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しおりを挟む双子が持ってきた甘いお酒を飲んで、いい気分になったところであの忌まわしい布と組み紐が登場したのだ。
もしかしたらはじめからお酒に薬でも入っていたのかもしれない。ふだんは一杯程度で酔うこともないのに。
だとしたらどうして? はじめから義弟たちは義姉である未苑のことを犯すつもりだったということ? ましてや神宮寺まで共謀しているなんて……
「あぁっ、もう、やだぁあっー……!」
「史也兄ちゃんすげー、また姉ちゃんイかせちゃった」
「未苑姉ちゃんが敏感なんだよ。きどった顔してたくせに、こんなに淫乱だったなんて知らなかったなぁ」
「ひゃぁんっ!」
誰の舌かわからないのにぺろりと秘芽を舐められて、感じてしまう。
誰の指なのかわからないのに髪を撫でられて、ドキドキしてしまう。
誰の唇なのかわからないのにキスされて、蕩けそうになっている。
「どろどろにとけちゃって、俺たちのことしか考えられなくなればいいよ。ね、神宮寺」
「ええ。お嬢様は頑張りました。二十五歳の誕生日を迎えたにも関わらず、会社のことを優先するがばっかりに、お身体まで傷つけ、自分の幸せを遠ざけて……」
「あぁ……んぁ……だめっ」
いつしか支えられていた身体はふかふかのベッドの上へ倒されていた。両手を拘束したままの組み紐は、ベッドサイドの金具に引っ掛けられ、すこしだけ未苑の身体を不安定にしている。首元にくっついていたブラジャーも足先から奪われ、目隠しされた状態で全裸にされた未苑は、いまだ勢いの衰えない愛撫を四方八方から受けて、声を枯らして汗ばんでいる。
熱を帯びた身体のあたまからつま先まで、丹念に三人の男に快感を植え付けられ、ついには潮まで吹かされて。
「ゃあ――もぅ、むりっ、むり……っん!」
「そろそろかな?」
史也の声か孝也の声か判断できない。けれどようやくこの快楽の先に連れて行ってくれるのだと未苑の身体がきゅうんと疼く。
どろどろになった蜜壺から、誰かの指がするりと抜けていく。蜜洞を擦りたてながら進入した三本の指によって蜜口を拡張されたものの、あてがわれた熱杭はそれよりも当然大きく、未苑を惑わせる。
「っ、あ、ぁ――……っ!?」
「うっわ、姉ちゃんのナカめっちゃ狭い。気持ちよすぎる」
「いいなぁ、次ぼくだからね」
「ん……未苑姉ちゃん、動くよ」
「ひっ」
「ねぇ礼文兄ちゃん、未苑姉ちゃんすっごく可愛いよ。こっち見てあげればいいのにピアノばっかり弾いちゃって」
「神宮寺、未苑姉ちゃんの胸を弄ってあげて。膣がぎゅっと締まるから」
「んっあん……あぁんっ……もぅ、やめ、て」
「やめないよ。姉ちゃんが持つ肩書きを礼文兄ちゃんに譲るまで」
「かた、がき……?」
あたまのなかに靄がかかっていて、未苑は彼らの言葉を理解できずにいる。
聞こえてくるのはシューベルトの優しいイ短調の音色と、ばちゅんばちゅんという自分と誰かの腰がぶつかり合ういやらしい音だけで。
大事な話をされているはずなのに、誰もおかしいと思っていなくて。
「そうだよ。姉ちゃんがいつまでも父ちゃんの隣にいるから、母ちゃんも神宮寺も心配してるんだ。女の幸せを知らないまま、不動産会社の経営だけの人生を送るなんて、耐えられないって」
「神宮寺、悩んでたよ。お嬢様のこと掻っ攫っていきたいくらいすきなのに、仕事のことばかりで、ちっとも見てくれないって。このままじゃ仕事に殺されかねないって。だから、見てもらわなくても感じさせてあげようって。目隠ししたら、お姉ちゃんを煩わせる仕事も見えないもんね」
「気持ちいいことってみんなすきだもの。きっと姉ちゃんも気に入ってくれるはず」
「だからぼくたちが未苑姉ちゃんを女にしてあげる。会社のことは礼文兄ちゃんに任せて。ああ見えてピアノ以外のこともちゃっかり勉強しているんだ。ぼくたちは姉ちゃんが仕事で苦しんでいるのを見ていられない、礼文兄ちゃんは社長の椅子を手に入れない限り初恋を遂げられない……利害が一致したんだ」
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