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第四話
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「さて、木佐先生。先日相談していた件についてですが」
「はい、作中にでてくる風景についてですよね」
相宮に先日頼まれていたことがある。それは作中に出てくる主人公たちが見つめる風景についてだ。
舞台は京都。あじさいが咲き乱れる中を走るシーンがあるのだが、そのシーンを相宮は気に入ってくれているらしい。
そのシーンをイメージして今回装丁をするということで、円香が思い浮かべて書いた情景の資料はないかと言われていたのだ。
あじさいの色目や時間帯、気温などなど……文章中には書かれていない情報がほしいということで、資料を用意しておいた。
相宮は表紙素材と帯とのマッチングに悩んでいるらしく、昨夜連絡があって急遽打ち合わせをすることになったのだ。
「これは……あじさい寺ですか?」
「あ、はい。ご存じなんですか?」
写真画像には場所の名前は書かれていない。この風景だけを見て分かった相宮は、この地に足を運んだことがあるのだろうか。
円香が不思議に思って聞くと、相宮は優しげに目を細めた。
「ええ。実家が京都にありましてね」
「そうなんですか!」
初耳だった。円香は思わず身を乗り出してしまう。
円香は昔から京都が大好きだ。新幹線に乗り、京都に降り立つ瞬間のワクワクは何度味わってもいい。
寺院まわりもいいが、ただ京都の町並みを歩いたり、眺めるのも好きなのだ。
京都出身だという相宮だ。きっと円香が知らない、いろいろな京都の一面を聞くことができるだろう。
目を輝かせている円香を見て、相宮はフフッと声を出して笑った。
「あじさいの時期にはこの寺によく行くのですよ」
「うらやましいです。私もここのあじさいが好きなんです。三回ぐらいは行っているかも」
最後に行ったのは昨年のことだ。そのときは、開花時期が微妙にずれていて満開のあじさいを見ることができなかったという苦い思い出もある。
円香は興味津々で相宮に尋ねる。
「実家には、頻繁に帰られているのですか?」
「はい。観光客がいるような場所はあまり行かないのですけどね。ですから、あじさいを見るときは、なるべく人がいない早朝を狙って行きます」
「なるほど……いいですね」
円香が行くときはシーズン中に行くため、観光客がごった返す。
広大に広がるあじさいをフレームいっぱいに収めたいとカメラを構えるのだが、どうしても人が入り込んでしまう。
人の気配がないあじさい寺。きっと素敵なんだろうと円香は想像する。
朝露に濡れたあじさい。凛と澄んだ空気の中で見るあじさいはまた違った趣きを感じるに違いない。
一度、早朝に行ってみたいものだ。円香が前のめりで聞き入っていると、相宮は円香を見て頬を緩める。
「一度、木佐先生に京都の町を案内して差し上げたいですね」
「本当ですか!?」
円香が顔を綻ばせると、目の前の相宮は深く頷いた。
「ええ。ぜひ、案内させてください。きっと貴女の作品に生かされることでしょう」
「相宮さんっ!」
ふと、相宮が円香の手に触れた。スッーと指の腹で甲を撫でられ、円香はビクリと身体を震わせた。
恐怖ではない。だからこそ、尚更戸惑ってしまう。
手を引っ込めてしまいたいのに、相宮の強い視線に捕らわれてできない。
息をするのを忘れてしまいそうなほど相宮に見つめられ、円香の頬は知らぬうちに熱く赤くなってしまう。
「言ったでしょう? 私は木佐先生をリスペクトしていると」
「そ、そんなの……」
視線を逸らそうとする円香に、それは許さないといった雰囲気で相宮はますます情熱的に見つめてくる。
捕らわれる。まさにそんな感じだ。
円香はドクンと胸を大きく高鳴らせた。
「まだ信じてもらえていないようですね」
「え?」
「どうしたら私の言葉を信じてもらえるようになるのでしょうか」
「っ!」
そんなことを言われても困る。
円香は心の内で盛大に叫んだが、それが相宮に伝わることはない。
きっと相宮から見れば、円香はポーカーフェイスだと思っているに違いないのだ。
どうしようかと戸惑っていると、インターフォンのチャイムが鳴り響いた。
どうやら来客がやってきたようだ。
助かった、と内心ホッと胸を撫で下ろした円香は、さりげなく相宮から離れた。
まだ手に相宮のぬくもりを感じる。
そのぬくもりを感じるたびに、円香の胸は否応なしにドキドキしてしまう。
相宮に声をかけてからソッと席を立ち、玄関に向かう。
鍵を開けて扉を開いた瞬間、来客が誰なのか確認しなかったことに気が付く。
だが、すでに遅い。そして、円香は来客が誰なのか確認しなかったことに後悔した。
「よ! 木佐ちゃん」
「堂上さん!?」
まさか、まさかの堂上である。
先日のパーティー、そして三日前にはA出版社の会議室で顔を合わせたばかりだ。
合わせただけではない。なにやら意味深な行動と言動を繰り返され、円香自身戸惑ったばかりだ。
そして七原の言葉が脳裏を過ぎる。
“堂上課長には気をつけてください”というなんとも危機感を煽るような言葉だった。
それも七原の目は真剣だった。
そのことを思い出し、円香は青ざめる。
すると、背後から声がした。相宮だ。
「これは……A出版の堂上さんじゃないですか」
「ああ、相宮さん。こんにちは。木佐ちゃんの次回作の装丁相談ですか?」
「ええ」
穏やかな会話内容である。
だが、不穏な空気が玄関にたちこめている様に感じるのは円香の気のせいだろうか。
ハラハラして相宮と堂上を交互に見つめる円香を蚊帳の外にし、二人の男たちは表面上は和やかに話を続ける。
「ところで、堂上さんは木佐先生のところには何か用事が? 確か、木佐先生の担当は七原さんですよね?」
その通りである。円香は小さく頷いた。
本来、堂上はすでに円香の担当ではないし、この場に来る理由などないはずだ。
堂上は相宮の言葉に苦笑しつつ、円香にA4サイズの茶封筒を差し出した。
「これ、七原から。早急に欲しいと言っていた資料だそうだ」
「あ……」
たぶん、月刊誌への連載関係の資料だろう。七原に電話で頼んだのは確かだ。
だが、メールに添付してくれれば事は済んだはずである。
わざわざ円香の自宅にまで来る必要はないはずだ。
そう堂上に言うと、堂上はクツクツと笑い出した。
「まあな。メールで事足りるよな」
「その通りです。七原さんにもメールでいいと伝えたはずなのですが」
そもそもこの資料は七原に頼んだもので、もし円香に手渡ししたいということで七原本人がここに来たのならわかる。
今円香の目の前にいるのは七原の上司である堂上だ。
彼が来る理由が思いつかない。
小首を傾げる円香に、堂上はニッと笑って口角を上げた。
「木佐ちゃんに会いたかったから来たんだけど?」
「は……?」
「俺、言ったはずだけどな。木佐ちゃん口説きたいって」
「っ!」
確かに言われた。
堂上がとんでもないことを言ったせいで、ここ数日円香の心は落ち着かなかったのだ。
どこかでリップサービス、もしくは円香を動揺させて楽しんでいるのかと思っていた。 だが、こうして何度も言われるということは、堂上は本気で円香を口説こうとしているのだろうか。
口をポッカリ開いてあ然としている円香に、堂上は手を伸ばした。
そして、ワシワシと犬を撫でるような手つきで円香の頭を撫でる。
「この前は七原のせいで口説けなかったし。こうなったら二人きりの環境を作って口説き落とさなきゃなぁと思ったんだが……」
堂上は、チラリと円香のすぐ裏に立っている相宮を見て笑みを浮かべる。
しかし、その笑みは好意的では決してなく、攻撃的だ。
「まさか、相宮さんがいるとはねぇ」
「ええ。お生憎様でしたね」
フフフ、ハハハ、と感情を押させた笑い声が響くが、何も楽しそうではない。
円香は茶封筒を抱え、再び二人の男たちを交互に見やるが、恐ろしい雰囲気は依然そのままだ。
リビングから午後三時を告げるアラームが鳴り響いてきた。
それを聞いた堂上は腕時計を確認して、顔を歪める。
「はい、作中にでてくる風景についてですよね」
相宮に先日頼まれていたことがある。それは作中に出てくる主人公たちが見つめる風景についてだ。
舞台は京都。あじさいが咲き乱れる中を走るシーンがあるのだが、そのシーンを相宮は気に入ってくれているらしい。
そのシーンをイメージして今回装丁をするということで、円香が思い浮かべて書いた情景の資料はないかと言われていたのだ。
あじさいの色目や時間帯、気温などなど……文章中には書かれていない情報がほしいということで、資料を用意しておいた。
相宮は表紙素材と帯とのマッチングに悩んでいるらしく、昨夜連絡があって急遽打ち合わせをすることになったのだ。
「これは……あじさい寺ですか?」
「あ、はい。ご存じなんですか?」
写真画像には場所の名前は書かれていない。この風景だけを見て分かった相宮は、この地に足を運んだことがあるのだろうか。
円香が不思議に思って聞くと、相宮は優しげに目を細めた。
「ええ。実家が京都にありましてね」
「そうなんですか!」
初耳だった。円香は思わず身を乗り出してしまう。
円香は昔から京都が大好きだ。新幹線に乗り、京都に降り立つ瞬間のワクワクは何度味わってもいい。
寺院まわりもいいが、ただ京都の町並みを歩いたり、眺めるのも好きなのだ。
京都出身だという相宮だ。きっと円香が知らない、いろいろな京都の一面を聞くことができるだろう。
目を輝かせている円香を見て、相宮はフフッと声を出して笑った。
「あじさいの時期にはこの寺によく行くのですよ」
「うらやましいです。私もここのあじさいが好きなんです。三回ぐらいは行っているかも」
最後に行ったのは昨年のことだ。そのときは、開花時期が微妙にずれていて満開のあじさいを見ることができなかったという苦い思い出もある。
円香は興味津々で相宮に尋ねる。
「実家には、頻繁に帰られているのですか?」
「はい。観光客がいるような場所はあまり行かないのですけどね。ですから、あじさいを見るときは、なるべく人がいない早朝を狙って行きます」
「なるほど……いいですね」
円香が行くときはシーズン中に行くため、観光客がごった返す。
広大に広がるあじさいをフレームいっぱいに収めたいとカメラを構えるのだが、どうしても人が入り込んでしまう。
人の気配がないあじさい寺。きっと素敵なんだろうと円香は想像する。
朝露に濡れたあじさい。凛と澄んだ空気の中で見るあじさいはまた違った趣きを感じるに違いない。
一度、早朝に行ってみたいものだ。円香が前のめりで聞き入っていると、相宮は円香を見て頬を緩める。
「一度、木佐先生に京都の町を案内して差し上げたいですね」
「本当ですか!?」
円香が顔を綻ばせると、目の前の相宮は深く頷いた。
「ええ。ぜひ、案内させてください。きっと貴女の作品に生かされることでしょう」
「相宮さんっ!」
ふと、相宮が円香の手に触れた。スッーと指の腹で甲を撫でられ、円香はビクリと身体を震わせた。
恐怖ではない。だからこそ、尚更戸惑ってしまう。
手を引っ込めてしまいたいのに、相宮の強い視線に捕らわれてできない。
息をするのを忘れてしまいそうなほど相宮に見つめられ、円香の頬は知らぬうちに熱く赤くなってしまう。
「言ったでしょう? 私は木佐先生をリスペクトしていると」
「そ、そんなの……」
視線を逸らそうとする円香に、それは許さないといった雰囲気で相宮はますます情熱的に見つめてくる。
捕らわれる。まさにそんな感じだ。
円香はドクンと胸を大きく高鳴らせた。
「まだ信じてもらえていないようですね」
「え?」
「どうしたら私の言葉を信じてもらえるようになるのでしょうか」
「っ!」
そんなことを言われても困る。
円香は心の内で盛大に叫んだが、それが相宮に伝わることはない。
きっと相宮から見れば、円香はポーカーフェイスだと思っているに違いないのだ。
どうしようかと戸惑っていると、インターフォンのチャイムが鳴り響いた。
どうやら来客がやってきたようだ。
助かった、と内心ホッと胸を撫で下ろした円香は、さりげなく相宮から離れた。
まだ手に相宮のぬくもりを感じる。
そのぬくもりを感じるたびに、円香の胸は否応なしにドキドキしてしまう。
相宮に声をかけてからソッと席を立ち、玄関に向かう。
鍵を開けて扉を開いた瞬間、来客が誰なのか確認しなかったことに気が付く。
だが、すでに遅い。そして、円香は来客が誰なのか確認しなかったことに後悔した。
「よ! 木佐ちゃん」
「堂上さん!?」
まさか、まさかの堂上である。
先日のパーティー、そして三日前にはA出版社の会議室で顔を合わせたばかりだ。
合わせただけではない。なにやら意味深な行動と言動を繰り返され、円香自身戸惑ったばかりだ。
そして七原の言葉が脳裏を過ぎる。
“堂上課長には気をつけてください”というなんとも危機感を煽るような言葉だった。
それも七原の目は真剣だった。
そのことを思い出し、円香は青ざめる。
すると、背後から声がした。相宮だ。
「これは……A出版の堂上さんじゃないですか」
「ああ、相宮さん。こんにちは。木佐ちゃんの次回作の装丁相談ですか?」
「ええ」
穏やかな会話内容である。
だが、不穏な空気が玄関にたちこめている様に感じるのは円香の気のせいだろうか。
ハラハラして相宮と堂上を交互に見つめる円香を蚊帳の外にし、二人の男たちは表面上は和やかに話を続ける。
「ところで、堂上さんは木佐先生のところには何か用事が? 確か、木佐先生の担当は七原さんですよね?」
その通りである。円香は小さく頷いた。
本来、堂上はすでに円香の担当ではないし、この場に来る理由などないはずだ。
堂上は相宮の言葉に苦笑しつつ、円香にA4サイズの茶封筒を差し出した。
「これ、七原から。早急に欲しいと言っていた資料だそうだ」
「あ……」
たぶん、月刊誌への連載関係の資料だろう。七原に電話で頼んだのは確かだ。
だが、メールに添付してくれれば事は済んだはずである。
わざわざ円香の自宅にまで来る必要はないはずだ。
そう堂上に言うと、堂上はクツクツと笑い出した。
「まあな。メールで事足りるよな」
「その通りです。七原さんにもメールでいいと伝えたはずなのですが」
そもそもこの資料は七原に頼んだもので、もし円香に手渡ししたいということで七原本人がここに来たのならわかる。
今円香の目の前にいるのは七原の上司である堂上だ。
彼が来る理由が思いつかない。
小首を傾げる円香に、堂上はニッと笑って口角を上げた。
「木佐ちゃんに会いたかったから来たんだけど?」
「は……?」
「俺、言ったはずだけどな。木佐ちゃん口説きたいって」
「っ!」
確かに言われた。
堂上がとんでもないことを言ったせいで、ここ数日円香の心は落ち着かなかったのだ。
どこかでリップサービス、もしくは円香を動揺させて楽しんでいるのかと思っていた。 だが、こうして何度も言われるということは、堂上は本気で円香を口説こうとしているのだろうか。
口をポッカリ開いてあ然としている円香に、堂上は手を伸ばした。
そして、ワシワシと犬を撫でるような手つきで円香の頭を撫でる。
「この前は七原のせいで口説けなかったし。こうなったら二人きりの環境を作って口説き落とさなきゃなぁと思ったんだが……」
堂上は、チラリと円香のすぐ裏に立っている相宮を見て笑みを浮かべる。
しかし、その笑みは好意的では決してなく、攻撃的だ。
「まさか、相宮さんがいるとはねぇ」
「ええ。お生憎様でしたね」
フフフ、ハハハ、と感情を押させた笑い声が響くが、何も楽しそうではない。
円香は茶封筒を抱え、再び二人の男たちを交互に見やるが、恐ろしい雰囲気は依然そのままだ。
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