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しおりを挟む「未苑姉ちゃんのおっぱい、おおきいね」
「孝也ばっかりずるいぞ。俺も揉みたい」
「あっ……やだ、やめて」
視線を遮られた先で、左右の乳房を下着越しにふにふにと揉まれて、未苑は声を荒げる。
けれどお酒を飲んで朦朧としているからか、喉から発した音はとても小さく、吐息のようなか細い声しか漏れ出ない。
ベッドの上に座らされ、背中を神宮寺に固定された状態で、酔った未苑は着ていた服を脱がされ、下着だけの状態になった。
そしてそのまま黒い布を使った目隠しをつけられ、両手を組み紐で縛り上げられてしまう。
誕生日パーティーで使う小道具だと、神宮寺は言っていたけれど、まさか自分がこんな風に辱められるとは思いもしなかったのだ。
「――いい眺めだな、未苑姉さん」
すこしはなれた場所から聞こえるのはピアノの調べと一番上の義弟の声。
この余興を思いついたのは彼だと、神宮寺は言っていたけれど……
「礼文兄ちゃんもおいでよ、みんなで姉ちゃんの身体を慰めてあげようって言ってたじゃないか」
「俺はいいよ。遠くから見てるだけで充分だ」
「へんなの」
無邪気な会話が未苑の耳元を通過していく。縛り上げられて身動きのとれない未苑は立て続けに愛撫を受けて困惑している。
「姉ちゃんのおっぱい勃ってきた。下着ごしでもわかるもんだな」
「ほんとだー、左側の乳首もいっぱい苛めてあげようっと」
「ちょっと、フミヤもタカヤも何すん……きゃぁ」
ブラジャーの布越しにふたりからかりっと噛り付かれ、未苑は悲鳴をあげる。その艶まじりの声に興奮している男がもうひとり……背中で彼女を支えていた神宮寺が、嬉しそうにほくそ笑む。そして乳房を支えていたブラジャーをぐいっと持ち上げ、ぽろんと胸を露出させる。
ごくり、と息をのむ生々しい音が、複数の場所から生じる。
嬲られて勃ちあがっている乳首を見た双子の義弟たちは、身体をぴくりと震わせる義姉の反応を喜びながら、嬉しそうに悪戯を再開する。
「きれーな色。気持ちいいんでしょ? もっとぺろぺろしてあげる」
「ぼくもお口で愛してあげる。未苑姉さんのおっぱい、ミルクでるかなー?」
「で、でるわけないじゃな……きゃぅん!」
左右で開始された両乳首への口淫に、未苑はひとたまりもないと甘い声を零す。七つ年下の双子の義弟たちに胸だけを執拗に嬲られ、年の近い義弟に見つめられ、幼い頃から傍にいたお目付け役の男にがっしり捕らえられているこの異様な状態に、酔ったあたまは思考を停止しようとしている。
「神宮寺もいっぱいさわってあげて。ずっとさわりたくてたまらなかったんでしょ? よく我慢してたよね」
「ほんとほんと。俺なんかはじめて未苑姉さんに逢ったときから下半身がはちきれそうだったよ」
「ぼくも、こんなにきれいなお姉ちゃんができて嬉しくて何度もオカズにしていたんだー」
「!? 何言って……んっ!」
誰にもふれられていなかったショーツが一気にずらされ、淡い茂みに誰かの手が伸びる。
見えない未苑はその指の動きにびくり、と身体を震わせ、媚鳴をあげる。
「――お嬢様、濡れてますよ。興奮してらっしゃるのですね」
「じ、神宮寺までっ……! やめて、やめなさいっ!」
「色っぽい声でそのようなことをおっしゃられても、もう止められませんよ」
「うそ、じん、ぐう、じ……? ああっ……」
双子は相変わらず未苑の乳房を右と左で分け合い、揉んだり吸ったり舐めたりしている。
神宮寺の繊細な指先が脚の付け根の花の蕾を擦りたて、湧き出る蜜をまぶしては未苑の反応をうかがっている。
三人からの執拗な愛撫と、冷め切った男の目線。合間に響くのはシューベルトのピアノソナタ、そしてやめてと拒みながらも快楽に抗えず堕落していく未苑のすすり啼く声と淫らな水音。
見えないのに、怖いのに、感じてしまうのは、双子や神宮寺が未苑を優しく導いてくれるから?
――どうしてこのような状況になったの? さっきまで、義理姉弟水入らずの誕生日パーティをしていたはずなのに……
「未苑姉ちゃん考える余裕なんかあるの? 神宮寺、入り口だけじゃなくて淫核も責めてみなよ」
「はっ……失礼します」
「え……きゃっ、ぁあっ!?」
指先でこねこねと蜜口の周辺を解していた神宮寺の指が、そのうえのクリトリスに狙いを定める。
ぷっくらと膨らんだ秘芽にもたっぷりと自分がこぼした愛液を塗りこまれて甘い声をあげる未苑は、三人の男の股間が盛り上がっていることなど知る由もない。
「いちど軽く達しておきましょうか。お嬢様はハジメテですから、優しく扱わなくては」
「いっ!?」
「神宮寺、場所変わるよ。ぼくが未苑姉ちゃんを支えてるから……」
三人の男たちに囲まれて、未苑は奏でられるシューベルトのピアノソナタ第16番を背に、まずはクリトリスで達してしまう。
はじめての絶頂で、未苑の意識は真っ白に染め抜かれ――……
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