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番外編 今宵、あなたの想いに嫉妬する
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「ごめんなさい、相宮さん」
「……」
「出来心で……!!」
最後のダメ押しをされてしまったようだ。円香に伸ばそうとしていた手から力が抜ける。
作家木佐円香、最新作のゲラを先ほど読ませてもらった。もちろん、今回も円香の本の装丁は私がやる予定だ。
だからこそ、ゲラを読むのは仕事でもあった。だが、木佐円香の純粋なファンとしても目を通させてもらったのだ。
しかし……今回の作品。主人公の恋人が、どうにも彼女の元担当編集者である堂上のように思えて仕方がなくなったのだ。
激しい恋愛感情を持った人物で、読み終わる頃には『この男のモデルは間違いなく堂上だ』と確信してしまうほど似ていた。
円香は堂上の手を取らなかった。だけど、本心では彼のことを……?
そんなふうに考えたら、居ても立ってもいられなくなってしまった。
円香を渡さない。誰にも……堂上にも。衝動的に円香を求めたのは、そのゲラが発端だ。
視線を落とす私に、円香は必死に声を上げる。
「ごめんなさい。主人公の恋人のモデルを相宮さんにしてしまって」
「は?」
顔を上げて唖然としている私に、円香は必死の形相で続ける。
「書き出したら、どうしても相宮さんの顔がちらついてしまって……気がついたら、彼がまんま相宮さんに」
「ちょ、ちょっと待って、円香」
「え?」
「私がモデル?」
「はい、相宮さんがモデルです」
キョトンとして私を見つめる円香に、私は抗議する。
「主人公の恋人、あれは堂上さんがモデルなんだろう?」
「は……? ええ!? 違いますよ、何を言っているんですか」
ビックリした、と心底驚いた様子を見せたあと、円香は頬を赤らめて呟いた。
「相宮さんって……結構情熱的ですよね」
「え……? そんなことないと思うけど」
首を傾げた私に顔を近づけ、円香は興奮気味に言う。
「普段は物静かでクールな感じですけど、内に秘めているものを感じるといいますか」
作家の顔をした円香が勢いよく言う様子を見て、呆気に取られてしまった。
そして、自分の勘違いにひどく恥ずかしくなる。
「なんだ……そう、私がモデル」
「スミマセン! ダメでした……よね?」
涙目で懇願してくる円香がいじらしくて堪らない。
彼女の細腕を掴み、そのまま自分の腕の中に引き寄せる。
「あ、相宮さん?」
「安心した」
「え?」
ギュッと彼女を抱きしめたあと、耳元で囁く。
「てっきり、堂上さんのことを思って書いたのかと」
「そんなことある訳ないじゃないですか!」
「……ごめん、嫉妬だ」
「嫉妬?」
「そう。堂上さんに嫉妬した……円香がどこかに行ってしまうんじゃないかと不安になった」
「……それで、さっき」
「ああ」
私が小さく頷くと、彼女は腕の中から出たあと、私の頭をギュッとかき抱いてきた。
「私は……ここにいますよ」
「うん」
「ずっと、ずっと……相宮さんの側にいます。だから、相宮さんも離れないで」
「円香」
「私を愛してください」
「愛してるよ」
「嘘……作家の木佐円香を愛しているだけでしょ?」
驚愕してしまった。彼女の腕の中から目を見開いていると、フイッと視線を逸らされた。
「知っているんですよ、相宮さんが私より作家の木佐円香のことが好きなことぐらい」
「……」
「相宮さんだって言っていたじゃないですか。最初に好きになったのは私の文章だったって」
拗ねた円香は、再び私を抱きしめてきた。
なんだ、これは。可愛い。可愛すぎる。
いつもはあまり感情を露わにしない円香が今、明らかに拗ねている。
それも、自分自身に嫉妬までしているなんて。これは反則だろう。
円香の腕を解かせ、そのまま彼女をソファーに押し倒した。
「相宮さん?」
「どちらも木佐円香で間違いはないでしょう?」
「それでもやっぱり面白くないです」
「ふふ……私は両方を愛しているよ」
チュッと彼女の甘い唇にキスを落とす。目を瞬かせた円香だったが、唇を尖らせた。
「ダメです。私だけ……私だけを愛してください」
円香は私の頭を引き寄せ、強引にキスをしてくる。こんなに積極的な彼女も珍しい。
だが、嫉妬に狂った私も珍しい……か。
彼女の口に舌を忍ばせ、口内を味わう。ひっこんでいた彼女の舌に自らの舌を絡ませ、甘い唾液を味わう。
何度も深くキスをし続けると、口の端から唾液が垂れてくる。
それにも構わず、私たちはキスをし続けた。
彼女の服は先ほどのまま。脱ぎかけの様子は、淫らに私の中の雄を刺激する。
キスをしたまま、胸を弄り、もう片方の手は彼女の身体のラインを確かめるように這いずりまう。
きめ細やかな柔い肌に溺れつつ、ゆっくりと唇を離した。
私が組み敷いているのは、円香だ。女の色気を振りまき、私を常に誘惑してくる。
スカートをたくし上げ、ビチョビチョに濡れてしまったショーツを脱がせた。
「どうする? 服脱ぎたい?」
一瞬彼女の瞳が揺れる。迷っている様子の円香だったが、恥じらうように視線を逸らた。
「このままで……早く、相宮さんを感じたい」
ダメ? と頬を真っ赤にさせて言うのは、やっぱり反則だと思う。
ズボンのポケットに入れてある財布からゴムを取り出し、口に咥える。
パッケージを破り、すでにいきり立っている自身に付けた。
「私もすぐに……円香を感じたい」
「はい……」
蜜が滴っている場所に自身を押し当て、腰を上下に動かす。
蜜を絡ませ、彼女の蕾も同時に刺激する。すると、艶めかしく彼女の腰が揺れた。
本当はもっと時間をかけて愛撫してあげたかったが、限界だ。
「ごめん……あとでいっぱい愛撫するから」
彼女の返事を聞く間も惜しく、蜜穴に自身を入れ込んだ。
「ぁふあああ……!!」
細い首を反らせ、彼女が快感に喘ぐ。声にならない吐息も愛おしい。
彼女がよがる場所を的確に見つけ、腰をグイッと押しつける。すると、自身をギュッと包み込んできた。
「煽りすぎ……円香」
「煽ってなんか……ないです。煽っているのは、相宮さんでしょ?」
「私? どうして?」
「色気が……半端ないです。そんな貴方を見せつけられたら……私が書く男の人、全員相宮さんになっちゃいます」
「そんな可愛いこと言っていると、知らないよ? 見境もなく君の中を弄り倒したくなるじゃないか」
いつもより滾っている気がする。それは円香にも同じことが言えそうだ。
ギュッと私を掴んで離さない。
「いいです……相宮さんになら、何をされてもいい」
再び理性が切れた音がした。
円香の腰を掴み、何度も腰を押しつける。
そのたびに蜜の音と、身体と身体がぶつかる音がした。
静かな部屋に二人の乱れた呼吸の音と、淫らな音だけが響く。
もう、このまま二人で蕩けてしまえばいい。心の奥底からそんなことを願った。
円香の脚をより大きく開いて腰を上げさせ、その下にクッションを置く。
より彼女との距離が近くなり、私は無我夢中で腰を振った。
「ゃぁ……だめ、くる……きちゃぁ」
「っ!」
「あっ……あぁぁぁぁ!!」
円香のナカが収縮し、私の精を搾り取る。
グッと一際堅くなったあと、白濁の想いを膜越しに吐き出した。
「ごめん、円香。優しく抱けなかった」
「……」
「円香?」
怒っているのだろうか。どうやって許しを請おうかと考えていると、彼女はふにゃんと顔の表情を緩めた。
「気持ち……よかったです」
「っ!」
「相宮さんとくっつけたから」
頬を真っ赤にして、瞳を潤ませる円香。
そんな彼女を見ていたら、我慢できない。―――彼女は、私の女だ。
「相宮さん?」
驚く彼女を抱き上げ、寝室へと足を運ぶ。もう何度もこのベッドで彼女を愛した。だから……
円香をゆっくりとベッドに寝かしたあと、彼女にまたがるようにベッドに乗る。
「もっと蕩け合おうか……もっと円香にくっつきたい」
「相宮さん」
「頭から足の先まで……そして、私が惚れ込む文章を書くこの指も愛させて?」
「……木佐円香のことは忘れてください」
頬を膨らませて拗ねる彼女に、クスクスと笑い声を上げてしまった。
「私が組み敷いている女も木佐円香だけど?」
「そうですけど……そうなんですけど」
彼女が嫉妬する気持ちもわかる気がした。自分だって、先ほどまで文章の中にいる男に嫉妬したのだから。
彼女の手を取り、キレイな指に舌を這わせた。
「私が知っている円香は、今ここにいて私に組み敷かれている円香だよ? 作家木佐円香では、私を蕩けさせてはくれないから」
「っ」
サッと頬に赤みが増したのを見たあと、私は彼女のキレイな指を口に含んだ。
「……」
「出来心で……!!」
最後のダメ押しをされてしまったようだ。円香に伸ばそうとしていた手から力が抜ける。
作家木佐円香、最新作のゲラを先ほど読ませてもらった。もちろん、今回も円香の本の装丁は私がやる予定だ。
だからこそ、ゲラを読むのは仕事でもあった。だが、木佐円香の純粋なファンとしても目を通させてもらったのだ。
しかし……今回の作品。主人公の恋人が、どうにも彼女の元担当編集者である堂上のように思えて仕方がなくなったのだ。
激しい恋愛感情を持った人物で、読み終わる頃には『この男のモデルは間違いなく堂上だ』と確信してしまうほど似ていた。
円香は堂上の手を取らなかった。だけど、本心では彼のことを……?
そんなふうに考えたら、居ても立ってもいられなくなってしまった。
円香を渡さない。誰にも……堂上にも。衝動的に円香を求めたのは、そのゲラが発端だ。
視線を落とす私に、円香は必死に声を上げる。
「ごめんなさい。主人公の恋人のモデルを相宮さんにしてしまって」
「は?」
顔を上げて唖然としている私に、円香は必死の形相で続ける。
「書き出したら、どうしても相宮さんの顔がちらついてしまって……気がついたら、彼がまんま相宮さんに」
「ちょ、ちょっと待って、円香」
「え?」
「私がモデル?」
「はい、相宮さんがモデルです」
キョトンとして私を見つめる円香に、私は抗議する。
「主人公の恋人、あれは堂上さんがモデルなんだろう?」
「は……? ええ!? 違いますよ、何を言っているんですか」
ビックリした、と心底驚いた様子を見せたあと、円香は頬を赤らめて呟いた。
「相宮さんって……結構情熱的ですよね」
「え……? そんなことないと思うけど」
首を傾げた私に顔を近づけ、円香は興奮気味に言う。
「普段は物静かでクールな感じですけど、内に秘めているものを感じるといいますか」
作家の顔をした円香が勢いよく言う様子を見て、呆気に取られてしまった。
そして、自分の勘違いにひどく恥ずかしくなる。
「なんだ……そう、私がモデル」
「スミマセン! ダメでした……よね?」
涙目で懇願してくる円香がいじらしくて堪らない。
彼女の細腕を掴み、そのまま自分の腕の中に引き寄せる。
「あ、相宮さん?」
「安心した」
「え?」
ギュッと彼女を抱きしめたあと、耳元で囁く。
「てっきり、堂上さんのことを思って書いたのかと」
「そんなことある訳ないじゃないですか!」
「……ごめん、嫉妬だ」
「嫉妬?」
「そう。堂上さんに嫉妬した……円香がどこかに行ってしまうんじゃないかと不安になった」
「……それで、さっき」
「ああ」
私が小さく頷くと、彼女は腕の中から出たあと、私の頭をギュッとかき抱いてきた。
「私は……ここにいますよ」
「うん」
「ずっと、ずっと……相宮さんの側にいます。だから、相宮さんも離れないで」
「円香」
「私を愛してください」
「愛してるよ」
「嘘……作家の木佐円香を愛しているだけでしょ?」
驚愕してしまった。彼女の腕の中から目を見開いていると、フイッと視線を逸らされた。
「知っているんですよ、相宮さんが私より作家の木佐円香のことが好きなことぐらい」
「……」
「相宮さんだって言っていたじゃないですか。最初に好きになったのは私の文章だったって」
拗ねた円香は、再び私を抱きしめてきた。
なんだ、これは。可愛い。可愛すぎる。
いつもはあまり感情を露わにしない円香が今、明らかに拗ねている。
それも、自分自身に嫉妬までしているなんて。これは反則だろう。
円香の腕を解かせ、そのまま彼女をソファーに押し倒した。
「相宮さん?」
「どちらも木佐円香で間違いはないでしょう?」
「それでもやっぱり面白くないです」
「ふふ……私は両方を愛しているよ」
チュッと彼女の甘い唇にキスを落とす。目を瞬かせた円香だったが、唇を尖らせた。
「ダメです。私だけ……私だけを愛してください」
円香は私の頭を引き寄せ、強引にキスをしてくる。こんなに積極的な彼女も珍しい。
だが、嫉妬に狂った私も珍しい……か。
彼女の口に舌を忍ばせ、口内を味わう。ひっこんでいた彼女の舌に自らの舌を絡ませ、甘い唾液を味わう。
何度も深くキスをし続けると、口の端から唾液が垂れてくる。
それにも構わず、私たちはキスをし続けた。
彼女の服は先ほどのまま。脱ぎかけの様子は、淫らに私の中の雄を刺激する。
キスをしたまま、胸を弄り、もう片方の手は彼女の身体のラインを確かめるように這いずりまう。
きめ細やかな柔い肌に溺れつつ、ゆっくりと唇を離した。
私が組み敷いているのは、円香だ。女の色気を振りまき、私を常に誘惑してくる。
スカートをたくし上げ、ビチョビチョに濡れてしまったショーツを脱がせた。
「どうする? 服脱ぎたい?」
一瞬彼女の瞳が揺れる。迷っている様子の円香だったが、恥じらうように視線を逸らた。
「このままで……早く、相宮さんを感じたい」
ダメ? と頬を真っ赤にさせて言うのは、やっぱり反則だと思う。
ズボンのポケットに入れてある財布からゴムを取り出し、口に咥える。
パッケージを破り、すでにいきり立っている自身に付けた。
「私もすぐに……円香を感じたい」
「はい……」
蜜が滴っている場所に自身を押し当て、腰を上下に動かす。
蜜を絡ませ、彼女の蕾も同時に刺激する。すると、艶めかしく彼女の腰が揺れた。
本当はもっと時間をかけて愛撫してあげたかったが、限界だ。
「ごめん……あとでいっぱい愛撫するから」
彼女の返事を聞く間も惜しく、蜜穴に自身を入れ込んだ。
「ぁふあああ……!!」
細い首を反らせ、彼女が快感に喘ぐ。声にならない吐息も愛おしい。
彼女がよがる場所を的確に見つけ、腰をグイッと押しつける。すると、自身をギュッと包み込んできた。
「煽りすぎ……円香」
「煽ってなんか……ないです。煽っているのは、相宮さんでしょ?」
「私? どうして?」
「色気が……半端ないです。そんな貴方を見せつけられたら……私が書く男の人、全員相宮さんになっちゃいます」
「そんな可愛いこと言っていると、知らないよ? 見境もなく君の中を弄り倒したくなるじゃないか」
いつもより滾っている気がする。それは円香にも同じことが言えそうだ。
ギュッと私を掴んで離さない。
「いいです……相宮さんになら、何をされてもいい」
再び理性が切れた音がした。
円香の腰を掴み、何度も腰を押しつける。
そのたびに蜜の音と、身体と身体がぶつかる音がした。
静かな部屋に二人の乱れた呼吸の音と、淫らな音だけが響く。
もう、このまま二人で蕩けてしまえばいい。心の奥底からそんなことを願った。
円香の脚をより大きく開いて腰を上げさせ、その下にクッションを置く。
より彼女との距離が近くなり、私は無我夢中で腰を振った。
「ゃぁ……だめ、くる……きちゃぁ」
「っ!」
「あっ……あぁぁぁぁ!!」
円香のナカが収縮し、私の精を搾り取る。
グッと一際堅くなったあと、白濁の想いを膜越しに吐き出した。
「ごめん、円香。優しく抱けなかった」
「……」
「円香?」
怒っているのだろうか。どうやって許しを請おうかと考えていると、彼女はふにゃんと顔の表情を緩めた。
「気持ち……よかったです」
「っ!」
「相宮さんとくっつけたから」
頬を真っ赤にして、瞳を潤ませる円香。
そんな彼女を見ていたら、我慢できない。―――彼女は、私の女だ。
「相宮さん?」
驚く彼女を抱き上げ、寝室へと足を運ぶ。もう何度もこのベッドで彼女を愛した。だから……
円香をゆっくりとベッドに寝かしたあと、彼女にまたがるようにベッドに乗る。
「もっと蕩け合おうか……もっと円香にくっつきたい」
「相宮さん」
「頭から足の先まで……そして、私が惚れ込む文章を書くこの指も愛させて?」
「……木佐円香のことは忘れてください」
頬を膨らませて拗ねる彼女に、クスクスと笑い声を上げてしまった。
「私が組み敷いている女も木佐円香だけど?」
「そうですけど……そうなんですけど」
彼女が嫉妬する気持ちもわかる気がした。自分だって、先ほどまで文章の中にいる男に嫉妬したのだから。
彼女の手を取り、キレイな指に舌を這わせた。
「私が知っている円香は、今ここにいて私に組み敷かれている円香だよ? 作家木佐円香では、私を蕩けさせてはくれないから」
「っ」
サッと頬に赤みが増したのを見たあと、私は彼女のキレイな指を口に含んだ。
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