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二十四.

了二、20の条件を乗り越える

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野々村さんの家から帰る足で、了二は洋菓子店「ミケロ・アンジェロ」に再び行った。販売員の女性に、今日、このお店のケーキを食べて、とても感動したこと、お店のHPはあるとは思うが、客目線でのインターネット記事を書かせていただきたいので、パティシエに会えますか?とお願いすると、伝えに行ってくれて、まもなくパティシエが出てきてくれた。こちらのお店はご夫婦が共にパティシエで、2人でほぼ全部のケーキを創っているのだそうだ。

パティシエ達に「アンノウンニュースレター」というインターネット地域メディアに、この店のケーキを週に1個ずつ取り上げ、オリジナリティにあふれたケーキをどのように発想し作られているのか、紹介させていただきたいとお願いすると、なんと「アンノウンニュースレター」をいつも読んでくださっていて、「いつか自分たちのことも記事になればいいね。」と話していたとのこと。トントン拍子に話が決まり、1回目の取材の日時も決まった。

これで「ミケロ・アンジェロ  スイーツの秘密」の連載が決まり。


翌日、了二は、市役所の都市整備課に行き、(了二が転んだ)「へいわ橋」の設計者は誰か知りたい。と申し出ると、すぐにはわからないので調べてメールをします。と言われ、連絡用メールアドレスを置いてきた。


それから了二個人の気持ちとして、マンガを描きたかったので、この地域全体が、それこそ恐竜がいた時代から現在まで、どのような歴史をたどってきているのか調べて、マンガで連載することにした。

「有史以前はどうだった?地球の歴史からたどる、わが街」。


そのために地域の過去を図書館で調べている最中に、都市整備課からメールが届いた。「へいわ橋」の設計者は「春日  望」という人物で、橋は1971年に完成したものだが、それ以上はわからないとのこと。

了二は建築家の協会へ、問い合わせてみることにした。「春日  望」氏について、わかることがあれば教えてほしい。「へいわ橋」以外で春日氏が手がけた仕事についても知りたい。という内容のメールを問い合わせフォームから送信した。

数日間、ほかの記事を手がけているうちに、建築家の協会から返事のメールが来た。それによると「春日 望」氏はすでに故人だが、戦後の昭和期に活躍した人で「へいわ橋」の設計のほか、いくつかの公共の建築物、ホテル、私邸、別荘、モニュメントなどを設計されており、その名称の一覧が書き出してあった。これで、

「へいわ橋から出発!昭和レトロ建築訪問」の連載が決定。


あと、何か、メカニックな内容の記事を入れたかったので、地元の機械関係の企業を検索していると、自動車用の特殊ネジを製作している「セイエン」という会社があった。そこを訪問して、社長さんに、ネジがどうやって作られるのか、特殊ネジにはどんな種類があるのかなど、小さいけれど、縁の下の力持ちの役目をしているネジを紹介する記事を書かせていただきたいとお願いすると、こころよく応じてくださり、

「小さいけれど力持ち~あなたの知らないネジの世界」の連載が決定。

この5本の連載を、一週間にそれぞれ1本ずつ書き、四週間続ければ、5×4=20で、島田氏が求めている月に20本の記事がクリアできる!!
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