけてきた
「お待ちください婦人。」
「な、なんでしょう?」
「彼女は将来有望だ。私の元で教育を預からせて頂けませんか?」
「たとえ軍人様のご要望でも聞き入れる事はできません!彼女には…彼女にはしっかりとした職に就いて生きて欲しいのです!」
軍人は私の親では無いのではないから強く出れない。対して母は私に生きて欲しいと願っている。ふざけるな。何故このフールル帝国の周囲には大量の超超大国がうじゃうじゃいるのに祖国を護ろうとしないのだ!気がつけば私の口は動いていた
「私は祖国の為に散る覚悟であります!必ずや、私が入ればフールル帝国は大いなる繁栄を迎えるでしょう!」
「エヴァ!?何を言っているの…?お母さんの気持ちがわからないの?貴方には生きて欲しいの!」
「ハッキリと言わせて頂きます母上。そのような弱腰で引けを取るようならば死ぬ事の方がマシなのでは?」
「エヴァ…エヴァは何も分かっていないのよ!」
「軍人様!私に航空隊になる為の知識を御教授ください!」
「…と、申しておりますがどうなさいますか?婦人」
「貴方が決めるならそうしなさい。ただ、私はなんの手助けもしませんよ。」
「承知の上です。」
「エヴァ…生きるのよ」
「勿論です母上!」
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