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8話

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わどうやら俺はヘタレのようだ。
ミリィを襲おうと思ったが、好感度もまだ足りているかわからないし、女性の口説き方がわからない。
いきなりやろう!と、言っても無理だろうし。
くっ! 今まで女性と付き合うのとか面倒そうで、告白されても断ってきたから、接し方がわからない。
四六時中一緒にいると、演技をしていてもそのうちバレるだろうし、何より疲れる。
仕方がないから絶対にいけるってときまで、待つしかないかな。
それにやりたい事ができたから、ミリィにはデートの後少しじっとしていてもらおうかな。
盗賊はいつでもできるから、まずは勇者で遊ばないと。
そのための準備をしないといけないからね。
今日はそのまま寝てしまおう。
翌朝目が覚め、食堂に行くと、昨日の3人組がいた。
俺はいいことを思いつき、自分のクローンを作った。
ステータスはとても低くしてある。
ミリィには宿の外に出てもらう。
俺(本体)は気配と姿を消し、3人組を確認する。
俺はそのままクローンを操り3人組に向けて歩き出した。
よし、ここから煽っていこうじゃないか!

「お、君達は昨日の3人組か?
なんで衛兵達に捕まってないんだ?」

俺がそういうと男が腹立たしげに口を開いた。

「昨日はお前が煽ってきたからだろう!
それに衛兵は呼びに行っていない!」

やはり、衛兵は来ていないようだ。
まぁ予想通り。

「癇癪起こして殴ってきたのに、謝罪どころか、反省すらしていないとは、全く君達の親は何をしているんだか。
あ、まさかもう生きていないとか?
あはははっ、それは悪かった。
普通の親はこんな変な大人になるよう「俺の母さんを馬鹿にするなー!!」」

おっきたきた。
相手がキレて頭に殴りかかってきた。
俺はクローンが殴られると同時に創造で血を大量に作り、それをクローンの頭に転移させて、思いっきり破裂させた。
今、俺の前では目を見開いて固まっている食堂の人達と口を開けて惚けている男が視界に入っている。
俺はそのままクローンに結構な量の血を転移させ続けて、血を流し続けている。
それも結構な量で。
それをやめるとしばらくして、やっと喋りだした。

「ど…どどど、どうなっているんだ?」

3人組の男以外の2人は口に手を当てて「信じられない…」と呟いている。
このままだと進まないなぁ。
よし、煽りに行こう。
俺は適当な人を人を作り、共有で動かす。
そして

「う…うわぁー! 人殺しだー! みんな逃げるんだー! また、誰か殺されるぞ!それと誰か…誰か衛兵を! 」

俺がそう叫ぶと、みんな叫んで逃げ出した。
さて、まずは話かけてみるか。
動揺して怖がらないといけないな。

「ひぃ、に…にいちゃん。
いくら腹が立ったっからって命を奪うことはないだろ?」

「ち…違う! 俺は殺すつもりなんかなかった。」

なんか可哀想になってきたな。
どうしようか。
まぁ、さすがに可哀想だし、手助けしてやるか。

「今すぐ他国に逃げるんだ! まだ間に合う。」

青年は、はっとして急いで逃げていった。

なんか可哀想になってきたよ。
本当に。
ま、楽しかったし綺麗にしとくか。

俺は死体と血を消滅させた。
床などは時空魔法で戻した。
俺はまだ呆然としている2人に注目する。

さて、どうするか。
からかう? いや、ここは見捨てるかな。
ミリィとどこかに食べに行こう。

俺はクローンを消滅させた。
そのまま本体もミリィのところにいく。

「どうしたの?」

何か起きた事がわかったようだ。
ま、当たり前か。

「いや、大したことはなかったよ。
ご飯食べに行こうか。
どこがいいかな。」

「ん~あそこのお店がいい。」

ミリィは焼き鳥屋っぽい店を指差した。
俺とミリィはそのお店で焼き鳥を買い食べた。
そのまましばらく町を見ていた。
どこかの店で少し遅めのご飯を取っていると、チンピラを発見した。
俺のクローンをミリィと合流させて、俺はチンピラ達に話しかけた。

「貴方達は何をしている人なんですか?」

俺がそういうとチンピラ2人組は訝しそうに俺を見た後、小馬鹿にしたように話した。

「ふん、俺らは冒険者だ。
痛い目見たくなかったらどっかいきな。」

「あの~僕も一緒に行動させていただけませんか?
お金ならいくらか払いますので。」

俺は小金貨1枚をチンピラ達に渡した。
チンピラは驚いた後に、ニヤニヤしながら許可してくれた。

よし、これで俺もチンピラになれるかもしれない。
ここはアニメで出てくる三下っぽい喋り方でいくかな。

「よろしくお願いしやす。
えーっと、兄貴って呼んでいいっすか?
俺の名前はアルスっていいやす。」

「おおいいぜ。
まずはこの金で飯でも食うか。
お前は自分の金で食えよ。」

飯はこいつらと食べたいとは思わないしいいや。
てか、その金は俺の金だったのに、ケチだなぁ。

「俺はいいっすよ。」

そのままこいつらが食べ終わるのを待ち、町を歩くことになった。

ここは仲良くなるためにこいつに媚びでも売っとくか。

「おいおい、そこのお前、兄貴のお通りだぞ!
道を開けろ!」

少し威圧をしながら(チンピラ以外)歩くとすぐに道を開けた。
チンピラを見るとニヤニヤしながら歩いている。
どうやらうまくいったようだ。
そのまま日が沈むまで、歩いたり、喧嘩を売ったりしてると、人通りの少ないところで、1人の女性を見つけた。

「兄貴、あいつ結構な上玉ですぜ。
3対1なら囲んで仕舞えば逃げだせやせん。
ここらは人通りも少ないみたいでやすし、どうしやすか?」

今のセリフは俺のだぜ。
いや~捕まえて襲うなんてシーン滅多に見れないし、このまま襲うのを期待しようかな。

「げっへっへ。
勿論襲うに決まっているだろ。
お前は奥に周り込め。」

やったね。
人生初の特等席でチンピラが襲うシーンが観れる。

「わかりやした。」

「おい、そこの女、いいことしようぜ。
おっと、逃げても無駄だぜ。」

女性は特に焦った様子も無い。

「ごめんなさいね。
生理的に受け付けてないの。
さっさと消えてくれるなら見逃してあげるわよ。」

おーっと。
気が強いタイプのようだ。
もしかしたら強いのかもしれないな。

「おい、剣を持ってるくらいで、調子に乗るなよ。
げっへっへ。
こっちは3人いるんだ、さっさと諦めた方が身のためだぜ。」

おー、キモいキモい。
だけど乗らしてもらおうかな。

「兄貴の言うこと聞けよ。
じゃないと、面白くないじゃないか。」

しまった。
普通の喋り方になってしまった。
さらに言うことも少し変だ。

「はぁ、警告はしたわよ。」

「は、何勝った気になってんだよ。
もういい、お前らかかるぞ!」

そう言ってチンピラ2人組?は突っ込んでいった。
だが、女性に斬られてやられてしまった。

「どうする? 貴方もやるの?」

「はぁ~残念だ。
せっかく面白そうなのが見られそうだったのに。
今日一日が無駄になったじゃないか!
それに見ようと思ったらまたチンピラを探さないといけないじゃないか!
どうしてくれるんだ!」

俺はキレて叫んだ。

「そんなの知らないわよ!
そもそも貴方のアレの仲間でしょ!
貴方も一緒に痛めつけるわよ!」

女性もキレて叫んだ。

「はっ、暴力でしか解決できないのか?
それになんで女のくせに強いんだよ。
ステータスなんて理不尽だ。
お前はアレに犯されてればよかったのに。」

俺がそう言うと女性はまたキレて叫んできた。

「私は冒険者よ。
ステータスが高いのは魔物を倒してレベルを上げてるからよ。
これでもSランク冒険者よ。
それに、あんなんにお…犯されるなんて冗談じゃないわ。
それに、貴方も私を犯すつもりだったんでしょ?、
貴方顔はいいのになんでそんなことしてるのよ。」 

「俺は犯すつもりなんかなかった。
ただ犯されてる所を観察したかっただけだ。
それに、知らない女とやるわけないだろ?
どこの誰とどんなことしてるかわかったもんじゃない。」

女性はまたもお気に召さなかったのか、キレてきた。

「私はまだ誰ともしてないわよ!
それに、観察をしたかっただけなんて…もっと酷いじゃない。」

処女なのか。
失敗したし、責任とってもらおうかな。
ここは頑張って落としてみよう。

「そうか…それにしても意外だな。
お前みたいな美人がまだ処女とは。
たくさん告白されるんじゃないか?」

俺がそう言うと少し頬を赤くして言った。

「そ、そう? 美人かしら。
よく告白してくるけど、大抵私の体目的で、生理的に受け付けないのよ。」

よし、いけそうだな。

「そうなのか。
剣の腕前もなかなかで、Sランク冒険者なんだろ? 言い寄ってくるやつは多いだろうなぁ。
美人ってのも大変なんだな。」

俺はそう言って女に近づいていく。

「そ、そうなのよ。」

俺は目の前まで行くと、握手をした。

「俺の名前はアルスだ。
仕事は、まあしてないが、旅人だ。
年齢は多分17?くらいかな。」

「私はアイリスよ。」

少し押してみるかな。
俺は少し近づき、耳元で囁いた。

「それにしても、うぶだな。
だけど、そういうところも可愛いぞ。」

アイリスは赤面して、俯いた。

「それで、この後はどうする?」

俺がそう言うとアイリスが自分の体を抱いて睨みつけてきた。
どうやら勘違いしているようだ。

「俺はただこの後どうするのか聞いたんだが…でも、そんなに興味があるならやるか?
別に力づくでもできるけど。」

俺がそう言うと、また赤面して睨みつけてきた。

「や、やらないわよ!
それに私は強いのよ。
力づくでできると思ってるの?」

俺はニヤニヤしながら挑発した。

「なら試してみるか?
もし俺がお前より強かったら…わかってるな?」

俺がそう言うとアイリスは胸を張って鼻笑いしてきた。

「ええ、いいわよ。
でも、もし私より弱かったら言うこと聞いてもらうわよ?」

よし、なんかうまくいったぜ。
ならば勝たしてもらおうかな。

「なら決まりだな。
さぁどこからでもかかってきな。」

俺が指をクイクイと挑発すると剣で切りかかってきた。

当たったら普通の人なら死ぬよね…

俺はそのまま交わし、隙があれば頭を撫でたりしながら相手が諦めるのを待った。

「はぁはぁ、なんで当たらないのよ。
てか、あんた遊んでるでしょ。
もういいわ、私の負けよ。」

やっと諦めたようだ。

「ならわかってるよね? でもさ、俺初めてなんだよね~これでも。」

俺がそう言うとアイリスは驚いた顔をした後、頬を赤らめて言った。

「私も初めてだからわからないわよ。」

「とりあえず、どこかに行くか。
アイリスの家は?」

「私は故郷じゃなくて宿よ。
貴方はどこに住んでいるの?」

「俺も宿だよ。
とりあえずアイリスの宿に行くか。」

アイリスは訝しそうに俺を見た後、聞いてきた。

「なんで貴方の宿じゃないのよ?」

どうしたものかな。
ここは正直に言った方が楽か。

「俺の仲間というか、知り合いがいるんだけど、そいつに俺がチンピラしてたのバレたくないんだよね。」

アイリスは納得したようで、ああと言っている。
俺とアイリスはそのまま宿に行ったが、そこは俺の泊まっている宿だった。

「まじかよ。
アイリス、俺ここに泊まってるんだけど。
まぁいいか。
バレないようにしよう。」

アイリスは頷き、そのまま2人部屋をとった。
部屋に入ると、アイリスと俺は順番に風呂に入った。
ベッドで互いに無言で向き合う。
アイリスは赤面している。

「始めていいか?」

俺が聞くとアイリスは小さく頷き服を脱いだ。
俺はアイリスに回復魔法を使ったりし、激しい一夜を過ごした。
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